「新アセスメント規格ISO 33Kシリーズの概要」 2015年4月9日 コンピータジャパン Copyright Compita Japan 2015 2 ISO33k シリーズとは? • これまで使用されてきたプロセスアセスメント標準(ISO/IEC 15504 -本稿 では以降ISO15504と略称する)は、2006年に基本セットが完成し、既に8 年以上が経過しています。 • ISO15504は、以下の目的で使用されてきました。 • プロセス改善において、プロセスの状態を組織として理解する。 • 特定の要件に対して、プロセスの適切性を組織として判断する。 • 特定の契約において、供給者のプロセスの適切性を判断する。 • SC7/WG10では、 2008年に改定のための検討を開始し、最新動向を反 映して、ISO 15504に代わる新たな枠組みとして、ISO/IEC 33kシリーズと して一連の標準を再構成することを決定しました。 • 2015年3月1日に、基本的な要求事項であるISO33001, 33002, 33003, 33004, 33020が発行されました。 • 今後、ISO33kに準拠した各種のアセスメントモデルやガイドラインが逐次 発行される予定です。新しい標準の発行に伴い、旧標準は廃止されます。 Copyright Compita Japan 2015 関連するアセスメントモデル • ソフトウェアのためのSPICE (ISO15504 Part5) • システムのためのSPICE (ISO15504 Part6) • 自動車のためのSPICE (Automotive SPICE) • 銀行のためのSPICE (Banking SPICE) • 企業のためのSPICE (Enterprise SPICE) • 医療のためのSPICE (Medi SPICE) • 航空宇宙のためのSPICE (SPICE for Space) • テストのためのSPICE (Test SPICE) • 安全のためのSPICE (ISO15504 Part10) • セキュリティのためのSPICE 等々 3 Copyright Compita Japan 2015 4 主な変更点 • 新コンセプトの導入 • Process Quality, Process Quality Characteristics(プロセス品質特性) • すなわち、プロセス能力だけでなく • セキュリティ、安全性、持続性(サステェィナビリティ) など • プロセス品質特性に対応した普遍的な測定の枠組み • 各種のプロセスモデルへの対応 • 業界、分野別プロセスモデル(WG10内外) • 様々なアセスメントプロセス • アセスメント要求事項の詳細化 Copyright Compita Japan 2015 5 ISO 33k シリーズの構成 概念、用語 33001 アセスメント プロセス群 33030 - 33039 測定の枠組群 33020 - 33029 適用ガイド / 知識体系 プロセスモデル 33004 参照モデル群 33040 - 33059 アセスメント モデル群 33060 - 33079 各種の解説書 33010 - 33019 成熟度モデル群 33080 - 33099 各種ガイド類 要素標準 測定の枠組 33003 原理 アセスメント プロセス 33002 Copyright Compita Japan 2015 6 ISO 33k シリーズのステータス ISO/IEC 33k standard 33001 Concepts and terminology 33002 Requirements for assessment process 33003 Requirements for measurement frameworks 33004 Requirements for PRM and PAM 33010 Guidance for process assessment NWIP and draft prepared. 33014 Guidance for process improvement 33016 Process assessment body of knowledge Status In publication In publication In publication frameworks NWIP and draft prepared Published (2013) NWIP prepared, Draft in preparation 33020 Process measurement framework for assessment In publication of process capability Copyright Compita Japan 2015 7 ISO 33k シリーズのステータス (つづき) ISO/IEC 33k standard 33060 Exemplar PAM for system life cycle processes 33061 Exemplar PAM for software lifecycle processes 33062 Exemplar PAM for IT service management processes 33063 PAM for software testing processes 33064 PRM and PAM for safety extension NWIP prepared, Draft in preparation. 33081 Requirements for maturity models and exemplars for systems and software development Status NWIP prepared, Draft in preparation NWIP prepared, Draft in preparation Not yet planned DIS ballot completes July 2014 NWIP prepared, Draft in preparation NWIP prepared, Draft in preparation Copyright Compita Japan 2015 現行標準との対応 33081 Reqs for maturity models 8 Copyright Compita Japan 2015 9 アセスメント標準の移行 ISO33002 アセスメント実施に関する 要求事項 ISO33003 ISO15504 第2部 アセスメントの実施 アセスメント実施の要求事項 測定のフレームワーク に関する要求事項 測定の枠組みの要求事項 ISO33020 ISO15504 第7部(TR) 組織成熟度のアセスメント アセスメントクラス 参照モデル、アセスメント モデルに関する要求事項 プロセス能力に関する 測定の枠組み ISO33004 プロセス参照/アセスメント/ 成熟度のモデル要求事項 ISO17020の適用 アセスメント手順とアセスメント ボディの認定 ISO29169 コンフォミティアセスメント Copyright Compita Japan 2015 10 アセスメントクラス • 3つのアセスメントクラス(クラス1、クラス2、クラス3) • クラス1のアセスメント • 異なる組織に渡るアセスメント結果の比較に適する。 • 異なる組織間の相対的な強み、弱みを導くことを可能にする。 • プロセス改善、外部ベンチマーキング、プロセス品質判定のベース • クラス2のアセスメント • 組織ユニットのキープロセスの全体的なパフォーマンス評価に供する。 • ある組織あるいは製品ラインに渡るアセスメント結果の比較に適する。 • 改善の機会、プロセスに関係するリスクの導出 • プロセス改善を始める際の初期アセスメントのベース • クラス3のアセスメント • 重大な改善の機会、主要なプロセス関連リスク領域の特定 • 改善の進捗状況の監視、あるいは後続するクラス1、クラス2のアセスメント に対する主要な課題を特定するのに適する。 Copyright Compita Japan 2015 11 アセメントチームの独立性の分類 カテゴリ A カテゴリ B カテゴリ C カテゴリ D アセスメントボディ アセスメント対象組織から独立 アセスメント対象組織の一部 リードアセッサ アセスメント対象組織から独立 アセスメント対象組 織でリードアセッサ アセスメント対象組 の責任を適切に分 織の要員でありうる 離された個人 リードアセッサ 以外のアセッサ アセスメント対象組 アセスメント対象組 アセスメント対象組 アセスメント対象組 織から独立 織でアセッサの責任 織でアセッサの責任 織の要員でありうる を分離された個人 を分離された個人 Copyright Compita Japan 2014 12 コンフォミティ・アセスメント -ISO29169 • 標準の正式名称 「プロセス品質特性と組織成熟度のアセスメントへのコンフォミティアセスメント 手法の適用」 • 目的: 一貫性のあるアセスメントの実施によるアセスメント結果の ワールドワイドな適合性認証、相互認証/認定、適合性ステートメ ントの合法化 • ISO 17020 「コンフォミティアセスメント-各種インスペクション実施機 関の運用に対する要求事項」のプロセスアセスメントへの適用 • 現在のステータス:DIS投票終了、IS化へ • 主な内容 • アセスメン実施要求事項 • アセスメントレポートのレビューと承認 • アセスメントクラス、対象のサンプリング、エビデンス要件、アセスメントチームの 独立性等に対する詳細要求事項 • アセスメント結果のサーティフィケーション • サーベイランス 等
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