1 まちづくり分科会に向けた検討会議(準備会)の結果について 記録

まちづくり分科会に向けた検討会議(準備会)の結果について
記録:SEEDS Asia 上田和孝
実施日:9 月 27 日(金)午後、気仙沼 NPO/NGO 連絡会終了後
参加者:JVC、社協、まちづくり支援センター、SVA、JCN、VSK、RQ 小泉、SEEDS
KRA(途中退席)
、マザーリンク(途中退席) 順不同
1.前回までの検討結果の振り返り
○
コミュニティづくりに対する課題が様々ある中で、行政の各部署間での横断的な対応
や、行政と NPO/NGO での対応といった、分野・団体を超えた対応が必要であり、①今
後、新たにニーズとして現実的に起き得る課題にしぼって、②行政と NPO/NGO とその
課題への対処に向けた対話をまちづくり分科会で行うために、③どのような課題に対し
てどのように対話を進めればよいか検討することが準備会の目的であることを確認した。
○ これまでの会議から、次のまちづくり分科会で取り上げるべき対応課題の優先順位は、
①災害公営住宅の入居者と周辺地域とのコミュニティづくり、②市誘導型の防災集団移
転事業地でのコミュニティづくり、③協議会型の防災集団移転事業地でのコミュニティ
づくり、④自立再建される方と周辺地域とのコミュニティづくりであった。
2.会議の結果
1) まちづくり分科会で取り上げるテーマ
○
今度開催するまちづくり分科会では、優先順位①の「災害公営住宅の入居者の周辺地
域とコミュニティづくり」をテーマとして取り上げることが提案された。
2) 市との対話の内容
○ 災害公営住宅の入居開始は 2 年後には開始される。今からそれまでの期間でも、入居
後の課題に対処するために実施できることがあるのではないか、という考えで、市に対
話を提案することが意見として出された。
○ 準備会では、市への提案材料として、
①災害公営住宅と周辺住民のコミュニティづくりで想定される課題
②その課題に対して考えられる対応
③対応する際の問題と解決策
について、意見を出しあった。その結果は、別添1のとおり。
3) まちづくり分科会での議題と資料
○
まちづくり分科会での議題は、別添1を資料として提示し、それを説明して市の担当
各部署のご意見を伺うことと、逆に市としてどのような問題・課題を想定しているか、
あるいは NPO/NGO 側にどのような期待・要望があるのかを尋ねる、という方が良い、
という提案がなされた。
(議論をもとに SEEDS 上田が作成した次第案は、別添2のとお
りです)
。
1
4) 今後の方針
○ これまでアドバイザー/ファシリテーターをつとめてくださっていた産総研の小島さん
が今日の会議で欠席だったので、まちづくり支援センターから小島さんに今日の会議結
果を伝え、問題がないか確認を取ることになった。
○
その上で、市の担当窓口となってくださっている地域づくり課の神谷さんに本日の結
果を伝え、市の関係各課に対して、まちづくり分科会の議題について NPO/NGO からの
提案であることを伝えていただき、関係各課の出席の依頼をお願いすることとした。
以上
2
別添1
テーマ:災害公営住宅入居者と周辺住民のコミュニティづくり
入居開始前までの 2 年間で実施が必要な対応について検討し、行動に移す。
想定される課題
考えられる対応
対応する際の問題と市と NPO の協働による解決策
災害公営住宅の居住者同士のコミュニケー
①入居開始前からの顔合わせの機会づくり
○個人情報保護の問題があるため、入居者決定の際にコミュニテ
や、コミュニティづくりのための入居者
ィ活動に関する情報提供を目的とした案内送付等に対する承
のリーダーの選出
諾(合意書)を取れば活動可能となる。
ション促進や世代間交流
○建設中の災害公営住宅の見学会や、共有部分(公園、花壇、広
場等)の活用に関する意見交換等のコミュニティ活動を行うこ
とで、コミュニケーションの機会や災害公営住宅に対する住民
参画を促す。
○鍵わたしの時は、公的に住民が集まる最後の機会なので、その
際に交流イベントを行う。
*
入居前から入居者情報が知れることでトラブルとなるおそれ
もあるため、留意が必要
②高齢者に偏らないような入居者選定
周辺住民の意見の見える化や災害公営住宅
入居者との意識のギャップ把握
①周辺住民に対する災害公営住宅の入居者
の心理(気持ち)を理解するための活動
や周辺住民の受入れ体制づくり
○周辺住民に対して、市により災害公営住宅に関する説明会を実
施する。
○周辺住民のリーダーに対して、市により災害公営住宅のコミュ
ニティへの対応の理解を促すための研修を行う。
災害公営住宅の居住者と周辺住民とのコミ
ュニケーション促進
①災害公営住宅の居住者と周辺住民との入
居前からの交流イベント
○交流活動の促進を目的とした人材(KRA や地域支援員)を継
続・増員させる。
○NPO が実施する交流活動に市が賛同する(共催、後援など)
。
孤立する災害公営住宅居住者への対応
災害公営住宅居住者の身体的・精神的な健
康の維持と孤独死発生の防止
①災害公営住宅入居者への戸別訪問による
見守り活動
○災害公営住宅入居後も生活支援相談員やゆうあい訪問員、KRA
といった見守り活動が引き続き必要であることを把握するた
②災害公営住宅入居者の交流促進活動
仮設住宅で形成されたコミュニティの関係
性を維持した災害公営住宅の入居者選定
3
め、神戸等の事例の視察・勉強会を行う。
別添2
平成 25 年度 第1回 まちづくり分科会
次第(案)
日時:平成25年10月24日(木) 午後
時~
時
場所:ワンテン庁舎2階会議室
1.開会
2.本日のまちづくり分科会の目的の確認
○今後の様々な復興ニーズに対応するため、ある特定課題に対して市と NPO が対話し、その対応
策について検討することを目的とする。
○
双方のコーディネーターの協議と調整により、今回のテーマは、「災害公営住宅の入居者と周
辺住民のコミュニティづくり」とする。
3.災害公営住宅の入居者と周辺住民のコミュニティづくりについて
(1)NPO 側からの趣旨説明・提案【資料1】
(2)市として想定している問題とその対応への NPO 側への要望・期待
4.
(市より提案されるテーマがあれば)
5.今後の予定・方針
6.閉会
【配布資料】
資料1 災害公営住宅の入居者と周辺住民のコミュニティづくり(NPO 側説明資料※別添1のもの)
資料2 ・・・・
(市の方であれば)
【コーディネータ担当】
市
:気仙沼市企画部地域づくり課
NPO
:気仙沼まちづくりセンター内 まちづくり支援センター
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10 月 30 日 まちづくり分科会 打ち合わせ
参加者 菊田さん、笠原、山崎さん、藤原さん、神谷さん、きえさん、上田さん、三浦
記録 笠原
【本日協議し決まった事】
災害公営に引っ越す住民と受け入れる側の住民が、お互いにコミュニティーの大切さを気づき自治して
いける地域をつくるために、全体の災害公営住宅の地域ごとの特質を視野にいれつつ
1 つの案として、1 番早く建設が完成し入居をする館山をモデルに菊田さんの成功事例を元に既存地域と
の挨拶や関わり方について検証、実行する。
入居の選考は公益性から見て、NPOが関わる事はやめた方がいいのではないか?
といった所で協議終了。
【今後分科会を進める上で必要な事】
・全体の協議課題、検討事項のタイムスケジュールを見える化し、まちづくり分科会の予定を立てる
・各災害公営住宅の地域力シート
【その他の協議事項】
・既存地域とのコミュニティー形成のきっかけをどのタイミングでどのようにやるのか?
説明会の前なのか、説明会中なのか、説明会後なのか、そもそもnpoは何が出来るのか?
・災害公営が立つ近隣住民がどれくらい、入居に関して情報を持っているのか?
・赤岩、五反田鱈は被災地域でないのでどのように関わるか不安
→コミュニティ形成が難しそうな地域の把握をどのように行っているのか?
・どこにどのような人を入居させるのか行政は悩んでいる
→3F以上にはエレベーターがつくが、これ以外はつかない
・見守りの体制がどうなるのか?
→隙間をNPOが出来ないか?何が出来るのか?
・災害公営課からコミュニティーづくりの地域づくり推進課にどのタイミングで移行するのか、入居者
名簿は引き継がれるのか?福祉関係の担当課に引き継がれるのか?
・見守りの体制づくりはどうなっているか?
kra、社協、NPO、一緒にやるのか、やれないのか?
【防災集団移転について】
5 世帯から減った場合はどうなるのか?
協議型は、住民間で話と顔合わせを行っているが、市誘導型の場合はどうするのか?
【仮設住宅について】
・災害公営住宅の移行期で歯抜けになった仮設の集約はどうするのか?
【見守り体制について】
各課がバラバラに行うのでなく、一括で情報を把握できないか?
その場合は、先ず庁内での調整が必要。←庁内を動ける人、役割が必要
まちづくり分科会議事録
日時:平成 25 年 10 月 24 日 午後 1 時 30 分~
会場:気仙沼市役所ワン・テン庁舎 2 階 大ホール
司会進行:地域づくり推進課 熊谷氏
【文責①:気仙沼まちづくり支援センター加藤】
1. 開 会
地域づくり推進課 熊谷係長:本日の会議の目的は、課題の洗い出しと情報の共有、共通認識
の形成をすることである。
2. 説 明
(1)防災集団移転に係る進捗状況と今後のスケジュール等について【防災集団移転推進課】
<課の説明>資料参照
<質問>
ボランティアステーション in 気仙沼 畠山氏:移転するにあたり、前もって顔合わせしてもらうなど
のコミュニティ形成支援の予定はあるか。
課の返答:協議会型はすでにコミュニティで集まっている。また、コンサルタントが市誘導型も含
めて全地区に入って、住民の要望を確認し、サポートする予定にしている。
産業技術総合研究所 小島氏:顔合わせなどのコミュニティ支援の企画は、移転者だけを対象と
するのか、それとも移転先の周辺地域(受け入れ側)を含むのか。
課の返答:今のところ防集協議会(移転者)のみ。
地域づくり推進課:今後、受け入れ側も含む企画を進める予定で調整中。
気仙沼まちづくり支援センター 笠原氏:自力再建が難しくなった住民が防集協議会から抜ける
ケースが出てきている。整地予定のところから抜けた場合はどうなるのか。
課の返答:もちろん設計前の段階であれば変更して対応する。設計済みの場合の変更などは工
事変更等、ケースバイケースで対応する。
同センター 塚本氏:防集の要件である 5 世帯を切った場合はどう対応するのか。
課の返答:原則としては事業破たんとなる。しかし、国交省と協議予定で、隣接集落との合併な
ど存続のための対策を検討している。事業費などの関係もあるので、現時点では必ずしも対策し
切れるとは言えない。
(2)災害公営住宅に係る進捗状況と今後のスケジュール等について【災害公営住宅整備課】
1
<課の説明>資料参照
<質問>
ボランティアステーション in 気仙沼 畠山氏:災害公営住宅の入居前からのコミュニティ形成支
援の予定はあるのか。
地域づくり推進課:入居が決まった時点で、住民を集めて説明会を行うので、その機会に顔合わ
せを行う、という機会も作りたい。詳細は検討中。
ボランティアステーション in 気仙沼 菊田氏:要望に対して供給予定戸数が不足している地区も
あるが、どのように対応するのか。
課の返答:市内全体の総数では、必要戸数は確保する。郊外の戸建タイプは、必要戸数の確保
は難しい。用地取得を努力するが、無理な場合は、希望する地区に入居できない場合も生じ得
る。入居者決定に際しては、従前からお住まいだった方を優先するが、それでも南郷と、階上地
区は現状では足りていない。
(3)土地区画整理事業に係る進捗状況と今後のスケジュール等について【都市計画課】
<課の説明>資料参照
<質問>
気仙沼まちづくり支援センター 塚本氏:鹿折地区のまちづくり協議会の要望は、どれくらい受け
入れてもらえるのか。
また、南気仙沼地区などでは、まちづくりに関して住民が協議する場をつくる予定はあるのか。
課の返答:鹿折などまちづくり協議会が形成されている地区では、地元説明会を開く際は、まち
づくり協議会にまず声掛けをして進める。まちづくり協議会からの要望への対応については、都
市計画通路の変更は難しいが、街区道路に関しては柔軟に対応したい。
(2つ目の質問に関して)土地区画整理法によって、土地所有者による審議会を設置することに
なっており、その中で協議して進めている。鹿折に関してはまちづくり協議会があるため、まち協、
UR、市の3者で進めているが、南気仙沼地区に関しては、まち協などの自治組織がつくられな
かった。そこで、南気仙沼地区振興協議会(自治会長さんの集まり)の会長さんに、審議会に入
ってもらって事業を進めている。
(4)仮設住宅における見守り活動の状況について
【高齢介護課・地域包括支援センター・健康増進課】
<高齢介護課の説明>資料参照
<健康増進課の説明>資料参照
<質問>
気仙沼まちづくり支援センター 笠原氏:災害公営住宅への入居後のコミュニティづくりに対して
はどのように考えているか。
高齢介護課の返答:仮設住宅でご近所との人間関係がうまくいっている方ばかりではない。ご近
2
所付き合いにうまくいっている方も一緒に入居できるとは限らない。そういった状況から、仮設住
宅から出た後のコミュニティづくりの重要性については認識している。
健康増進課:入居後、人間関係で御苦労されると思う。そこは、地域づくり課と協力しながら進め
たい。
ボランティアステーション in 気仙沼 菊田氏:みなし仮設からの公営住宅の申し込み状況は?
健康増進課の返答:具体的な数字は分からないが、すでに再建しているケースも多々聞く。一
軒一軒回って、災害公営住宅への申し込みの周知活動はしている。
ボランティアステーション in 菊田氏:みなし仮設の入居者と仮設住宅の入居者を分けて交流を図
るのではなく、同じ被災者として一緒に交流・意見交換する場が必要ではないか。
健康増進課:「心(ここ)カフェ」は両者参加可能としている。ただし開催回数が少ないので課題と
なっている。
気仙沼まちづくり支援センター 塚本氏:これからは、仮設住宅、災害公営住宅の両方が見守り
の対象となる。見守り人員増員予定はあるのか。
高齢介護課の返答:将来的には、これまで見守り支援に携わった方々がサポートセンターの要
員となり、サポートセンターが統括して対応する予定である。
【文責②:気仙沼まちづくり支援センター岡崎・三浦】
3. 意見交換
テーマ:災害公営住宅等におけるコミュニティ形成について
<気仙沼まちづくり支援センター 塚本氏より連絡会の概要説明>
気仙沼 NPO/NGO 連絡会では、情報格差を埋めるため、毎週金曜日に支援者が集まって、情報
交換をしている。地域ごとの問題を確認しながら、団体の活動を共有して、住民の問題解決に努め
ている。行政機関や市外の団体からも情報提供を受け、住民に周知している。当初ジャパンプラッ
トフォームさんが事務局を担っていたが、今年度より気仙沼まちづくり支援センターが事務局を担
っている。その中で、今年度 8 月に課題洗い出しの WS(ワークショップ)を行った。
<産業技術総合研究所 小島氏より課題洗い出しワークショップの結果報告>
資料参照。
特に、NPO/NGO が問題として感じられたところを列挙すると、次のとおり、総じて「将来への不安」
というものが浮かび上がった。
・被災者に対して情報が届いていない、または、理解されていないこと。
・多くの被災者は自分のことで精一杯になっていること。
3
・災害公営住宅の入居者と受け入れ側の双方が不安に思っていること。
・被災者の ADL(体力指標)、QoL(生活レベル指標)が低下していること。
このため、将来の課題として、大別して、「個々人の QoL(生活レベル指標)」を上げること、また
「地域力・コミュニティ」を上げて対応することが必要であることが明らかになった。言い換えると、
「自助」および「互助」の能力を上げていくことが求められている。こうした中で、災害公営住宅の入
居等に関して、今からでも地域一体での見守り体制づくりを考えていくことができないか、というの
が問題提起である。地域が自ら見守りを行う仕組みができたら、各課の対応も楽になるのではない
か、と思う。
<地域包括支援センター 尾形氏>
その通りだと思う。力がある人は自分の力で頑張ってもらいたい。
コミュニティ形成には一人一人の人間関係の構築が必要であり、その対応ができない個人を支援
するのが地域包括支援センターの役目だと考えている。そのため、まずは、自治会・互助の仕組み
づくり(地域の中での支えあいづくり)が必要だと思う。
<社会福祉事務所 小山氏>
仮設住宅の集約の課題が出てくるので、関係部署で今後検討したい。
<災害公営住宅整備課 佐藤氏>
災害公営住宅の入居する地区と部屋の広さタイプまでは12月に決定予定である。
入居の6か月前に部屋の場所を確定。入居者が互いに支え合えるような部屋割を考えたい。
入居後のコミュニティづくりが課題であると考えている。
なお、現時点では、災害公営住宅の入居希望が増減しているような状況であるため、まだ本当に
必要な戸数が確保できたのか不安である。
<高齢介護課 昆野氏>
予算措置が可能な制度が何年続くか分からない中で、いつまで現状の支援体制が続くかが不明
である。そのため、地域での見守りの体制づくりが重要と認識している。気仙沼社会福祉協議会と
の連携も考えるべきだと思う。
<健康増進課 村上氏>
現在、子育て相談が増加している。子育て支援のため、相談できたり、母親達が集まれるような場
が少ないので、その対応が必要。
災害公営住宅の中にもそういう場が出来るとよい。
<ボランティアステーション in 気仙沼 菊田氏 課題報告>
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仮設住宅入居時に周辺の自治会長へあいさつに行った。周辺住民も関わり方に悩んでいたような
ので、とても喜ばれた。
今後の防災集団移転や災害公営住宅などの入居時も地域の方との関係づくりが重要。スタートが
肝心である。
<産業技術総合研究所 小島氏>
防集や災害公営住宅の説明会や集まりがあると思うが、定期的な開催が重要だと考える。定期開
催にしないと、集まりへの参加者が減っていくと思われる。現状でも、若手の集まりが悪い。行政側
が行う説明会と、NPO 側がそのフォローのための集まる場づくりを行う等、回数や内容を協働で考
えていく必要がある。
また、個人的には過疎化が進行する地域が増えることに懸念している。過疎化・高齢化地域の見
守りが課題である。それに対して、ハード系の担当課さんはどう思われているのか。
<防集 伊東氏>
防集をやろうがやらまいが過疎化は進んでいく。漁村部については防集と公営住宅の併設により、
コミュニティの分散を防ぐことを考えている。市街地部については大きな住宅をつくり、住民の分散
を防ぐことを考えている。
<災害公営住宅整備課 佐藤氏>
市街地部の公営住宅は今後、被災していない方も入ってくるので、部屋が空くことはあまり考えら
れない。協議会型は被災した土地の近くに建てるので、高齢者が多くなり、空きが出てくる。しかし、
公営住宅ではあるので随時募集はかけていく予定としている。
<KRA 福祉部 奥山氏>
仮設住宅の住民の声として、仮設住宅の集約はどのようになっていくのか。
<社会福祉事務所 小山氏>
学校や民有地以外のところに集約していくことになると思うが、具体的にはこれから関係部署と協
議していくところである。
<KRA 千葉氏>
東新城2丁目の仮設住宅からの集約はどのように行われたか。
<建築住宅課 小野寺氏>
東新城 2 丁目の仮設住宅は民有地であり、今年の12月までの契約期間だったので既に地権者に
お返しした。入居していた世帯に関しては1件 1 件希望場所を伺い、9 月末をもって全ての世帯が
5
他の仮設住宅に移れた。
これからの集約によって移る方々の場合、数がとても多くなるため同じように全ての方が希望通りの
仮設住宅に移ることはおそらくできない。今回は特別ということで特に配慮を行ったが、今後は、事
前からの計画の説明等を行うことで対応していきたい。
<SVA 白鳥氏>
今後の仮設住宅の集約の際の移転されるときの引っ越し費用の補助などの支援はあるのか。
<建築住宅課 小野寺氏>
今現在そのような支援内容はない。ただし、市の都合で個人負担となる状況にあるため、これを認
めてもらえるように、今現在担当課では県や国に訴えているところである。県内の市町村でも同様
の問題が起きているため、同じ市町村で連携をとって進めようとしている。
<気仙沼まちづくり支援センター 塚本氏>
仮設住宅の段階では、仮設住宅に支援が偏ったことが問題だと感じている。今後、浸水域から移り
住んだ人たちが内陸の人たちと新しい地域を作っていく際は、移転された方と地元の方とのまちづ
くりをどのように進めていくかが課題だと感じている。市としてはどのような対応を考えているか、ま
た、それはどの時点で進めようと考えているのかを伺いたい。
また、釜石市の事例として、仮設住宅や公営住宅で、住宅の造りが画一的であるため、他の部屋を
自分の部屋と間違えて戻れない方がいるようだが、その点などでハードの面でも何か配慮があれ
ば教えてもらいたい。
<地域づくり推進課 熊谷氏>
防災集団移転や災害公営住宅の入居に伴うコミュニティ形成の問題としては我々も認識していると
ころである。災害公営住宅は入居者が決まった時点で説明会が行われていくので、受け入れ側と
なる自治会の役員さんとの顔合わせ等は、その時点でのタイミングがいいのではと検討している。
行政区の区割りもまだどのようになるのか見えてこない状況の中、災害公営住宅だけで一つの行
政区になるのか、周りに地域も含めて一つの行政区になるのか、被災した地域の区画整理の結果
の行政区もまだどのようになるかはわからない。それらが、どのように推移を見据えて検討していく
必要がある。
防災集団移転の造成が終わっても家がいつ建つのかがわからないため、受け入れの自治会と集
団移転議会の顔合わせ、打ち合わせも持つ必要があると認識している。NPO 側の方からも協力い
ただけるところは、協力していただきたいと考えている。
<産業技術総合研究所 小島氏>
もうハード設計が終わっており、NPO 側もこれからそこをどうのと考えているわけではない。今の状
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態で運用上どのように工夫できるかが重要になってきていると考えている。その点もハード面の側
からも知恵を貸してもらいたい。公営住宅入居の説明会の後もう少しアクションを起こしていけば、
その後 1 年 2 年のフォローアップもやりやすくなるのではないか。災害公営住宅入居後の対応も行
いやすくなると思う。その点は災害公営の担当課だけでなく、地域づくり推進課や福祉保健も関わ
ってくるので、次回以降に深い議論ができ何かアクションが起こすことができれば、1 年後 2 年後 10
年後など良い結果が生まれるのではないか、と考えている。今後も継続的な議論がきればと思ので、
ハード関係の課からも今後も協力をいただきたい。
<SEEDS Asia 土生氏>
神戸の災害公営住宅の事例として、いかにハード面で考慮された施設でも、ソフトの面で連携され
ずに結局後々使われない施設となってしまった例も見受けられた。運用後のことを考え、各課や支
援団体と今から考えていくことが必要だと思う。
<ボランティアステーション㏌気仙沼 菊田氏>
一つの地域の中に災害公営住宅ができ、災害公営住宅だけの自治会が設立されれば、地域の中
に二つの自治会ができるという状況になり、おかしいのではないかと考えている。ある地域内に一
つ以上の自治会は必要ないというのが個人的な考えである。
4. 閉 会
<地域づくり推進課 熊谷氏>
今回は課題の洗い出しと共通認識を図ることを目的に行った。
次回11月後半を予定している。本日掘り起こした課題を深めていきたいと考えている。
以上。
7
平成 25 年度第 1 回まちづくり分科会 結果概要
1.今回の分科会の目的
気仙沼市の関係各課と NPO 側が同じテーブルにつき、まちづくり・コミュニティづくりに関
して、課題の洗い出しと情報の共有を行うことで、共通認識を持つことを目的に実施した。
2.内容
① 災害復興まちづくりに関する行政側からの進捗状況の説明と質疑応答
② 「災害公営住宅等におけるコミュニティ形成について」NPO 側の問題提起と意見交換
3.結果概要(質疑応答や意見交換から把握されるコミュニティ課題に関する市の考えを列挙)
【全体として】
○ 災害公営住宅や防災集団移転での事業地内でのコミュニティづくりや受入れ側との関係づく
り、また仮設住宅の集約に関連したコミュニティづくりの課題があることは、市側も認識して
おり、また、社会福祉協議会や NPO との連携も模索したいと考えている。
【災害公営住宅】
○ 災害公営住宅の入居では、要望する地区への入居ができない方も出てくるため、必ずしも全
員が震災前に居住していた地区に入居できるわけではない。
○ 災害公営住宅の入居者の人間関係づくりが課題であることは認識しており、市では、入居説
明会の機会をもって顔合わせの機会を作っていくことを検討している。
○ また、入居者が選定された時点で、受入れ側の自治会長との顔合わせの機会をつくることを
市では検討している(が、行政区割が決定していないため、その進捗と合わせて行いたいと考
えている)
。
【防災集団移転】
○ 市誘導型の防災集団移転事業に関して、市としては、コンサルタントにより移転する住民の
要望を調査し、コミュニティ形成に関する支援を行っていく予定であるが、受入れ側の周辺住
民とのつなぎに関しては今後検討が必要であると考えている。
【仮設住宅等】
○ 仮設住宅の集約化の際のコミュニティづくりに関する対応は重要だと認識している。
○ 仮設住宅とみなし仮設住宅(賃貸借上)の居住者が同じ場に集まる交流する機会は市でも設
けているが、開催数は少なく課題となっている。
【見守り体制】
○ 市では、ゆうあい訪問員等、見守り経験のある人員をサポートセンターに統括・一元化して、
災害公営住宅等の見守り対応を行うことを計画している。一方、こうした予算措置もいつまで
続くかわからないため、地域の中で支え合える体制づくりが重要であることも認識している。
このような状況の中で、社会福祉協議会をはじめ、NPO との協働も必要であることも認識して
いる。
【その他】
○ 子育て相談が増加する中で、子育て中の母親の相談窓口や集まれる場づくりが必要となって
いる。
以上
(作成:SEEDS Asia 上田和孝)
課題洗い出しWS
整理資料
ソフト
政策決定まで
のプロセスが見
まちづくり(自分
えない
の身の回りの生
活を含めて)興
味が無い人が
いる(特に若
人材不足
まちづくり
者)
に興味が
あっても
きっかけが
官民の連
ない
携不足
予算が長期
で見られない
人口の流出高齢少子化 少子化
地域の支援
介護現場のス 結婚が
再建が形になって
者の活動の
タッフが足りな 少ない将来への不
いないことからのも
自立再建が進
場がない い
>出生
気仙沼市の人口
子供が長期休
安
どかしさ、、不安
む中での焦燥
率低下
福祉職員
減少が止まらない
みに入ると預け
まちのつくりがみえ
感
の不足
ピンポイントの復
る所がない
ない
総体的(総合的)な
未来予想図が
福祉現場の
興・再建ではなく、
計画が見えない
描けない
情報が周知不足
子供の遊び場、
担い手不足
トータル的なまち
未経験の所へ首を
学び場
づくりの組織が欲
突っ込んで全体像が
しい
見られていない
復興が進まず3年
個人情報のカベ
目を仮設で暮ら
す人々の苛立ち
(資源の利用をめぐる)
自分の事で
現在、復興関係に
漁業・水産関連
仮設住宅で自
付加価値を(サービス
独居高齢者に多くの書
いっぱいいっ
従事している人が
業の後継者・担い
治会長が不在
業など)生む人材の育
ぱ
類が届き困惑している
多い中、今後、経
手不足(収益性、
な所もある
成の機会?
現状
つとそうした事業
収入の不足)不安
が減り、就ける仕
様々な面
定さ
仮設住宅の空き室
後継者問題
事がなくなる(適応
での交渉
子供が小さいた
の問題も)
子供の自然離れ。
力
め、若いお母さ
仮設からみなしへの転居
山や海で遊ぶ<->
仮設自治会の後
んの職場が無い
ゲーム
継者問題
学童に入れない子供がいる
不安定な求人(短
未だに支援
生活不活発病
期募集とか力仕
自治会役員、
物資が欲し
超高齢社会に
事で偏りがち)
地域の世話
仮設住民の 震災を機に生活不
い
なってしまった
地域高齢者の
役の疲れ
体力低下 活発病(引きこもり、狭い台所での調
気仙沼
担い手が
見守り体制
アルコール依存症 理が面倒になり、
既存自治会 少ない(同
仮設住宅の自
など)が増加・悪化 かったものばかり
自立に向けて
治会が新たな がまちづくり じ方向を
食べてい栄養の
している
のカウンセリン
子供の支援
入居者とのコ を行う能力を向いてい
バランスが悪く
生活不活発 グ
ができてい
生活の質(QOL)
ミュニケーショ 持っていな る人)
なっている住民
病の増加
沿岸部(被災した
世代間の
ない
ンが取りにくい
自殺者
自治会 交流が少地域行事へ
地域)と被災して
の再編 ない
いないところの温
の若い人の
みなし仮設に
地域の中 参加が少なく
度差
みなしの孤立
支援がなかっ
でのコミュなった
共徳丸に関する対話
まちづくり
人が集ま ニケーショ
たことの不信 在宅住民の孤立
たとえ頑張っても未来に対す への経験
災害公営住宅や
孤立しがちな住民
る場、コ ン不足
感
仮設内の人間関係仮設の入居者と障が
県や国に届かなる話しができ 不足(市
防集の方々と元住
(男性・独居高齢
在宅避難者の孤立
ミュニケー 自治機能の
>2年を経過して、気 いを持っている人と
いんじゃない
者)への情報共有
民との交流が必要
ない(現状に 民)
ションが無 低下
の共存の難しさが見
持ちの変化(遠慮が
と思う
の?からくる市 追われてい
い
えてきた
無くなった)
民の疲れ
る)
もともとあっ
仮設商
た公会堂等
店街の
展望
建材資材の高騰
の集まる場
所がない。活
排水
住宅建設
用されない。
集う場がない
防潮堤
(場所)
防潮堤による影響
ハード
H25年度
H26年度
地域福祉計画見直し
(社会福祉事務所)
災害公営仮申し込み
(6/28-7/31)
災害公営
入居登録審査
災害公営入居開始(H28/3)
内湾(200,集),駅前(160,集),
南気仙沼(320,集),鹿折(285,集),
牧沢(200),面瀬(150),大谷(85)
災害公営入居開始(H27/1,3)
南郷(160,集),四反田(70,集)
大浦(10),階上(75),大島(35),
唐桑(30),大沢(30),只越(10),
小鯖(20),津谷(30),小泉(30)
元データ
H27年度
基本計画見直し
(企画課)
恒久復興期への移行
H28年度
市誘導型防集造成完了
入居意思確認
(本申し込み)
入居意思確認
(本申し込み)
支援内容・方法・活動
をどうするか
恒久期に向
けての準備
今後の業務の整理
関わる支援者の役割
分担。面で分担でき
ないかな。
顔併せの機会
みなし仮設の存続
将来が見えなくなり、
自殺者が増える
見守り体制の予算
不足による弱体化
新たなコミュニティにス
ムーズに行こうするため
に、災害公営・脳集を
元々の住民との交流
生活レベルの差が
実際に見える
仮設の減少・
再編
仮設住宅集約(?)によ
るコミュニティづくり
地域力の低下(現
在は各NPO等の支
援団体に頼ってい
る部分)
小規模集団移
転の崩壊
支援者の撤退。
住民だけでは活
動継続できなく
なる?
観光客・ボラン
被災地にボラ
ティアの減少
ンティアが来な
くなる個別の頼み事問
題急増!!
危険区域の跡地利用
生活動の機能不全(資
引っ越しニーズが増加
材の輸送・運搬のた
職人不足
め。。。防潮堤のせいも)
市長が代わり役所の
人たちも代わり引き継
ぎが大変
支援団体の減少
土地問題。家を建て
たくても買える土地が
ない
高齢者・生活力
のない人が仮
設に残る。格差
が生まれる。
H30年度末南
気仙沼市誘
導型防集造
成完了
H29年度鹿折
地区区画整
理完了
H30.04.10加算
支援金終了
公営住宅・防
集入居に伴い、
自治会の再編
が必要
H35仮設住宅の残存
既存自治会と
の関わり。新
入居住民を迎
えて。。。
H35くらい土木・建
築関係の仕事につ
いている人の行き
場がない
地域形成(防集と
周辺住民)
生活保護受給者
が増える
H
2
5
年
度
若者の減少に
伴い自治会の
必要性・存続
の難しさ
地区(防集)の
孤立化
南気仙沼
区画整理
への入居
者減少
災害公営入居開始(H27/1,3)
南郷(160,集),四反田(70,集)
大浦(10),階上(75),大島(35),
唐桑(30),大沢(30),只越(10),
小鯖(20),津谷(30),小泉(30)
再整理
H25年度
災害公営入居開始(H28/3)
内湾(200,集),駅前(160,集),
南気仙沼(320,集),鹿折(285,集),
牧沢(200),面瀬(150),大谷(85)
H26年度
地域福祉計画見直し
(社会福祉事務所)
H27年度
基本計画見直し
(企画課)
市誘導型防集造成完了
見守り体制の予算
入居意思確認
(本申し込み)不足による弱体化
災害公営仮申し込み
(6/28-7/31)
災害公営
入居登録審査
生活保護受給
者が増える
将来が見えな
くなり、自殺者
が増える
入居意思確認
(本申し込み)
生活レベルの差
が実際に見える
高齢者・生活力の
ない人が仮設に残
る。格差が生まれる。
個々人のQoL
個々人の
新たなコミュニティに
スムーズに行こうす
地域力、コミュニティ るために、災害公
営・脳集を元々の住
顔併せの機会 民との交流
仮設住宅集約(?)によ
るコミュニティづくり
小規模集
団移転の
崩壊
H28年度
地域力の低下(現
在は各NPO等の支
援団体に頼ってい地域形成
る部分)
(防集と周辺
住民)
H
2
5
年
度
H30年度末南
気仙沼市誘
導型防集造
成完了
H29年度鹿折
地区区画整
理完了
H30.04.10加算
支援金終了
仮設の減少・再編
公営住宅・防集入
居に伴い、自治会
の再編が必要
既存自治会との関
わり。新入居住民を
迎えて。。。
若者の減少に伴い
自治会の必要性・
存続の難しさ
H35仮設住宅
の残存
地区(防集)の
孤立化
地域力UP
仲間づくり
融合
内陸部(非被災地域)
の人たち
震災前
から地域
力低下
新生活をスタートする
人たち
温度差解消
情報発信、顔併せ、きっかけづくり
市
支援・市民
活動団体