平成22年度第2回岡山県男女共同参画審議会 議事概要 - 岡山県庁

平成22年度第2回岡山県男女共同参画審議会 議事概要
(開催概要)
1
開催日時:平成22年10月22日(金)14:00~16:00
2
場
3
出 席 者:
所:男女共同参画推進センター(ウィズセンター)会議室
○委員(五十音順、敬称略)/出席11名
青樹 恭、池上 淑恵、菅田 茂、沢山 美果子、西平 幸代、濱田 栄夫、
松井 圭三、松井 めぐみ、松田 正己、山本 賢昌、吉岡 誠
(欠席4名/景山 貢明、片山 陽子、澤井 倫子、藤原 忍)
○事務局(県)/出席6名
県民生活部次長、県民生活部男女共同参画青少年課長、男女共同参画推進セン
ター(ウィズセンター)所長、事務局(男女共同参画青少年課)職員
(議事次第)
1
開
会
(1)県民生活部次長あいさつ
平素から男女共同参画社会の形成をはじめ、県政の推進に格別のご理解・ご協
力をいただき、厚くお礼申し上げる。
本日は、第3次おかやまウィズプラン(仮称)の素案についてご審議をいただ
きたい。前回(第1回)審議会でのご審議、県内3ヶ所で開催した「ご意見を聴
く会」やホームページ等を通じ、骨子案について全部で178件のご意見をいた
だいた。それらをできる限り反映させて、素案を取りまとめたものである。
より充実したプランとなるよう、忌憚のないご意見・ご提言を賜りたい。
2
議事概要
議事(1)
第3次おかやまウィズプラン(仮称)素案について
男女共同
(骨子案に寄せられた意見について、その主な内容や、素案への反映状
参画青少
況、骨子案の修正箇所等を説明。あわせて、素案の特徴(基本的視点、
年課長
基本目標、重点目標、数値目標、新たな施策)について説明。)
全体への感想、質問、意見等
会長
素案について、質問や感想等も含め、ご意見をいただきたい。
(司会)
委員
いろいろな意見をすくい上げている。
- 1 -
委員
1
プランの対象範囲
多くの分野に広がりすぎではないか。男女共同参画があらゆる分野に
関わるのは理解できるが、取り留めがない。焦点がぼやける。
2
施策担当課の記載
施策の内容に担当課を記載しているが、そもそも、県にどのような課
があるのかわからない。
委員
3
農林水産業・商工業における男女共同参画(基本目標Ⅴ)
数値目標「商工会議所・商工会事務局における管理職員の女性比率」
の数値が、公務員(管理職における女性比率)に比べて大変低いことに
驚いた。商工会議所・商工会は、男女共同参画を推進する立場だと思う。
男女共同参画はだいぶ広まりつつあるが、農林水産業や商工業は自営が
多く、まだまだこれからなのかもしれない。
委員
意見をよく取り入れていて、文章もわかりやすい。
4
男女の地位の平等意識(基本目標Ⅰ)
素案P.15のグラフ「各分野・社会全体における男女の地位の平等意識」
は、男女別に示せないか。男女の間に平等意識のズレがあることが問題
であり、わかりやすくなると思う。
5
仕事と生活の調和のために望むこと(基本目標Ⅳ)
素案P.39のグラフ「男女がともに『仕事と生活の調和』を図るため必
要なこと」において、女性より男性の比率が高い回答は、『育児や介護
のための休暇制度を充実する』『労働時間の短縮や休日の増加を促進す
る』『昇進・昇格の機会で男女差をなくす』があり、男性が「働き方を
変えたい」と望んでいることがわかる。
仕事と生活の調和を男女ともに求めていて、そして、男性が働き方の
変化を望んでいることを記述すると、グラフとの整合性が一層取れるの
ではないか。
委員
6
男女間のあらゆる暴力の根絶(基本目標Ⅲ)
「男女間」に限ってよいのだろうか。範囲が広がりすぎかも知れない
が、男女間に限らず、暴力自体がよくないことだ。
7
数値目標/累計の対象期間
累計としている数値目標について、計画策定時・目標値ともにその対
象期間がわかりにくい。数値目標の項目によって累計の開始年度が違う
し、目標値も何年度からの累計か不明で、目標値が高いのか低いのか検
- 2 -
証できない。累計の対象期間も5年間としたほうがよいのではないか。
基本目標Ⅲ「配偶者からの暴力防止啓発講座等受講者数」で考えてみ
たが、推測しながら計算しないと、数値の実質が見えてこない。
8
数値目標/配偶者等からの暴力防止啓発講座等受講者数(基本目標Ⅲ)
この数値を分析すると、
・計画策定時 3,975人(H13~21)
→受講者数の年度別平均は
・目標値
3,975人÷9(H13~21)=441人/年度
6,500人(H27累計)
→13年度からと仮定し、計画策定時以降の年度別平均を出すと
(6,500-3,975)÷6(H22~27)=420人/年度
年度別平均人数が減っている。DV件数は増えているのだから、受講
者数を増やすべきではないか。
9
数値目標/ウィズセンターが行うキャリアアップ講座受講者の就職
率(基本目標Ⅴ)
計画策定時29.5%に対して、目標値は70%。達成できるのか疑問だ。
委員
10
数値目標/管理職における女性比率(基本目標Ⅱ)
民間企業(計画策定時14.9%→目標27%)に比べて、一般職公務員の
目標(7.9%→10%)が低い。民間企業のお手本となるよう、民間企業
の伸びが約2倍なので、公務員は3倍くらいにしてはどうか。
11
数値目標/待機児童、施設入居待ち高齢者(基本目標Ⅳ)
待機児童や施設入居待ちの高齢者が話題になっている。基本目標Ⅲ、
Ⅳあたりに、それらの解消についての目標があってよいのではないか。
会長
11
(司会)
委員
数値目標/待機児童、施設入居待ち高齢者(基本目標Ⅳ)
基本目標Ⅳでもよいかもしれない。
1
プランの対象範囲
広範囲に渡っていて総花的ではある。県の様々な部局に関係していて、
全庁的な取組が必要だと改めて感じた。
10
数値目標/管理職における女性比率(基本目標Ⅱ)
民間企業は、デパートなど全従業員における女性比率が大変高いとこ
ろもあれば、製造業など少ないところもあり、業種やそれぞれの会社に
よって状況が違う。単一の数値目標ではなく、個別に示す必要があるの
ではないか。
- 3 -
12
数値目標/基本的な考え方、積算根拠
数値目標は、現プラン(新おかやまウィズプラン)の達成状況を踏ま
えて設定したと思うが、その考え方や積算根拠を教えてほしい。
委員
グラフもあり、わかりやすい素案となっていると思う。
13
60歳以上の意識改革(基本目標Ⅰ)
素案P.5のグラフ「性別役割分担意識」を見ると、「『男は仕事、女は
家庭』という考え方に『同感する』」と答えている人の割合が60歳以上
で男女ともに大変高い。60歳代以上は依然として様々な組織でトップに
いるし、地域への影響力も大きい。この年代の意識を変えないと、若い
世代のがんばりを止めてしまう。若い世代の意識改革も必要だが、60歳
以上も大変重要だ。
14
数値目標/子宮頸がん(基本目標Ⅲ)
子宮頸がんについては、検診はもちろん重要だが、ワクチンの接種率、
特に若い女性の接種率を高めることが効果的ではないか。接種費用の独
自助成を行っている自治体もあるし、接種に関する目標もプランに掲げ
ることはできないか。
委員
グラフ等もあり、わかりやすい。
15
セクシュアル・マイノリティ
性同一性障害について、記述がないのが気になる。性同一性障害特例
法によって戸籍の性別を変更できるが、変更していない人々への支援を
どうするのか。
16
労働における女性の正当な権利(基本目標Ⅴ)
女性の就労の問題に、女性が安い労働力とされていることがある。本
来は社会保険に加入しなければならないのに、加入できていない女性が
多い。社会保険がなければ出産手当金や傷病手当金などはもらえないし、
雇用保険もないので育児休業給付金がない。正当な権利を行使できてい
ないことは問題であり、その点の記述がほしい。
12
数値目標/基本的な考え方、積算根拠
17
数値目標/病児保育・休日保育(基本目標Ⅳ)
数値目標は、どのような理由でこの項目なのか。例えば、基本目標Ⅳ
の数値目標「延長保育を実施する保育所数」について、延長保育も大切
だが、病児保育や休日保育も切実に求められている。
- 4 -
18
数値目標/保育現場への男性の参画
保育所、幼稚園は圧倒的に女性の職場。働きたい男性は多いが、なか
なか入っていけない。男性を増やす必要があるし、そういう数値目標が
あってよいのではないか。
19
数値目標/ふるさとづくりももたろう塾卒塾生(基本目標Ⅴ)
地域で活躍する女性を増やすためにも、女性の卒塾生数が目標にあっ
てもよいのではないか。
委員
15
セクシュアル・マイノリティ
性同一性障害だけでなく、同性愛者や性分化疾患などセクシュアル・
マイノリティへの差別意識をなくす啓発があるべき。その根拠は二つ。
一つ目は、岡山大学病院で性同一性障害の治療が行われているため、岡
山市では意識が高いこと。二つ目は、2008年12月の国連総会に、性的指
向や性自認に基づく人権を確認する内容の声明が提出されたこと。日本
ではあまり報道されていないが、日本はその作成段階から参加し、賛同
・署名もしている。政府がきちんと取り組むことを約束しているのだか
ら、記述に一言あって然るべきではないか。
20
基本的な視点/「社会的性別」(ジェンダー)に気づく視点
素案P.11「社会制度・慣行の見直しを行う際には、社会的な合意を得
ながら進める必要がある」という記述が消極的。この視点はもっと進め
る必要がある。例えば、「社会通念や慣習は、一人ひとりの意識や価値
観の変化によって変えることができる」といった前向きな姿勢を示した
ほうがよい。
21
数値目標/男性向けの事業の実施数(基本目標Ⅰ)
「男性にとっての男女共同参画の推進」を新たに重点目標としたので、
男性向けの事業の実施数といった数値目標があったほうがよい。
22
推進する施策/家庭を対象とした講座(基本目標Ⅰ)
素案P.20「②家庭における男女平等に関する教育・学習の推進」の施
策の内容が、相談や指導だけである。学校や公民館等と連携し、子育て
中の親や家族を対象とした講座などを積極的に実施するべき。
23
DV等の男性被害者の背景(基本目標Ⅲ)
素案P.30「現状と課題」について。被害経験のある男性の割合(P.8
のグラフ「交際相手からの暴力の被害経験」)に比べ、男性からの相談
件数(P.30のグラフ「配偶者暴力相談支援センターにおける相談件数(全
国)」)が大変低い。それは、「男性だから弱音を吐いてはいけない」と
いった社会的制約に縛られているからであり、そのことを記載してほし
- 5 -
い。記載があれば理由がわかってもらえるが、なければ、男性は相談件
数が少ないから問題ないと思われかねない。
24
DV等の男性被害者の相談窓口(基本目標Ⅲ)
P.31「②被害者への相談・支援・救済体制の充実」は、女性を対象と
した窓口ばかり。男性が相談しやすい窓口があるとよい。
委員
25
推進する施策
「再掲」がとても多い。
会長
現時点での疑問点等を出していただいた。まず、事務局が回答し、そ
(司会)
こから話を広げていきたい。
男女共同
4
参画青少
男女の地位の平等意識(基本目標Ⅰ)
男女別のグラフを出すようにしたい。また、文章の記述も検討する。
年課長
5
仕事と生活の調和のために望むこと(基本目標Ⅳ)
文章の記述に取り入れたい。
7
数値目標/累計の対象期間
累計の対象期間は、計画策定時の数値に記載している開始年度から27
年度までである。なお、累計でないものは、その年度時点の数値である。
例えば、「配偶者等からの暴力防止啓発講座等受講者数」では、DV
防止法が施行された平成13年度から事業を実施しており、目標値は13年
度から27年度までの累計となる。
事業内容等から、数値目標によって考え方が異なる。
10
数値目標/管理職における女性比率(基本目標Ⅱ)
民間企業と公務員の数値は、根拠としている調査や管理職の考え方が
違うので、単純に比較はできない。
民間企業の数値は、県労働政策課実施の「平成21年度
仕事と家庭の
両立支援 に関する調査(育児 ・介護休業制度 、女性雇用管理等実態 調
査)」に基づいている。この調査は、30人以上の常勤雇用者がいる事業
所を業種を問わず無作為抽出して実施しており、管理職の範囲は係長級
以上としている。一方、公務員(一般職、教育職とも)は、内閣府実施
「女性の政策・方針決定参画状況調べ」に基づいており、この調査では
管理職を一般職は課長級以上、教育職は教頭以上としている。
11
数値目標/待機児童、施設入居待ち高齢者(基本目標Ⅳ)
市町村によって、人数の捉え方が違うと担当部局から聞いており、県
全体の数値目標とするには難しいと考えている。
- 6 -
12
数値目標/基本的な考え方、積算根拠
数値目標は、基本目標ごとに特徴的な項目に絞り、あまり数が多くな
らないようにした。
項目選定の基本的な考え方としては、
①
現プランの項目をベースに、目標を達成していない項目は目標値
の時点修正等を行い、引き続き取り組む。目標達成や事業終了した
項目は除いたり、ほかの項目に変更する。
②
第3次プランで新たに取り組む内容に関する項目等を加える。
③
県の全体的な総合計画(新おかやま夢づくりプラン)や、各部局
で担当している分野別計画(岡山いきいき子どもプラン2010、岡山
県がん対策推進計画
等)との整合性を図る。
この3つを軸に各部局と調整を進め、できるだけ意欲的な項目、計画
期間である5年間で達成可能な目標値としている。
17
数値目標/病児保育・休日保育(基本目標Ⅳ)
数値目標には掲げていないが、大変重要なことである。施策ではもち
ろん取り組んでいく。
会長
17
(司会)
男女共同
現時点では、数値目標にするのは難しいということか?
17
参画青少
年課長
数値目標/病児保育・休日保育(基本目標Ⅳ)
数値目標/病児保育・休日保育(基本目標Ⅳ)
数値目標は、特徴的な項目に絞ってわかりやすくしたい。数値目標に
掲げた項目の目標達成に取り組むことで、関連施策も進み、相乗効果も
図ることができると考えている。
会長
26
(司会)
男女共同
現プランの数値目標の評価・検証については、どう考えているのか。
26
参画青少
年課長
現プランの数値目標の検証
現プランの数値目標の検証
素案P.3に現プランの数値目標の最新状況を掲載している。目標を達
成していない項目は、5年後を見据えた目標値に修正し、引き続き取り
組む。
ウィズセ
9
数値目標/ウィズセンターが行うキャリアアップ講座受講者の就職
ンター所
率(基本目標Ⅴ)
長
キャリアアップ講座は、育児・介護等の家庭責任を理由に仕事を辞め
た女性を対象に、再就職のためのビジネスマナーやエクセル3級程度の
パソコン技術を習得していただく講座で、県内4会場で開催している。
現プランでは、策定時の就職率70.9%(平成16年度)に対し、目標値
- 7 -
を100%としている。しかし、その後の経済状況の悪化等により、現状
は29.5%(平成21年度)と低下しており、第3次プランの目標値は70%
とした。その根拠としては、就職率の過去最高が70.9%(平成16年度)
であること、今年6月に政労使トップで合意が結ばれた「仕事と生活の
調和推進のための行動指針」の数値目標のひとつ「25~44歳の女性の就
業率」が、2020(平成32)年に73%であることを勘案したものである。
15
セクシュアル・マイノリティ
ウィズセンターで実施しているデートDV防止や若年層を対象とする
男女共同参画の講座等では、セクシュアル・マイノリティのことにも触
れている。
24
DV等の男性被害者の相談窓口(基本目標Ⅲ)
ウィズセンターでは男女に関わらず相談を受け付けており、素案P.31
「③配偶者等からの暴力防止・被害者保護対策の推進」にあるDV被害
者への支援や体制の充実がそれに該当する。圧倒的に女性が多く、男性
が大変少ないという点は承知している。
県民生活
10
部次長
数値目標/管理職における女性比率(基本目標Ⅱ)
ご意見を担当部局に伝え、再検討する。
12
数値目標/基本的な考え方、積算根拠
男女共同参画には県の全部局が関わっている。数値目標等は各担当部
局と調整したものであり、この場でお答えできない部分がある。
14
数値目標/子宮頸がん(基本目標Ⅲ)
今年9月の定例県議会の答弁で「ワクチンの有効性・安全性について
は様々な議論がある」とあったと記憶している。そのこともあって、受
診率を数値目標としたのではないかと推測するが、担当部局に伝え、検
討する。
15
セクシュアル・マイノリティ
現在、女性やセクシュアル・マイノリティも含めた人権全般に関する
「岡山県人権政策推進指針」を策定中であり、その中で議論を進めてい
る。記述もするよう検討中であり、ご意見も伝える。
会長
15
(司会)
県民生活
部次長
セクシュアル・マイノリティ
人権政策推進指針の策定時期は?
15
セクシュアル・マイノリティ
今年度中に策定し、来年度から新しい指針を適用する。これも5年に
- 8 -
1回の策定である。
委員
15
セクシュアル・マイノリティ
子どもや高齢者は人権政策推進指針でも対象となっているが、それぞ
れの分野別計画にも盛り込まれている。セクシュアル・マイノリティを
第3次プランに盛り込まない理由は何か。
県民生活
15
部次長
委員
セクシュアル・マイノリティ
持ち帰って検討させていただく。
27
ウィズセンター実施事業の参加者数(基本目標Ⅰ)
素案P.16のグラフ「ウィズセンター実施事業の参加者数」を見ると、
減少が著しい。場所の移転等の影響か。
ウィズセ
27
ンター所
長
ウィズセンター実施事業の参加者数(基本目標Ⅰ)
ウィズセンターは平成11年にNTTクレド岡山ビルに開館、平成20年
に現在地(県総合福祉・ボランティア・NPO会館)に移転した。
減少理由としては、国の方針変更・役割分担の明確化に伴う就業相談
の廃止、移転による面積の減少(会議室、交流スペース)、PR不足等
があると考えている。同じ建物内のゆうあいセンターとの連携等を図り、
増加させていきたい。
会長
27
(司会)
委員
ウィズセンター実施事業の参加者数(基本目標Ⅰ)
グラフだけでは激減という印象。説明を補足・工夫してほしい。
10
数値目標/管理職における女性比率(基本目標Ⅱ)
民間企業について、調査対象となった会社の全従業員数における女性
比率はどのようになっているのか。
男女共同
参画青少
10
数値目標/管理職における女性比率(基本目標Ⅱ)
本日は詳細を持ち合わせていないので、後日回答する。 ※
年課長
※事務局追記
調査対象となり、そのうち回答があった会社の常用労働者における
男女比率は、全体で男性55.9%、女性44.1%である。なお、女性の
占める割合が多い産業は、「医療、福祉」76.6%、「飲食店、宿泊業」
56.2%、「卸売・小売業」56.1%などとなっている。
また、常用労働者に占めるパートタイム労働者の割合は24.0%。男
女別では、男性労働者に占めるパートタイム労働者の割合は10.4%、
女性労働者に占めるパートタイム労働者の割合は41.1%となっている。
- 9 -
委員
10
数値目標/管理職における女性比率(基本目標Ⅱ)
製造業とサービス業では実態が違うと思う。
委員
10
数値目標/管理職における女性比率(基本目標Ⅱ)
実態が違うのに、一律の目標値でよいのか。目標が絵に描いた餅では
意味がない。目標値の積算根拠を教えてほしい。
目標値は計画策定時の約2倍。計画期間の5年間で、すべての企業で
全従業員に占める女性比率が2倍になるならともかく、そうはいかない
企業もある。そのような企業にもこの目標値なのは疑問だ。
男女共同
10
参画青少
年課長
数値目標/管理職における女性比率(基本目標Ⅱ)
目標値は、国の「女性の参画加速プログラム」に基づいている。これ
には、平成32(2020)年までに「各分野における『指導的地位』に女性
が占める割合」を30%とする目標があり、その中に民間企業における管
理職も含まれている。この30%を年数で割り戻して計算すると、平成27
年度では27%となり、これを第3次プランの目標値とした。国と歩調を
合わせて取り組むという意思表示でもある。
計画策定時も目標値も、その数値は様々な業種を含めての全体平均で
ある。個々の業種で女性比率を上げることで、全体も上がっていくと考
える。
会長
10
(司会)
数値目標/管理職における女性比率(基本目標Ⅱ)
プランの策定にあたっては、国の動向も踏まえる必要があるため、身
近な実情と差があるという問題点はある。今後、より明確に実情を把握
できるよう調査等を工夫する必要はあると思うが、現状はこのような状
況だ。
委員
14
数値目標/子宮頸がん(基本目標Ⅲ)
ワクチン接種の議論は、小学校6年生ぐらいの若年層への接種が中心
となっている。検診の受診率は、生涯にわたっての健康支援の観点から
重要であり、接種率とあわせて両方、数値目標に必要ではないか。
15
セクシュアル・マイノリティ
ウィズプランでセクシュアル・マイノリティに触れないのは問題だ。
施策の内容に必ず入れるべきだ。
28
NPOとの協働(基本目標Ⅴ)
素案P.49「重点目標17
国際交流・国際貢献の推進と多文化共生社会
づくり」に、国際交流・国際貢献の活動をしているNPOとの協働事業
がない。ほかにあるのかもしれないが、重点目標17に記載してほしい。
- 10 -
基本目標Ⅰ
会長
ここからは、基本目標ごとに見ていきたい。まず、基本目標Ⅰについ
(司会)
ては、いかがか。
委員
29
教職員の資質と指導力の向上(基本目標Ⅰ)
特に進めてほしい部分として、教職員の資質と指導力の向上がある。
大学でジェンダーや女性史に関する講義を行っているが、学生の意見に
は大変重要なことが含まれている。学生から「『性差別はいけない』と
いう事実だけをこれまで教えられてきたが、それではだめなのではない
か。教師自身がジェンダーについて深く考察し、自分の性に問いを発す
ることなく教育に携わっているのは問題だ」という意見が出てきた。自
分の性を問い直し、資質向上につなげる教職員研修が必要だと思う。
15
セクシュアル・マイノリティ
以前、セクシュアル・マイノリティのことに触れずにジェンダー論の
講義をしたとき、自身がセクシュアル・マイノリティの学生から「ジェ
ンダー論でありながら触れないのはなぜか。自分は、セクシュアル・マ
イノリティが認められると知ったとき、自己肯定感を持てた」という意
見をもらったことがある。プランに、ぜひ文言を入れるべき。
基本目標Ⅱ
委員
10
数値目標/管理職における女性比率(基本目標Ⅱ)
民間企業と公務員の差は、説明を聞くと納得できる。管理職の考え方
(民間企業は係長級以上、一般職公務員は課長級以上)の注釈を備考欄
に入れると、一般の方にもわかりやすい。
委員
30
科学技術・学術分野参画に向けた高校生への働きかけ(基本目標Ⅱ)
素案P.27「②科学技術・学術分野における女性の活躍の場の拡大」に、
高校でも様々な取組が行われていることを入れてほしい。
男女共同
30
参画課青
科学技術・学術分野参画に向けた高校生への働きかけ(基本目標Ⅱ)
盛り込んでいるが、表現がわかりにくいので修正する。
少年長
委員
30
科学技術・学術分野参画に向けた高校生への働きかけ(基本目標Ⅱ)
活躍の場の拡大も必要だが、子どもの頃からの啓発も必要。「女の子
は理数系はできなくていい」「女の子は理数系が苦手なもの」といった
刷り込みがある。幼稚園、小学生、中学生といった頃から、得意・不得
意な分野を性別によって押しつけない教育体制が必要だと思う。
- 11 -
会長
30
(司会)
科学技術・学術分野参画に向けた高校生への働きかけ(基本目標Ⅱ)
活躍の場の拡大(重点目標7)に少しでも盛り込んだほうがよいのか。
それとも、教育に関する項目(重点目標3)に盛り込んであるのか。
男女共同
30
参画青少
科学技術・学術分野参画に向けた高校生への働きかけ(基本目標Ⅱ)
基本目標Ⅰの重点目標3(男女平等教育)、重点目標5(若い世代)
年課長
といった意識改革に盛り込んでいる。再掲したほうがよいか。
委員
30
科学技術・学術分野参画に向けた高校生への働きかけ(基本目標Ⅱ)
重点目標7が、「活躍が期待されながらも女性の活躍が進んでいない
分野」とされているので、必要ではないかと思う。
会長
30
(司会)
科学技術・学術分野参画に向けた高校生への働きかけ(基本目標Ⅱ)
これは学習機会の問題でもある。教育分野では、家庭科の男女共修は
よく取り上げられてきたが、理科など理数系は、特に低学年では言われ
てこなかった。この点を踏まえて、検討してもよいと思う。
委員
30
科学技術・学術分野参画に向けた高校生への働きかけ(基本目標Ⅱ)
現在でも「女の子は理数系はできなくていい」という事例があるのか。
委員
30
科学技術・学術分野参画に向けた高校生への働きかけ(基本目標Ⅱ)
高校で話を聞くと 、「女の子だから理系はできなくて当然」「家か ら
通える文系の学校に行けばいい」という家は依然としてある。理数系が
得意だと男子にもてないと考える子もいて、やればできるのに勉強しな
い。漫画やテレビの影響も受けている。
※ )の高校でも、学力
があっても難関大学を目指さない子もいると聞いた。
刷り込みをなくして、女性が理数系を勉強できる状況を作ることが必
要だと思う。
SSH(スーパー サイエンス ハイスクール
※事務局追記
科学技術系の人材養成を目的に、理数系教育を重点的に行う高校を
文部科学省が指定、支援する。指定期間は5年間。現在、県内では、
岡山一宮、倉敷天城、玉島、清心女子の4校が指定を受けている。
委員
31
ポジティブ・アクションの説明(基本目標Ⅱ、Ⅳ)
素案P.25「③民間企業における女性の参画促進」に「企業等の積極的
改善措置(ポジティブ・アクション)」があるが、この箇所に説明がな
い。また、参照先(P.44)の説明も抽象的で全くわからない。具体的に
説明してほしい。
- 12 -
32
県庁組織のポジティブ・アクション(基本目標Ⅱ)
例えば、県の新規採用職員を男女半々にするなど、県庁のポジティブ
・アクションを示してはどうか。
県民生活
32
県庁組織のポジティブ・アクション(基本目標Ⅱ)
県では、既に新規採用職員の半分程度となっていると思われる。 ※
部次長
※事務局追記
採用年度等によって異なる。なお、平成22年4月1日採用は40.5%。
委員
33
慣行による男女の労働格差
ともに県職員で給与が同じ額の夫婦に子どもができた場合、男性の扶
養に入れることになるのか。
男女共同
33
参画青少
慣行による男女の労働格差
どちらでも、希望するほうに入れることができる。
年課長
委員
33
慣行による男女の労働格差
民間企業では、男性の扶養にすることが定着している。住居手当等も
同様であり、こういうことが「男は仕事、女は家庭」といった考えを強
めている。妻のパート労働でも、夫の扶養範囲を超えない額(103万円)
に抑えていて、思いきり働けない。このような保護的なことはやめてい
かなければならない。社会保険や年金でも、女性は損をしている。
男性と女性が対等に働き、同じ権利を行使できるようになるためには、
こういう面の解決も必要だ。
基本目標Ⅲ
委員
34
女性専門外来(基本目標Ⅲ)
女性専門外来の充実を盛り込むべきではないか。
男女共同
34
参画青少
女性専門外来(基本目標Ⅲ)
担当部局と検討する。
年課長
基本目標Ⅳ
委員
35
仕事と生活の調和の実現(基本目標Ⅳ)
ぜひ積極的に進めてほしい。
- 13 -
36
女性の非正規雇用(基本目標Ⅴ)
女性の非正規雇用の問題について、具体的な記述・取組がほしい。こ
の問題が解決しないと、管理職への女性の登用も難しい。
会長
36
(司会)
女性の非正規雇用(基本目標Ⅴ)
これも担当部局と検討の必要があるのではないか。
また、保育現場は圧倒的に女性の職場で、男性が非常に少ないという
発言があったが、実は臨時や嘱託の雇用形態が多い。女性の非正規雇用
の問題とも関連した様々な課題がある。
男女共同
36
参画青少
女性の非正規雇用(基本目標Ⅴ)
基本目標Ⅴ-重点目標14に盛り込んでいる。国施策とも関係するので、
年課長
担当部局と連携して進めたい。
委員
35
仕事と生活の調和の実現(基本目標Ⅳ)
現状では、民間企業ではなかなか難しい。啓発活動をさらに進めてほ
しいし、特に企業の上層部を対象にした取組を期待する。
会長
35
(司会)
仕事と生活の調和の実現(基本目標Ⅳ)
平成19(2007)年策定の「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バラ
ンス)憲章」「仕事と生活の調和推進のための行動指針」では、企業の
トップの意識が職場を変えるということを非常に明確に示しているが、
現状ではあまり進んでいない。上層部への啓発は確かに課題である。
委員
37
男性の育児休業取得率(基本目標Ⅳ)
育児休業取得率は、取得する権利がある人のうち、実際に取得した人
の割合なのか?
男性の取得率が、計画策定時も目標値も低すぎる。男性県職員の取得
人数・取得率を記載し、高い目標を立て、県庁が率先して取り組んでほ
しい。県や市町村で当たり前になることで、世の中に浸透すると思う。
男女共同
37
参画青少
年課長
男性の育児休業取得率(基本目標Ⅳ)
取得率の考え方はそのとおりである。目標については、担当部局と検
討する。
基本目標Ⅴ
委員
38
有業率のグラフ(基本目標Ⅴ)
素案P.45のグラフ「有業率(県)」について、男女それぞれに、正規
雇用と非正規雇用の別を示せないか。
- 14 -
男女共同
38
参画青少
有業率のグラフ(基本目標Ⅴ)
総務省の就業構造基本調査に基づき作成している。正規雇用と非正規
年課長
雇用のデータの有無はわからないので、持ち帰って検討したい。
委員
39
男女の雇用機会均等の徹底(基本目標Ⅴ)
リーマンショック以降、女子学生の就職内定率は確実に下がっている。
管理職における女性比率以前に、新卒時に正規雇用で就職できるかどう
かが大きな問題だ。厳しい経済情勢だからこそ、男女の雇用機会の均等
を進めてほしい。
委員
12
数値目標/基本的な考え方、積算根拠
項目数をもっと絞り込んでもよい。総花的という意見もあったように、
項目が多いとかえってわかりにくい。少なくともこれ以上増やさないほ
うがよい。
40
プランの全体量
盛り込むべき部分は盛り込むとしても、全体量が多すぎると読んでも
らえない。ポイントを絞って、膨らましすぎないようにしてほしい。
会長
41
(司会)
総括
限られた時間にも関わらず、大変多くの意見をいただくことができた。
数値目標については、その考え方や加えるべき視点等への具体的な意
見が出された。
素案にはなかった、セクシュアル・マイノリティについての議論もな
された。また、「60歳以上を対象とした意識改革も重要」という意見が
あったが、高齢化社会が進展し、ひとり暮らしが増加する中、お互いに
助け合い安心して暮らせる地域づくりのために、男女共同参画は多大な
影響力を持つと思う。
今後、パブリック・コメント等も踏まえ、事務局で最終案を作成して
いく。ほかにもご意見があれば、事務局に伝えていただきたい。
3
その他
事務局からの報告事項2件。
・岡山県男女共同参画推進月間中の主要行事について
県では、毎年11月を男女共同参画推進月間と定め、重点的に啓発活動等を
行っており、今年度の主要行事を報告。
・男女の仕事と生活のバランスフォーラムの開催について
仕事と生活の調和、特に男性の育児休業取得をテーマに、来年1月に講演会を
開催予定であることを報告。
-終了-
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