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独立行政法人科学技術振興機構
科学コミュニケーションセンター
科学技術コミュニケーション推進事業ネットワーク形成地域型
平成 22 年度採択企画
最終ヒアリング結果報告書
1.企画名
神話の国シマネの縁結び(ENMSB)ネットワーク
2.提案機関
独立行政法人国立高等専門学校機構 松江工業高等専門学校
3.運営機関
独立行政法人国立高等専門学校機構 松江工業高等専門学校
4.連携自治体
島根県
5.企画の概要
島根県を 4 つのエリア(松江エリア・出雲エリア・大田エリア・石見エリア)に分け、
各エリアの中核施設を中心に、工学(Engineering)、自然観察(Nature)、科学体験(Science)、
生物(Biology)を主体とした活動を実施するネットワーク事業を展開する。これらを ICT
を用いた縁結び(ENMSB)ネットワークシステムで繋げることで島根県全域に科学技術を
体験できる基盤を確立する。
6.最終ヒアリング結果
6―1.活動実績および計画の達成状況
計画は達成され、十分な活動の実績を上げた。
Web サイトを立ち上げて 1,000 件を超える大中小の科学イベント情報を掲載、島根県民
に発信するとともに、科学イベントそのものも当初計画以上に精力的に実施した点は高く
評価できる。当該イベントへの参加者数も多く、特に大イベントである「科学の縁結び祭
り」が地域住民に好評で定着してきたことも評価できる。人材育成についてもイベントが
実施されたものの、体系的でなく単発的な企画・実施に見受けられた。
6―2.成果及び波及効果
十分な効果があった。
運営機関と中核機関(出雲科学館、三瓶自然館、しまね海洋館)間のネットワークが強
化され、これらをハブとして県内の多くの機関や個人ボランティアが参加できる環境を整
備できたことは高く評価できる。運営機関と中核機関以外の参加機関や個人ボランティア
が、科学イベントの実施等でより主体的に関われると良いと思料する一方、様々な機関が
連携して様々な科学イベントが開催されるようになったのは、構築した地域ネットワーク
の効果であると思料する。
6―3.支援終了後の地域ネットワークの継続・発展に向けた取り組みについて
継続・発展に向けた取り組みについて、よく検討され、今後の進展が期待できる。
「科学の縁結び祭り」が地域住民に好評でネットワーク継続の核として実施することや、
運営委員会の定期的な開催を継続していく点は評価できる。運営機関が引き続き中核とな
り、他の中核機関が担当エリアで活動を進める中で、個人や NPO 法人の参加を受け入れた
り、自治体の関与をさらに強めながら、継続方法を確立させつつ、更なる発展を期待する。
6―4.総合評価
計画は達成され、地域ネットワークの定着・継続・発展が期待できる。
面積が広く交通の便が悪く、かつ人口の少ない地域での取組について、当初の計画に沿
った成果が得られたことは高く評価できる。この取組について論文にまとめ学会に発表し、
評価されている点から、このネットワークの構築及び当該ネットワークでの活動が、面積
が広くかつ人口の少ない他地域における科学技術コミュニケーションの地域ネットワー
ク構築のモデルケースとなるように発展することを期待する。
以上