音読練習を通して、自然に英語で話す回数を増やせるようにしよう

中学校
1年 英語
1 人1台タブレット
ロイロノートスクール実践事例集
英 語の 音 読 個別指導
同志社中学校・高等学校
反田 任教諭
音読練習を通して、自然に英語で話す回数を増やせるようにしよう
実践の概要
英語 の 音 読 練 習 をし 、 ロ イ ロ ノ ー ト で 録 音 ・ 試聴を繰り返すことで発音が向上します。
教師 が 作 成 し た 「音 読 チ ェ ッ ク 」 カ ー ド を 生 徒に送信します。音読に時間制限を設定し、
一定 の ス ピ ー ド で読 ま な い と 全 文 が 録 音 で き ないようにします。生徒は教師から送られてきた
音読 カ ー ド に 録 音し ま す 。 録 音 時 間 が 設 定 さ れているので時間内に録音しないと後半が途切れてしまい ます。
その た め 、 生 徒 は録 音 を し て 、 試 聴 を す る と いうことを繰り返し行います。録音ができたら、教師に送 信します。
教師 は 、 生 徒 の 音声 を チ ェ ッ ク し ま す 。 手 書 きでチェックを入れたり、発音、アクセントが間違ってい たところに
印を つ け 、 簡 単 なア ド バ イ ス と と も に 生 徒 に 評価を返します。
ロ イ ロ ノ ー ト導入のメリット
・ ロ イ ロ ノ ー ト ス ク ー ル 導 入 に よ っ て 、 今 ま で授業時に行っていた音読テストが非常に実施しやすくな りました。
・ 生 徒 が 個 別 に 録 音 し た フ ァ イ ル を 教 員 に 送 信することにより、個別指導が充実するようになりました。
・ 音 声 フ ァ イ ル 提 出 ま で に 生 徒 の 発 話 回 数 が 増え、教師の工夫次第で生徒の音読のレベルが上がりました。
・ 生 徒 は 家 庭 か ら で も 教 師 に 送 信 で き 、 十 分 に練習を重ねた上で録音し、提出が可能になりました。
・ 教 師 は 、 ア ド バ イ ス が 必 要 な 箇 所 を 聞 き 逃 すことなく、何度でも聞き返すことができます。
・ 今 ま で 音 読 テ ス ト の た め に 英 語 の 授 業 時 間 をあてていたのですが、ロイロノート スクールを活用する ことにより、
授 業 時 間 を 他 の 内 容 や 指 導 の た め に 有 効 に 使えるようになりました。
ま た 、 生 徒 の 音 読 練 習 回 数 も 無 意 識 の う ち に上がるなどメリットが多いです。
実践 の 目 標
英語の文章を音読する際に、
(1) 単 語 の 発 音 、 ア ク セ ン ト や 英 文 の イ ン ト ネーションが正確であること、
(2) 自 然 な ス ピ ー ド で 音 読 で き る こ と に 重 点 を 置き、
声 に 出 し て 英 語 を 読 む こ と を 楽 し み な が ら 英 語 力の向上をめざす。
実践 の 場 面
1. 教 材 の 準 備をする
教師は Pow e rPoi n t や K e yn ote などで「音読チェック」の
英文原稿を作成する。それを PD F 保存し、D ropBox など の
クラウドストレージやメールで送信する。タブレット側の
ロイロノート・スクールで開くと、自動的にカードが作成される。
2. 生 徒 へ カ ードを送信する
作成した「音読チェック」カードを生徒に送信する。
カード作成の際に、自然なスピードで音読する際の時間に 録音の
秒数を設定する。そうすることでカードの音読に時間制限 が設定
されるので、一定のスピードで読まないと全文が録音でき ない。
生徒が録音する際の目安としても有効だ。
秒数の設定は、少しハードルが高い方が、生徒の意欲が高 まる。
3. 生 徒 が 個 人で音読練習をする
個人練習のために、あらかじめ音読モデルのオーディオファイルや、
i Books A uthor で作成したデジタル教材を生徒に配信し ておく。
また、生徒は S pe ak It!、D rag on D i c tati on などのアプリを用いて
音読のモデルを聴いたり、発音練習をするなどして録音に備える。
4 . 録 音 し て 教 師に送信する
生徒は教師から送られてきた音読カードに録音する。録音時間が
設定されているのでその時間内に録音しないと後半が途切れて
しまう。そのため、生徒は録音→試聴を繰り返す。
また、時間内に録音するために練習を繰り返すので、音読の回数も
自然に増える。音読回数が増えることで、発音も向上するケースが
多い。録音ができたら、教師に送信する。
5. 提 出 さ れ た生徒の音読ファイルを
一 覧 表 示 する
ロイロノート・スクールでは提出の状況が一目瞭然なので、
未提出の生徒へのアプローチの助けになる。
また、教師が試聴して音声が上手く入っているかどうかをチェック
できる。不完全な場合は再度録音・送信を容易にすることができる。
6. 音 読 チ ェ ックをして生徒へ
フ ィ ー ド バックする
音声チェックをしたあと、ロイロノート・スクールで評価して
返却ということも考えられるが、あえてここは、授業時に紙ベース
で評価を返す。ロイロで返却すると、すぐに見ない場合があり、
フィードバックの効果が薄れるおそれがあるので、音読チェックの
英文をあらかじめ簡単な評価項目とともに印刷しておく。手書きで
チェックを入れたり、発音、アクセントが間違っていたところに
印をつけ、簡単なアドバイスとともに生徒に返す。