---------------------------------------------------------------------------野菜ソムリエ久原ルミ子の「ベジ充！」 Vol.1 築地市場（やっちゃば）の新入社員 ---------------------------------------------------------------------------・「ブリバン」ってナニ？はじめまして。野菜ソムリエの久原ルミ子（くはらるみこ）です。新緑のこの時期、新品のスーツ、ピカピカ靴や鞄の新入社員をみると、こちらまでほほえましくなります。私の新入社員の頃といえば、短大卒業後入社したのは、なんと築地の市場！どうしてこうなったんだろう、、今思うと、おそらく何も考えてなかったのだと思います。超氷下期と言われた時代に、たまたま目に飛び込んできた東京築地青果（現・東京シティ青果）の案内。面接に行ってみて初めて「市場」と気づくほど(笑) 営業事務として入社し、配属となったのは、レタスやセロリ、ハーブを扱う「洋菜」の部署。新人の私は、まず朝 7 時に現場（物が集まるところ）にいき、セリ人に今日の相場を聞くのが仕事。朝が勝負の築地ではみんなピリッピリ。新人の私が「あの～、今日の相場、、」といっても返事さえしてもらえません。勇気をだして再度聞いても、指を宙で動かすだけ（よくセリで指を動かしてるやつです）そんなことがわかるわけなく、「いくらですか？」と再度きくと、「ブリバン（28）」「ヤッコ（25）」と、これもまた市場用語(符牒)で返答。これは慣れるしかないと思いながらも、当時は朝の相場聞く時間が本当に苦痛でした。・「野菜」「市場」＝恥ずかしいから、大好きへ市場では野菜やくだものをもらう機会が多く、イチゴもパックでなく、ケース（4 パック）でもらえるときがあります。うれしいんですが、当時 20 代そこそこの女子としてはイチゴのケースを持ってるのがイヤでイヤで、、特に夜飲み会なんてあると、一度ロッカーに預けてから行ってたくらいです。おかしな話ですが、市場で働いていること、野菜をもってる自分を他人に見られることが非常に恥ずかしいと思ってました。それから月日が流れます。私は現在も青果の仕事をしております。いろんなご縁があり、野菜について産地から流通、売り場まで勉強させていただき、その間野菜ソムリエの資格も取りました。現在は高知県の野菜アドバイザーもしております。今では各県のこだわり品を築地市場（仲卸）に提案しております。築地も移転が決まり、各仲卸も他にはないオンリーワンを求めているので、週 1～2 回は市場に行きます。頂き物もウエルカムで、段ボールも堂々と担いでおりますし、たまに年齢を聞かれるのですが、その時は符牒で答えてます(笑)あんなに嫌で恥ずかしかった市場ですが、今では私のホームグラウンドです。今度も野菜ネタや築地のおいしい情報をたくさん発信していきます。宜しくお願いします。