有田町新公会計制度対応 システム構築業務仕様書 平成21年4月 1頁 有田町新公会計制度対応システム構築業務仕様書 1.委託業務名 有田町新公会計制度対応システム構築業務委託 2.業務の目的 総務省から公表された「新地方公会計制度研究会報告書(平成18年5月)」 、 「新地方公会計実務研 究会報告書(平成19年10月)」において、現在の現金主義による会計処理の補完、公社等との連携 を踏まえた会計の整備による全体的な財政状況の把握、コスト分析と政策評価への活用、資産・債務 改革への対応等の意義が提示され、本町においても公会計改革を進めていく必要がある。 本委託業務は、「新地方公会計制度研究会報告書」、及び「新地方公会計実務研究会報告書」におけ る『基準モデル』に準拠した、複式簿記・発生主義よる仕訳機能、財務書類作成機能並びに各種台帳の管 理機能を有する発生主義公会計システムの構築を目的とする。また、公有財産管理システムを導入し、本 町の公有財産の抽出、調査、評価を行い固定資産台帳の作成を目的とする。 3.実施する業務 (1)正確な財務四表の作成と分析。 (2)連結財務四表の作成と分析。 (3)複式簿記コンサルティング。 ・詳細については、【別紙1】のとおり (4)複式簿記システム構築業務。 ・詳細については、【別紙2】のとおり (5)公有財産システムを導入し、公有財産を抽出・調査し台帳を作成し、評価を実施する。 ・詳細については、【別紙3】のとおり (6)固定資産管理台帳の整備を行う。 4.業務の流れ 次の手順により実施する。 1.キックオフミーティング ア.プロジェクト概要説明 イ.公会計実施に伴う勉強会の実施 ウ.決算書、決算統計の確認 エ.各種台帳の確認と準備(有形固定資産・無形固定資産・その他資産・負債) オ.歳入、歳出データの確認 カ.連結対象先会計概要ヒアリング 2頁 2.公有財産台帳の整備・公有財産台帳システム用機器及びソフトの導入 ア.土地、建物、建物付属設備、道路、河川、公園、立木竹、備品等を分析し、調査開始。 イ.調査結果を報告書として提出。(紙媒体で可) ウ.公有財産台帳システム用機器の導入及びソフトをインストールする 3.公有財産の評価 ア.事業用資産、インフラ資産の現状を把握し、基準モデル(実務研究会報告書第4章、固定 資産にかかる実務 126~198)の評価方法をもとに評価ルールを設定し、評価を行う。 イ.調査評価結果の最終確認。 ウ.有田町とのミーティング。 4.複式簿記変換システム用機器及びソフトの導入 ア.システム設計・システムカスタマイズ・開発分析・設計し、複式簿記システム用機器の導入、 及びソフトをインストールする。 イ.財務諸表・勘定科目・補助科目の設定を行う。 ウ.執行データを確認し、仕訳のパターン設計及び変換定義を決定する。 5.固定資産以外の資産の調査と評価 ア.固定資産以外の資産の調査。 イ.金融資産(貸付金、有価証券、出資金、基金、積立金)の評価については、基準モデル (実務研究会報告書第5章、金融資産にかかる実務 199~206)及び民間企業の会計慣習を 参考に評価する。 ウ.未収金については、台帳を確認し不納欠損金等の確認を行う。 エ.その他の資産については、個々の状況に応じて評価する。 6.負債の調査と評価 ア.負債の調査、評価を行う。 イ.賞与引当金、退職給与引当金、貸倒引当については資料をもとに調査し計上する。 ウ.未払金等の確認。 7.固定資産管理台帳へデータの投入 ア.公有財産台帳システムのデータを電子データにて出力し、固定資産管理台帳へ投入後、 耐用年数を確認し固定資産管理台帳を作成する。 8.開始貸借対照表の確認 ア.開始貸借対照表の設定、確認を行う。 9.開始貸借対照表の作成 ア.固定資産、金融資産、未収金、その他の資産、負債をもとに開始の貸借対照表を作成する。 10.歳入・歳出データの投入 ア.データ投入 (1)執行(歳入・歳出) ・予算編成・金融資産(基金他)等財務データを既存の財務ソフト から出力し、直接変換ソフトに投入する。 3頁 (2)資産関係 開始時貸借対照表(ストック)のデータを変換ソフトに投入する。 (3)決算・決算統計(財源情報他) 帳票作成様式決定 (単体財務諸表(財務四表)/総勘定元帳/仕訳帳/固定資産管理台帳関係/ 連結財務諸表(財務四表)) 11.歳入・歳出データを変換する ア.日々の歳入、歳出データを複式仕訳に変換する。 イ.資産関係の期中資産増減(フロー)等、未変換データの確認と処理。 ウ.決算書整理仕訳の確認と入力。 エ.テスト (システム結合テスト/運用テスト/単体財務諸表作成/年度更新・インストール) 12.財務書類四表の作成 ア.単体会計財務書類四表の作成・出力し確認する。 13.単体・連結財務書類四表の作成 ア.単体対象企業・連結対象団体への調査票の配布、回収。 イ.合算 ウ.相殺消去 エ.単体・連結財務書類四表の作成。 14.財務書類四表・連結財務書類四表の分析、説明 ア.効率性、安全性、世代間公平性等の分析を行い、状況等の説明を行う。 15.財務書類四表・連結財務書類四表の分析内容についての勉強会開催 ア.上記分析内容の職員向け勉強会を行う。 16.保守、メンテナンス ア.複式簿記変換ソフト・公有財産台帳システム及び機器の保守、メンテナンスを行う。 イ.適正な財務四表作成のための継続的支援を行う。 ウ.財務書類の付属明細書が改正された場合等、専門家として対応し、継続的コンサルティング 支援を行う。 5.主な成果品及び納入物件 (1)新公会計制度対応財務諸表作成システムアプリケーション一式 (2)公有財産管理システムアプリケーション一式 (3)ハードウエア ノート型パソコン1台 ・ハードウエアについては、 【別紙4】のとおりとする。また、ソフトウエアの動作保証 ができる機器とする。 (4)各種操作手順書、機能仕様書 4頁 (5)システム設計仕様書 (6)テスト結果報告書 (7)業務報告書 (8)研修、勉強会報告書 (9)その他関係書類一式 5.契約方法 公募型プロポーザル方式で選定された業者と随意契約を行う。 6.履行期間 契約締結の日から平成22年2月26日まで 7.その他 契約にあたり、受託者が一括して他人に業務を委託することは認めない。また、共同事業体による 業務を行う場合、参加表明手続きの際に提出した体制図に記載した業者等の変更は認めない。ただし、 契約業務の一部において、本町の承諾を得た場合についてはこの限りではない。 5頁 【別紙1】 複式簿記コンサルティングについては、次の要件を満たすこと。 業務区分 <会計ルールの決定支援> 機 1 能 要 件 現行制度の中で、新しい制度を実行していくための会計、ル ール決定支援ができること。 <開始貸借対照表の支援> 1 開始貸借対照表の作成については、「開始時実務」として実 務指針に基づき、その規定で作成支援可能であること。 2 資産の管理レベルの正確な把握支援ができること。 3 構築物、工作物、機械器具など過去に台帳化された経験がな いものについても、棚卸支援ができること。 <変換ルールの確定> 1 実務指針のパターンに対し、別の観点からのパターン化の要 素を加えて、標準パターン表を用意し、この標準パターン表 に基づき変換を行い、パターンの妥当性を評価できること。 <データ連携について> 1 本町から受領したデータの検証ができること。 <決算整理仕訳について> 1 金融資産の評価については、原則として、通常企業で行われ ている評価(「金融商品に関する会計基準」)に基づき評価 ができること。 2 各企業の決算書に基づき、個別の評価ができること。 3 1及び2については、 4 ① ルールの説明 ② 一覧表の作成を信頼し、評価資料付一覧表を受領 ③ 評価を吟味した上、専門家としての検証ができること 固定資産の再評価内容については、企業会計原則、法人税法 の規定に基づいて専門家としての検証ができること。 5 連結会計については、連結の内容を説明して上、公益法人会 計基準、企業会計原則に基づき、ストック、フローの作成支 援ができること。 6 被連結団体の決算書の閲覧、先方担当の面接を行い、ストッ ク、フローの作成支援ができること。また、結果に対して専 門家の検証ができること。 <勉強会について> 1 発生主義複式簿記の基礎についての勉強会ができること。 2 財務諸表の見方についての勉強会ができること。 3 固定資産台帳の説明について、その意義と作り方の勉強会が できること。 <結果説明会について> 1 経営指標を事由に、財務内容に関する専門家としての意見を 説明できること。 6頁 <会計人の関与について> 1 経験のある会計人の支援を受けられること。 7頁 【別紙2】 複式簿記システムについては、次の要件を満たすこと。 業務区分 機 能 要 件 <科目変換機能概要> ファイル取込 1 財務システムデータ(執行データ)を取り込めること。 変換 1 取り込んだデータを、変換定義に基づいて、複式仕訳をおこせること。 手入力 1 執行データを持たない、発生独自の複式仕訳を入力可能なこと。 照会 1 データの照会が可能なこと。 各種帳票 1 財務諸表など、複式仕訳に必須な帳票を表示、出力可能なこと。 マスターメンテ 1 各種マスターメンテが可能なこと。 <資産管理機能概要> ファイル取込 1 既存台帳もしくは、執行歳出データのうち資産に関するデータを取り込 めること。 手入力 1 台帳もなく、執行データも持たない資産データを直接入力できること。 財源充当 1 財源を資産に割り当てられること。 減価償却 1 減価償却処理を行えること。 各種帳票 1 基準モデルで要求されている基礎帳票を作成できること。 開始貸借 1 開始貸借の情報を登録できること。 複式仕訳 1 地方自治制政法に規定された、単式・現金単年度の財務会計データを用 <機能仕様> いて単式から複式に変換させ、複式仕訳を発生させられること。 2 仕訳の変換は、特定の職員以外は複式を意識せずまた、制度・方式の変 更にも柔軟に対応すること。 財務諸表作成 1 財務諸表作成に際しては、制度・方式の変更にも耐えられるよう、科目 の組換等、柔軟に対応すること。 2 仕訳・財務諸表は、総務省「新地方公会計制度研究会報告書」「新地方 公会計実務研究会報告書」に基づく財務諸表を作成すること。 事業別財務諸表 純資産変動計算書 資産情報 1 事業別の財務諸表を出力できること。 2 事業ごとの執行情報を把握できること。 3 事業ごとに資産情報を把握できること。 1 純資産変動計算書を出力できること。 2 財源ごとの執行情報を把握できること。 3 財源ごとに資産情報を把握できること。 1 財務諸表出力のために必要となる資産情報を取り込めること。 2 資産情報を仕訳けるために必要な情報を管理できること。 3 減価償却情報を取り込めること。 8頁 不足情報補完 財源複式仕訳作成 1 1 財務諸表を出力するために、現状の単式財務システムでは不足する情報 を補えること。 財源の複式仕訳を作成すること。 9頁 【別紙3】 公有財産管理システムについては、次の要件を満たすこと。 業務区分 台帳内容 検索機能 データ入出力 添付ファイル 機 要 件 1 台帳画面のレイアウトや項目名が簡単に変更できること。 2 台帳の新しい項目が簡単に追加できること。 3 台帳情報内での自動計算機能があること。 4 自動計算に使われる計算式の変更が簡単にできること。 5 データの変更履歴が残せること。 6 データの変更履歴から以前の状態にすぐに戻せること。 7 データの同時使用時に排他制御がかかること。 1 条件を絞り込んでデータを抽出できること。 2 検索条件の項目が自由にユーザで設定できること。 3 検索結果表示一覧の項目が自由にユーザで設定出来ること。 1 CSV データの取り込みが可能なこと。 2 CSV でのデータ出力が可能なこと。 3 出力項目はユーザが自由に設定できること。 4 台帳データ集計結果の表示、印刷、出力が可能なこと。 5 集計条件などを簡単に変更、設定できること。 1 ファイルを添付できること 画像、Word、Excel、PDF などのファイルを 機能 帳票出力機能 能 添付できること。 2 添付ファイル編集時の更新履歴が残せること。 3 添付ファイルの更新履歴から以前の状態にすぐ戻せること。 4 画像添付ファイルのサムネイル表示が出来ること。 5 画像以外の添付ファイルでもサムネイルが作成できること。 6 スキャナー取り込み機能が付いていること。 1 印刷帳票を Excel 形式で出力出来ること。 2 印刷帳票が Excel またはそれに相当する操作体系、ファイルフォーマット で自由に編集や作成などが出来ること。 3 帳票の追加が簡単にできること。 4 台帳の集計結果を印刷出来ること。 5 任意の条件で絞り込んだ一覧印刷が出来ること。 6 用紙サイズ、縦横、余白の設定などが簡単に出来ること。 7 印刷プレビューで一時的なデータの変更が出来ること。 システム管理 1 ID、パスワードで機能制限が出来ること。 機能 2 年度などデータベースを分けて管理できること。 10 頁 3 簡単な操作で年度(データベース)の作成が出来ること。 4 データのバックアップ機能があること。 5 バックアップデータからのリストアップが出来ること。 6 選択項目等で使用するマスタの変更、追加がユーザでも簡単に出来ること。 7 操作ログが残せること。操作を誰がどこでいつ何の操作をおこなったかが わかること。 財産管理区分 1 土地・山林・建物・工作物、道路、備品等(基準モデルに対応した財産区分) 2 その他当町独自の財産区分を追加可能なこと。 3 各管理区分名が自由に変更可能なこと。 11 頁 ハードウエアについては、次の要件を満たすこと。 【別紙4】 ノート型パーソナルコンピュータ一式 ※Windows XP Professional 搭載モデル 1 台 仕様 形式 数量 ノート型(国内メーカー製、最新モデル) (1)ハードウエア構成 CPU Core 2 Duo P8400(2.26GHz)以上 メモリ 2GB 以上 ディスプレイ 15.4 型WXGA以上 HDD 120GB 以上 内蔵 FDD - 光学ドライブ DVD-ROM ドライブ PC カードスロット PC Card Standard準拠 キーボード 日本語キーボード(JIS 標準配列準拠) インタフェース (本体内蔵に限る) マウス、テンキー 外部CRT ×1 USB2.0 準拠 ×4 LAN コネクタ(RJ45) ×1 1 1 1 1 USB接続センサーマウス、USB接続テンキー 各1 (2)ソフトウェア構成 OS ブラウザ OA ソフト その他 WindowsXP Professional(Vistaダウングレード版) Service Pack2 以降最新のもの Microsoft Internet Explorer 6.0 Service Pack2 以降最新のもの MS-Office Standard 2007 ライセンス 1 1 1 プリンタ設定(USB使用) (2)その他 バックアップ 保証 リカバリディスク添付 (本体HDD内にバックアップイメージを格納している場合を含む) 3年間パーツ保証 + 1年目訪問修理対応 納入する商品については、本体、マウス、テンキー、同一メーカーであること。 但し、メモリの増設が必要な場合は純正以外の商品でも可とする。 12 頁 一式
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