国際平和推進事業 (832KB)

国際平和推進事業
1
国際平和シンポジウムの開催
平 成 7 年( 1995 年 )度 か ら 核 兵 器 廃 絶 を
テーマに市民の平和意識啓発を図ることを
目的として、広島市、本財団及び朝日新聞
社の共催により広島で国際平和シンポジウ
ム を 開 催 し て き ま し た 。 平 成 18 年 ( 2006
年 )度 か ら は 広 島・長 崎 の 交 互 開 催 に 改 め 、
パネル討論の様子
平 成 25 年 度 は 広 島 で 開 催 し ま し た 。
・日
時 : 平 成 25 年 7 月 27 日 (土 )
午後 1 時~午後 5 時
・会
場:広島国際会議場「ヒマワリ」
・テーマ:核兵器廃絶への道~核兵器の非人道性と被爆体験の伝承~
・内
容:① オープニングステージ:広島市役所合唱団
② 基調講演:
〔 講 演 〕パトリシア・ルイス(英国王立国際問題研究所安全保障研究部長)
〔解説〕水本 和実(広島市立大学広島平和研究所副所長)
③ ゲストスピーチ:
森 下 洋 子 ( (公 財 )松 山 バ レ エ 団 理 事 長 ・ 団 長 、 プリマバレリーナ)
④ パネル討論:
〔 パ ネ リ ス ト 〕アンドルー・ゴードン(米国ハーバード大学歴史学部教授)
わたなべ
ひでのり
渡邉 英徳(首都大学東京システムデザイン学部准教授)
な り た
りゅういち
成田 龍 一 (日本女子大学人間社会学部教授)
や す だ
ま
ゆ
保田 麻友 (被爆体験伝承者養成事業参加者)
み う ら
としあき
〔 コ ー デ ィ ネ ー タ ー 〕 三 浦 俊 章 ( 朝 日 新 聞 GLOBE 編 集 長 )
・ 入 場 者 : 480 人
2
国連軍縮フェローズの受入れ
各国の外交官を対象に軍縮専門家を育成
する目的で国連が主催する「国連軍縮フェ
ローシップ計画」の研修生(フェローズ)
を 、平 成 25 年 9 月 30 日 (月 )か ら 3 日 間 広
島に受け入れ、被爆体験者による証言、広
島平和記念資料館の見学等により、被爆の
実相等について理解を深めるための研修を
原爆ドームを見学するフェローズ
行いました。
57
国 連 軍 縮 フ ェ ロ ー シ ッ プ 計 画 は 、 国 連 が 昭 和 54 年 ( 1979 年 ) か ら 実 施 し て い る
研 修 事 業 で あ り 、昭 和 58 年( 1983 年 )か ら 毎 年 広 島 で 受 け 入 れ を 行 い 、今 回 で 31
回目です。
25 か 国 25 人 の フ ェ ロ ー ズ は 30 日 (月 )に 広 島 に 到 着 し 、 歓 迎 レ セ プ シ ョ ン に 出
はちけん み き お
席、広島市議会の八軒幹夫総務委員会委員長をはじめ、被爆体験証言者など地元参
加者と交流しました。
翌日、一行は原爆ドームや原爆の子の像の見学、原爆死没者慰霊碑への献花を行
うとともに、広島平和記念資料館、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館を訪れまし
た 。ま た 、本 財 団 の 小 溝 泰 義 理 事 長 か ら 平 和 首 長 会 議 の 取 組 に つ い て の 説 明 を 受 け 、
まつしまけい じ ろ う
松島圭次郎氏による被爆体験の聴講などの研修プログラムを受講しました。
参 加 者 か ら は 、「 広 島 の 人 々 の メ ッ セ ー ジ を 必 ず 帰 国 後 伝 え る 」「 プ ロ グ ラ ム は し
っかり計画されていた。広島の街も、人も、とても好きになった」等の声が寄せら
れました。
3
主な日程
中国人民平和軍縮協会との交流
11/28
上海へ出発
11/29
上海市人民政府訪問
上海外国語大学学生との交流会
平和友好訪中団」を中国へ派遣しました。
11/30
南京大虐遇難同胞記念館視察
江蘇省人民政府訪問
本 財 団 は 、ア ジ ア と 平 和 交 流 を 図 る こ と
12/ 1
南京城城壁、南京博物院視察
を 目 的 に 、 昭 和 63 年 ( 1988 年 ) 度 か ら 中
12/ 2
北京外国語大学学生との交流会
国人民平和軍縮協会(以下、平縮会)と交
12/ 3
中国人民平和軍縮協会との協議
中国人民抗日戦争記念館視察
流を始め、以降相互訪問を行っており、今
12/ 4
広島へ到着
平 成 25 年 ( 2013 年 ) 11 月 28 日 (木 )か
ら 12 月 4 日 (水 )ま で の 7 日 間 、
「広島市民
回 の 訪 中 は 12 回 目 と な り ま す 。 平 縮 会 は
昭 和 60 年 ( 1985 年 ) に 設 立 さ れ た 中 国 の
全 国 的 な 平 和 団 体 で 、平 成 14 年( 2002 年 )
に は 国 連 NGO に 登 録 さ れ て い ま す 。
一行は平縮会と今後の連携強化等につ
いて意見交換するとともに、中国国内都市
の平和首長会議への加盟促進に向けた協力
広島市民平和友好訪中団団員
団
長
吉川 元
本財団理事、広島市立大学広
島平和研究所所長
団
員
植田 䂓子
本財団被爆体験証言者
〃
森田 節子
本財団被爆体験証言者
〃
谷川 晃
本財団国際部部長
〃
山縣 あゆみ
本財団平和連帯推進課主査
を依頼しました。また、上海市と江蘇省の
人民政府を訪問して平和首長会議への加盟
要請等を行うとともに、上海外国語大学お
よび北京外国語大学では団員が被爆体験を
証言し、学生と意見交換を行いました。
北京外国語大学で学生と意見交換を
する訪中団
58
4
ウェブ会議システムによる海外への被爆体験証言
海外のより多くの人に被爆体験証言を聴いてもらうことで、被爆の実相を伝え、
核兵器廃絶に向けての国際世論を醸成するため、ウェブ会議システムを利用して被
爆体験証言を配信しました。
平 成 25 年 度 は 、 以 下 の 5 ヵ 国 7 都 市 で 7 回 実 施 し ま し た 。
回
実施日
1
4/4
米国ヴァージニア州フェアファックス
ジョージ・メイソン大学
2
4/23
米国ワシントン DC
キャピタルシティ・パブリック・チャーター高校
3
7/18
アルメニア・エレバン
HIKARI センター
4
10/25
ニュージーランド・クライストチャーチ
ヴィラマリア高校
5
11/21
オーストラリア・シドニー
ウェノナスクール
6
2/7
ロシア・ゼレノゴルスク
7
3/25
米国ミシガン州マウントプレザント
5
実施国・都市名等
主 催 団 体
ゼレノゴルスク市立「ギムナージア 164」(高等
学校)
セントラルミシガン大学
ピースナイターの開催
生活協同組合ひろしま等との共催により、
広島東洋カープ応援の場を活用して、核兵
器廃絶と世界恒久平和の実現に向けたメッ
セージを発信するイベント「ピースナイタ
ー 2013」 を 開 催 し ま し た 。
今年で 6 回目の開催となり、5 回裏のピ
ースポスターを用いたアピール活動には、
多くの観客が参加しました。
ピ ー ス ナ イ タ ー 2013 の 様 子
・ 日 程 : 平 成 25 年 8 月 6 日 (火 )
・ 場 所 : MAZDA Zoom-Zoom ス タ ジ ア ム 広 島 ( 広 島 市 民 球 場 )
・ 内 容 : ① 球 場 内 の 原 爆 ド ー ム と 同 じ 高 さ ( 地 上 25m) の 座 席 の 観 客 に 赤 色 の
ポスターを、その他の座席の観客には緑色のポスターを掲げてもらう
ことにより、球場全体の緑色の中に赤色の線「ピースライン25」を
作り、平和への願いをアピール
② グラウンド内で地元高校生による「ピースパフォーマンス」を実施
③ 大型ビジョンで松井市長や湯﨑県知事等の平和を願うビデオメッセ
ージを放映
④ 監督、コーチ、選手がユニフォームにピースワッペンを着けてプレ
ー
59
6
国外原爆写真展用資料の提供
被爆の実相を伝え、平和意識の高揚を図るため、原爆展の開催や平和学習の実施
に 取 り 組 む 世 界 各 地 の 自 治 体 、NGO、学 校 、個 人 等 に 対 し ヒ ロ シ マ ・ ナ ガ サ キ 原 爆
写 真 ポ ス タ ー( 英 語 、フ ラ ン ス 語 、ド イ ツ 語 、ロ シ ア 語 、ス ペ イ ン 語 、イ タ リ ア 語 、
中国語、ハングル、日本語)及び映像資料等の貸出・提供を行っています。また、
映像資料等も貸出・提供を行なっています。
貸出・提供状況は次のとおりです。
〔 ヒ ロ シ マ・ナ ガ サ キ 原 爆 写 真 ポ ス タ ー 〕
区
分
点数
(単位:点、か国・地域)
国・地域数
国・地域の内訳
アイスランド、アメリカ、イギリス、エクアドル、
英
語
版
19
タジキスタン、パキスタン、パプアニューギニア、
15
東 テ ィ モ ー ル 、フ ィ リ ピ ン 、フ ィ ン ラ ン ド 、ブ ル ガ リ ア 、
ベトナム、ミクロネシア、メキシコ、モルディブ
スペイン語版
6
2
エクアドル、メキシコ
ドイツ語版
1
1
ドイツ
フランス語版
1
1
モロッコ
中国語版
1
1
台湾
計
28
20
(※注)同一国・地域に対して複数の言語の資料を提供又は貸出して
(※注) いる場合は、1 か国・地域として数える。
〔映像資料等〕
(単位:点)
貸
映
像
資
料
そ
の
他
出 ・ 提
供
資
料
点
数
母たちの祈り(英語版)
18
母 た ち の 祈 り ( そ の 他 言 語 版 )( ※ 注 )
10
ヒロシマの証言
16
ヒロシマから未来へ~広島平和記念資料館~
16
広島・長崎における原子爆弾の影響
2
つるにのって
5
ピカドン
3
ヒロシマ・ナガサキ原爆写真ポスター用オプシャナルデータ
3
14
サダコと折り鶴ポスター
広島の原爆被害を学ぶ~被害の実相と核兵器の現状~
(ハンドブック)
合
70
27
10
計
97
(※注)「母たちの祈り」その他言語:日本語、フランス語 、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、ロ
シア語、ハングル、中国語、タイ語、インドネシア語、マレー語、ポルトガル語、アラビア語
〔お申し込み〕
平和記念資料館 啓発課まで。
電 話 ( 082) 541‐ 5544( 受 付 時 間 9 時 ~ 17 時 )
〔 休 館 日 ( 12 月 29 日 ~ 1 月 1 日 ) は 受 け 付 け て お り ま せ ん 〕
60
7
ヒロシマ・ナガサキ原爆展の開催
広島・長崎両市と本財団は、被爆の実相を伝え、
核兵器廃絶を求める国際世論を醸成するため、世界
各地で「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」を開催してい
ま す 。 平 成 25 年 度 は ク ロ ア チ ア の 首 都 ザ グ レ ブ 市
と平和首長会議副会長都市のビオグラード・ナ・モ
ル市において「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」を開催
しました。クロアチアで初めて開催したヒロシマ・
ナガサキ原爆展には、両都市関係者の非常に熱心か
つ積極的な協力のおかげで、工夫を凝らした素晴ら
しい展示が行われました。
各会場には、広島と長崎の被爆の惨状などを紹介
し た 写 真 パ ネ ル 43 枚 や 、両 市 の 被 爆 資 料 20 点 を 展
示し、多くの来場者が展示物を時間をかけて見てい
ザグレブ市での原爆展会場
の様子
ました。また、被爆体験証言者の寺本貴司さんが、
両市で自身の体験をお話になり、立ち見が出る回もあるなど、両市の一般市民の関
心の高さがよく分かり、どの回も非常に熱心に話を聞いていました。
〔ザグレブ市〕
・期
間 : 平 成 25 年 9 月 10 日 (火 )~ 10 月 6 日 (日 )
・会
場:科学博物館
・内
容 : 原爆写真パ ネル・被爆資 料の展示 、折り鶴ブー スの設置 、被爆体験証 言
・ 入 場 者 : 2,000 人
〔ビオグラード・ナ・モル市〕
・期
間 : 平 成 25 年 10 月 10 日 (木 )~ 12 月 10 日 (火 )
・会
場:郷土博物館
・内
容 : 原爆写真パ ネル・被爆資 料の展示 、折り鶴ブー スの設置 、被爆体験証 言
・ 入 場 者 : 525 人
8
「広島・長崎講座」設置協力プログラム
被爆体験を学問的なレベルで若い世代に継承するため、国内外の大学に「広島・
長崎講座」の開設を呼びかけており、新たに講座を開設する大学に対し、学識者や
被 爆 証 言 者 等 の 派 遣 及 び 教 材 の 提 供 を 行 っ て い ま す 。こ れ ま で に 次 の と お り 国 内 46、
海 外 17 の 大 学 が 広 島 ・ 長 崎 講 座 を 開 設 し て い ま す 。
61
( 国 内 )広 島 大 学 、広 島 市 立 大 学 、広 島 経 済 大 学 、広 島 国 際 大 学 、広 島 修 道 大 学 、
日本赤十字広島看護大学、広島女学院大学、比治山大学、広島文化学園
けいせん
き り す と きょう
せいけい
大 学 、東 京 大 学 、 恵 泉 女 学 園 大 学 、国 際 基 督 教 大 学 、 成 蹊 大 学 、大 東 文
化大学、東京経済大学、東京電機大学、明治学院大学、和光大学、早稲
田大学、東北芸術工科大学、新潟大学、敬和学園大学、富山大学、金沢
ぶ っ きょう
大 学 、中 部 大 学 、名 古 屋 学 院 大 学 、 三 重 大 学 、京 都 外 国 語 大 学 、 佛 教 大
せ い か
りゅうこく
て づ か や ま
学、立命館大学、京都精華大学、龍 谷大学、京都造形芸術大学、帝塚山
大 学 、大 阪 大 学 、関 西 学 院 大 学 、愛 媛 大 学 、九 州 大 学 、北 九 州 市 立 大 学 、
長崎大学、長崎県立大学、長崎ウエスレアン大学、長崎総合科学大学、
熊本大学、大分県立芸術文化短期大学、鹿児島大学
( 海 外 )BTH ベ ル リ ン・ボ イ ト 工 科 大 学 、ウ ク ラ イ ナ 国 立 キ エ フ 工 科 大 学 、ア メ
リカン大学、ボーリング・グリーン州立大学、カリフォルニア州立大学
サ ク ラ メ ン ト 校 、セ ン ト ラ ル コ ネ テ ィ カ ッ ト 州 立 大 学 、デ ュ ポ ー ル 大 学 、
イ リ ノ イ ・ウ ェ ズ リ ア ン 大 学 、 マ サ チ ュ ー セ ッ ツ 工 科 大 学 、 ミ ネ ソ タ 州
立大学モアヘッド校、マウントユニオン大学、ニュージャージー州立ラ
トガース大学、タフツ大学、シカゴ大学、ハワイ大学マノア校、インデ
ィ ア ナ ポ リ ス 大 学 、 フ ィ ラ デ ル フ ィ ア ・コ ミ ュ ニ テ ィ ・カ レ ッ ジ
9
米国での原爆写真ポスター展等の開催【新規】
平 成 19 年 度 か ら 21 年 度 に か け て 、全 米 原 爆 展 と そ の フ ォ ロ ー ア ッ プ 事 業 を 行 い 、
全 米 50 州 129 都 市 で 原 爆 写 真 ポ ス タ ー 展 や 被 爆 体 験 証 言 を 行 い ま し た 。 こ れ ら 一
連 の 事 業 終 了 か ら 3 年 が 経 過 す る 平 成 25 年 度 、 改 め て 米 国 に お い て 核 兵 器 廃 絶 に
向 け て の 世 論 喚 起 を 行 う た め 、米 国 在 住 の 当 財 団 専 門 委 員 や 米 国 内 の 平 和 関 係 NGO、
教会、大学等の協力を受けながら、米国内で被爆の実相を伝える原爆写真ポスター
展を開催しました。合わせて、現地と広島をインターネットで結び、被爆体験証言
を聞いてもらうウェブ会議も行いました。
・期
間 : 平 成 26 年 3 月 20 日 (木 )~ 4 月 30 日 (水 )
・会
場:セントラルミシガン大学
・内
容 : ヒ ロ シ マ ・ ナ ガ サ キ 原 爆 写 真 ポ ス タ ー ( 30 枚 )、 ウ ェ ブ 会 議 シ ス テ
ムによる被爆体験証言
10
世界平和都市連帯の推進
昭 和 57 年 ( 1982 年 ) 6 月 24 日 、 ニ ュ ー ヨ ー ク の 国 連 本 部 で 開 催 さ れ た 第 2 回
あ ら き たけし
国 連 軍 縮 特 別 総 会 に お い て 、荒 木 武 ・ 広 島 市 長( 当 時 )が 、世 界 の 都 市 が 国 境 を 越
え て 連 帯 し 、 共 に 核 兵 器 廃 絶 へ の 道 を 切 り 拓 こ う と 、“ 核 兵 器 廃 絶 に 向 け た 都 市 連
帯 ”を 呼 び 掛 け ま し た 。平 和 首 長 会 議 は 、こ の 趣 旨 に 賛 同 す る 世 界 各 国 の 都 市 で 構
成 さ れ て お り 、平 成 3 年( 1991 年 )5 月 に 国 連 経 済 社 会 理 事 会 に カ テ ゴ リ ー II( 現
62
在 は 「 特 殊 協 議 資 格 」 と 改 称 ) の NGO と し て 登 録 さ
れました。
平和首長会議では、世界の都市に加盟を呼びかけて
お り 、平 成 25 年 度 中 は 361 都 市 の 増 加 が あ り ま し た 。
地 域 別 増 加 都 市 数 は 、ア ジ ア 239 都 市 、ヨ ー ロ ッ パ 55
都 市 、 ア フ リ カ 12 都 市 、 ラ テ ン ア メ リ カ ・ カ リ ブ 海
地 域 47 都 市 、 北 ア メ リ カ 7 都 市 、 オ セ ア ニ ア 1 都 市
となっています。加盟都市の連帯の輪を広げるため、
それぞれの加盟都市の平和の取組などを紹介するニ
ュ ー ズ レ タ ー “ Mayors for Peace” や メ ー ル マ ガ ジ ン
平和市長会議ホームページ
“ Mayors for Peace News Flash ” の 発 行 、 平 和 市 長
会 議 ホ ー ム ペ ー ジ ( http://www.mayorsforpeace.org/ ) の 充 実 な ど に 取 り 組 み ま し
た。
平 成 26 年 9 月 1 日 現 在 で 160 か 国 ・ 地 域 の 6,276 都 市 が 加 盟 し て い ま す 。 地 域
別の内訳は次のとおりです。
○ 地域別平和市長会議加盟都市数
平 成 26 年 9 月 1 日 現 在
地
域
名
アジア
30 か 国 ・ 地 域
2,288 都 市
オセアニア
9 か国・地域
128 都 市
46 か 国 ・ 地 域
354 都 市
アフリカ
ヨーロッパ
47 か 国
2,538 都 市
3 か国・地域
305 都 市
ラテンアメリカ・ カリブ海 地 域
25 か 国 ・ 地 域
663 都 市
計
160 か 国 ・ 地 域
6,276 都 市
北アメリカ
11
加盟都市数
2020ビジョンキャンペーンの展開
平 和 首 長 会 議 で は 、 2020 年 ま で の 核 兵 器 廃 絶 を 目 指 す 行 動 指 針 「 2020 ビ ジ ョ ン
( 核 兵 器 廃 絶 の た め の 緊 急 行 動 )」 を 策 定 し 、 世 界 の 都 市 、 市 民 、 NGO 等 と 連 携 し
ながら、核兵器廃絶に向けた様々な活動を展開しています。
平 成 25 年 度 は 、 2015 年 N P T 再 検 討 会 議 第 2 回 準 備 委 員 会 へ の 出 席 、 第 3 回 平
和市長会議国内加盟都市会議の開催、
「 核 兵 器 禁 止 条 約 」の 交 渉 開 始 等 を 求 め る 市 民
署名活動の展開などに取り組みました。
(1)2015年NPT再検討会議第2回準備委員会への出席
ス イ ス・ジ ュ ネ ー ブ 市 で 開 催 さ れ た 2015 年 NPT 再 検 討 会 議 第 2 回 準 備 委 員 会 の
NGO セ ッ シ ョ ン で 松 井 市 長 が ス ピ ー チ を 行 い 、 各 国 政 府 関 係 者 等 に 核 兵 器 の 非 人
63
道性と「核兵器禁止条約」の早期実現に向
けた取組の必要性を訴えました。
(2)第3回平和市長会議国内加盟都市
会議の開催
平 成 25 年 8 月 5 日 (月 )、 平 和 首 長 会 議
( 平 成 25 年 8 月 6 日 に 平 和 市 長 会 議 か ら
名称変更)の国内における取組の充実を図
るため、第3回目となる国内加盟都市会議
を総会に合わせて広島市で開催しました。
全 国 か ら 67 自 治 体 ・ 107 名 ( う ち 首 長 34
NGO セ ッ シ ョ ン で ス ピ ー チ を 行 う 松
井市長
人)が出席し、議案の審議、意見交換を行うとともに「核兵器禁止条約」の早期実
現に向けた日本政府に対する要請などを盛り込んだ総括文書を採択して閉会しまし
た。
( 3 )「 核 兵 器 禁 止 条 約 」 の 交 渉 開 始 等 を 求 め る 市 民 署 名 活 動
2020 年 ま で の 核 兵 器 廃 絶 を 実 現 す る た め の 最 も 効 果 的 な 方 法 は 、 世 界 の 全 て の
国 が 「 核 兵 器 禁 止 条 約 」 を 締 結 す る こ と で す 。「 核 兵 器 禁 止 条 約 」 と は 、 核 兵 器 の
開 発 、製 造 、実 験 、備 蓄 、使 用 等 の 禁 止 及 び そ の 廃 絶 に つ い て 規 定 す る 条 約 で あ り 、
2010 年 5 月 の NPT 再 検 討 会 議 の 合 意 文 書
では、この条約について初めて言及がなさ
れ、潘基文国連事務総長もその必要性を強
調しています。
平 和 首 長 会 議 は 、2020 年 ま で の 核 兵 器 廃
絶 を 目 指 す「 2020 ビ ジ ョ ン( 核 兵 器 廃 絶 の
た め の 緊 急 行 動 )」の 展 開 を 図 っ て お り 、そ
の取組の一つとして、
「 核 兵 器 禁 止 条 約 」の
交渉開始等を求める市民署名活動を実施し、
集まった署名は国連に提出しています。
12
国 連 へ 署 名 を 提 出 す る 松 井 市 長( 2013
年 4 月)
平和首長会議運営体制の充実検討【新規】
役 員 都 市 等 を 訪 問 し 、平 和 首 長 会 議 事 務 局 の 支 部 と な り 地 域 の 活 動 を 牽 引 す る「
リ ー ダ ー 都 市 」へ の 就 任 要 請 等 を 行 い ま し た 。ま た 、訪 問 の 機 会 を 捉 え 、国 際 会 議
等に出席しました。
● 訪 問 先 : マンチェ スター(イギ リス)、イ ーペル(ベル ギー)、オ バーニュ、マ ラ
コフ、パリ(フラン ス)、ニューヨーク、ア ク ロン(アメリカ)、バン コ
ク、チェンマ イ(タイ )、フリマント ル、シド ニー(オース トラリア )、
メキシコシテ ィ、ナジ ャリット(メ キシコ)
64
13
核兵器廃絶に向けた意識啓発
核 兵 器 廃 絶 へ の 国 際 世 論 を 喚 起 す る た め 、平 和 首 長 会 議 及 び 2020 ビ ジ ョ ン の PR
活動を強化し、市民等の平和に対する意識啓発を図りました。
・内 容:① 核 兵 器 禁 止 条 約 の 交 渉 開 始 等 を 求 め る 市 民 署 名 コ ー ナ ー を 設 置 す る た
めに必要な物品の購入・製作
② 平 和 首 長 会 議 PR 物 品 の 購 入 ・ 製 作
14
第8回平和市長会議総会の開催【新規】
平 和 首 長 会 議 ( 平 成 25 年 8 月 6 日 に 平
和 市 長 会 議 か ら 名 称 変 更 )は 、8 月 3 日 (土 )
か ら 8 月 6 日 (火 )、4 年 に 1 度 の 総 会 を 広
島市で開催しました。
第 8 回 と な る 今 回 は 、「『 核 兵 器 の な い 世
界』の実現を目指して―『ヒロシマ・ナガ
サキの心』を世界に―」を基調テーマに、
国 内 外 の 157 都 市 と 11 か 国 の 政 府 、 NGO
等 18 団 体 か ら 、 305 人 が 参 加 し 、 2020 年
第8回平和市長会議総会開会式
までの核兵器廃絶に向けた具体的な取組に
ついて議論しました。
● 日程・テーマ・講演者等
8月 3日
(土)
開会式
被爆体験証言 松島 圭次郎氏
原爆死没者慰霊碑参拝・献花、広島平和記念資料館視察
8月 4日
(日)
会議Ⅰ 議案の審議・決定
会 議 Ⅱ 「 2020 ビ ジ ョ ン キ ャ ン ペ ー ン の 今 後 の 取 組 」
会議Ⅲ 「平和市長会議の地域のグループ化と市民と連携した取組の推
進」
市 民 団 体・被 爆 者 団 体 と の 対 話 集 会「 核 兵 器 廃 絶 に 向 け 、私 た ち は 何 を す
べきか」
ヒロシマアピール起草委員会(役員都市のみ)
8月 5日
(月)
第3回平和市長会議国内加盟都市会議(日本の加盟都市のみ)
各 国 政 府 ・ NGO 関 係 者 等 と の 対 話 集 会 「 核 兵 器 廃 絶 に 向 け た 各 国 政 府 、
NGO 等 の 役 割 」
「平和のメッセージ」米国映画監督 オリバー・ストーン
会議Ⅳ 「核兵器廃絶への道筋」
閉会式
8月 6日
(火)
平和記念式典参列
65
○ 第11回長崎原爆犠牲者慰霊の会
長 崎 に 原 爆 が 投 下 さ れ た 8 月 9 日 に 、同
じ被爆地である広島から哀悼の意を表し、
平 和 へ の 誓 い を 新 た に す る た め 、 平 成 15
年 度( 2003 年 度 )か ら「 長 崎 原 爆 犠 牲 者 慰
霊の会」を開催しています。
平 成 25 年 8 月 9 日 (金 )10 時 50 分 か ら
11 時 55 分 ま で 、 広 島 平 和 記 念 資 料 館 東 館
1 階 ロ ビ ー で 開 催 し た こ の 会 に は 、 約 100
人の市民が参加しました。長崎平和祈念式
長崎原爆犠牲者慰霊の会に参加する
市民
典 の 模 様 を テ レ ビ で 視 聴 し 、 11 時 02 分 の
もくとう
原 爆 投 下 時 刻 に 黙 祷 を 捧 げ た ほ か 、 長 崎 の 被 爆 体 験 証 言 DVD を 視 聴 し ま し た 。 ま
た 、広 島 県 原 爆 被 害 者 団 体 協 議 会 の 坪 井 直 理 事 長 か ら の 挨 拶 が あ り 、参 加 者 は 核 兵
器廃絶への誓いを新たにしました。
66
◇
核実験に対する広島市の抗議書簡・抗議電回数表 (暦年別)
平 成 26 年 3 月 末 現 在
区分
年
米
国
ロシア
フランス
中
国
英
国
インド
パキスタン
北朝鮮
計
回数
累計
回数
累計
回数
累計
回数
累計
回数
累計
回数
累計
回数
累計
回数
累計
回数
累計
1968
(昭 和 43)
0
0
0
0
1
1
1
1
0
0
0
0
0
0
0
0
2
2
1969
(昭 和 44)
1
1
0
0
0
1
0
1
0
0
0
0
0
0
0
0
1
3
1970
(昭 和 45)
0
1
0
0
1
2
0
1
0
0
0
0
0
0
0
0
1
4
1971
(昭 和 46)
1
2
0
0
3
5
2
3
0
0
0
0
0
0
0
0
6
10
1972
(昭 和 47)
2
4
1
1
1
6
2
5
0
0
0
0
0
0
0
0
6
16
1973
(昭 和 48)
0
4
1
2
7
13
1
6
0
0
0
0
0
0
0
0
9
25
1974
(昭 和 49)
3
7
4
6
9
22
1
7
1
1
1
1
0
0
0
0
19
44
1975
(昭 和 50)
13
20
5
11
2
24
1
8
0
1
0
1
0
0
0
0
21
65
1976
(昭 和 51)
10
30
9
20
3
27
4
12
1
2
0
1
0
0
0
0
27
92
1977
(昭 和 52)
11
41
9
29
2
29
1
13
0
2
0
1
0
0
0
0
23
115
1978
(昭 和 53)
9
50
21
50
2
31
3
16
1
3
0
1
0
0
0
0
36
151
1979
(昭 和 54)
12
62
23
73
1
32
0
16
1
4
0
1
0
0
0
0
37
188
1980
(昭 和 55)
14
76
14
87
6
38
1
17
3
7
0
1
0
0
0
0
38
226
1981
(昭 和 56)
9
85
8
95
3
41
0
17
0
7
0
1
0
0
0
0
20
246
1982
(昭 和 57)
11
96
9
104
5
46
0
17
1
8
0
1
0
0
0
0
26
272
1983
(昭 和 58)
12
108
12
116
7
53
1
18
1
9
0
1
0
0
0
0
33
305
1984
(昭 和 59)
13
121
16
132
7
60
1
19
2
11
0
1
0
0
0
0
39
344
1985
(昭 和 60)
14
135
6
138
8
68
0
19
1
12
0
1
0
0
0
0
29
373
1986
(昭 和 61)
13
148
0
138
7
75
0
19
1
13
0
1
0
0
0
0
21
394
1987
(昭 和 62)
14
162
20
158
8
83
1
20
1
14
0
1
0
0
0
0
44
438
1988
(昭 和 63)
10
172
15
173
8
91
1
21
0
14
0
1
0
0
0
0
34
472
1989
(平 成 元 )
11
183
7
180
8
99
0
21
1
15
0
1
0
0
0
0
27
499
1990
(平 成 2)
7
190
1
181
6
105
0
21
1
16
0
1
0
0
0
0
15
514
1991
(平 成 3)
6
196
0
181
6
111
0
21
1
17
0
1
0
0
0
0
13
527
1992
(平 成 4)
6
202
0
181
0
111
2
23
0
17
0
1
0
0
0
0
8
535
1993
(平 成 5)
0
202
0
181
0
111
1
24
0
17
0
1
0
0
0
0
1
536
1994
(平 成 6)
0
202
0
181
0
111
2
26
0
17
0
1
0
0
0
0
2
538
67
1995
(平 成 7)
0
202
0
181
6
117
2
28
0
17
0
1
0
0
0
0
8
546
1996
(平 成 8)
0
202
0
181
1
118
2
30
0
17
0
1
0
0
0
0
3
549
1997
(平 成 9)
5
207
1
182
0
118
0
30
0
17
0
1
0
0
0
0
6
555
1998
(平 成 10)
5
212
2
184
0
118
0
30
0
17
2
3
2
2
0
0
11
566
1999
(平 成 11)
4
216
0
184
0
118
0
30
0
17
0
3
0
2
0
0
4
570
2000
(平 成 12)
5
221
3
187
0
118
0
30
0
17
0
3
0
2
0
0
8
578
2001
(平 成 13)
2
223
0
187
0
118
0
30
0
17
0
3
0
2
0
0
2
580
2002
(平 成 14)
4
227
0
187
0
118
0
30
1
18
0
3
0
2
0
0
5
585
2003
(平 成 15)
1
228
0
187
0
118
0
30
0
18
0
3
0
2
0
0
1
586
2004
(平 成 16)
1
229
1
188
0
118
0
30
0
18
0
3
0
2
0
0
2
588
2005
(平 成 17)
0
229
0
188
0
118
0
30
0
18
0
3
0
2
0
0
0
588
2006
(平 成 18)
2
231
0
188
0
118
0
30
1
19
0
3
0
2
2
2
5
593
2007
(平 成 19)
0
231
0
188
0
118
0
30
0
19
0
3
0
2
0
2
0
593
2008
(平 成 20)
0
231
0
188
0
118
0
30
0
19
0
3
0
2
0
2
0
593
2009
(平 成 21)
0
231
0
188
0
118
0
30
0
19
0
3
0
2
1
3
1
594
2010
(平 成 22 年 )
1
232
0
188
0
118
0
30
0
19
0
3
0
2
0
3
1
595
2011
(平 成 23 年 )
2
234
0
188
0
118
0
30
0
19
0
3
0
2
0
3
2
597
2012
(平 成 24 年 )
5
239
0
188
0
11 8
0
30
0
19
0
3
0
2
0
3
5
602
2013
(平 成 25 年 )
3
242
0
188
0
11 8
0
30
0
19
0
3
0
2
1
4
4
606
計
242
188
11 8
30
19
3
2
4
606
( 注 ) ① ロ シ ア の 通 算 回 数 に は 、 旧 ソ 連 の 181 回 を 含 み ま す 。
② 米 国 に 対 す る 抗 議 に は 、核 実 験 の 予 告 に 対 す る 1 回( 昭 和 59 年 ( 1984 年 ) 5 月 31 日
分 )、 臨 界 前 核 実 験 実 施 表 明 に 対 す る 1 回 ( 平 成 9 年 ( 1997 年 ) 4 月 10 日 分 ) 及 び 臨
界 前 核 実 験 実 施 予 告 に 対 す る 5 回 ( 平 成 9 年 ( 1997 年 ) 6 月 28 日 、 平 成 9 年 8 月 28
日 、 平 成 10 年 ( 1998 年 ) 3 月 6 日 、 平 成 10 年 9 月 4 日 、 平 成 11 年 ( 1999 年 ) 9 月
29 日 分 ) を 含 み ま す 。
③ フ ラ ン ス に 対 す る 抗 議 に は 、 核 実 験 の 再 開 表 明 に 対 す る 1 回 ( 平 成 7 年 ( 1995 年 ) 6
月 15 日 分 ) を 含 み ま す 。
④ 北 朝 鮮 に 対 す る 抗 議 に は 、 核 実 験 の 予 告 に 対 す る 1 回 ( 平 成 18 年 ( 2006 年 ) 10 月 5
日分)を含みます。
⑤ 平 成 18 年 ( 2006 年 ) の イ ギ リ ス の 臨 界 前 核 実 験 は 、 米 国 と 共 同 で 行 わ れ ま し た 。
68