②企業のEPA活用事例について [1 - 税関

東京税関セミナー 知って得するEPA活用術~経済連携協定(EPA)の利用支援セミナー~
企業のEPA活用事例について
2014年12月11日(木)
ジェトロ海外調査部 国際経済研究課・中南米課
水野 亮
※本資料中、意見に渡る部分は個人の見解を含む場合があり、日本貿易振興機構(ジェトロ)の公式見解を必ずしも反映するものではありません。
■1.世界と日本のFTA・EPA概観
…3
■2.EPAを活用するメリット
…10
■3.企業のFTA・EPA活用状況と事例
…15
■4.参考情報
…25
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日本貿易振興機構(JETRO)
2000年代以降加速するFTA発効
世界の発効済みFTA件数の推移
世界のFTA年代別・地域別発効件数
(件)
80
72
65
70
60
50
50
39
40
30
18
20
10
2
3
0
4
3
3
5
2
0
〔資料〕WTO、各国政府・機関資料から作成
■2014年11月現在、世界のFTA発効件数
は266件
■2000年以降、毎年10件以上のFTA発効
■地域横断型・大国同士のFTA(例:米韓、
EU韓)が増加
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1955~59年
60~64年
65~69年
70~74年
75~79年
80~84年
85~89年
90~94年
95~99年
2000~04年
2005~09年
2010年~
発効年不明
合計
(単位:件)
アジア
中東
ロシア 地域
米州 欧州
大洋州
アフリカ CIS 横断
1
1
1
1
1
1
1
9
20
12
1
2
1
5
7
7
10
5
3
5
4
7
49
35
27
2
2
4
6
16
3
2
2
2
1
6
19
36
34
29
101
2
3
0
4
3
3
5
18
39
50
72
65
2
266
1
1
1
6
3
2
3
5
7
9
6
6
8
1
10
6
7
10
13
6
8
11
12
14
17
10
15
16
14
14
14
12
11
2
1
1
1
9
7
3
2
25
2000年
1
1
4
2001年
1
1
2002年
1
2
2
2003年
3
2
1
2
2004年
3
2
1
1
2005年
5
0
1
2006年
4
1
1
1
2007年
3
1
2008年
6
1
2
2009年
2
5
1
2010年
5
1
6
2011年
3
1
2012年
6
1
2013年
3
2
2014年
1
〔資料〕WTO、各国政府・機関資料から作成
合計
1
1
1
1
日本貿易振興機構(JETRO)
FTAとEPAはどう違う?
■ 自由貿易協定(FTA:Free Trade Agreement)
二国間以上の国・地域間で相互に関税やサービス貿易の障壁等を撤廃する協定
■ 経済連携協定(EPA:Economic Partnership Agreement)
FTAを柱に、ヒト、モノ、カネの移動の自由化・円滑化を図り、幅広い経済関係の強化
を図る協定⇒ただしFTAにはEPAの要素を含むものが多く(広義のFTA)、実際には
FTAとEPAに本質的な違いはない。「EPA」はFTAの固有名詞のひとつと見てよい
広義のFTA(EPA)
投資規制撤廃
人的交流の拡大
知的財産制度、競争政策の調和
各分野の協力
A国
関税
FTA発効前
FTA発効前
関税
B国
・外資企業の
参入制限
・外資企業の
制限
・外国労働者
規制
・外国労働者
規制
(狭義の)FTA
物品の関税を削減・撤廃
サービス貿易の障壁等を削減・撤廃
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A国
撤廃
FTA発効後
FTA発効後
撤廃
B国
・外資企業の
参入開放
・外資企業の
参入開放
・外国労働者
の受け入れ
・外国労働者
の受け入れ
日本貿易振興機構(JETRO)
日中韓が競うようにFTA網拡大
■共通の締結相手国はASEAN、スイス、そしてチリ、ペルーなど中南米勢
■それぞれASEANと結んでいるが、日中韓の間は分断→RCEP必要
■そのほか豪州と締結済、TPP、EU、日中韓、カナダなど目白押し
日本・中国・韓国のFTA発効状況
日本
対象国・地域
中国
時期
対象国・地域
シンガポール
メキシコ
2002年11月
2005年4月
香港
マカオ
マレーシア
2006年7月
ASEAN
チリ
2007年9月
パキスタン
フィリピン
2008年12月
チリ
タイ
ブルネイ
インドネシア
韓国
時期
対象国・地域
2004年1月
2004年1月
(物品貿易)2005年7月
(サービス貿易)2007年7月
(投資協定)2010年1月
チリ
シンガポール
2004年4月
2006年3月
EFTA
2006年9月
2007年7月
ASEAN
(物品貿易) 2007年6月1日
(サービス貿易) 2009年5月1
日
インド
2010年1月
(物品貿易)2006年10月
(サービス貿易)2010年8月
2008年10月
2009年1月
2010年3月
2007年11月
ニュージーランド
EU
2008年7月
シンガポール
ペルー
2008年7月
ペルー
米国
2008年12月
ASEAN
台湾
2010年9月
トルコ
(インドネシア批准待ち)
スイス
2009年9月
コスタリカ
2011年8月
ベトナム
2009年10月
アイスランド
2014年7月
インド
2011年8月
スイス
2014年8月
ペルー
2012年3月
〔資料〕「FTAガイドブック2014」ジェトロから作成(原データ)日本外務省、中国商務年鑑、中国商務部ウェブサイト、
韓国産業通商資源部ウェブサイト、韓国貿易協会データベース
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時期
2011年7月
2011年8月
2012年3月
(物品貿易) 2013年5月
日本貿易振興機構(JETRO)
米国は高水準・包括的なFTAネットワーク形成目指す
■ブッシュ前政権時代にFTAラッシュ
■高水準かつ包括的なNAFTA型FTAが中東・中南米・アジア諸国の市場へ、貿易の自由
化だけでなく、米国発通商ルールが世界に
■オバマ民主党政権でFTAラッシュは一息、発効したFTAは韓国、コロンビア、パナマのみ
米国のFTA発効状況
F TA
米州自由貿易地域(FTAA)
NAFTA
チリ
CAFTA-DR
米
州
中米5カ国
ドミニカ共和国
パナマ
アンデス諸国
ペルー
コロンビア
中
東
ア
フ
リ
カ
米国・中東自由貿易圏構想(MEFTA)
イスラエル
ヨルダン
モロッコ
バーレーン
オマーン
アラブ首長国連邦
南部アフリカ関税同盟(SACU)
交渉開始時期
交渉合意
締結
発効
1998/4/1
1991/6/1
2000/12/1
1992年10月仮調印
1992/12/1
2003/6/1
2004/8/1
1994/1/1
2004/1/1
備考参照
2003/1/1
2004/1/1
2004/4/1
2004/1/1
2004/3/1
2006/12/1
2007/6/1
2012/10/31
2004/5/1
2004/5/1
2005/12/1
2006/2/1
2006/4/1
2006/11/1
2009/2/1
2012/5/1
1984/1/1
2000/6/1
2003/1/1
2004/1/1
2005/3/1
2005/3/1
2003/6/1
1985/2/1
2000/10/1
2004/3/1
2004/5/1
2005/10/1
2006年5月中断
1985/4/1
2001年9月承認
2004/6/1
2004/9/1
2006/1/1
1985/9/1
2001/12/1
2006/1/1
2006/8/1
2009/1/1
2004年2月中断
2002/12/1
シンガポール
タイ
マレーシア
韓国
豪州
環太平洋戦略経済連携協定(TPP)
〔資料〕米国通商代表部(USTR)資料などから作成
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合意時期未定(キューバを除く米州34カ国が交渉に参加)
加盟国は米国,カナダ,メキシコ
2006年3月エルサルバドル,同4月ホンジュラス,ニカラグア,同7月グアテマラ,2007年3
月ドミニカ共和国,2009年1月コスタリカ発効
2003年5月構想発表,2013年までにFTA推進
2006年4月打ち 切り
FTA前段階の共同作業プログラムに差し戻し
2002年10月構想発表,期限は定めず
2006年8月に貿易投資枠組み協定(TIFA)締結
米国・ASEAN経済連携構想(EAI)
ア
ジ
ア
大
洋
州
(2014年11月現在)
備 考
2000/11/1
2004/6/1
2006/5/1
2006/5/1
2003/3/1
2010/3/1
2003/1/1
2006年1月中断
2003/5/1
2004/1/1
2007/4/1
2004/2/1
2007/6/1
2004/5/1
2012/3/1
2005/1/1
TPPへの参加交渉。TPP締結国はシンガポール,チリ,ニュージーランド,ブルネイ。新規交
渉国は米国,豪州,ペルー,ベトナム,マレーシア,カナダ,メキシコ、日本
日本貿易振興機構(JETRO)
メガFTA時代が到来
■TPP、RCEP、日EU、TTIP(米EU)の4つのメガFTAが2013年になり一挙に交渉
スタート。日本のTPP参加がメガ時代の引き金に
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日本貿易振興機構(JETRO)
メガFTA発効で日本のFTAカバー率は73.1%に
■過去にない水準のFTA参加国の経済・人口の規模誇る
■現行EPAでは劣る日本のEPAカバー率はメガFTA発効で73.1%を達成
メガFTAの経済・人口規模
経済規模( ※1 )
対世界
兆ドル
シェア
( %)
環太平洋パートナーシップ(TPP)協定
27.8
37.5
東アジア地域包括的経済連携(RCEP) 21.3
28.7
日中韓自由貿易協定(CJK)
15.3
20.7
日EU経済連携協定(EUJ)
22.3
30.1
米国EU包括的貿易投資協定(TTIP)
34.2
46.2
メガFTA締結後のFTAカバー率
人口規模( ※2 )
対世界
億人
シェア
( %)
8.0
11.4
34.4
48.8
15.4
21.9
6.3
9.0
8.2
11.7
国・ 地
域数
90.0
73.1
12
16
3
29
29
80.0
70.0
アジア太平洋自由貿易地域(FTAAP)
世界
59.0
79.8
44.6
63.4
49
40.0
45.1
61.0
13.0
18.5
40
30.0
39.1
52.8
9.5
13.5
30
20.0
21.3
28.7
34.4
48.8
16
41.6
56.3
39.5
56.2
21
42.6
74.0
57.6
100.0
28.0
70.4
39.9
100.0
21
189
9.7
64.0
10.0
TTIP
日EU
RCEP
TPP
現行FTA
60.0
50.0
日本が参加するメガFTA
TPP+RCEP+CJK+EUJ
米国が参加するメガFTA
TPP+TTIP
EUが参加するメガFTA
EUJ+TTIP
中国が参加するメガFTA
RCEP+CJK
ASEANが参加するメガFTA(※3)
(TPP)+RCEP
(%)
30.7
16.9
45.0
37.6
7.3
14.0
3.2
19.1
18.8
39.8
27.8
18.8
18.2
0.0
日本
米国
EU
中国
〔注〕※1:2013年名目GDPベース。※2:2013年時点。
※3:ASEANは、TPPにはブルネイ、マレーシア、シンガポール、ベトナムの4カ国のみ参加、
FTTAP(APEC)にはカンボジア、ラオス、ミャンマーは未参加。
〔資料〕"World Economic Outlook", Aplil 2014 (IMF)
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日本貿易振興機構(JETRO)
■1.世界と日本のFTA・EPA概観
…3
■2.EPAを活用するメリット
…10
■3.企業のFTA・EPA活用状況と事例
…15
■4.参考情報
…25
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日本貿易振興機構(JETRO)
EPAを利用した方が有利な事例
<輸出時>
輸出国
<輸入時>
商品例
通常税率
(MF N )
FTA
税率
メキシコ
釣り用リー ル
サングラ ス
15%
15%
0%
0%
マレー シ ア
自動車CKD
りん ご
10%
5%
0%
0%
チリ
自転車ブ レー キ
歯ブ ラ シ
タイ
子供用自転車
漁網
イン ド ネシ ア
ぶど う
温度計
ブルネイ
楽器用の弦
運動用グロー ブ
〔出所〕 経済産業省
6%
6%
0%
0%
日本への輸入が即時(又は10年前後以内に)無税になる品目
⇒ エビ、コーヒー、金属アクセサリー衣類、飲料、etc.
日本の相手国別ワイン輸入額(チリとのEPAは07年発効)
(100万ドル)
600
500
イタリアからの輸入額
米国からの輸入額
日本の対チリ輸入税率(右軸)
400
(%)
20.0
15.0
15.0
13.8
12.7
11.5
10.4
30%
10%
0%
0%
5%
5%
0%
0%
200
10%
10%
0%
7.5%
100
300
9.2
10.0
8.1
6.9
5.0
0
Copyright (C) 2014 JETRO. All rights reserved.
15.0
フランスからの輸入額
チリからの輸入額
チリの構成比(右軸)
0.0
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013 (年)
〔注〕ぶどう酒はHS220421020。〔資料〕チリ貿易統計およびWorld Tariffから作成。
日本貿易振興機構(JETRO)
関税削減が進み、EPA利用のメリットが拡大
日本の二国間EPAで関税引き下げが進んだ品目例
タイの日本からの自動車部品輸入額推移
(100万ドル)
6,000
5,000
(%)
ブレーキ,駆動軸,ハンドル等
14.0
ギアボックス
11.7
その他の自動車部品
日本からの輸入に占める自動車部品の割合
4,000
8.7
10.7
6.4
品目例
マレーシア
自動車
12.0
(2006年7月)
10.0
8.6
7.2
3,000
FTA相手国
(発効年月)
自動車
部品
8.0
6.4
6.0
2,000
4.0
1,000
2.0
0
タイ
(2007年11
月)
鉄鋼
0.0
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
(年)
〔注〕「ギアボックス」はHS870840,「その他の自動車部品」はHS870899,「ブレー
キ,駆動軸,ハンドル等」はそれ以外のHS8708項。
〔資料〕タイ貿易統計から作成。
インドネシア
自動車
(2008年7月)
インド
鉄鋼
(2011年8月)
概要
・2000cc以下の完成車(WTO税率30%)が段
階的な削減中。2013年1月時点で10%,
2015年1月から無税。
・2000cc以上は,2011年1月から無税。
・2012年4月より,ギアボックス,クラッチ,シー
トベルトなど80品目の関税(従来10~20%)
を撤廃。
・2014年4月より,エンジン・同部品など20品
目の関税(従来10%)が撤廃される。
・全ての鉄鋼製品の関税(WTO税率主に
5%)の関税を発効後10年後(2017年4月)ま
でに無税(関税割当枠の設定により日本から
の輸出の約5割強が実質的に発効即時無
税)。
・完成車の関税(40%)が2012年1月から無
税または20%に削減。20%の場合は2016年
から5%に削減。
・ノックダウン部品(WTO税率10%)が段階な
削減を経て2012年1月から無税。
・熱延フラットロール製品(WTO税率7.5%)な
ど鉄鋼が5年間の段階的な削減中。2013年4
月時点で2.5%,2016年4月から無税。
・鋼管など鉄鋼製品は2021年4月から無税。
〔注〕代表的な品目を抽出。削減スケジュールはタリフラインごとに異なる。
〔資料〕ワールド・タリフ(Fedex),各種報道から作成。
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11
日本貿易振興機構(JETRO)
関税撤廃スケジュールの違いにより輸入相手が変化
タイによるフラットロールの相手国別輸入額と日本のシェア
(100万ドル)
日本から輸入する時の税
率も、JTEPAで2013年4
月以降は5%→0%に!
450
400
(%)
100.0
90.0
日本からの輸入額
350
中国からの輸入額
300
80.0
ASEAN韓国FTAで
税率5%→0%へ
韓国からの輸入額
70.0
日本の構成比(右軸)
250
60.0
200
ASEAN中国FTAで
税率5%→0%へ
150
50.0
40.0
100
30.0
50
0
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
20.0
2014 (年)
(1-8月)
〔注〕タイがASEAN中国FTAとASEAN韓国FTAを用いて輸入する品目のうち、
いずれのFTAにおいても最大のシェアを占めるのがHS722530(合金鋼のフラットロール製品(けい素電気鋼のも
の))である。〔資料〕タイ貿易統計およびWorld Tariffから作成。
Copyright (C) 2014 JETRO. All rights reserved.
日本貿易振興機構(JETRO)
自動車集積進むメキシコとのEPAでも効果大
メキシコの完成車販売台数・輸入額推移(日墨EPA
05年4月発効)
2004年度
現地生産日系メーカー
非現地生産日系メーカー
現
地
販
売
台
数
2006年度
2007年度
FTA枠
(2007年度)
299,043
324,605
354,256
352,797
45,270
0
1,634
13,040
25,322
11,574
マツダ
0
771
7,495
16,604
5,505
スズキ
0
762
4,413
5,700
4,092
いすゞ
0
101
824
2,077
1,221
富士重工業
0
0
308
703
400
日野自動車
0
0
0
238
356
299,043
326,138
326,472
378,119
56,844
1,095,733
1,131,768
1,139,718
1,099,866
-
日系企業シェア
27.3
28.8
28.6
34.4
-
日本からの輸入額
754
1,074
1,249
1,535
-
6,942
8,270
9,400
9,596
-
10.9
13.0
13.3
16.0
-
日系企業合計
メキシコの乗用車販売台数
輸
入
2005年度
メキシコの主要対日工作機械等輸入
総輸入額
乗用車輸入に占める日本のシェア
〔注1〕乗用車輸入のHS番号は8703。
〔注2〕FTA枠は4~3月で設定されている。
〔資料〕メキシコ経済省、メキシコ自動車工業会(AMIA)、メキシコ大型バス・トラック・トレーラー工業会(ANPACT)、
メキシコ貿易統計から作成
HS
845710
847710
846210
845811
846299
846693
846241
846694
845720
845610
846021
845961
845891
847780
847790
845730
846221
846249
846011
847730
品名
マシニングセンター
射出成形機
鍛造機・ダイスタンピング機
横旋盤(NC)
その他のプレス機
金属工作機械部品
パンチング・ノッチングマシン(NC)
鍛圧機械の部品
ユニットコンストラクションマシン
レーザー加工機等
その他の研削盤(NC)
その他のフライス盤(NC)
その他の旋盤(NC)
ゴム・プラスチック加工機械その他
ゴム・プラスチック加工機械の部品
マルチステーテョントランスファーマシン
ベンディングマシン等(NC)
パンチング・ノッチングマシン(非NC)
平面研削盤(NC)
吹込み成形機
2011年 2012年
金額
金額
89.9
139.1
40.3
65.3
15.5
35.5
42.7
61.4
1.7
2.4
33.2
30.0
7.7
18.5
20.9
15.6
0.0
8.8
8.6
14.8
7.4
10.7
2.1
1.5
5.6
11.2
4.9
9.3
10.0
9.5
5.2
7.0
7.7
6.9
0.9
5.6
0.1
4.1
5.3
6.0
75.5
136.4
385.0
599.4
金額
159.7
88.7
81.2
61.8
34.4
29.2
27.0
23.2
21.8
21.1
20.7
16.0
14.2
12.7
11.7
10.9
10.6
10.3
9.9
9.6
138.0
812.7
(単位:100万ドル,%)
2013年
関税率
構成比 伸び率 一般
EPA
19.6
14.8
0.0
0.0
10.9
36.0
0.0
0.0
10.0
129.0 0.0/15.0
0.0
7.6
0.8 0.0/15.0
0.0
4.2 1,340.3 0.0/15.0
0.0
3.6 △ 2.9 0.0/15.0
0.0
3.3
45.7
0.0
0.0
2.9
48.5
0.0
0.0
2.7
146.4
0.0
0.0
2.6
42.7
0.0
0.0
2.5
93.1
0.0
0.0
2.0
947.6
0.0
0.0
1.7
26.9
0.0
0.0
1.6
37.6
0.0
0.0
1.4
23.4
0.0
0.0
1.3
56.2 0.0/15.0
0.0
1.3
55.2 0.0/15.0
0.0
1.3
84.9 0.0/15.0
0.0
1.2
142.0
0.0
0.0
1.2
60.2
0.0
0.0
17.0
1.1
100.0
35.6
-
その他
工作機械等合計
(注)関税率は2014年4月1日時点
〔出所〕ジェトロ中南米課中畑氏資料(原データ)World Trade Atlas(原資料はINEGI貿易統計),
経済省関税率検索サイト(SIAVI4)
■メキシコEPA発効に伴い完成車販売台数・輸入額が増加
■メキシコ国内で販売台数を伸ばしたマツダが2014年よりグアナフアトで生産開始
■在メキシコのメーカーは自動車部品や工作機械の輸入を無税で調達可能
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13
日本貿易振興機構(JETRO)
■1.世界と日本のFTA・EPA概観
…3
■2.EPAを活用するメリット
…10
■3.企業のFTA・EPA活用状況と事例
…15
■4.参考情報
…25
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日本貿易振興機構(JETRO)
日本企業によるEPA活用は活発化
■ 輸出入を行う企業の42.9%がEPAの優遇税率を利用
■ 利用率が高いのはチリやASEAN諸国
ジェトロアンケート調査結果にみるEPA利用率の推移
(%)
42.7
45.0
40.0
2010年度調査
2009年度調査
50.0
42.9
42.7
40.1
36.2
2013年度調査
2012年度調査
2011年度調査
37.7
36.8
29.4
30.0
37.7
34.0
35.0
40.1
32.0
31.4
38.0
33.0
25.0
20.0
15.0
10.0
5.0
0.0
n=511 n=634 n=666 n=707 n=883
輸出または輸入に
際してFTAの優遇税率を
利用している
利用率が高いEPA;
チリ(30.2%)、タイ(28.7%)、
スイス(28.1%)、インドネ
シア(23.1%)等
利用率が高いEPA;
ベトナム(50.4%)、インドネシ
ア(46.6%)、チリ(45.5%)、タイ
(42.8%)、フィリピン(40.0%)
n=435 n=580 n=614 n=648 n=825
n=259 n=306 n=299 n=316 n=344
輸出に際して
FTAの優遇税率を
利用している
輸入に際して
FTAの優遇税率を
利用している
〔資料〕2013年度ジェトロ海外ビジネス調査から作成。
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日本貿易振興機構(JETRO)
業種ごとに異なるEPA活用状況
■ 輸入:ほとんどの業種で大企業と中小企業の利用率は拮抗
■ 輸出:一部の業種で中小企業の利用率低い。特に利用率の差が大きい繊維や化学などの業種ではいず
れも「制度や手続きを知らない」ためにEPAを使わない企業が多い
■ EPA相手国の取引先が輸入に際してメリットを受けるが、原産地証明を取得するのは日本側の輸出企業
業種別/企業規模別EPA利用率(輸出)
大
企
業
の
輸
出
に
お
け
る
F
T
A
利
用
率
(
%
)
繊維・織物/アパレ
ル
自動車/自動車部品
石油・石炭製品/プ
/その他輸送機器
ラスチック製品/ゴム
製品
医療品・化粧品
80
化学
60
全業種平均
精密機器
40
飲食料品
電気機械
20
木材・木製品/家具・
建材/紙パルプ
一般機械
商社・卸売
情報通信機械器具/
電子部品・デバイス
業種別/企業規模別EPA利用率(輸入)
100
100
窒業・土石
鉄鋼/非鉄金属/金
属製品
←全体的に左寄り
=中小企業の利用少
←※情報技術協定により
FTA利用の必要ない
大
企
業
の
輸
入
に
お
け
る
F
T
A
利
用
率
(
%
)
繊維・織物/アパレ
ル
80
化学
60
自動車/自動車部品
/その他輸送機器
40
石油・石炭製品/プ
ラスチック製品/ゴム
製品
木材・木製品/家具・
建材/紙・パルプ
全業種平均
商社・卸売り
飲食料品
鉄鋼/非鉄金属/金
属製品
20
一般機械
0
0
10
20
30
40
50
60
0
0
中小企業の輸出におけるFTA利用率(%)
20
40
60
80
100
中小企業の輸入におけるFTA利用率(%)
〔注〕対象国のいずれか一つ以上から日本へ輸入/日本から輸出を行っている企業を母数にした、大企業/中小企業別のEPA利用率。業種別の該当企業数が25
社以上の業種に絞って表示。
〔資料〕2013年度ジェトロ海外ビジネス調査から作成
Copyright (C) 2014 JETRO. All rights reserved.
日本貿易振興機構(JETRO)
日本のEPAの活用事例
A社…価格競争力強化でシェア拡大
日本
タイの提携先経由で現地百貨店に繊維製品の販売を
行う商社。提携先が、関税削減分を販売価格の引き
下げに活用。A社は、販売価格低下による販売量の
増加やシェア拡大といった間接的メリットを享受
輸出品
日本から
の更なる
輸出増
EPAによる関税撤廃/削減
現地での製品価格の低下
A社のEPA担当は2名(管理者+担当者)
→必要情報を生産者から漏れなく入手するため、自
社で定型フォームを作成
海外
価格競争力の向上
売上増、マーケットシェアの拡大
B社…関税削減メリットを輸入者と分配
C社…コストを輸入者に請求
日本から輸出している小売企業B社。
EPA利用による30%の関税削減分のうち、
20%は販売価格に反映、10%は関税低
減メリットとして自社で享受
日本でレンズを生産しスイスへ輸出するC社。
EPA活用は、関税削減メリットを享受する輸
入者からの要請に基づき実施。原産地証明
書取得に関わる実費+αを輸入者側に請求
〔資料〕ジェトロによるヒアリング、経済産業省から作成。
Copyright (C) 2014 JETRO. All rights reserved.
日本貿易振興機構(JETRO)
日本企業の地域・目的別FTA・EPA活用状況
日本企業のFTA・EPA活用の目的別傾向
~ジェトロに寄せられたFTA・EPAに関する貿易相談傾向から~
日本への 日本から 第三国間 その他の
対象地域
輸入
の輸出
貿易
目的
アジア
5 .5
2 9 .1
3 5 .1
6 .6
タイ
1.0
11.9
5.4
0.9
インドネシア
1.3
6.3
5.7
0.9
ベトナム
1.5
2.2
2.3
1.4
ASEAN
0.2
1.3
5.1
0.3
中国
0.1
0.2
5.1
0.6
インド
0.5
2.1
2.4
0.3
中南米
0 .5
2 .6
2 .9
1 .8
欧州
0 .2
0 .6
1 .1
0 .7
北米
0 .0
0 .3
1 .1
0 .9
②
③
その他の地域
2 .8
4 .5
1 .6
2 .2
合計
8 .9
3 7 .0
4 1 .8
1 2 .3
目的
(単位:%)
総計
7 6 .3
19.2
14.2
7.5
6.8
6.0
5.3
7 .7
2 .6
2 .2
1 1 .2
1 0 0 .0
① ①アジアのウェイト大
②問い合わせは輸出中心
③第三国間での貿易にも
高い関心
〔注〕2013年度にジェトロに寄せられた問い合わせデータのうち、「国際条約・協定(FTA等)」
にカテゴリー化され、かつ「FTA/EPA/自由貿易協定/経済連携協定」のいずれかの語を含む
1,523件の内訳に基づく。必ずしても相談者が各取引においてFTAを利用した/利用することを
意味するものではない。「その他の目的」には日本への投資、日本からの投資、第三国間で
の投資、統計・調査目的などを含む。「ASEAN」は、タイ、インドネシア、ベトナムも含む複数
国に対する問い合わせ。「その他の地域」には、全ての地域を対象とした問い合わせや、地域
が不明または分類不能なものを含む。
〔資料〕ジェトロ資料から作成。
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日本貿易振興機構(JETRO)
日本のEPAと第三国FTAの活用事例①
D社…価格競争力強化、利益率プラス
日本企業による第三国FTAの利用率
70.0
(%)
FTA利用を検討中
60.0
14.8
16.0
50.0
FTAを利用している
19.8
■ ASEAN各国とのEPAを利用
15.7
40.0
13.5
30.0
16.7
47.5
46.7
20.0
41.8
35.1
29.7
21.4
10.0
0.0
(61)
タイ・インド
(257)
AFTA
業種:伝動ベルト及び関連機器(自動車、OA機器向け)
規模:大企業、海外拠点10以上
体制:2名が事務手続きに従事。第三国FTAは、海外現地法人のス
タッフが対応
(91)
(376)
(155)
(126)
ASEANインド ASEAN中国 ASEAN韓国 中国・台湾
〔注〕対象企業数50社以上のFTAに限る。( )は当該国と貿易を行っている企業数(対象企業数)。
〔資料〕2013年度ジェトロ海外ビジネス調査から作成。
↑ASEAN(AFTA)、ASEAN中国などの利用率が
前年度調査から上昇
=日本とのEPAがない国との間でも、ASEANをう
まく介して取引
・きっかけは約5年前、タイの現地法人からの「EPAの特恵関税を活用して、
日本から製品を輸入したい」との依頼
・その後、インドネシア、シンガポール、ベトナムへの原材料・製品の輸出
において二国間EPA活用
・さらには、AFTA、ASEAN-中国FTAなど、第三国間FTAも活用
■ 活用に際しての苦労と解決方法
・作成する書類の多さ
・HSコードと原産地基準の特定
・輸出国税関と輸入国税関との判断の違い
⇒社員にノウハウが蓄積+他部署との連携で事務的負担は減少
個々人に蓄積されたノウハウの共有や引継ぎが課題
■ 活用メリット
〔資料〕「通商白書2014年版」(経済産業省)
・輸入者からのコストダウン要請への対応
・他社との価格競争に有利、利益率にプラスに作用
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日本貿易振興機構(JETRO)
日本のEPAと第三国FTAの活用事例②
E社…第三国貿易の円滑化
業種:搬送・保管・仕分システム
規模:大企業、海外20拠点
体制:原産割合の計算は各事業部、書類作成などは国際業務部。
■ 日本の二国間EPAのほか、ASEAN-中国のFTAを有効活用
・きっかけは2010年、マレーシア現地法人からの提案。さらに現地日系企業からの要望も
・現在、マレーシア、タイ、インドネシアとの二国間EPAを活用
・さらに、ASEAN-中国FTA活用。日本本社とマレーシア顧客との間の
売買契約に関して、製品の一部を中国法人で製造してマレーシアに直送
H社
(日本)
■ 活用に際しての苦労と解決方法
①製品がオーダーメイドのため、製品ごとに部品構成が違う。
また、部品点数が多いため計算に労力を要する
⇒全購入部品を非原産とみなし、その部分の試算業務をカット
②サイズなどの事情で分解した場合HSコードが変更、原産地基準満たせず
⇒取引先企業や現地法人等と協力し、輸出先税関と事前調整
■ 活用メリット
顧客の価格ニーズへの対応
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〔資料〕「通商白書2014年版」(経済産業省)
日本貿易振興機構(JETRO)
第三国FTAの活用事例
■ 日本主体のみならず第三国同士のFTA活用も有効
活用事例: タイ-インドFTA(機械)
タイ-インドFTAにより、両国間のサプライチェーンを再構築
A社
B社
C社
D社
FTA実施とほぼ同時にインドのテレビ工場を閉鎖し,タイ工場からの
輸出に切り替え。
インドで現地企業と合弁でエアコンを生産していたが,販売会社
化。FTAを使ってタイからインドへ輸出。
インドで生産したトランスミッションをタイに輸出。逆にタイからインド
には乗用車の組み立て部品を輸出。
タイが世界の輸出拠点。製品の8割を輸出。中国工場は国内向け
生産で精一杯。インドにも工場があるが,国内需要の伸びに生産
が追いつかず,FTAを使ってタイから輸出できないか検討中。
ディーゼル
エンジン
トランス
ミッション
★
★
トランス
ミッション
★
欧州、中東へ
★
中東へ
完成車輸出
〔出所〕 経済産業省
輸出生産拠点
企業名
トヨタ自動車
活用事例:韓国と米・EU間の取引を強化
EU韓FTA(2011年7月)、米韓FTA(2012年3月)発効で地域
横断取引も拡大
日産自動車
米韓FTAによるメリットを享受しているのは、米国
企業よりも、日本企業やドイツ企業(の在米子会
社)だ、との指摘も米国内からあり
ヤマザキマザック
本田技研工業
森精機
東レ
部品輸出
国内向け生産拠点 ★ 部品生産拠点
概略
米ケンタッキー工場生産の「カムリ」,SUV
「ヴェンザ」などを韓国に輸出。
2014年から釜山工場を拠点にEUや米国を含
む60カ国に輸出する。
英国工場から欧州仕様の「シビック」,
米オハイオ,アラバマ工場から「アコード」など
を韓国市場に投入。
米ケンタッキー工場製NC旋盤を韓国市場で
販売。
2013年夏以降,米カリフォルニア工場生産の
工作機械を韓国に輸出との報道。
韓国慶尚北道の新工場で生産した炭素繊維
を米国などに輸出する。
〔注〕必ずしもFTAの利用を確認したものではない。
〔資料〕プレスリリース,各種報道から作成。
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日本貿易振興機構(JETRO)
日本企業のFTA活用は地球の裏側中南米でも
中南米諸国のメルコスールと太平洋同盟加盟状況
在メキシコ自動車メーカーの対南米諸国自動車輸出状況
(単位:台)
⑲
⑥
⑰
⑳
⑫
⑯
⑭
⑮
③
⑱
⑦
⑪
太平洋同盟
⑬
①
⑨
①ブラジル
②アルゼンチン
③ベネズエラ
④ウルグアイ
⑤パラグアイ
⑥メキシコ
⑦コロンビア
⑧チリ
⑨ペルー
⑩ボリビア
メルコスール
⑪コスタリカ
⑫パナマ
⑬エクアドル
⑭ガイアナ
⑮スリナム
⑯グアテマラ
⑰ホンジュラス
⑱エルサルバドル
⑲ドミニカ共和国
⑳トリニダード・トバゴ
⑩
⑧
⑤
②
④
〔注〕両地域への加盟状況に応じて、色分けをしている。
〔出所〕メルコスールウェブサイト、太平洋同盟ウェブサイトから作成
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輸出企業 年 コロンビア エクアドル ペルー
08年
4,122
3,720 2,614
09年
2,101
2,071 1,777
日産
10年
10,681
6,725 5,377
11年
23,512
7,280 8,789
08年
3,994
925 1,225
09年
2,816
116
401
VW
10年
3,348
743
430
11年
3,436
597
559
08年
1,163
0
0
09年
1,290
13
570
GM
10年
4,997
941
880
11年
12,296
377
0
08年
0
0
0
09年
346
0
0
フォード
10年
1,947
0
0
11年
6,284
0
0
08年
0
0
0
09年
630
0
0
ホンダ
10年
794
0
0
11年
944
0
0
08年
9,279
4,645 3,839
09年
7,183
2,200 2,748
合計
10年
21,767
8,409 6,687
11年
46,472
8,254 9,348
〔資料〕ジェトロ・メキシコ事務所資料。
チリ
ブラジル ウルグアイ アルゼンチン その他
8,303 10,876
952
3,506
1,120
7,552
8,945
1,058
2,929
174
14,894 15,659
2,162
11,615
599
29,731 47,746
3,080
8,749
1,169
1,069 10,876
782
21,110
521
211
7,805
321
14,633
24
1,178
6,813
540
23,756
27
1,313 22,881
520
22,311
25
0
9,713
0
1,976
2,759
5,733 12,611
139
6,519
24
4,298 15,445
2,761
16,690
13
282 12,943
4,012
21,494
6
0
0
0
0
1
0
8,160
0
0
0
286 16,114
0
1,895
0
1,856 31,076
0
13,018
0
0 11,437
112
3,188
0
0
9,010
80
1,443
0
0 20,574
150
4,527
0
0 16,738
70
3,489
0
9,372 42,902
1,846
29,780
4,401
13,496 46,531
1,598
25,524
222
20,656 74,605
5,613
58,483
639
33,182 131,384
7,682
69,061
1,200
合計
35,213
26,607
67,712
130,056
40,502
26,327
36,835
51,642
15,611
26,899
46,025
51,410
1
8,506
20,242
52,234
14,737
11,163
26,045
21,241
106,064
99,502
196,859
306,583
■太平洋同盟ではメキシコが一人勝ちの様相。FTA
を活用して日本メーカーが輸出
■メルコスールは、域内に一旦投資すれば他地域と
の競争に晒されにくいという利点から、保護主義
を逆手に取ってビジネスに活用する選択肢も
日本貿易振興機構(JETRO)
中南米とアジアの経済関係強化に注目
在メキシコ日系企業によるFTA利用状況(2013年)
在ブラジル日系企業によるFTA利用状況(2013年)
(%)
(%)
33.3
NAFTA(35)
80.0
0.0 20.0
メルコスール(10)
80.0
0.0 20.0
日本(19)
47.4
0%
20%
5.3
40%
47.4
60%
80%
利用している
利用検討中
利用していない(予定なし)
〔資料〕ジェトロ第14回中南米日系進出企業の経営実態調査から作成
北米自由貿易協定(NAFTA:米国、カ
1994年1月
ナダ)
相手国
ペルー
発効、締結、交
渉開始年月
相手国
100%
チリ
発効、締結、交
渉開始年月
相手国
発効、締結、交
渉開始年月
アンデス共同体(コロンビア、エクアドル、ボリビ
ア)。ベネズエラは06年に脱退。(部分的 1969年5月
特恵協定)
南米南部共同市場(メルコスール:アルゼン
1996年10月
チン、ウルグアイ、パラグアイ)
南米南部共同市場(メルコスール:アルゼン
2005年4月
チン、ウルグアイ、パラグアイ)
コロンビア
2009年3月
G3(メキシコ)。ベネズエラは06年11月に脱退
1995年1月
チリ
2009年3月
メキシコ
1999年8月
米国
2009年2月
ペルー
2009年3月
メキシコ
パナマ
2012年2月
2012年5月
2008年3月
2010年1月
コスタリカ
2013年6月
カナダ
日本
2009年8月
2012年3月
パナマ
エクアドル
中米諸国(コスタリカ、ニカラグア、グアテマラ、
エルサルバドル、ホンジュラス)
米国
カナダ
トルコ
2011年3月
日本
2007年9月
ボリビア
1995年1月
チリ
ウルグアイ
1999年8月
2001年3月
中米諸国(エルサルバドル、グアテマラ、ホン
09年~10年
ジュラス)
チリ
2009年5月
米国
2012年5月
ペルー
2012年2月
カナダ
2011年8月
日本
EU(EU加盟27ヵ国)
欧州自由貿易連合(EFTA:スイス、リヒテ
ンシュタイン、ノルウェイ、アイスランド)
イスラエル
環太平洋パートナーシップ加盟交渉
(TPP:日本、米国、シンガポール、チリ、ペ
ルー、豪州、NZ、ブルネイ、マレーシア、ベト
ナム、カナダ)
2005年4月
2000年10月
EFTA(スイス、リヒテンシュタイン)
EU(EU加盟27ヵ国)
2011年7月
2013年8月
2001年7月
パナマ
2013年9月
韓国
2011年8月
2001年7月
コスタリカ
2014年7月
中国
2010年3月
締結
アンデス共同体(ペルー、エクアドル、ボリビ
ア)。ベネズエラは06年に脱退。(部分的 1969年5月
特恵協定)
南米南部共同市場(メルコスール:アルゼン
チン、ウルグアイ、パラグアイ)(部分的特恵 2005年4月
協定)
韓国
2013年2月
シンガポール
2009年8月
韓国
2004年4月
EFTA(ノルウェー、アイスランド)
イスラエル
日本
トルコ
2009年6月
2013年9月
2012年12月
2011年5月
タイ
EFTA(スイス、リヒテンシュタイン、ノルウェイ)
EU(EU加盟27ヵ国)
グアテマラ
2011年12月
2011年
2013年3月
2011年11月
2006年10月
2009年3月
2012年4月
2014年1月
EFTA(アイスランド)
2010年6月
中国
豪州
マレーシア
ベトナム
TPP(P4:NZ、シンガポール、ブルネイ)現
在、日本、米国、シンガポール、豪州、
NZ、ブルネイ、マレーシア、ベトナム、メキシコ、
カナダとTPPを交渉中。
2012年6月
■太平洋同盟諸国はアジアとの関係重視、二国間FTAの
締結進む
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37.5
交渉
発効
中米諸国(グアテマラ、エルサルバドル、ホン
12年~13年
ジュラス、ニカラグア、コスタリカ)
発効
G3(コロンビア)。ベネズエラは06年11月に
1995年1月
脱退
交渉
■メキシコではNAFTAや日本か
らの輸入、NAFTAやメルコス
ールへの輸出、ブラジルでは
メキシコからの輸入、メルコス
ールへの輸出で利用
コロンビア
発効、締結、交
渉開始年月
状況
状況
メキシコ
メキシコ、コロンビア、ペルー、チリの
主要貿易協定交渉・締結・発効状況
(2014年11月現在)
75.0
10.7
72.2
71.4
73.7
70.6
85.7
0%
20%
40%
60%
80%
利用している
利用検討中
利用していない(予定なし)
〔資料〕ジェトロ第14回中南米日系進出企業の経営実態調査から作成
100%
相手国
41.7
状況
0.0
51.7
発効
66.7
24.3
6.9
100.0
12.5
100.0
100.0
TPP(日本、米国、シンガポール、チリ、豪
州、NZ、ブルネイ、マレーシア、ベトナム、カナ 2012年6月
ダ)
02年~10年
2004年1月
1997年7月
2005年11月
EFTA(スイス、リヒテンシュタイン、ノルウェイ、アイスランド)
2004年12月
交渉 締結
チリ(3)
12.9
発効
62.9
21.7
状況
6.7
メルコスール(29)
41.4
アンデス共同体(5) 0.0
メキシコ(24)
45.8
チリ(7) 0.0
ペルー(5) 0.0
インド(8) 12.5 12.5
メルコスール(56)
51.8
アンデス共同体(18)
22.2
5.6
メキシコ(14)
28.6
0.0
チリ(19)
21.1
5.3
ペルー(17)
23.5
5.9
インド(7)
14.3 0.0
締結
71.7
日本(70)
輸出
50.0
交渉
NAFTA(60)
0.0
輸入
50.0
輸出
輸入
メルコスール(2)
EU(EU加盟27ヵ国)
香港
タイ
2005年3月
2012年9月
2013年10月
インドネシア
2014年5月
日本貿易振興機構(JETRO)
■1.世界と日本のFTA・EPA概観
…3
■2.EPAを活用するメリット
…10
■3.企業のFTA・EPA活用状況と事例
…15
■4.参考情報
…25
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日本貿易振興機構(JETRO)
参考情報① FTA利用とジェトロ
FTA利用までの流れ
ジェトロによる情報提供
発効していない
①取引国間にFTAが発効しているか確認
発効している
②取引する品目の関税番号を確認し,取引
品目がFTA優遇税率の対象か確認(注①)
FTA対象外
FTA対象品目
③対象品目の当該FTAにおける原産地規則
を満たすか確認
非原産品
原産品
④FTAを利用するメリットがあるか,関税差や メリット不十分
手続きコストなどから判断
★企業判断
〔ポイント・注意点(左図の①~⑥に対応)〕
①複数のFTAが利用可能な場合、それぞれを検討(例:日本-タイ、日本-ASEAN)
②関税番号はFTA交渉妥結時点のもの(HS2002、2007)。輸入国のHS番号を確認
(6ケタまで世界共通)。
③原産地規則はFTAごと、品目ごとに異なる。
④ジェトロアンケートによると、3分の2の企業が、一般関税率とFTA優遇税率の差
「5%~7%未満」でFTA利用。
⑤手数料:発給申請1件につき、基本料2,000円+加算額:「証明書記載産品数」×
「加算単価(原則500円)」
⑥輸入国側で運送要件証明書などの補足書類の要求も。
メリットがある
記載不備など で不受理
⑤特定原産地証明書の発給を申請(注②)
原産地証明書を 取得
⑥輸入者に原産地証明書など必要書類を送
付。輸入者が輸入税関に書類を提出
記載不備など で不受理
書類受理
FTA優遇税率の適用
〔注〕①関税番号の最終確定は輸入国税関の判断による。
②日本では主に日本商工会議所による第三者証明。
一部のFTAは認定輸出者による自己証明。
〔資料〕ジェトロウェブサイト,経済産業省資料から作成。
一般関税率
の適用
<参考>FTA利用の効果と主な費用
効 従価税の場合:FTA税率適用品目の商量(金額) X (MFN税率-FTA税率)
果 従量税の場合:FTA税率適用品目の重量、他の量 X (MFN税率 - FTA税率)
1.原産地証明書発給料
基本料金 2,000円/1枚の特定原産地証明書
手数料 500円/1アイテム(21回目から50円)
2. 人件費
保管書類の管理、特定原産地証明書発給申請手続き、 製品の原産品判定
費
依頼作業と進捗管理、原産品判定の維持管理、特定原産地証明書発給の
用
ための支払手配、原産地証明書の申請者の義務履行、MFN税率の定期的
チェック、 FTA税率ステージング社内管理など
3. 一般管理販売費
PC賃借保全費、文房具代、電気暖房代、事務所賃貸料、通信費、 PCソフト
保守費用、旅費交通費など
〔出所〕「EPAを利用した継続輸出の場合の社内管理例(ジェトロ)から作成。
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参考情報② FTA関連の情報源
■ FTA・EPA輸出入全般について
在海外: ジェトロ海外事務所 http://www.jetro.go.jp/jetro/overseas/
在日本: ジェトロ貿易投資相談 http://www.jetro.go.jp/services/advice/
★EPAアドバイザー
ジェトロでは世界各地に海外事務所を設けております。アジアのいくつかの事務所には、特に日本とのFTA/EPAについて中小
企業の方々による活用促進に力点を置くEPAアドバイザーが相談にあたっています。
http://www.jetro.go.jp/services/advisor/
■ EPA活用マニュアル
日本が締結している各FTAにつき、個別マニュアルを準備。
ジェトロHP>海外ビジネス情報>テーマ別>FTA/EPA、WTO
■ 「世界各国の関税率」を無料で提供
○日本国内居住者の方はどなたでも、無料でご利用頂けます。
ジェトロHP>海外ビジネス情報>テーマ別>貿易実務・輸出
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http://www.worldtariff.com/
FedEx社の “World Tariff”
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ご清聴いただき誠に有難うございました。
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