アプリケーションノート RX110、RX111、RX113グループ サブクロック回路のデザインガイド R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 要旨 サブクロック発振回路は、消費電力を低減するために増幅率の低い回路になっています。そのため、ノイ ズによる誤動作のリスクがあります。本アプリケーションノートでは、32.768kHz 水晶振動子をご使用にな る場合の、ノイズによる誤動作のリスクを最小限にするための要点を説明します。 対象デバイス RX110 グループ、RX111 グループ、RX113 グループ 本アプリケーションノートを他のマイコンへ適用する場合、そのマイコンの仕様にあわせて変更し、十分 評価してください。 R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 1 of 21 RX110、RX111、RX113グループ サブクロック回路のデザインガイド 目次 1. 基板設計の要点 ....................................................................................................................................... 3 1.1 発振安定のための要点..................................................................................................................... 3 1.1.1 XCIN、XCOUT の配線に関する要点 ....................................................................................... 3 1.1.2 GND シールド関連の要点 ........................................................................................................ 6 1.1.3 ボトム GND 関連の要点 ........................................................................................................... 8 1.1.3.1 厚さが 1.2mm 以上の多層基板の場合 .............................................................................. 8 1.1.3.2 厚さが 1.2mm 未満の多層基板の場合 ............................................................................ 11 1.1.4 その他の要点 .......................................................................................................................... 13 1.1.5 メインクロック発振子の配線の要点...................................................................................... 15 1.2 ノイズによる誤作動のリスクが大きいパターン例 ....................................................................... 16 1.3 動作確認済み発振子と参考発振回路定数...................................................................................... 19 1.3.1 RX111 グループ動作確認済み発振子と参考発振回路定数 .................................................... 19 2. 参考ドキュメント ................................................................................................................................. 21 R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 2 of 21 RX110、RX111、RX113グループ 1. サブクロック回路のデザインガイド 基板設計の要点 1.1 1.1.1 発振安定のための要点 XCIN、XCOUT の配線に関する要点 ①∼⑥に厚さが 1.2mm 以上の基板に対する XCIN、XCOUT の配線の要点を示します。 また、 図 1.1に LQFP、 LFQFP、HWQFN のパターン例、図 1.2に WFLGA、TFLGA のパターン例、および図 1.3に⑤のパターン例 2 を示します。 ① XCIN、XCOUT の配線は、他の信号線と交差させないでください。 ② XCIN、XCOUT に観測端子を設けないでください。 ③ XCIN、XCOUT の配線の幅は 0.1∼0.3mm とし、マイコンの端子から水晶振動子の端子までの配線長を 10mm 以内にしてください(配線長を 10mm 以内にできない場合は、なるべく 10mm に近づけてくださ い)。 ④ XCIN 端子に接続した配線と、XCOUT に接続した配線は、可能な限り間(0.3mm 以上)を空けてくださ い。 ⑤ 外付けコンデンサは、コンデンサとコンデンサを最短距離で接続し、その配線を部品面にある GND パ ターン(以下、GND シールドとする。詳細については1.1.2 GND シールド関連を参照してください。) に接続してください。図 1.1、図 1.2のように配置できない場合は、図 1.3のように配置してください。 ⑥ XCIN、XCOUT 間の寄生容量を減らすために、振動子とマイコンの間に GND のパターンを設けてく ださい。 R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 3 of 21 RX110、RX111、RX113グループ サブクロック回路のデザインガイド TOP View VSS (GND) XCIN XCOUT マイコン ③0.1mm ∼0.3mm ④0.3mm以上 ⑥ ⑤ ⑤ ③配線長は10mm以内 水晶振動子 コンデンサ 制限抵抗 部品面 GNDシールド 図1.1 XCIN、XCOUT の配線に関するパターン例 (LQFP、LFQFP、HWQFN の場合) R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 4 of 21 RX110、RX111、RX113グループ サブクロック回路のデザインガイド TOP View マイコン XCOUT VSS (GND) XCIN ③0.1mm ∼0.3mm ④0.3mm以上 ⑥ ⑤ ⑤ ③配線長は10mm以内 水晶振動子 コンデンサ 制限抵抗 部品面 GNDシールド 図1.2 XCIN、XCOUT の配線に関するパターン例 (WFLGA、TFLGA の場合) 水晶振動子 コンデンサ 図1.3 ⑤のパターン例 2 R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 5 of 21 RX110、RX111、RX113グループ 1.1.2 サブクロック回路のデザインガイド GND シールド関連の要点 水晶振動子の周りを GND パターンでシールドしてください。①∼④に GND シールドの要点を示します。 また、図 1.4に LQFP、LFQFP、HWQFN のパターン例、図 1.5に WFLGA 、TFLGA のパターン例を示します。 ① GND シールドは水晶振動子の配線と同一層に配置してください。 ② GND シールドは、マイコンの VSS 端子から最短距離で配線し、配線の幅は 0.3mm 以上を確保してく ださい。 ③ GND シールドと基板の GND との接続は、マイコンの VSS 端子のすぐ側で分岐させてください(GND シールドに電流を流さないため)。 ④ GND シールド線幅は 0.3mm 以上で、配線とのスペースは 0.3∼2.0mm にしてください。 TOP View VSS (GND) XCIN XCOUT マイコン ④間隔 0.3mm∼ 2.0mm ④GNDシールド線幅 0.3mm以上 ②幅0.3mm以上 ③ ②幅0.3mm以上 水晶振動子 ① コンデンサ 制限抵抗 部品面 GNDシールド 図1.4 GND シールドに関するパターン例 (LQFP、LFQFP、HWQFN の場合) R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 6 of 21 RX110、RX111、RX113グループ サブクロック回路のデザインガイド TOP View マイコン XCOUT VSS (GND) XCIN ④間隔 0.3mm∼ 2.0mm ④GNDシールド線幅 0.3mm以上 ②幅0.3mm以上 ③ ②幅0.3mm以上 水晶振動子 ① コンデンサ 制限抵抗 部品面 GNDシールド 図1.5 GND シールドに関するパターン例 (WFLGA、TFLGA の場合) R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 7 of 21 RX110、RX111、RX113グループ 1.1.3 1.1.3.1 サブクロック回路のデザインガイド ボトム GND 関連の要点 厚さが 1.2mm 以上の多層基板の場合 厚さが 1.2mm 以上の基板では、水晶振動子エリア(図 1.6、図 1.7参照)のハンダ面に GND パターンを配置し てください(以下、ボトム GND とする)。 ①∼③に厚さが 1.2mm 以上の多層基板で作成するときの要点を示します。また、図 1.6に LQFP、LFQFP、 HWQFN のパターン例、図 1.7に WFLGA、TFLGA のパターン例を示します。 ① 水晶振動子エリアの中間層にはパターンを配置しないでください(このエリアには電源、GND を配置 しないでください。また、信号線を通過させないでください)。 ② ボトム GND は、GND シールドよりも 0.1mm 以上大きくしてください。ボトム GND は部品面の GND シールドのみと接続し、GND シールドを経由して VSS 端子と接続してください。 ③ GND シールドの終端はボトム GND と接続してください。 R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 8 of 21 RX110、RX111、RX113グループ Cross View サブクロック回路のデザインガイド ①中間層は使用禁止 GNDシールド GNDシールド 部品面 1.2mm 以上 ハンダ面 0.1mm ②ボトムGNDはGNDシールド 以上 より0.1mm以上大きくする 0.1mm 以上 ハンダ面にボトムGNDを置く ②ハンダ面のボトムGNDは部品面のGNDシールドのみと接続し、 GNDシールドを経由してVSS端子と接続する TOP View マイコン 水晶振動子エリア VSS(GND) XCIN XCOUT 水晶振動子 コンデンサ 制限抵抗 ①このエリアの 中間層は使用禁止 ③終端は必ず ボトムGNDと接続 GNDシールド ボトムGND 部品面 ②ボトムGNDは GNDシールドより 0.1mm以上大きくする ハンダ面 図1.6 厚さが 1.2mm 以上の多層基板のパターン例 (LQFP、LFQFP、HWQFN の場合) R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 9 of 21 RX110、RX111、RX113グループ Cross View サブクロック回路のデザインガイド ①中間層は使用禁止 GNDシールド GNDシールド 部品面 1.2mm 以上 ハンダ面 0.1mm ②ボトムGNDはGNDシールド 以上 より0.1mm以上大きくする 0.1mm 以上 ハンダ面にボトムGNDを置く ②ハンダ面のボトムGNDは部品面のGNDシールドのみと接続し、 GNDシールドを経由してVSS端子と接続する マイコン TOP View 水晶振動子エリア 水晶振動子 コンデンサ XCOUT XCIN VSS(GND) 制限抵抗 ①このエリアの 中間層は使用禁止 ③終端は必ず ボトムGNDと接続 GNDシールド ボトムGND 部品面 ②ボトムGNDは GNDシールドより 0.1mm以上大きくする ハンダ面 図1.7 厚さが 1.2mm 以上の多層基板のパターン例 (WFLGA 、TFLGA の場合) R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 10 of 21 RX110、RX111、RX113グループ 1.1.3.2 サブクロック回路のデザインガイド 厚さが 1.2mm 未満の多層基板の場合 ①に厚さが 1.2mm 未満の多層基板で作成するときの要点を示します。また、図 1.8に LQFP、LFQFP、HWQFN のパターン例、図 1.9に WFLGA、TFLGA のパターン例を示します。 ① 水晶振動子エリアでは、部品面以外の層はパターンを配置しないでください(このエリアには電源、 GND を配置しないでください。また、信号線を通過させないでください)。 Cross View GNDシールド 部品面 1.2mm 未満 ハンダ面 ①部品面以外の層使用禁止 TOP View マイコン VSS(GND) XCIN XCOUT 水晶振動子エリア 水晶振動子 コンデンサ 制限抵抗 ①このエリアは 部品面以外の層 使用禁止 GNDシールド 部品面 図1.8 厚さが 1.2mm 未満の多層基板のパターン例 (LQFP、LFQFP、HWQFN の場合) R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 11 of 21 RX110、RX111、RX113グループ サブクロック回路のデザインガイド Cross View GNDシールド 部品面 1.2mm 未満 ハンダ面 ①部品面以外の層使用禁止 TOP View マイコン 水晶振動子エリア 水晶振動子 コンデンサ VSS(GND) XCOUT XCIN 制限抵抗 ①このエリアは 部品面以外の層 使用禁止 GNDシールド 部品面 図1.9 厚さが 1.2mm 未満の多層基板のパターン例 (WFLGA、TFLGA の場合) R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 12 of 21 RX110、RX111、RX113グループ 1.1.4 サブクロック回路のデザインガイド その他の要点 ①∼④にその他の要点を示します。また、 図 1.10に LQFP、LFQFP、HWQFN のパターン例、図 1.11に WFLGA、 TFLGA のパターン例を示します。 ① XCIN、XCOUT の配線に、大きな電流変化がある線を接近させないでください。 ② XCIN、XCOUT の配線は、隣接する端子の配線などの他の信号線と併走させないでください。 ③ XCIN、XCOUT に隣接する端子の配線はそのままマイコンの外側に引き出すのではなく、一度マイコ ン下部を経由して XCIN、XCOUT 端子と離れた所から引き出してください(XCIN、XCOUT の配線と 併走させないため)。 ④ マイコンの下部は、可能な範囲で GND パターンを配置してください。 TOP View マイコン VSS(GND) XCIN XCOUT ④ ③ GNDシールド 水晶振動子 コンデンサ 制限抵抗 部品面 図1.10 その他の要点に関するパターン例 (LQFP、LFQFP、HWQFN の場合) R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 13 of 21 RX110、RX111、RX113グループ サブクロック回路のデザインガイド TOP View ③ XCOUT XCIN マイコン VSS(GND) GNDシールド 水晶振動子 コンデンサ 制限抵抗 部品面 図1.11 その他の要点に関するパターン例 (WFLGA、TFLGA の場合) R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 14 of 21 RX110、RX111、RX113グループ 1.1.5 サブクロック回路のデザインガイド メインクロック発振子の配線の要点 ①にメインクロック発振子の配線の要点を示します。また、図 1.12にパターン例を示します。 ① メインクロック発振子の配線を GND でシールドしてください。また、メインクロックとサブクロック の GND シールドは VSS 端子のすぐ側で分岐してください(メインクロックの GND シールドとサブク ロックの GND シールドが直接接続されていると、メインクロック発振子の出力がノイズとなりサブク ロックに影響を与える恐れがあります)。 VSSとGNDシールドは ボトムGNDを経由して接続 VSS サブクロックのGND シールド サブクロックの水 晶振動子 メインクロックの GNDシールド メインクロック の発振子 図1.12 メインクロック発振子の配線を GND でシールドするパターン例 R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 15 of 21 RX110、RX111、RX113グループ 1.2 サブクロック回路のデザインガイド ノイズによる誤作動のリスクが大きいパターン例 ①∼⑨に示すようなパターンにはしないでください。32.768kHz 水晶振動子が正常に発振しない原因とな ります。図 1.13に LQFP、LFQFP、HWQFN のパターン例、図 1.14に WFLGA、TFLGA のパターン例を示し ます。 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ XCIN、XCOUT の配線が他の信号線と交差している(誤動作のリスクがあります)。 XCIN、XCOUT に観測端子をつけている(発振停止のリスクがあります)。 XCIN、XCOUT の配線が長い(誤動作や精度劣化のリスクがあります)。 GND シールドが全体を覆っておらず存在している場所でも配線が長い、または細い(ノイズの影響を 受けやすく、マイコンと外付けコンデンサで GND 電位差が発生して精度が劣化するリスクがありま す)。 GND シールドが VSS 端子のすぐ側で分離されていない(マイコンの電流が、GND シールドに流れてし まうため誤動作のリスクがあります)。 XCIN、XCOUT の配線の下に電源、GND パターンがある(クロック抜け、発振停止のリスクがありま す)。 近くに大電流が流れる配線が通っている(誤動作のリスクがあります)。 隣の端子の配線との距離が近く併走長も長い(クロック抜け、発振停止のリスクがあります)。 中間層を使用している(発振特性が劣化、信号の場合は誤動作のリスクがあります)。 R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 16 of 21 RX110、RX111、RX113グループ サブクロック回路のデザインガイド TOP View VSS(GND) XCIN XCOUT マイコン ⑧隣接端子をそのまま 引き出している ③配線長が長い ① ②観測端子や配線を つけている ⑧隣の配線と 併走している ⑤マイコンの電流が シールド層に流れている 電源/GND パターン ⑤GNDシールドが根元で 分離されていない ⑥ ④ 水晶振動子 ⑦ コンデンサ 制限抵抗 Cross View GNDシールド マイコン ⑨中間層を使用している 図1.13 ノイズによる誤作動のリスクが大きいパターン例 (LQFP、LFQFP、HWQFN の場合) R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 17 of 21 RX110、RX111、RX113グループ サブクロック回路のデザインガイド TOP View マイコン XCOUT XCIN VSS(GND) ⑧隣接端子をそのまま 引き出している ③配線長が長い ① ⑧隣の配線と 併走している ②観測端子や配線を つけている ⑤マイコンの電流が シールド層に流れている 電源/GND パターン ⑤GNDシールドが根元で 分離されていない ⑥ ④ 水晶振動子 ⑦ コンデンサ 制限抵抗 Cross View GNDシールド マイコン ⑨中間層を使用している 図1.14 ノイズによる誤作動のリスクが大きいパターン例 (WFLGA、TFLGA の場合) R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 18 of 21 RX110、RX111、RX113グループ 1.3 サブクロック回路のデザインガイド 動作確認済み発振子と参考発振回路定数 1.3.1 RX111 グループ動作確認済み発振子と参考発振回路定数 表 1.1に RX111 グループ動作確認済み発振子の参考発振回路定数を、図 1.15に動作確認済み発振子のパター ン例を示します。表 1.1 の参考発振回路定数は、電圧 3.3V、Ta=25℃の条件で動作確認しています。参考発振 回路定数は、RX110 グループ、RX113 グループも同等です。 表1.1 RX111 グループ動作確認済み発振子の参考発振回路定数 メーカ セイコー インスツル 株式会社 品名 SSP-T7-F (注 1) SMD/ リード 周波数 (kHz) SMD 32.768 日本電波 工業 株式会社 NX3215SA (注 2) SMD 32.768 日本電波 工業 株式会社 NX3215SA (注 2) SMD 32.768 サブクロック 発振モード (RCR3.RTCDV[2:0] 設定値) ドライブ能力中 (”000b”) ドライブ能力中 (”000b”) ドライブ能力標準 (”100b”) 負荷 容量 CL (pF) 負荷 容量 Cg (pF) ① 負荷 容量 Cd (pF) ② 発振 安定 時間 (sec) 負性 抵抗 (kΩ) 7.0 10 12 1.14 -407 6.0 8 8 0.5 -740 12.5 22 22 0.7 -530 注1. この発振子を使用する場合、マッチングの詳細については、セイコーインスツル株式会社 (http://www.sii-crystal.com)にお問い合わせください。 注2. この発振子を使用する場合、マッチングの詳細については、日本電波工業株式会社 (http://www.ndk.com/jp/)にお問い合わせください。 R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 19 of 21 RX110、RX111、RX113グループ サブクロック回路のデザインガイド マイコン XCIN XCOUT CL ① Cg 32.768kHz Rd (0Ω) ② Cd 図1.15 動作確認済み発振子のパターン例 動作確認済み発振子と参考発振回路定数は、発振子メーカからの情報を基に参考値として記載しているも のであり、その内容について一切保証するものではありません。参考発振回路定数は、発振子メーカが一定 条件のもとで測定調査したものであり、実際に使用するシステムにおいては、値が異なる場合があります。 実際に使用するシステムにおける最適な発振回路定数については、必ず実装回路上での評価を発振子メーカ に依頼してください。 また、上記条件はマイコンに接続した発振子が発振するための条件であり、マイコンの動作条件を示すも のではありません。マイコンの動作条件については、電気的特性の規格内で使用してください。 R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 20 of 21 RX110、RX111、RX113グループ 2. サブクロック回路のデザインガイド 参考ドキュメント ユーザーズマニュアル:ハードウェア RX110 グループ ユーザーズマニュアル ハードウェア編 Rev.1.00 (R01UH0421JJ) RX111 グループ ユーザーズマニュアル ハードウェア編 Rev.1.10 (R01UH0365JJ) RX113 グループ ユーザーズマニュアル ハードウェア編 Rev.1.02 (R01UH0448JJ) (最新版をルネサス エレクトロニクスホームページから入手してください。) テクニカルアップデート/テクニカルニュース (最新の情報をルネサス エレクトロニクスホームページから入手してください。) ホームページとサポート窓口 ルネサス エレクトロニクスホームページ http://japan.renesas.com お問合せ先 http://japan.renesas.com/contact/ R01AN1830JJ0101 Rev.1.01 2014.12.01 Page 21 of 21 RX110、RX111、RX113グループ アプリケーションノート サブクロック回路のデザインガイド 改訂記録 Rev. 発行日 1.00 1.01 2014.04.01 2014.12.01 改訂内容 ポイント ページ — 1 1 19 19 全体 全体 初版発行 対象デバイスからパッケージを削除 対象デバイスに RX113 グループを追加 表 1.1 にドライブ能力標準の場合の参考発振回路定数を追加 表 1.1 の参考発振回路定数は、RX110 グループ、RX113 グループも同 等であることを追加 RX100 シリーズの表記を各グループ毎に変更 LFQFP、HWQFN、TFLGA のパッケージを追加 すべての商標および登録商標は、それぞれの所有者に帰属します。 A-1 製品ご使用上の注意事項 ここでは、マイコン製品全体に適用する「使用上の注意事項」について説明します。個別の使用上の注意 事項については、本ドキュメントおよびテクニカルアップデートを参照してください。 1. 未使用端子の処理 【注意】未使用端子は、本文の「未使用端子の処理」に従って処理してください。 CMOS製品の入力端子のインピーダンスは、一般に、ハイインピーダンスとなっています。未使用端子 を開放状態で動作させると、誘導現象により、LSI周辺のノイズが印加され、LSI内部で貫通電流が流れ たり、入力信号と認識されて誤動作を起こす恐れがあります。未使用端子は、本文「未使用端子の処理」 で説明する指示に従い処理してください。 2. 電源投入時の処置 【注意】電源投入時は,製品の状態は不定です。 電源投入時には、LSIの内部回路の状態は不確定であり、レジスタの設定や各端子の状態は不定です。 外部リセット端子でリセットする製品の場合、電源投入からリセットが有効になるまでの期間、端子の 状態は保証できません。 同様に、内蔵パワーオンリセット機能を使用してリセットする製品の場合、電源投入からリセットのか かる一定電圧に達するまでの期間、端子の状態は保証できません。 3. リザーブアドレスのアクセス禁止 【注意】リザーブアドレスのアクセスを禁止します。 アドレス領域には、将来の機能拡張用に割り付けられているリザーブアドレスがあります。これらのア ドレスをアクセスしたときの動作については、保証できませんので、アクセスしないようにしてくださ い。 4. クロックについて 【注意】リセット時は、クロックが安定した後、リセットを解除してください。 プログラム実行中のクロック切り替え時は、切り替え先クロックが安定した後に切り替えてください。 リセット時、外部発振子(または外部発振回路)を用いたクロックで動作を開始するシステムでは、ク ロックが十分安定した後、リセットを解除してください。また、プログラムの途中で外部発振子(また は外部発振回路)を用いたクロックに切り替える場合は、切り替え先のクロックが十分安定してから切 り替えてください。 5. 製品間の相違について 【注意】型名の異なる製品に変更する場合は、事前に問題ないことをご確認下さい。 同じグループのマイコンでも型名が違うと、内部メモリ、レイアウトパターンの相違などにより、特性 が異なる場合があります。型名の異なる製品に変更する場合は、製品型名ごとにシステム評価試験を実 施してください。 ࡈὀព᭩ࡁ 1. ᮏ㈨ᩱグ㍕ࡉࢀࡓᅇ㊰ࠊࢯࣇࢺ࢙࢘࠾ࡼࡧࡇࢀࡽ㛵㐃ࡍࡿሗࡣࠊ༙ᑟయ〇ရࡢືసࠊᛂ⏝ࢆㄝ᫂ࡍࡿࡶࡢ࡛ࡍࠋ࠾ᐈᵝࡢᶵჾ࣭ࢩࢫࢸ࣒ࡢタィ࠾࠸ ࡚ࠊᅇ㊰ࠊࢯࣇࢺ࢙࢘࠾ࡼࡧࡇࢀࡽ㛵㐃ࡍࡿሗࢆ⏝ࡍࡿሙྜࡣࠊ࠾ᐈᵝࡢ㈐௵࠾࠸࡚⾜ࡗ࡚ࡃࡔࡉ࠸ࠋࡇࢀࡽࡢ⏝㉳ᅉࡋ࡚ࠊ࠾ᐈᵝࡲࡓࡣ➨୕ ⪅⏕ࡌࡓᦆᐖ㛵ࡋࠊᙜ♫ࡣࠊ୍ษࡑࡢ㈐௵ࢆ㈇࠸ࡲࡏࢇࠋ 2. ᮏ㈨ᩱグ㍕ࡉࢀ࡚࠸ࡿሗࡣࠊṇ☜ࢆᮇࡍࡓࡵៅ㔜సᡂࡋࡓࡶࡢ࡛ࡍࡀࠊㄗࡾࡀ࡞࠸ࡇࢆಖドࡍࡿࡶࡢ࡛ࡣ࠶ࡾࡲࡏࢇࠋ୍ࠊᮏ㈨ᩱグ㍕ࡉࢀ࡚࠸ࡿሗ ࡢㄗࡾ㉳ᅉࡍࡿᦆᐖࡀ࠾ᐈᵝ⏕ࡌࡓሙྜ࠾࠸࡚ࡶࠊᙜ♫ࡣࠊ୍ษࡑࡢ㈐௵ࢆ㈇࠸ࡲࡏࢇࠋ 3. ᮏ㈨ᩱグ㍕ࡉࢀࡓ〇ရࢹ㸫ࢱࠊᅗࠊ⾲ࠊࣉࣟࢢ࣒ࣛࠊࣝࢦࣜࢬ࣒ࠊᛂ⏝ᅇ㊰➼ࡢሗࡢ⏝㉳ᅉࡋ࡚Ⓨ⏕ࡋࡓ➨୕⪅ࡢ≉チᶒࠊⴭసᶒࡑࡢࡢ▱ⓗ㈈⏘ᶒ ᑐࡍࡿᐖ㛵ࡋࠊᙜ♫ࡣࠊఱࡽࡢ㈐௵ࢆ㈇࠺ࡶࡢ࡛ࡣ࠶ࡾࡲࡏࢇࠋᙜ♫ࡣࠊᮏ㈨ᩱᇶ࡙ࡁᙜ♫ࡲࡓࡣ➨୕⪅ࡢ≉チᶒࠊⴭసᶒࡑࡢࡢ▱ⓗ㈈⏘ᶒࢆఱࡽチ ㅙࡍࡿࡶࡢ࡛ࡣ࠶ࡾࡲࡏࢇࠋ 4. ᙜ♫〇ရࢆᨵ㐀ࠊᨵኚࠊ」〇➼ࡋ࡞࠸࡛ࡃࡔࡉ࠸ࠋࡿᨵ㐀ࠊᨵኚࠊ」〇➼ࡼࡾ⏕ࡌࡓᦆᐖ㛵ࡋࠊᙜ♫ࡣࠊ୍ษࡑࡢ㈐௵ࢆ㈇࠸ࡲࡏࢇࠋ 5. ᙜ♫ࡣࠊᙜ♫〇ရࡢရ㉁Ỉ‽ࢆࠕᶆ‽Ỉ‽ࠖ࠾ࡼࡧࠕ㧗ရ㉁Ỉ‽ࠖศ㢮ࡋ࡚࠾ࡾࠊ 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