PRESS RELEASE 報道関係者各位 2014 年 12 月 24 日 BSI グループジャパン株式会社 BSI(英国規格協会)、 サプライチェーンリスクマネジメントの国際規格 PAS 7000 邦訳版 の発売を開始 BSI は、このたび PAS 7000:2014「サプライチェーンリスクマネジメント –供給者事前資格審査」に関するグロ ーバル基準の邦訳版を発行しました。これは、2014 年 10 月に発行された英語版を日本語に翻訳したもので す。(*参考 1)。 PAS 7000 が発行された背景として、近年重要視されているサプライチェーンのリスク管理において様々な問 題が発生していることが挙げられます。 グローバル化が進み、国内だけで製造から出荷、もしくはサービス提供をすることは極めて少なくなっており、世 界各国に点在するサプライヤーの管理は、もはや企業の存続に欠かせないものになっています。数多くのサプライ ヤーを管理するため、各社は独自でサプライヤー管理のためのチェックリストを作成し、監査を実施するなどの策 を講じていますが、実際は自社のサプライヤーの数も把握できていない企業も多くあります。このため、遠く離れた サプライヤーがコンプライアンスや SR(社会的責任)に反する問題を起こした時に初めて、深刻な経営危機に PRESS RELEASE 直面することも少なくありません。このような状況の下 BSI は、課題の解決に向けての第一歩として、サプライヤ ーの基本資格要件を定義する国際基準が必要であるとの意見を世界中の様々な業界から聞いていました。 本 PAS においては、サプライヤーが、“誰なのか“ ”どこにいるのか“ ”信頼できるのか“ という 3 つの質問に対し て明確にできるよう、サプライヤー評価の基本となる GRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)の視点から細か くチェック項目を設定し、サプライヤーのあるべき基準を定義しています。策定にあたっては、世界各国から様々な 業種の 40 社以上の大手企業(*参考 2)、240 名の専門家が参加し、あらゆる業種、規模のサプライヤーの事 前審査が行えるような内容になっています。これまで、サプライヤーのリスク管理に関して、企業ごとに作ったチェッ クリストや特定分野における業界基準などは存在しましたが、業種や規模を問わずに幅広い分野を網羅するサ プライヤーリスクマネジメントの規格の発行は、世界で初めてとなります。 *参考 1: PAS は“Publicly Available Specification”の略であり、日本語では「公開仕様書」です。「一般に公開されて誰でも 使⽤できる規格」であることを意味します。PAS が国際的に広く活⽤された実績をもとに、BSI が国際規格とすること を ISO に提案することで、PAS 規格から ISO 化された規格がこれまでに多く存在します。PAS 規格は、信頼できる公 に認知された規格を作成したいという希望があれば、どのような組織(企業、政府機関、団体、NPO、学術機関な ど)でも作ることが可能です。世界の規格開発活動において多く利⽤されている“コンセンサス・ベースアプローチ”に基 づき、BSI(英国規格協会)が⻑年の経験と実績に基づいて作り上げた規格開発のプロセスに従って行われていま す。 *参考 2: 本 PAS7000 の開発にあたって、以下の企業様を含む計 40 社以上の企業様にご協力をいただきました。(ABC 順) 日本からは下記の企業様の他、繊維業界と電子業界から大手企業様にご協力をいただきました。 ・Achilles Group Limited. ・Altius Vendor Assessment Limited ・Astra Zeneca ・Brother Industries Ltd. (ブラザー工業株式会社 ) ・Builder’s Profile (UK) Ltd. ・Capita plc, Celgene Corporation ・Chartered Institute of Purchasing and Supply (CIPS) ・Dainippon Screen MFG. Co. Ltd.(大日本スクリーン製造株式会社) ・Defence Science and Technology Laboratory (Dstl) ・East Riding of Yorkshire Council ・Japan Audit and Certification Organization for Environment and Quality(株式会社日本環境認証機構) ・Japan Quality Assurance Organization(一般財団法人日本品質保証機構) ・London Underground Limited ・Metcash Limited ・Onward Kashiyama co. Ltd.(株式会社オンワード樫山) ・Osaka Izumi Co-operative Society(大阪いずみ市民生活協同組合) ・PICS Auditing ・Sanitarium Health & Wellbeing ・Sompo Japan Nipponkoa Risk Management Inc.(損保ジャパン日本興亜リスクマネジメント株式会社) ・Supply Chain council - Hong Kong ・Toyota Tsusho Corporation (豊田通商株式会社) PRESS RELEASE ・Vendigital *参考 3 PAS 7000 の要素は、以下の通りです。 ◆主要要素 ◆追加要素 1. 組織プロフィール 1. 企業倫理 2. 供給者の能力と供給可能量 2. サプライチェーン トレーサビリティ 3. 財務情報と保険 3. サプライチェーン セキュリティ 4. 事業ガバナンス 4. 機会均等 5. 雇⽤方針 5. 懲罰慣行と懲罰乱⽤ 6. 安全衛生 6. 事業継続マネジメント 7. データ保護 8. 環境マネジメント 9. 品質マネジメント BSI は、日本ならびに世界のお客様に対して、PAS を策定して発行するサービスを提供しています。昨今、 自社に関係する業界あるいは技術分野の標準化を、自らリーダーシップを発揮して推進し、国際・国家規 格を策定していきたいという機運が高まっており、また、製品・技術・サービスを適正に評価したいがそのため の基準や規格が存在しないという課題も多く見られます。このような情勢を受け、BSI は PAS 規格を民間 企業から政府まで様々な組織から依頼を受けて開発しています。日本国内でこの PAS 規格策定サービス を行えるのは BSI ジャパン唯一となります。 詳細は、下記 BSI ジャパンのホームページをご覧下さい。 URL:http://www.bsigroup.com/ja-JP/our-services/PAS_standard/ <PAS 7000:2014 日本語訳の入手方法> 日本語のデジタル版は下記の WEB サイトからご購入いただけます。 URL: https://www.dlmarket.jp/products/detail.php?product_id=290424 英語のデジタル版は下記の WEB サイトから無料でダウンロードできます。 URL: www.bsigroup.com/PAS7000 製本版(英語)については、BSI SHOP(BSI 英国サイト)から直接お求めいただけます。 URL: http://shop.bsigroup.com/SearchResults/?q=PAS7000 * * * BSI(英国規格協会)と BSI グループジャパン株式会社について BSI(British Standards Institution:英国規格協会)は、1901 年の設立以来、世界初の国家規 格協会として、そして、ISO の設立メンバーとして活動する、規格策定のプロフェッショナルであり、 ISO90001 や ISO14001 なども、BSI が策定した PAS 規格を経て ISO 化をした経緯がある。現在、150 PRESS RELEASE カ国以上で 64,000 組織以上のお客様の活動に貢献している。BSI が開発した多くの BS 規格(英国国 家規格)が ISO 規格の原案として採⽤され、その実績は世界随一を誇る。 BSI グループジャパンは、1999 年に設立された BSI の日本法人である。マネジメントシステム・医療機器 の認証サービスとトレーニングコースの提供の他、PAS 規格のような規格開発のサポートを含め規格に関す る幅広いサービスを提供している。国内で最も多くの規格の認証サービスを提供している審査機関の一つ であり、多くの規格の認証件数において国内 No.1 の実績を誇る、業界をリードする審査機関である。 URL:http://www.bsigroup.com/ja-JP/
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