新たな収益の柱づくりに大豆の栽培を実施 南魚沼米ブランドをすすめる

石田 大助
魚沼農業普及指導センター
魚沼
新たな収益の柱づくりに大豆の栽培を実施
魚沼市一日市集落で地域の担い手として
発足した農事組合法人一日市ひかり農産は、
今年度ほ場整備がほぼ完成することから、
経営発展をめざし新たな収益の柱づくりの
ための取組として大豆の集団転作に取り組
んでいます。
大豆を取組作物とした理由は、①法人の
生産面から考えて、稲以外の栽培経験が少
ない中で、技術が確立している作物である
9/16 研修会で他地区の役員に説明する桜井理事
こと。②市場・流通面から見て、魚沼産大豆は実需者
豆栽培の内容等について説明があり、
「今年の高温で、
の希望があり一定の販売が見込まれること。③自社加
畝間かん水やダニ防除など当初予定にない作業が発生
工としての取組も可能で今後の経営発展に活用できる
して難儀したが、立派な大豆に育っている」などの苦
と判断されたからです。
労話がありました。参加者からは、排水対策や防除方
大豆は、約 2ha を団地化し、JA 北魚沼の展示ほと
法、機械装備等についての質問が出されていました。
して地域への波及を進めています。9 月 16 日には、管
また、稲刈りが終了した 10 月に詳しい検討会を開催
内のほ場整備地区を対象とした大豆栽培研修会が開
することとなりました。 催され、ほ場整備地区役員や組織代表の方が大豆栽培
普及指導センターでは、新たな収益の柱づくりとし
について現地研修を行いました。当日は、農事組合法
ての大豆栽培を指導し、魚沼産ブランド大豆の確立を
人一日市ひかり農産の桜井理事より、法人の概況や大
目指した経営発展を支援していきます。
野本 明
南魚沼農業普及指導センター
南魚沼
南魚沼米ブランドをすすめる
藤尾氏の基調講演
8
8 月 25 日に平
した。
成 22 年 度 南 魚
続いて、当普及指導センターから南魚沼米ブランド
沼地域「魚沼コ
力強化のための、魚沼米憲章に従った良食味米生産と
シヒカリ」品質
区分集荷の必要性を説明しました。
向上技術研修会
検討会の中では、農業者からは「区分集荷の取組は
を開催しました。
当然のことで遅すぎるくらいだ」との意見があり、講
この研修会はコ
師からも「入荷した米はすべて玄米タンパクを測定し、
シヒカリの一
高いものはクレームをつける」との説明があり、良質
定水準以上の食
米生産と区分集荷の必要性が再確認されました。
味・品質を確保する技術・取組を推進し、南魚沼産米
最後に、秋の収穫作業に向けた技術対策を説明し、
のブランド力強化を図ることを目的として、南魚沼地
高温気象下での高品質米生産対策について再確認しま
域農業振興協議会と南魚沼地域振興局農林振興部が開
した。
催したものです。
普及指導セン
基調講演では「米の情勢と魚沼米に求めるもの」と
ターは今後も食
題して、株式会社神明米穀本部副本部長の藤尾益造氏
味・品質を確保
から、最新の米情勢を紹介していただきました。講演
する取組を推進
の中では、米のディスカウントが進む中で「企業も本
し、南魚沼米の
当においしいこだわり米ブランドで差別化を図ってい
ブランド力強化
る」、「魚沼米を買う客は味がわかっている厳しい客で、
を進めていきま
絶対おいしくないといけない」ことなどが指摘されま
す。
区分集荷の必要性を説明