JMAG の使い方

JMAG の使い方
2006/06/16
小田部
はじめに
Bi-2223 テープを使った超伝導マグネットの設計をする際に JMAG を使って磁束密度計算
をさせてみた。ごく単純な例なので、
試して JMAG の使いにくいところを理解してほしい。
モデルの作成
エンティティ
→
領域
→
要素
と作っていく
3次元過渡応答磁界、単位系は mm にする。プロジェクト名のフォルダが作られる。
直線で数値を入れるべき。
回転コピーで次のようになる。ただ m 単位の時には1度と
かいう小さい値が出てこない。単位系が重要。
エンティティの半径指定円弧で指定する。
エンティティで囲まれた領域を領域にする。領域は緑色で選択されると黄色で囲まれる。
先端を除いて四角がよい。ID の
ところに対応した辺が赤くなるので分割数を指定する。
要素は赤くなる。これをz軸に伸ばす。ここまでは2次元の要素である。ここから3次元
に伸ばす。右クリックでドラッグを使う。
2次元の要素は削除するの
で対象要素削除する。これをしないと2次元の要素が残る。
きちんと伸びているかどうか確認する。ときどき穴が抜けていたりするがそれは2次元で
あったり三角であったりする。
これでモデルは完成している。
浮動節点を消す。また重複節点を消す。これをしないとおかしなことになる。モデルを作
り終えたら必ずする。また番号の振りなおしをしておいたほうがいい。
1200が1000くらいに減る。
モデルができたところでとりあえず計算をしてみるといい。要素の問題なのかはっきりす
る。
材料の設定
コイルを追加して、要素を選び、「更新」をするとそこがコイルになる。
条件の設定
ステップを13、分割数を12にする
とちょうど 0, 0.25, 0.5, 0.75, 1 秒を捕らえることができるのでいい。
対象境界3D 領域は要素面を選択して、上のように磁束密度ベクトルが平行になるすべて
のところを選択する。選択で円をえらぶと先端の三角も選べる。クリックすると要素のす
べての面を選んでしまうので注意する。
電流。通電領域は要素を使って指定する。
通電方向は流入面を指定する。上から見て面全体を選び、そして Shift クリックで不必要な
ところを省いていき、流入面を決定する。
電流値は正弦波が一般的だろう。
実行方法
計算をすると次のが出る。「kai1」のように指定すれば OK すぐに実行される。
正常に終了したとき。結果ファイルを開
くと結果が見られる。
CalcSolver.exe を使うと連続して利用することができる。
「ファイル」
「書き出し」
「ソルバデータ」で条件を書き出す。
ここで指定する。次々とバッチ処理を行うことができる。
結果の表示
0.25 秒のとき中心で 0.7T 程度出ていることがわかる。まあまあの結果。
トラブル例
z
「3次元過渡応答磁界」以外使えない。2次元のほうが圧倒的に簡単そうであるが、
なぜか使えない。結局3次元で組んだほうがわかりやすい。計算時間もぜんぜん問題
にならない。この例では1分以内に計算完了する。
(2次元が使えた。対称境界2D の
設定に問題があった。)
z
最初に単位系を間違えるとどうしようもない。
z
エンティティは数値を使って正確にやらないと、あとで領域が作れなかったりする。
z
メモリが足りないと落ちることがおおい。不必要なアプリケーションは立ち上げない。
z
三角と四角の要素は混在できる。先端を三角にする。
z
先端がないと計算がおかしくなる。対称境界面3D の関係か?(これも原因がわかっ
た。つまり先端が無いときには端の部分を対称境界面3D にする必要があったようだ。
ここで磁束密度は平行になる。)
z
ドラッグは2次元要素から3次元要素にできる。
z
3次元要素をドラッグして引き伸ばすときには要素面を指定する。このときは要素を
消すとなくなるので注意。
z
浮動節点を消す。重複節点も消す。これをしないとへんな計算を行ってしまう。
z
対称境界面3D は必ず設定する。しかもこの場合には2面。一面ではへんなことにな
る。設定しなければいけない面をすべてする。しない面はしてはいけない。
z
要素面による選択に注意。クリックするとその要素の全面を選択してしまう。矩形や
円を使って選択をすると、一面だけ選択できる。Shift クリックで減らすことができる
ので、活用する。なぜか C-z は利かない。
z
条件設定の「周期境界」の使い方が不明。軸を指定するらしいが、結局対称境界面3D
でことたりる。
z
処理のときのエラーははっきり言ってわからないことが多い。あきらめて最初からや
ったほうがいいかもしれない。
番外:2次元静磁界解析
ここでの静磁界というのは時間で変化しないではなくて、時間で物体が動かないという意
味。
図のy軸上の節点を対照境界2D に設定すればよい。たしかにここでは磁束密度は平行に
なっている。この指定がないと全然計算ができない。
きちんと計算できていそうだ。