Bridge Report ピーエイ(4766) - ブリッジサロン

ブリッジレポート(4766) 2008 年 3 月 27 日
Bridge Report
加藤 博敏 社長
http://www.bridge-salon.jp/
ピーエイ(4766)
会社名
株式会社 ピーエイ
証券コード
4766
市場
東証マザーズ
業種
サービス業
社長
加藤 博敏
所在地
東京都新宿区新小川町 6 番 29 号 アクロポリス東京 10 階
事業内容
新潟・福島・長野での求人情報誌が発祥。ネット求人サービスやスキ
ルアップ支援サイトへ傾斜
決算期
12 月
HP
http://www.pa-co-ltd.co.jp/
− 株式情報 −
株価
発行済株式数
95 円
DPS(予)
時価総額
10,755,284 株
配当利回り(予)
0円
0.0%
EPS(予)
11.69 円
ROE(実)
1,022 百万円
PER(予)
5.0%
BPS(実)
8.1 倍
332.61 円
売買単位
100 株
PBR(実)
0.3 倍
*株価は 3/26 終値。発行済株式数は直近期末の発行済株式数から自己株式を控除。
− 連結業績推移 −
項目決算期
(単位:百万円、円)
売上高
営業利益
経常利益
当期利益
EPS
配当
2004 年 12 月(実)
1,586
25
39
35
3.38
0
2005 年 12 月(実)
1,845
-118
-98
-123
-
0
2006 年 12 月(実)
1,758
30
36
-105
-
0
2007 年 12 月(実)
1,687
117
123
110
10.29
0
2008 年 12 月(予)
1,750
145
145
125
11.69
0
*予想は会社予想
ピーエイの 2007 年 12 月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
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会社概要
2007 年 12 月期決算
2008 年 12 月期業績予想
事業戦略
取材を終えて
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報
に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いませ
ん。本資料に関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の
判断でなされますようお願い申しあげます。
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ブリッジレポート(4766) 2008 年 3 月 27 日
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○ 会社概要
同社及び連結子会社 4 社からなるグループで、求人情報誌発行、Web 求人サービス、教育情報サービス、及び
新潟県内において人材派遣及び業務請負事業を行っています。
「人は、自己の能力を向上(スキルアップ)させ、能力の発揮できる企業と出会うことによって"人財"となる。」と言
うのが同社の考え。優秀な人材育成の支援と、人材と企業が効率の良いコミュニケーションを図るためのツール
や仕組みの提供にスポットを当て、人材が「人財」へと成長する過程をサポートし、ライフデザインの確立をバック
アップすると同時に、「人財」を活用する企業の企業価値最大化に貢献する事を基本方針として掲げています。
会社名
事業内容
株式会社アルメイツ
人材派遣及び業務請負
株式会社 UML 教育研究所
株式会社ピーエイ IT ソリューションズ
北京培繹諮詢有限公司
出資比率
同社との関係
100%
連結子会社
認定試験の実施、教材制作、講師派遣
88.3%
連結子会社
Web 求人サービス
100%
連結子会社
100%
連結子会社
教育事業のコンサルティング、求人情報誌の加工業務、
中国における事業開拓
<沿革>
1986 年 6 月、加藤社長が脱サラして有限会社ピーエイを設立、広告代理業を始めました。90 年 11 月には株式会
社に改組すると共に、求人情報マガジン 「ing(アイ・エヌ・ジー)」を発行して求人情報誌事業を開始。95 年 12 月
には事業領域を Web の世界にも広げ、98 年 6 月に IT エンジニアの就職情報サイト「JOBMAIL(ジョブメール)」を、
翌 99 年 4 月に資格・受験関連情報サイト「License World」を、それぞれ立ち上げました。
2000 年 7 月の東証マザーズ上場後は、教育情報サービスへも展開。02 年 11 月に OMG(ソフトウェア標準化コン
ソーシアム、後述)の日本法人オブジェクトテクノロジー研究所と合弁で「OMG 認定 UML(統一モデリング言語)技
術者資格試験」を運営する子会社(株)UML 教育研究所を設立しました。更に 05 年 2 月には海外へ展開、北京
培繹諮詢有限公司を設立して中国での IT 人材関連コンサルティング事業を開始しました。
Public Agent=PA として人材事業による社会貢献を目的に設立された同社ですが、今、社会ニーズに対応して、
Maximization of Potential Achievement、すなわち「個人と企業の将来の可能性を最大化するサービスを提供す
る会社」へと生まれ変わろうとしています。
<事業内容>
事業は、情報サービス事業とその他事業に分かれます。
情報サービス事業
求人情報誌部門、Web 求人サービス部門、教育情報サービス部門の 3 部門に分かれ、同社、(株)ピーエイ IT ソ
リューションズ、(株)UML 教育研究所、北京培繹諮詢有限公司の 4 社がサービスを提供しています。
(1)求人情報誌部門
新潟県、福島県、長野県の 3 県において地域に密着した求人情報誌「JOBPOST(ジョブポスト)」(無料誌)の発行、
及び携帯電話向けに特化した正社員系求人サイト「正社員 JOB」の運営を手掛けています。また、北京培繹諮詢
有限公司が、求人情報誌制作業務の一部を行っています。
(2)Web 求人サービス部門
主に(株)ピーエイ IT ソリューションズが、インターネットを利用した成功報酬型人材情報サービス「merise(ミライ
ズ)」及び IT プロフェッショナルのための転職支援サービス「JOBMAIL(ジョブメール)」を運営しています。
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報
に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いませ
ん。本資料に関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の
判断でなされますようお願い申しあげます。
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ブリッジレポート(4766) 2008 年 3 月 27 日
名称
種類
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内容
JOBPOST
雑誌(無料)
新潟・長野・福島エリアの求人情報
e-JOBPOST
Web サイト、携帯サイト
新潟・長野・福島エリアの求人情報
正社員 JOB
携帯サイト
全国版正社員系求人情報
LicenseWorld
Web サイト
スクール・資格情報・オンライン模擬試験等
資格王・受験王
携帯サイト
スクール・資格情報・オンライン模擬試験等
(3)教育情報サービス部門
インターネットを利用した学校・資格情報の提供サービスと、世界最大規模の国際的ソフトウェア標準化コンソー
シアムである OMG(Object Management Group,Inc.)との提携による資格試験運営サービスを提供しています。
前者は、同社が開設する Web サイト「License World(ライセンスワールド)」及び携帯サイト「資格王・受験王」を通
じて、大学、専門学校等の学校情報及び資格試験に関する各種情報を提供しています。
後者は(株)UML 教育研究所の事業領域であり、世界標準のシステム設計言語 UML の概念と利用方法について
の資格試験である「OMG 認定 UML 技術者資格試験プログラム」(OCUP)のアジア太平洋地域における独占的な
試験運営事務局として資格試験を実施すると共に技術の普及に努めています。
また、2007 年1月からは自動車、家電製品、携帯電話などの機器に組み込まれて機器の機能、動作を制御する
組込みソフトウェアの技術に関する新資格試験「OMG 認定組込み技術者資格試験」(OCRES)を開始しました。
その他の事業
(株)アルメイツが、新潟県内において人材派遣及び業務請負事業を行っています。
<業績推移>
一時 Web 関連の苦戦で業績が悪化しましたが、事業構造の転換により収益性の改善が進んでいます。08/12 期
は、前期に続き最高益更新が見込まれます。
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報
に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いませ
ん。本資料に関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の
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○ 2007 年 12 月期決算
事業構造の転換により収益性が改善、連結・単体共に営業利益及び経常利益が大幅な増益となり、過去最高を
更新しました。
商品強化による媒体効果の向上と新規地区への進出など販売力強化に取り組むと共に、利益率向上を念頭に
求人誌の発行を無料誌(JOBPOST)に一本化(有料誌の休刊)して制作費・配送費等を削減。更に、求人誌制作
業務の内制化や海外(中国)移転により原価低減に努めました。この結果、有料誌の休刊や競争激化により売上
が減少したものの、売上総利益率が 64.7%と 3.9 ポイント改善。売上総利益は 1,092 百万円と約 24 百万円増加
しました。一方、販管費が 975 百万円と約 63 百万円減少(販管費比率 57.7%と 1.4 ポイント低下)、営業利益は
前期比 2.9 倍に拡大しました。
また、モバイルサイトに特化した、正社員系求人サイト i-mode 公式コンテンツ「正社員JOB」 をスタートしまし
た。
<経常損益改善要因>
経常損益改善(87 百万円=プラス要因 162 百万円−マイナス要因 75 百万円)要因は次の通りです。
プラス要因
162 百万円
売上原価
前年比 94 百万円(13.7%)減
制作業務のコストダウン(△57 百万)
有料求人誌の休刊等(△37 百万)
販管費
前年比 63 百万円(6.1%)減
広告宣伝費の圧縮(△17 百万)
無料求人誌シフトと委託業者見直しによる運賃減少
(△27 百万)
Web 原価(△19 百万)
営業外費用
前年比 5 百万円(59.4%)減
支払利息の減少
マイナス要因
75 百万円
売上高
前年比 70 百万円(4.0%)減
競合他社の価格攻勢による受注単価の低下
営業外収益
前年比 5 百万円(36.8%)減
受取利息、持分法投資利益の減少
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報
に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いませ
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<セグメント売上高・営業利益>
主力の情報サービスの損益が改善した他、人材派遣も売上高・利益の両面で寄与しました。尚、「情報サービス
事業」は、求人情報誌、Web 求人情報、教育情報サービス、国際人材の 4 部門で構成されています。また、「人材
派遣事業」は、前期まではその他の事業に区分していましたが、事業が拡大した事で今期より独立したセグメント
としました。「その他の事業」は新潟県における業務請負(アウトソーシング)業です。
<単体業績>
1.経常損益改善要因
プラス要因
116 百万円
売上原価
前年比 73 百万円(15.5%)減
制作コストの減少(△72 百万)
販管費
前年比 41 百万円(4.6%)減
運賃(△27 百万)、広告宣伝費(△17 百万)の圧縮等
営業外費用
前年比 2 百万円(37.4%)減
支払い利息の減少支払利息の減少
マイナス要因
55 百万円
売上高
前年比 37 百万円(2.6%)減
求人情報誌事業は△40 百万円、License World は+39 百万円、
競合他社の価格攻勢により受注単価の減少
営業外収益
前年比 18 百万円(56.5%)減
不動産収入の減少受取利息、持分法投資利益の減少
2.セグメント別売上高
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報
に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いませ
ん。本資料に関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の
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<財政状態>
借入金の返済により資産が 77 百万円減少する一方、純資産が増加。バランスシートのスリム化と財務体質の改
善が進みました。
資産の部
1,121 百万円(前期末比 77 百万円減)
借入金返済等により現預金が減少(52 百万円)する一方、投資有価証券(11 百万円)及び貸付金(28 百万円)
が増加しました。
負債の部
249 百万円(前期末比 177 百万円減)
借入金返済による長期借入金(40 百万円)及び短期借入金の減少(130 百万円)
純資産の部
872 百万円(前期末比 100 百万円増)
当期純利益の計上による利益剰余金の増加 110 百万円
<キャッシュ・フロー>
フリー・キャッシュ・フローは 247 百万円となり、前期の 21 百万円から大幅に増加しました。
○ 2008 年 12 月期業績予想
<連結>
求人誌の商品力・販売力強化により売上増を図ると共に、求人誌の内制化及び海外(中国)移転による利益率
向上で「正社員 JOB」への投資をカバーして利益を確保する考えです。
「正社員 JOB」は福島のコールセンターで営業を行う他、駅前、職安前等でのハンディングを計画しており、早期
の軌道化を目指します。
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報
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○ 事業戦略
<ピーエイグループの問題意識>
1.外部環境
「人財に関する社会現象が日本経済の成長を阻害する可能性がある」、このため「未活用の人材を流動化すると
共に適材適所に配し、効率化を図る必要がある」と同社では考えています。
2.全国規模の人材の流動化
従来型の首都圏中心(掲載企業・掲載地域の偏り)の広告型モデルは、少子化による求人メディアの販促コスト
の増加、広告宣伝費・販売費の転嫁による高額な広告料金、中小企業が利用しにくい、首都圏中心の展開のた
め地方企業・人材が利用し難い等の問題に直面しています。「今後、媒体力(ユーザーへの訴求力)の低下は避
けられず、応募者数の低下(企業側から見た場合の採用効率の悪化)が予想される」、このため「首都圏中心の
広告型モデルに代わり、全国規模での低コスト高効率の人材サービスが必要となる」と言うのが同社の考え。
全国規模で低コスト高効率の人材サービスを提供するに当たり、最有力メディアとして同社が注目しているのが
モバイルです。総務省「通信利用動向調査(世帯編)」2006 年版によると、モバイルの世帯保有率は 86.8%で、こ
のうちインターネット利用者は 53.5%に達します。「有料誌⇒フリーペーパー⇒Web へと軸足を移してきた求人媒
体が、今後、モバイルへのシフトを本格化させる」と同社では見ています。
3.海外人材の活用
更に、海外からも人材を求める必要もあります。経済産業省によると、現在の生産年齢人口を 2030 年時点にお
いて維持しようとすると、約 1,800 万人の外国人労働者を受け入れる必要があるとの事ですが、現状では、外国
人(特にアジアの人材は有力候補)の活用は進んでいません。
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報
に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いませ
ん。本資料に関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の
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4.IT(情報技術)人材不足
IT 人材不足も深刻で、国家的な取組み課題になっています。総務省「平成 18 年度事後事業評価書」によると、IT
人材は 42 万人不足しており、このうち、上級レベルにあたるシステム設計、構築、運用リーダー・IT アーキテクト
等の不足は 26 万人。また、経済産業省「2006 年版組込みソフトウェア産業実態調査報告書」によると、組込み技
術者は 9 万 4 千人不足しており、この数字は近年急速に増加しているとの事です。
現在、日本は、e-Japan 戦略、e-Japan 戦略Ⅱを経て、第 3 世代の IT 戦略と言える「IT 新改革戦略」の時代を迎
えています。「IT 新改革戦略」では、IT の構造改革力の追求、IT 基盤の整備(世界に通用する高度 IT 人材の育
成)、及び世界への発信を重点計画として掲げており、高度な IT 人材育成の必要性が謳われています。
<ピーエイの目指す姿と事業領域>
1.目指す姿
人材市場が内包する社会的課題及び求人広告業界の課題、つまり、労働人口の減少とこれに対応した全国規
模の人材の流動化や新たな労働力(人財)の確保、更にはIT人材不足の解消といった問題を解決するため、ピ
ーエイは独自の新しい人財メディアサービスを展開します。
具体的には、①全国規模の人材流動化に対して、モバイルメディアを活用した低コスト・高効率な人材サービス
の提供(国内人財事業)、②新たな労働力(人財)の確保に対して、アジア人材活用の促進(アジア人財事業)、IT
分野の人材不足解消に対して、世界標準のIT技術の普及と高度IT人材データベースの確立(IT人財事業)です。
2.事業領域
これまでの地方人財事業で培った基盤を生かした国内人財事業、アジア人財事業、及び IT 人財事業の展開によ
り、「人財メディア&コンサルティング事業」の確立を目指します。
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報
に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いませ
ん。本資料に関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の
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<事業戦略>
次の 3 点を事業戦略として掲げています。
・求人情報誌事業の収益性の更なる向上
・モバイル求人サイト「正社員 JOB」の収益事業化
・アジア人材メディアを活用した事業展開
「アジア人材メディアを活用した事業展開」では、留学から就労まで、アジア人材流動化をサポートします。また、
顧客データベースを活用して、人材サービス以外の事業の立上げも考えています。
1.地方人財事業
地域トップブランドの求人情報誌「JOB POST」と地域密着型のモバイル&WEB 求人メディア「e JOB POST」によ
る求人情報の提供と中国(北京培繹諮詢有限公司)でのオフショア編集・制作によるコストダウンにより、安定し
た収益基盤化を構築します。
「JOB POST」は、新潟県、長野県、福島県で無料発行する求人情報誌です。先行の強みを活かし優良な設置拠
点を確保しており、地域に密着した商品特性が高い評価を受けており 3 県でトップシェアを誇ります。地方におけ
る強みを活かして人材データベースを構築・強化する事で販売力を向上させます。
2.国内最大級の正社員系モバイル求人サイト「正社員 JOB」
「正社員 JOB」は、同社が展開する正社員系求人を中心とした全国規模のモバイルサイトです。i-mode の公式
サイト「就職/転職」カテゴリで利用者数 1 位、同種サイトの中で最大の掲載件数を誇り、今後、au、ソフトバンク
での公式コンテンツ化も予定されています。
モバイル活用の利点として、次の 3 点を挙げる事ができます。
①公式サイトのランキング表示により、ユーザーへの露出度が高められる → 広告費の削減
②モバイルサイトに特化する事で、Web とのメディアミックス媒体に比べて低コストな運営が可能
③資格王・受験王のモバイルサイト運営のノウハウを活用
「正社員 JOB」により、従来型求人メディアのビジネスモデルが抱える課題を克服する事が可能です。過度な広告
宣伝・販売活動に依存せず、全国規模の低コスト・高効率の求人サービスを提供していく考えです。
総務省「通信利用動向調査」2006 年版によると、携帯からのインターネット利用率は 53.5%、20∼29 歳では
79.1%に達し、携帯からのインターネット利用者数は推計 7,086 万人との事です。また、社団法人電気通信事業
者協会調によると、携帯電話の契約件数は既に 1 億件を突破しているとの事で、モバイルインターネットは誰もが
持っていて、気軽に使える全国最大の求人メディアと言えます。
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報
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*モバイル求人サイト「正社員 JOB」が対象とする市場規模
同社では、現在のモバイルサイトによる正社員系求人サービスの市場規模を約 600 億円と推定しています。イン
ターネット求人広告市場は約 2,000 億円ですから、モバイルサイトによる正社員系求人サービスの市場は今後更
なる拡大が見込まれます。
3.アジア人材向けメディアの展開「珈琲日語」
アジアにおける「日本語」人材データベースを構築して、教育・求人メディア事業を確立する考えです。
「珈琲日語」は、中国最大規模(登録会員数:約 180,000 人)の中国人日本語学習者向け情報提供サイトです。ブ
ログでの日本の情報交換をはじめ、日本語学習のための資料や日本の最新ニュース等の情報が掲載されており、
日本語を話す又は関心が高い多数の中国の学生が登録しています。
また、2007 年 9 月に、アジア各国の人々がコミュニケーションをとる事ができる、多言語対応型 SNS サイト
「MACCHAA(抹茶)」を開設しました。アジア「日本語」人材におけるデータベースを構築・強化して販売力をアップ
する考えです。
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07/12 期は、有料求人誌「職−ing(アイ・エヌ・ジー)」の休刊や中国の活用によるコストダウンで利益が急増しまし
た。08/12 期は、モバイル求人サイト「正社員 JOB」関連の投資負担が発生するものの、無料求人誌の商品力・
販売力強化により売上増を図ると共に、求人誌の内制化や中国での作業量を増やす事で増収・増益を達成する
考えです。「正社員 JOB」については、福島のコールセンターで営業を行う他、駅前、職安前等でのハンディング
を計画しており、早期の軌道化を目指します。ただ、08/12 期の業績予想には、コストのみを織り込み、売上は織
り込んでいません。
「正社員 JOB」は、現在、i-mode の公式サイト「就職/転職」カテゴリで利用者数 1 位、同種サイトの中で最大の
掲載件数を誇ります。パソコン向けの情報提供では苦戦した同社ですが、モバイル向けではトップを走っています。
モバイル向けは、未だ黎明期で市場の本格的な拡大はこれからです。先行している間に収益モデルに磨きをか
け、磐石な体制を作り上げる必要があります。
ブリッジレポート(ピーエイ:4766)の バックナンバー及びブリッジサロン(IRセミナー)の内容は、www.birdge-salon.jp/ で
ご覧になれます。
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報
に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いませ
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