福島県衛生研究所年報 No.21 2003 平成15年感染症発生動向調査病原体検査結果報告(ウイルス) 金成篤子 慶野昌明 水澤丈子 亘理智子 三川正秀 微生物部 ウイルス科 要 渡部啓司 旨 昭和 58 年から福島県では実施している事業であるが、本年は、検体数 2,926 件とかな り多く、また、ウイルス分離は 1,042 件で分離率 35%と過去最高であった。分離ウイルス は、エンテロウイルスでは、エコー6型が、髄膜炎患児を主として 147 株と大量に確認さ れた。また、手足口病が昨年一昨年に続いて流行したが、昨年まではコクサッキーウイル ス A16 型中心であったのに対し、今年は、エンテロウイルス 71 型が 84 株の分離があり 大半を占めた。インフルエンザは、過去 4 シーズンでは、最高の患者報告数であったが、 A(H3)型 360 株、B型 230 株の分離があり、A(H3)型を主としたB型との混合流行であ った。 はじめに 感染症動向調査事業は、厚生省保健医療 局長通知により全国で行われている事業で ある。病原体検査は、患者発生動向調査と 並んで、当事業の両輪をなすものであり、 患者への良質かつ適切な医療の提供に寄与 するだけでなく、感染症の発生及び蔓延防 止を目的として行われている。本年は、検 体数及び分離ウイルス数も多かった。また、 数種のウイルスの流行が見られた。以下に 若干の考察を加えて平成 15 年のウイルス 検査結果について報告する。 スの検出も併せて行った。分離ウイルスの 同定には、中和試験、赤血球凝集抑制試験、 赤血球吸着試験、蛍光抗体法、電子顕微鏡 および RT-PCR 法を用いた。 成績および考察 1.検体の種類別 分離状況 検体 2,926 件の内、684 症例から 1,042 件のウイルスが分離(証明)された。その 内訳は、咽頭拭い液 868 件(83.3%)、便 125 件(12.0%)、髄液 45 件(4.3%)、眼瞼拭い液 2件(0.2%)、その他2件(0.2%)であった。 検査材料別分離率は、咽頭拭い液と髄液が それぞれ 40%、35%と高い割合であった (図 1)。 1つの症例で複数の検体からウイルスが 分離されたのは、61 例あった。臨床診断名 が髄膜炎の 11 症例では、咽頭拭い液、便、 髄液の 3 種類の検体から、6 症例では、咽 頭拭い液と髄液から、1 症例で、便と髄液 から同一ウイルスが分離同定された。また、 腺窩性扁桃炎1症例で、咽頭拭い液と眼瞼 拭い液から同一ウイルスが分離同定された。 残り 42 件は、咽頭拭い液と便からの検出 であった。 1 症例から複数のウイルスが分離された のは、11 例であった(表2)。この内、No.190 材料および方法 1.検査材料 平成 15 年 1 月から 12 月までの間に、県 内の基幹定点 7 機関、インフルエンザ定点 8 機関、小児科定点 5 機関(他に事業協力 機関 3 機関)、眼科定点 1 機関より採取さ れた 1,988 症例由来の咽頭拭い液、便、髄 液、眼瞼拭い液等、計 2,926 件を検体とし た。 2.検査方法 RD-18S、HEp-2、Vero、HMV-Ⅱ、MDCK、 B95a の 6 種類の細胞を用いてウイルス分 離を実施した。検体が便の場合には、ラテ ックス凝集反応によるアデノ・ロタウイル 55 福島県衛生研究所年報 No.21 2003 時変化を図 3 に示したが、ウイルス分離の ピークは、患者報告のピークよりも早めで あった。これは、流行初期に検体が多く搬 入され、そこから多く分離されたためと思 われる。また、昨シーズンと同じく、最終 分離がA(H3)型では 3 月までであったの に対し、B型は 5 月までと遅くまで分離さ れた。 アデノウイルスは、全体で、66 症例 73 株確認された。内訳を図 2 に示した。アデ ノ 2 型は、年間を通して分離があり、19 症例 21 株確認された。アデノ 3 型は、24 症例 27 株分離されたが、11、12 月に郡山 市で 16 症例分離があり、小流行があった ものと思われる。 エンテロウイルスは、全体で、259 症例 330 株分離された。今年は、エコーウイル ス 6 型、エンテロウイルス 71 型、コクサ ッキーウイルスA10 型が多く分離された (図4)。これは、全国の状況も同じであっ た 2 )。 その内 4 割を占めたエコーウイルス 6 型 は、103 症例 147 株の分離があり、これは、 全国の報告数の約1/4を占め全国一の分 離数であった 1 )。この流行は、6 月に県北 地域からの 3 症例を皮切りに、8 月 9 月に 県中・県南、その後、いわき・相双地域に 移行し、12 月まで続いた(図5)。 約 3 割を占めたエンテロウイルス 71 型 は、6 月から 9 月を中心に 75 症例 84 株分 離された。続けての分離は、4 月にいわき 地域から2症例分離されたのに始まって、 12 月まであった。5、6 月はいわき地域で 22 症例 24 株の分離があり、この時期を中 心にこの地域で流行があったものと思われ る。その後、7、8 月には、南会津地域 9 症例 11 株、相双地域 8 症例 11 株、県中地 域 7 症例 7 株の分離があり、流行が全県に 広がったようである。(図6) 約 1 割を占めたコクサッキーウイルスA 10 型は、5 月から 10 月にかけて 24 症例か ら分離された。コクサッキーB群ウイルス では、コクサッキーウイルスB2 型が7月 から 9 月を中心に 14 症例 19 株と多く分離 された。 は、咽頭拭い液からインフルエンザウイル ス A (H3)型 、 便 か ら ア デ ノ ウ イ ル ス 2 型 、 No.1115 は、咽頭拭い液からパラインフル エンザウイルス1型、便からポリオウイル ス 3 型、No.1734 は、咽頭拭い液からアデ ノウイルス 1 型、便からエンテロウイルス 71 型が検出された。 2.月別 分離状況 月別ウイルス分離状況を表1に示した。 搬入検体は、1 月の 275 症例 543 株を最高 に 1、2 月及び 12 月の冬期間に合計 690 症 例 1,159 株 と 全 体 の 4 割 近 く が 集 中 し た 。 ウイルス分離も 1、2 月が最も多く、1 月 168 症例(61.1%)、316 株(58.2%)、2 月 95 症例(47.3%)、188 株(54.0%)とほぼ半数を 超える割合であった。これは、この時期に 流行するインフルエンザの検体が多く搬入 され、そこから高率にウイルスが検出され たためである。また、冬期間多く分離され るロタウイルスが 21 症例、腸管アデノウ イルスが 6 症例、1∼5 月及び 12 月に分離 された。 なお、今年は、年間を通して毎月 30%前 後と高い分離率であった。 さらに、今年は冷夏の後、暖かい日が続 き暖冬傾向であったためか、例年夏期に流 行するエンテロウイルスが初冬まで多く分 離された。 3.ウイルス別 分離状況 インフルエンザウイルスは、B 型の分離 がA型に遅れて昨シーズン(2001/2002 シ ーズン)後半(2 月∼6 月)に多く分離され たので、今シーズン(2002/2003 シーズン) の動向が注目された。平成 14 年 11 月にA (H3)型が1件分離されたのに始まり、12 月に入ってさらに 18 件とシーズン合計で 1 月をピークとして 185 症例 360 株、B型 は 12 月に 7 件分離された後、シーズン合 計で 2 月をピークとして 133 症例 230 株分 離され、今シーズンは、A(H3)型を主とし たB型との混合流行であったことが確認さ れた。患者報告は、過去4シーズンで最高 の報告数であった 1 ) が、ウイルス分離(症 例数)は、1999/2000 シーズンに次ぐ多さ であった。ウイルス分離と患者報告数の経 56 福島県衛生研究所年報 No.21 2003 ポリオウイルスは、春と秋の定期集団予 防接種後の時期、1歳児を中心に、年間で 11 症例 16 株が分離された。1 症例を除き、 全て、ワクチン接種後の分離であった。そ の 1 症例については、国立感染症研究所に 鑑別検査を依頼し、ポリオウイルス 1 型ワ クチン由来株であることを確認した。 その他のウイルスでは、麻疹ウイルスが、 3 月から 5 月にかけて中通りからの 0∼19 歳の検体 4 症例 4 株で分離された。これは、 県内の患者情報でも6週(2 月)∼26週 (6 月)に流行が確認されており 3 )、流行 期の患者からの分離であった。 なお、平成 13∼14 年にかけて県内で流 行したエコーウイルス 13 型、及び平成 14 年に比較的多く分離のあったエコーウイル ス 9 型について、今年は分離が全くなかっ た。 4.診断名別 分離状況 診断名別、受付検体症例数及びウイルス 分離症例数を、表 3 に示した。 インフルエンザは、445 症例から 290 症 例と 6 割を超える症例からウイルスが分離 された。ほとんどが、インフルエンザウイ ルスであった。 (図7)。年齢は、0∼6 歳の 乳幼児及び 6∼15 歳の小中学生を中心とし て、32 歳までであった。インフルエンザウ イルスA(H3)型では、2 歳をピークとして 0∼6 歳、インフルエンザウイルスB型では、 6 歳をピークとして 3∼9 歳からの分離が 多かった(図8)。 手足口病については、167 症例中 86 症 例と約半数からウイルスが分離された。そ の内 75 症例がエンテロウイルス 71 型で 85%を占め、コクサッキーウイルスA16 型は 6 症例 7%であった(図9)。昨年、一 昨年主流であったコクサッキーウイルスA 16 型から今年はエンテロウイルス 71 型に 入れ替わったことが確認され、これは、全 国的にも同じ傾向であった 2 )。患者報告は、 過去3年間で最も多かった 3 )が、ウイルス 分離数も最高であった。ウイルス分離と患 者報告数の経時変化を図 10 に示したが、 ウイルス分離のピークは、患者報告のピー クよりも早めであった。これは、インフル 57 エンザと同様、流行初期に検体が多く搬入 され、そこから多く分離されたためと思わ れる。年齢では、1 歳をピークとして 0∼8 歳の乳幼児であった(図 11)。 髄膜炎も 117 症例中 66 症例と半数を超 える症例からウイルスが分離された。年齢 は、5 歳をピークとして 0∼15 歳までで、 小中学生からの分離も多かった(図 11)。 分離ウイルスは、昨年、一昨年主流であっ たエコーウイルス 13 型、及び昨年比較的 多かったエコーウイルス 9 型は分離がなく、 替わってエコーウイルス 6 型が 55 症例と 82%を占めた(図 12)。他には、エコーウ イルス 30 型が、4 症例、郡山市から 9∼11 月に分離され、平成 16 年の動向が注目さ れる。 ヘルパンギーナでは、99 症例中 18 症例 の 0∼9 歳の乳幼児から分離があり(図 11)、 その内 12 症例がコクサッキーウイルスA 10 型であった(図 13)。 扁桃炎や咽頭炎等の上気道炎では、390 症例中、101 症例からウイルスが分離され た。その内訳は、エコーウイルス 6 型が 26 症例と最も多く、次いでインフルエンザウ イルスB型 17 症例、アデノウイルス 3 型 15 症例その 他ア デノ ウ イル ス 1 型 、 2 型 、 5 型合せて 13 症例、インフルエンザウイル スA(H3)型 13 症例、コクサッキーウイル スA10 型 10 症例、コクサッキーウイルス B2 型、B3 型、B5 型合せて 5 症例、ポリ オウイルスが 2 症例の順であった。年齢は、 6 歳以下を中心として 0∼14 歳であった。 (図 14) 気管支炎や肺炎等の下気道炎は、233 症 例中 32 症例の 0∼6 歳の乳幼児(図 14) からウイルスが分離された。内訳は、イン フルエンザウイルスB型 10 症例、インフ ルエンザウイルスA(H3)型 5 症例、アデノ ウイルス 2 型 3 症例、その他アデノウイル ス 3 型、6 型、7 型 各 1 症例、エコーウイ ルス 6 型 3 症例、パラインフルエンザ 2 症 例、ポリオウイルスが 1 症例であった。 胃腸炎では、分離 55 症例中、ロタウイ ルスが 21 症例と最も多く、次いでエコー ウイルス 6 型 7 症例、腸管アデノウイルス 福島県衛生研究所年報 No.21 2003 6 症例、アデノウイルス 1 型、2 型、5 型、 7 型合せて 8 症例、ポリオウイルス 5 症例 の順であった。年齢は、0∼36 歳まであっ たが、0∼5 歳の乳幼児が中心であった(図 14)。 眼科定点については、33 歳の流行性角結 膜炎患者1症例から、アデノウイルス 19 型が分離された。 まとめ 1.今年は、検体数 2,926 件及び分離株数 1,042 件 と 共 に か な り 多 く 、 分 離 率 は 35%と過去最高であった。 2.インフルエンザは、A(H3)型を主とし たB型との混合流行であった。 3.エコーウイルス 6 型が、103 症例 147 株と大量に分離され、主に夏から秋にか けて、中通り浜通りで流行した髄膜炎患 児から高率に分離された。 4. 手 足 口 病 は 、 春 、 い わ き 地 区 を 皮 切 り に県内全域で初冬まで流行したが、エン テロウイルス 71 型によるものがほとん どであった。 5. ヘ ル パ ン ギ ー ナ か ら は 、 コ ク サ ッ キ ー ウイルスA10 型が中心に分離された。 6.11 月郡山市で、アデノウイルス 3 型の 小流行が見られた。 7. 初 夏 、 麻 疹 の 流 行 が あ り 、 麻 疹 ウ イ ル スが 4 症例分離された。 謝 辞 検体採取等本事業にご協力いただいた 病原体定点の医療機関の諸先生方に深謝 いたします。 引用文献 1.福島県衛生研究所:福島県感染症週報 2003 年第 18 週、3、2004 2.国立感染症研究所:病原微生物情報、 Vol.25、No.1、22∼23、 2004 3.福島県衛生研究所:福島県感染症週報 2003 年第 52 週、3∼13、2004 58 福島県衛生研究所年報 No.21 2003 表1 月別ウイルス分離状況 (平成15年1月∼12月) 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 計 症例数 (株数) 症例数 (株数) 症例数 (株数) 症例数 (株数) 症例数 (株数) 症例数 (株数) 症例数 (株数) 症例数 (株数) 症例数 (株数) 症例数 (株数) 症例数 (株数) 症例数 (株数) 症例数 (株数) 1 (1) 2 (2) 1 (1) 3 (3) 1 (1) 1 (2) 2 (2) 13 (13) 1 (1) 1 (1) 5 (7) 1 (1) 2 (2) 4 (5) 2 (2) 1 (1) Adeno virus 1 Adeno virus 2 3 (3) Adeno virus 3 Adeno virus 5 1 (1) 1 (2) 1 (2) 1 (1) 1 (1) 44 (52) 54 (75) 52 (69) 29 (37) 39 (49) 3 (3) 1 (1) 61 (65) 6 (6) 19 (21) 24 (27) 7 (9) 1 (1) 2 (2) 1 (1) 11 (16) 2 (2) 24 (24) 7 (9) 4 (5) 14 (19) 1 (1) 5 (5) 103 (147) 2 (3) 1 (1) 1 (1) 6 (10) 3 (3) 75 (84) 0 (0) 208 (381) 126 (223) 3 (3) 4 (4) 5 (5) 2 (2) 21 (21) 6 (6) 684 (1042) 187 (245) 23.5 151 (225) 35.8 152 (210) 34.2 107 (153) 27.1 106 (150) 36.8 214 (268) 28.5 1991 (2926) 34.4 1 (1) 1 (1) Adeno virus 6 1 (1) Adeno virus 7 1 (1) 1 (1) 2 (3) 1 (1) Polio virus 1 (1) 1 (1) 3 (7) 5 (6) 2 (2) 1 (1) Cox virus A9 5 (5) Cox virus A10 1 (1) 6 (6) 9 (9) 1 (1) 1 (1) 1 (2) Cox virus B1 Cox virus B2 1 (1) 1 (1) Adeno virus 19 Cox virus A16 2 (2) 1 (1) 3 (3) 3 (5) 6 (9) 1 (1) 1 (1) 1 (1) 1 (1) 2 (3) 1 (1) 6 (7) 1 (1) Cox virus B3 Cox virus B5 1 (1) Echo virus 6 4 (6) 1 (1) 11 (14) 24 (36) 3 (3) 28 (43) 1 (1) 17 (21) Echo virus 7 14 (22) 2 (3) 1 (1) Echo virus 16 Echo virus 18 1 (1) Echo virus 30 Parecho virus 1 (E22) 1 (1) Entero71 Influenza virus A (H1) Influenza virus A (H3) Influenza virus B 118 (224) 39 (77) 39 (88) 47 (90) 2 (2) 11 (29) 29 (40) Parainfluenza 2 (2) Measles virus HSV 1 1 (1) NLV GⅡ 分離例数 (株数) 5 (5) 2 (2) 168 (316) 症例数 (検体数) 分離率 (%) 275 (543) 61.1 Rota dry (+) Adeno dry (+) 4 (4) 2 (2) 2 (2) 7 (8) 19 (20) 1 (1) 17 (19) 12 (15) 9 (10) 1 (1) 4 (8) 1 (1) 1 (1) 1 (1) 1 (1) 5 (6) 2 (2) 40 (40) 10 (15) 2 (2) 1 (1) 1 (1) 1 (1) 1 (1) 1 (1) 1 (1) 3 (3) 36 (39) 138 (192) 26.1 95 (188) 4 (4) 2 (2) 48 (79) 30 (41) 4 (4) 1 (1) 28 (32) 201 (348) 47.3 138 (195) 34.8 139 (172) 21.6 183 (225) 15.3 59 福島県衛生研究所年報 No.21 2003 表2 1症例から複数ウイルスが分離された事例 衛研番号 190 438 522 1023 1024 1094 1115 1324 1481 1734 101 分離ウイルス Adeno 2 Influenza A(H3) Adeno 2 Influenza A(H3) CoxB2 Influenza A(H3) Rotadry(+) Adenodry(+) Rotadry(+) Adenodry(+) Polio2,Polio3 Parainfluenza 1 Polio3 Polio1,Polio2 Rotadry(+) Adenodry(+) Adeno 7 Adeno 1 Entero71 Influenza A(H3) Adeno 3 採取月日 H15.1.17 H15.1.22 H15.1.6 診 断 名 年齢 性別 住 所 インフルエンザ 4ヶ月 急性咽頭炎 4歳 扁桃炎 インフルエンザ 10ヶ月 A 糞便 ● 男 相馬市 ● 女 福島市 ● 男 いわき 市 ● H15.3.4 急性胃腸炎 35歳 女 郡山市 ● H15.3.10 急性胃腸炎 1歳 女 郡山市 ● H15.4.15 1歳 女 相馬市 ● 1歳 男 相馬市 H15.4.26 急性胃腸炎 クループ症候群 ・ 熱性痙攣 急性咽頭炎 4ヶ月 H15.5.10 急性胃腸炎 5歳 女 郡山市 H15.7.24 手足口病 1歳 男 相馬市 ● 3歳 男 郡山市 ● H15.4.28 H15.12.31 インフルエンザ 男 いわき市 表3 診断名別受付検体症例数とウイルス分離症例数 診断名 受付検体 症例数 分離 症例数 分離率 (%) 1 インフルエンザ 445 290 65.2 2 上気道炎 390 101 25.9 3 胃腸炎 246 55 22.4 4 下気道炎 233 32 13.7 5 手足口病 167 86 51.5 6 髄膜炎 117 66 56.4 7 ヘルパンギーナ 99 18 18.2 8 熱性麻痺 84 13 15.5 9 麻疹 48 4 8.3 発疹症 42 5 11.9 10 咽頭 11 ヘルペス・口内炎 38 8 21.1 12 結膜熱・結膜炎 27 5 18.5 13 その他 52 1 1.9 計 1543 394 25.5 60 ● ● ● ● ● ● 福島県衛生研究所年報 No.21 2003 分離同定 2 その他 14 45 髄液 458 868 咽頭拭い液 0% Adeno 2 28.4% Adeno 3 35.8% 1313 20% 40% 60% 80% 100% 図1 検査材料別分離率 図2 アデノウイルス内訳(症例数) A(H3) B 患者数 40 ウ イ ル ス 分 離 症 例 数 Adeno 1 9.0% 84 125 便 Adeno dry Adeno 19 9.0% 1.5% Adeno 7 3.0% Adeno 6 Adeno 5 1.5% 11.9% 10 2 眼瞼拭い液 分離陰性 35 3500 3000 30 2500 患 25 2000 者 報 20 1500 告 15 1000 数 10 5 500 0 0 46週 50週 2週 6週 10週 14週 18週 22週 26週 30週 34週 38週 42週 46週 50週 図3 ウイルス分離数と患者報告数(インフルエンザ) 症例数 Parecho 1 1.2% Polio virus 4.2% CoxA 9 0.8% CoxA 16 CoxA 10 2.7% 9.3% CoxB 1 1.5% CoxB 2 5.4% Entero71 29.0% Echo 30 2.3% Echo 18 0.4% CoxB 3 0.4% CoxB 5 1.9% Echo 6 39.8% 30 25 20 15 10 5 Echo 16 Echo 7 0.4% 0.8% 0 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 図4 エンテロウイルス内訳(症例数) 症例数 図5 月別・地区別分離状況(エコー6) いわき 相双 南会津 会津 県南 県中 県北 20 16 12 8 HSV 1 0.3% Polio virus 0.3% CoxB 2 0.3% Adeno 5 0.7% Adeno 3 4 0 2月 4月 いわき 相双 南会津 会津 県南 県中 県北 6月 8月 10月 12月 InfluenzaB 33.4% InfluenzaA (H3) 63.5% Adeno 2 0.3% 図7 インフルエンザでの分離ウイルス内訳(症例数) 1.0% 図6 月別地区別分離状況(エンテロ71) 61 福島県衛生研究所年報 No.21 2003 症例数 30 Adeno 5 2% CoxA 16 7% CoxB 5 2% Adeno 1 2% A(H3) B 25 20 Echo 6 1% 15 10 Parecho 1 1% Entero71 85% 5 0 0歳 3歳 6歳 9歳 12歳 15歳 図9 手足口病での分離ウイルス内訳(症例数) 図8 インフルエンザ分離症例の年齢分布 250 14 ウ 12 イ ル 10 ス 8 分 離 6 症 4 例 数 2 200 ウイルス分離症例数 患者数 患 150 者 報 100 告 数 50 0 0 1週 6週 11週 16週 21週 26週 31週 36週 41週 46週 51週 図10 ウイルス分離数と患者報告数(手足口病) 症例数 25 20 CoxA 9 2% Adeno 1 2% 髄膜炎 ヘルパンギーナ 手足口病 CoxB 1 CoxB 2 2% 3% Echo 30 CoxB 5 5% 2% 15 10 Echo 6 82% InfluenzaA (H3) 2% 5 0 0歳 3歳 6歳 9歳 12歳 図11 診断名別年齢分布 15歳 図12 髄膜炎での分離ウイルス内訳(症例数) 症例数 20 HSV 1 6% Echo 6 11% Adeno 2 11% Adeno 3 6% 上気道炎 下気道炎 胃腸炎 16 12 8 CoxA 10 66% 4 0 図13 ヘルパンギーナでの分離ウイルス内訳(症例数) 0歳 62 3歳 6歳 9歳 12歳 図14 診断名別年齢分布 15歳
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