ISO 規格改正情報 2015.5 1.ISO9001:2015 及び ISO14001:2015 規格改正の背景 マネジメントシステム規格が、ISO9001、ISO14001、ISO27001 等多くのマネジメント システム規格が開発されてきています。 しかしながら、各種マネジメントシステムの要求事項で同じ項目があるにもかかわらず、 構造や表現が違う等マネジメントシステム間で要求事項・用語の整合が取られていないた め、企業様がもつ複数のマネジメントシステムの統合がしにくい状況でありました。 よって、マネジメントシステム規格(MSS)の整合化にともなって、共通要求事項(ISO ガイ ド 83)と、共通用語が定められました。 今回の改訂で各種マネジメントシステムの章構造を 1 章から 10 章に統一し、併せて用 語も統一したことで、企業様でのマネジメントシステムの統合の負担が軽減されます。 1.マネジメントシステム規格の開発動向 ① ISO9001:2015 ・DIS(2014 年 5 月発行済) ・FDIS(2015 年 7 月発行予定) ・IS(2015 年 9 月発行予定)(JIS 化:12 月ごろ) ② ISO14001:2015 ・DIS(2014 年 6 月発行済) ・FDIS(2015 年 7 月発行予定) ・IS(2015 年 9 月発行予定)(JIS 化:12 月ごろ) 2.ISO9001:2015(DIS)の構成 1 適用範囲 2 引用規格 3 用語及び定義 4 組織の状況 4.1 組織及びその状況の理解 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定 4.4 品質マネジメントシステム及びそのプロセス 5 リーダーシップ 5.1 リーダーシップ及びコミットメント 5.2 品質方針 5.3 組織の役割、責任及び権限 6 計画 6.1 リスク及び機会への取組み 6.2 品質目標及びそれらを達成するための計画策定 6.3 変更の計画 7 支援 7.1 資源 7.2 力量 7.3 認識 7.4 コミュニケーション 7.5 文書化した情報 8 運用 8.1 運用の計画及び管理 8.2 製品及びサービスの要求事項の明確化 8.3 製品及びサービスの設計・開発 8.4 外部から提供される製品及びサービスの管理 8.5 製品及びサービス提供 8.6 製品及びサービスのリリース 8.7 不適合なプロセスアウトプット、製品及びサービスの管理 9 パフォーマンス評価 9.1 監視、測定、分析及び評価 9.2 内部監査 9.3 マネジメントレビュー 10 改善 10.1 一般 10.2 不適合及び是正処置 10.3 継続的改善 3.ISO14001:2015(DIS)の構成 1 適用範囲 2 引用規格 3 用語及び定義 4 組織の状況 4.1 組織及びその状況の理解 4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解 4.3 環境マネジメントシステムの適用範囲の決定 4.4 環境マネジメントシステム及びそのプロセス 5 リーダーシップ 5.1 リーダーシップ及びコミットメント 5.2 環境方針 5.3 組織の役割、責任及び権限 6 計画 6.1 脅威及び機会に関連するリスクへの取組み 6.2 環境目標及びそれらを達成するための計画策定 7 支援 7.1 資源 7.2 力量 7.3 認識 7.4 コミュニケーション 7.5 文書化した情報 8 運用 8.1 運用の計画及び管理 8.2 緊急事態への準備及び評価 9 パフォーマンス評価 9.1 監視、測定、分析及び評価 9.2 内部監査 9.3 マネジメントレビュー 10 改善 10.1 不適合及び是正処置 10.2 継続的改善 5.移行スケジュール ①IS が発行後から 3 年間の移行期間があります。 ②ISO 9001:2008 に対する認証は、ISO 9001:2015 の発行から3年で無効となります。 注意点 各マネジメントシステム規格の翻訳については、マネジメントシステム規格の翻訳 委員会が検討し、各マネジメントシステムの国内委員会が最終的に決定するものであ ります。 従って、今後変更になることがあります。 最終的には、JIS 発行で正式翻訳となります。 IAF参考文書 ・ISO 9001:2015 への移行計画の指針 http://www.jab.or.jp/files/items/4402/File/012200.pdf ・ISO 14001:2015 への移行計画の指針 http://www.jab.or.jp/files/items/4447/File/0303-1.pdf
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