平和首長会議説明資料 - Mayors for Peace

平 和 首 長 会 議
【目次】
ページ
平和首長会議の概要 ······················· 1
2020 ビジョン(核兵器廃絶のための緊急行動)の展開 ········· 3
第 8 回平和市長会議総会ヒロシマアピール(2013 年 8 月 5 日) ····· 11
平和首長会議規約 ·························· 14
平和首長会議加盟都市国・地域別一覧 ················· 17
2015 年 8 月
広 島 市
平和首長会議の概要
1 平和首長会議とは
1945 年 8 月、広島・長崎両市は一発の原子爆弾により
一瞬にして廃墟と化し、両市合わせて 21 万人を超える多
くの人々の尊い命が奪われました。原子爆弾は、その投
下から 69 年が経過した現在でも、放射線による後障害や
精神的な苦しみを市民に残しています。このような原子
爆弾による悲劇が二度と繰り返されることのないよう、
広島・長崎両市は一貫して世界に核兵器の非人道性を訴
第 8 回平和市長会議総会(2013 年 8 月
え、その廃絶を求め続けてきました。
広島市)
1982 年 6 月 24 日、ニューヨークの国連本部で開催された第 2 回国連軍縮特別総会において、
広島市長が、世界の都市が国境を越えて連帯し、共に核兵器廃絶への道を切り拓こうと、「核兵器
廃絶に向けての都市連帯推進計画」を提唱し、世界各国の都市に連帯を呼びかけました。
平和首長会議は、この趣旨に賛同する都市(自治体)で構成された機構です。1991 年に国連経
済社会理事会の NGO に登録されています。
なお、2013 年 8 月 6 日、
「平和市長会議」から「平和首長会議」に名称変更しました。
2 役 員
役員は以下の 26 都市の市長です。
会 長:広島市長(日本)
副会長:長崎市長(日本)
理事:フリマントル市長(オーストラリア)
ハノーバー市長(ドイツ)
セメイ市長(カザフスタン)
ボルゴグラード市長(ロシア)
バンコク市長(タイ)
マラコフ市長(フランス)
ウェリントン市長(ニュージーランド)
モンテンルパ市長(フィリピン)
サラエボ市長(ボスニア・ヘルツェゴビナ)
マンチェスター市長(イギリス)
モントリオール市長(カナダ)
アクロン市長(アメリカ)
コーチ市長(インド)
イーペル市長(ベルギー)
サントス市長(ブラジル)
ビオグラード・ナ・モル市長
カルタゴ市長(コスタリカ)
(クロアチア)
ボゴタ市長(コロンビア)
グラノラーズ市長(スペイン)
ハラブジャ市長(イラク)
ブリュッセル市長(ベルギー)
フォンゴ・トンゴ市長(カメルーン)
メキシコシティ市長(メキシコ)
フロン市長(ノルウェー)
1
平 和 首 長 会議
Mayors for Peace
3 加盟都市数
161 か国・地域 6,779 都市 (2015 年 8 月 1 日現在)
地域別内訳
加盟都市数の推移
地域名
加盟都市数
アジア
2,733 都市 (30か国・地域)
オセアニア
128 都市 ( 9か国・地域)
アフリカ
360 都市 (47か国・地域)
ヨーロッパ 2,580 都市 (47か国)
北アメリカ
307 都市 ( 3か国・地域)
ラテンアメリカ・
671 都市 (25か国・地域)
カリブ海地域
合
計
6,779 都市 (161か国・地域)
8000
年別国内加盟都市数(左目盛)
6000
860
累計全加盟都市数(右目盛)
800
7000
1,006
年別全加盟都市数(左目盛)
1000
累計国内加盟都市数(右目盛)
5000
690
604
601
600
429
400
4000
554
300
398
341
3000
344
2000
200
90
30
2 25
58 49 37
56
27
0
1000
36
10 12 74 17
4
9 6
9
22 17 12 23 27
0
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
1990
1989
1988
1987
1986
1985
1984
1983
1982
地域:台湾、パレスチナ、北キプロス(アジア)、
北マリアナ諸島、仏領ポリネシア(オセアニ
l
ア)、ソマリランド(アフリカ)、グリーンラ
ンド(北アメリカ)、プエルトリコ(ラテンア
メリカ・カリブ海地域)
累計
年別
1200
年
4 主な活動内容
平和首長会議では、加盟都市と連携を図りながら次の活動を行っています。
① 核兵器廃絶に向けた世界の都市への連帯の呼び掛け
② 2020 年までの核兵器廃絶を目指す「2020 ビジョン」の展開
③ ニューズレター・メールマガジンの発行
④ 加盟都市の活動内容の収集とホームページでの公表
⑤ 広島市・長崎市の平和宣言の加盟都市への送付
⑥ 総会の開催(4 年に 1 回)
⑦ 理事会の開催(2 年に 1 回)
【平和首長会議事務局】
〒730-0811 広島市中区中島町 1 番 5 号
公益財団法人広島平和文化センター 国際部平和連帯推進課
TEL:
(082)242-7821 FAX:
(082)242-7452
E-mail:[email protected]
URL:http://www.mayorsforpeace.org/jp
2
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2020 ビジョン(核兵器廃絶のための緊急行動)の展開
1
概 要
平和首長会議では、2020 年までの核兵器廃絶を目指
す行動指針「2020 ビジョン(核兵器廃絶のための緊急
行動)
」を策定し、加盟都市の市民、NGO 等と連携し
ながら、核兵器廃絶に向けた様々な活動を展開してい
ます。
「2020 ビジョン」には、欧州議会、全米市長会議、
全米黒人市長会議、都市・自治体連合(UCLG)
、全国
市長会(日本)
、日本非核宣言自治体協議会等から支持をいただいています。また、潘基文国
連事務総長からも「2020 ビジョン」をはじめとする平和首長会議の活動に高い評価をいただ
いています。
2
「2020 ビジョン」の目標
(1) 全ての核兵器の実戦配備の即時解除
世界には今もなお、多数の核兵器が実戦配備されています。世界の市民がこうした脅威に
直面している中、誤使用も含めた核兵器の使用を回避するため、全ての核兵器の実戦配備を
即時解除することを求めます。
(2) 「核兵器禁止条約」締結に向けた具体的交渉の開始
核兵器の全面的廃絶に対する核兵器保有国の明確な約束等これまでの NPT 再検討会議等
での国際合意を根拠に、各国政府に「核兵器禁止条約」締結に向けた具体的交渉を開始する
よう求めます。
(3)
2015 年までの「核兵器禁止条約」の締結
2015 年までに、核兵器の開発、製造、実験、備蓄、使用等の禁止及びその廃絶について
規定する「核兵器禁止条約」が締結されるよう、各国政府等に要請します。
(4)
2020 年を目標とする全ての核兵器の解体
厳格な国際管理の下、被爆 75 周年となる 2020 年までに地球上の全ての核兵器を解体す
ることにより、核の恐怖から解放された平和な世界の実現を目指します。
3
「2020 ビジョン」に基づく取組
平和首長会議は、2013 年 8 月、広島市で開催した第 8 回平和市長会議総会において、
「2020
ビジョン」の下、今後 2013 年から 2017 年までの間に取り組む「平和首長会議行動計画(2013
年‐2017 年)
」を別紙のとおり決定しました。(2013 年 8 月 6 日付けで平和首長会議に名称
変更したため、原文の「平和市長会議」は「平和首長会議」に変更しています。)
4
「核兵器禁止条約」の交渉開始等を求める市民署名活動の展開
2020 年までの核兵器廃絶を実現するために最も効果的な方法は、世界の全ての国が「核兵
器禁止条約」を締結することです。「核兵器禁止条約」とは、核兵器の開発、製造、実験、備
蓄、使用等の禁止及びその廃絶について規定する条約であり、2010 年 5 月の NPT 再検討会
議の最終文書では、この条約について初めて言及がなされ、潘基文国連事務総長もその必要性
3
平 和 首 長 会議
Mayors for Peace
を強調しています。こうした中、平和首長会議では、2010 年 12 月から「核兵器禁止条約」
の交渉開始等を求める市民署名活動に取り組んでいます。
2015 年 4 月、国内外の多くの方々からいただい
た署名約 110 万筆の目録をアメリカ・ニューヨー
クでアンゲラ・ケイン国連軍縮担当上級代表とタ
ウス・フェルーキ NPT 再検討会議議長に手渡しま
した。これまでに国連に提出した署名数の合計は
約 205 万筆となっています。
「核兵器禁止条約」の
締結に向けた国際世論を醸成するため、今後とも、
国内外から寄せられた署名を随時国連に届けます。
中国新聞社提供
5
平和首長会議 2020 ビジョンキャンペーン協会の取組
平和首長会議は、「2020 ビジョン」の世界的な展開を図るため、2007 年 11 月、ベルギー・
イーペル市に「平和首長会議 2020 ビジョンキャンペーン協会」を設立しました。協会の事務
局はイーペル市が担い、平和首長会議事務局と連携を図りながら、核兵器廃絶に向けた国際世
論を喚起するための取組を展開しています。
4
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[別紙]
平和首長会議行動計画(2013 年-2017 年)
Ⅰ
策定の趣旨
平和首長会議は、世界のより多くの都市や市民との連帯の下、2020 年までの核兵器廃絶を
目指す行動指針「2020 ビジョン(核兵器廃絶のための緊急行動)
」の展開を図るため、加盟都
市の拡大に力を注いできた。今や平和首長会議には 157 の国・地域から 5,712 の都市が加盟
し、その人口は世界の総人口の 7 分の 1 に当たる約 10 億人に及んでいる。
核兵器廃絶に向けた取組への賛同の輪が広がる中、核兵器の非人道性に焦点を当てそれを非
合法化しようとする気運の高まりは以下の三つの重要な動きに象徴され、これらはまさに平和
首長会議が掲げる「2020 ビジョン」の目指す方向性と重なるものである。
● 核兵器廃絶の緊急性に対する認識の広がり
本年 3 月にノルウェー・オスロで開催され 127 か国が参加した「核兵器の人道的影響に
関する国際会議」では、人類に対する核爆発の直接的影響と間接的ではあるが地球気候に与
える壊滅的影響について考察が行われた。
● 「核兵器のない世界」実現と維持のための提言策定に向けた誠実な努力
2012 年の第 67 回国連総会では、「核兵器のない世界」実現と維持のための多国間核軍縮
交渉への提言策定を目的とするオープンエンド作業部会の設置が決定された。本年 5 月にス
イス・ジュネーブで開催された作業部会には、核兵器保有国の多くの同盟国を含む 70 数か
国に加え国際機関や NGO 等が出席し、本年 9 月の第 68 回国連総会での提言策定に向けた
議論が始まった。
● 核軍縮に関する国連総会ハイレベル会合の開催
国連総会は、史上初めてとなる核軍縮をテーマとしたハイレベル会合を 9 月 26 日の総会
初日に開催する。この会議開催を決定した国連決議は各国の最高位レベル関係者の参加を求
めており、平和首長会議も同じことを呼び掛けている。
今後、平和首長会議が果たすべき役割の一つは、核兵器廃絶に向けて各国政府に具体的な対
応を促す市民の声をさらに大きくし、核兵器廃絶の国際世論を拡大することである。そのため
には、加盟都市のさらなる拡大と都市・地域・世界それぞれのレベルでの主体的・自主的な活
動の展開が必要である。また、一人でも多くの人に広島・長崎の被爆の実相を理解してもらい、
核兵器廃絶を願う被爆者の切実な思いが世界中の人々と共有できるようにするとともに、多様
な主体と連携した世論の拡大に取り組む必要がある。さらに、国籍や人種、宗教などに捉われ
ず、相互不信の壁を乗り越え、同じ人間としての共同体意識を形成し、同胞意識に根差した安
全保障体制の構築が図られるよう、国連や各国政府等に対し取組を強めることが必要である。
加えて、平和首長会議の財政基盤や事務局機能の充実等も重要な課題となっている。
このような考え方に基づき、
「2020 ビジョン」の下今後 2013 年から 2017 年までの間に展
開する具体的取組を次のとおり定める。
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平 和 首 長 会議
Mayors for Peace
Ⅱ
具体的取組
1 加盟都市の拡大と平和首長会議運営体制の充実
⑴ 加盟都市の拡大
① 様々なルートを通じた未加盟都市への加盟要請
平和首長会議事務局(以下「広島事務局」という。
)からの個別の呼び掛けをはじめ、
自治体組織やリーダー都市、2020 ビジョンキャンペーナー等様々なルートを通じた未
加盟都市への加盟要請に取り組む。
② 首都の加盟促進【新規】
政治的にも影響力の大きい首都の加盟促進に取り組む。
⑵ 地域のグループ化の推進と地域活動の活発化【新規】
① リーダー都市の選定とその役割
平和首長会議の活動が、世界各地において地域特性を踏まえながら主体的・自主的に
展開されるようにするため、地域のグループ化を図る。そのために相当数のリーダー都
市を選定し、そのリーダー都市は、広島事務局の支部としての体制を整えその役割を果
たすとともに、地域の活動を牽引する。リーダー都市の選定は、会長が候補都市との協
議を経て行い、当該リーダー都市は自らの地域グループに含める国や地域を設定する。
なお、役員都市以外の都市がリーダー都市に選定される場合、当該都市は同時に役員都
市に選任される。
② 加盟都市による地域会議の開催
地域での活動の活発化を図るため、リーダー都市等が中心となって地域会議を開催し、
地域特性に応じた活動内容の決定や情報交換等を行う。
⑶ 情報発信機能の強化【新規】
平和首長会議活動内容の情報発信や加盟都市間の情報交換等を活発に行えるようにす
るため、ソーシャルメディアの活用を図る。
⑷ 財政基盤の充実
① ファンドレイジング(資金調達)
提携できる主体との共同の取組や特定のイベントとの連携による資金確保など、メン
バーシップ納付金以外の財源確保に最大限取り組むものとし、そのための効果的な資金
調達戦略を立案し、実施する。
② メンバーシップ納付金制度の導入【新規】
メンバーシップを維持しつつ、平和首長会議という機構を加盟都市全体で支える体制
をつくるため、
各都市は 1 都市当たり毎年 2,000 円のメンバーシップ納付金を負担する。
なお、任意での 2,000 円を超える負担も歓迎する。また、仮に納付金を負担しない都市
6
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があったとしても、その都市を離脱させることはしない。
⑸ 事務局機能の充実
① インターンの受け入れ等
加盟都市からのインターンの受け入れや加盟都市情報の整備など事務局機能の充実
に努める。
② 事務総長及び事務次長の設置【新規】
広島事務局に事務総長及び事務次長を置き、それぞれ公益財団法人広島平和文化セン
ター理事長及び同常務理事をもって充てる。
2 核兵器廃絶の国際世論の拡大
⑴ ヒロシマ・ナガサキのメッセージの発信・継承
① 加盟都市での原爆ポスター・資料展の開催等被爆の実相の周知拡大に向けた取組
一人でも多くの市民に被爆の実相について理解を深めてもらい、核兵器廃絶への強い
思いを持ってもらうため、広島・長崎の原爆ポスターや被爆にまつわる資料等を活用し、
加盟都市で原爆ポスター・資料展を開催する。また、世界の平和博物館や戦争資料館と
連携し、被爆の実相の周知拡大に取り組む。原爆ポスター・資料展の開催を希望する都
市等は、広島市、長崎市又は広島事務局に原爆ポスター等の貸出を申請するとともに、
効果的な広報活動を行う。
②
スカイプを利用した被爆者による被爆体験証言の実施
加盟都市の会場と広島平和記念資料館をスカイプで結び、被爆者による被爆体験証言
を実施する。
③ 加盟都市の大学における「広島・長崎講座」の普及
被爆の実相や被爆者のメッセージを学術的に整理、体系化し、普遍性のある学問とし
て次代を担う若い世代に伝えるため、加盟都市の大学における「広島・長崎講座」の普
及に取り組む。
④
被爆樹木の種や苗木の加盟都市への配付・育成【新規】
被爆に耐えて現在も生き続けるヒロシマ・ナガサキの被爆樹木の種や苗木を希望する
加盟都市に配付し、平和の象徴として大切に育てるとともに、樹木を介した市民の平和
意識を醸成するための取組を行ってもらう。
⑤ 「平和の灯」の加盟都市への分火・継承【新規】
「核兵器が地上から姿を消す日まで燃やし続けよう」という趣旨で広島の平和記念公
園内に設置されている「平和の灯」の火を希望する加盟都市に分火し、平和の象徴と
して燃やし続けるとともに、火を介した市民の平和意識醸成のための取組を行っても
らう。
7
平 和 首 長 会議
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⑥
加盟都市での広島市立大学「光の肖像展」の開催【新規】
広島市立大学の教員・学生が描いた被爆者や被爆 2 世・3 世の肖像画に加え、描かれ
た人たちの被爆体験や平和への思いを記述した説明文を希望する加盟都市に貸し出し、
「光の肖像展」を開催してもらう。
⑦
加盟都市でのアニメーション「つるにのって」や「はだしのゲン」等の上映【新規】
鶴を折りながら亡くなった 12 歳の広島の少女佐々木禎子さんにまつわるエピソード
等を描いた「つるにのって」や一瞬にして廃墟となった広島でたくましく生き抜く少年
ゲンの姿を描いた「はだしのゲン」等を希望する加盟都市に貸し出し、上映してもらう。
⑧ 加盟都市のジャーナリストや平和活動家、駐日外交官等の広島・長崎への受け入れ【新規】
被爆の実相に触れ、核兵器廃絶への強い思いを持ってもらうとともに、帰国後は様々
な場面で核兵器廃絶の国際世論の醸成に向けた活動を行ってもらうため、加盟都市の
ジャーナリストや平和活動家、駐日外交官等を広島・長崎に受け入れる。
⑨ 加盟都市の青少年や「広島・長崎講座」開設大学学生等の広島・長崎への受け入れ【新規】
被爆体験証言の聴講や若者同士の交流、広島・長崎の平和活動関係者等との交流や平
和首長会議のブリーフィングなど様々な平和関連プログラムへの参加を通じて、被爆
の実相への理解を深め、帰国後はそれぞれの都市で核兵器廃絶に向けた活動に関わっ
てもらうため、加盟都市の青少年や「広島・長崎講座」開設大学学生等を広島・長崎
に受け入れる。
⑵ 多様な主体との連携、啓発活動の推進等
①
世界の自治体組織における平和首長会議の取組に対する支持決議の促進
広く都市・市民レベルでの核兵器廃絶の世論醸成を図るため、都市・自治体連合
(UCLG)や欧州自治体・地域協議会(CEMR)をはじめ、全米市長会議(USCM)、
ラテンアメリカ・カリブ海地域地方自治体協会連盟(FLACMA)、日本の全国市長会など
世界の様々な自治体組織に対し、平和首長会議が行う核兵器廃絶に向けた取組等への支
持決議の働きかけを行う。支持決議が行われた場合、その内容をプレスリリースやホー
ムページ等を通じ公表する。
②
広島市立大学広島平和研究所及び長崎大学核兵器廃絶研究センター、国際的な平和研
究機関との連携強化
被爆地の平和研究機関としての学術研究成果や人材を平和首長会議の取組に生かす
とともに、広島・長崎の両機関及び国際的な平和研究機関との共同の取組等を検討する。
③
赤十字国際委員会、各国赤十字社・赤新月社との連携【新規】
原爆ポスター・資料展の共催や被爆樹木の種・苗木の配付、広島の平和記念公園内に
8
平 和 首 長 会議
Mayors for Peace
ある「平和の灯」の分火等を通じた核兵器廃絶の国際世論の醸成に向け、赤十字国際委
員会、各国赤十字社・赤新月社との連携を進める。
④
平和関係国際組織等とのネットワークの構築と各種活動との連携【新規】
平和関係国際組織や平和 NGO をはじめ、各国国会議員、文化・芸術・スポーツ等の
分野での著名人等とのネットワークの構築に努めるとともに、これらが行う各種活動と
の連携を図る。特に、グローバルネットワーク・アボリション 2000 と核兵器廃絶国際
キャンペーン(ICAN)との協力関係を強化する。
平和 NGO ピースボートが行う「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」との連携【新規】
⑤
2015 年 NPT 再検討会議開催に合わせ、ピースボートと連携し、被爆者と若者を乗せ
た船が加盟都市に寄港する航海を計画する。寄港地及びニューヨークで平和交流の集い
を開催し、被爆者と、被爆者の被爆時の年齢と同い歳の子、そしてその親との出会いの
場を設け、親子が核兵器廃絶に向けての努力を誓う機会とする。集いの開催都市は、こ
の取組の周知を図り市民に参加を促すとともに、地域や国内、さらには国際メディアの
関心を集めるものとする。
⑥
加 盟 都 市 の 核 兵 器 廃 絶 に 向 け た 取 組 内 容 を 掲 載 し た 平 和 カ レ ン ダ ー (Peace
Calendar)の作成・公表等【新規】
加盟都市相互の連帯感を高めるとともに、核兵器廃絶の国際世論の醸成を図るため、
平和首長会議 2020 ビジョンキャンペーン協会(以下「2020 ビジョンキャンペーン協会」
という。
)主導の下、各都市の核兵器廃絶に向けた取組内容を 1 年の各該当日に掲載し
た平和カレンダーを作成し、公表する。その上で、戦争の苦しみを体験した都市に対し
て、「都市を攻撃目標にするな!」というスローガンの下、その攻撃を受けた日を記念
するセレモニー開催を働き掛ける。また、全ての加盟都市に対し、広島・長崎の原爆投
下日である 8 月 6 日から 9 日までの間のいずれかの日及び 9 月 21 日の国連「国際平和
デー」に記念行事を行うよう呼び掛ける。
⑦ 大量破壊兵器使用 100 周年記念行事の開催【新規】
史上初めての大量破壊兵器使用から 100 周年を迎える 2015 年 4 月 22 日を中心とし
て、2020 ビジョンキャンペーン協会主導の下、ベルギー・イーペル市で加盟都市等が
参加する国際会議を開催する。テーマを「大量破壊兵器の一世紀:もうたくさんだ!」
「都市を攻撃目標にするな!」などとし、同協会が実施する過去 100 年間に攻撃を受け
た都市の歴史的経験に関する調査結果を公表する。この会議では、大量破壊兵器の使用
という脅威を含め、将来都市が標的とされた場合における有効な対抗手段について討議
する。
3 「核兵器禁止条約」の早期実現を目指した取組の推進
① 国連や各国政府等に対する要請活動の展開
「核兵器禁止条約」の早期実現に向けた具体的前進が見られるよう、今後開催が予定
9
平 和 首 長 会議
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されている次の国際会議の機会等を捉えつつ、各種要請活動を展開する。
(各国政府又は
国連により、次の国際会議以外の会議が開催された場合の対応、多国間核軍縮交渉を推
進するオープンエンド作業部会が 2014 年に会期延長された場合の対応等を含む。)
2013 年 9 月
核軍縮に関する国連総会ハイレベル会合(米国・ニューヨーク)
2014 年 2 月
核兵器の人道的影響に関する国際会議 (メキシコ)
2014 年 4 月
軍縮・不拡散イニシアチブ(NPDI)外相会合(日本・広島)
2014 年 4 月~5 月 NPT 再検討会議第3回準備委員会(アメリカ・ニューヨーク)
2015 年 4 月~5 月 NPT 再検討会議(アメリカ・ニューヨーク)
② 「核兵器禁止条約」の交渉開始等を求める署名活動の展開
「核兵器禁止条約」の交渉開始等を求める署名活動を加盟都市で展開する。各都市は、
当面、
2014 年の NPT 再検討会議第 3 回準備委員会に向けてより多くの署名を集め、2014
年 3 月末までに広島事務局に提出する。その後も引き続き署名活動を展開し、集まった
署名は適宜会長から国連に提出する。
③ 核兵器廃絶の動きに逆行する行為に対する抗議文の送付等
核実験や核開発など核兵器廃絶の動きに逆行する行為に対し、適宜適切に平和首長会
議としての抗議文の送付や反対メッセージの発出等を行う。
④ 2020 ビジョンキャンペーン大使の選任
才能、名声、地位等を活用し、平和首長会議の理念を広め、核兵器廃絶に向けたメッ
セージの発信等を行ってもらうため、加盟都市は 2020 ビジョンキャンペーン大使のリク
ルートに努め、2020 ビジョンキャンペーン協会はその選任に取り組む。
⑤ 2020 ビジョンキャンペーナーの拡大とその活動支援
2020 ビジョンキャンペーンの普及・啓発、平和首長会議への加盟要請活動等を行って
いる 2020 ビジョンキャンぺーナーの拡大を図るとともに、その活動支援のため、2020
ビジョンキャンペーン協会を通じて情報提供や PR グッズの提供等を行う。
10
平 和 首 長 会議
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第8回平和市長会議総会ヒロシマアピール
私たち世界 157 か国・地域の 5,712 都市の代表は、広島市において開催された第 8 回平
和市長会議総会に参加し、
『「核兵器のない世界」の実現を目指して―「ヒロシマ・ナガ
サキの心」を世界に―』をテーマに広範な議論を行った。
1945 年 8 月、広島・長崎両市は、それぞれ一発の原爆により廃墟と化し、両市合わせ
て 21 万人を超える尊い命が奪われた。爆風、熱線、放射線による被爆者の苦しみは、
68 年後の今も続いている。筆舌に尽くしがたい体験を経た被爆者は、「このような苦し
みが決して繰り返されることがあってはならない」という深い人道的信念から、真摯に
核兵器廃絶を訴え、平和への願いを世界中の人々に発信し続けてきた。
平和市長会議は、すべての市民の安全と幸福を守るという強い責任感の下、核兵器廃絶
と平和を希求する「ヒロシマ・ナガサキ」の心に深く共鳴し、2020 年までの核兵器廃絶
を目指してその活動の強化をはかっている。
今日「ヒロシマ」「ナガサキ」の名は世界中に知られている。しかし、核保有国は被爆
者の真摯な訴えに耳を傾けようとせず、冷戦時代の核軍拡競争を経て、いまやその数は
9 か国にのぼっている。核兵器の数は一部削減されているものの、取組は遅々として進
まず不十分である。冷戦終結から約四半世紀が経過した今も、推定 1 万 7,300 発の核兵
器が人類と環境に対して甚大な脅威を及ぼし続けている。約 2,000 の核兵器が即応態勢
にある中、世界の安全保障体制は、「抑止力」という核兵器使用の脅しとそれに伴う言
語に絶する恐怖に大きく依存している。また、核拡散は現在も進行中の深刻な脅威であ
り、テロリストグループが核兵器を入手する可能性さえ否定できないのが現実である。
世界が未曾有の経済危機に直面する中、それでもなお、すべての核保有国で、核兵器シ
ステムを最新鋭化するための新たな実験計画に巨額の資金が湯水のごとく投じられて
いる。人間の基本的なニーズを満たすために何よりも必要とされる財源が不当に使われ
ているのである。
長期的に持続可能な「核兵器のない世界」を実現するには、相互不信と脅しに替えて、
同じ人類としての帰属意識に根差した共同体意識が共有される新しい社会づくりが不
可欠となる。このような社会では、多様性が尊重され、紛争は平和的手段で解決される。
この目標への道のりは長く困難かもしれないが、実現は必ず可能であり、決意を持って
進んでいかなければならない。同時に、この道の半ばで核兵器が再び使用され、計り知
れない人間的悲劇と環境破壊をもたらす愚は絶対に避けなければならない。そのために
は、現に核の緊張が高まる中東、北東アジア、南アジアなどの地域において、国際的・
地域的な平和と安全保障を促進するための具体的な施策や枠組、信頼醸成のための措置
を整備することが必要である。
核兵器が突きつける継続的な脅威に直面する中、私たちはすべての国に働きかけて、一
11
平 和 首 長 会議
Mayors for Peace
刻も早く核兵器廃絶に向けた交渉が開始されるための取組を一層強化する必要がある。
これは、まさに平和市長会議「2020 ビジョンキャンペーン」の主要な目標である。
核兵器廃絶に向けた多くの取組が相互補完的であることを認識しつつ、私たち平和市長
会議が現段階で優先するのは、核兵器禁止条約または「核兵器のない世界」に向けたそ
の他の有効な取組を促進することである。この意味で、核兵器の非人道性が強調されて
いることや、核兵器を非合法化しようとする動きが活発化していることなど、新たな明
るい展望があることを歓迎したい。2010 年 NPT 再検討会議は、その最終文書の中で、
核兵器の非人道性と核兵器禁止条約について初めて言及した。また今年 3 月、ノルウェ
ー政府はオスロで画期的な「核兵器の人道的影響に関する国際会議」を主催し、127 の
政府が出席した。2014 年 2 月には、メキシコの主催でフォローアップ会合が予定され
ている。5 月には、
「核兵器のない世界の実現と維持に向けた多角的核軍縮交渉を前進さ
せるための提案を策定する」ために、すべての加盟国を対象とした新たな国連ワーキン
ググループがジュネーブで会合を開始した。さらに、初めての国連核軍縮ハイレベル会
合が 9 月 26 日にニューヨークで開催される予定もある。
平和市長会議は、核保有国を含むすべての国に対し、新たな国連ワーキンググループ、
国連核軍縮ハイレベル会合、「核兵器の人道的影響に関する国際会議」メキシコ会合、
および、2015 年 NPT 再検討会議の準備に積極的かつ誠実に参加するよう求める。
緊要の課題への活動と並行して、私たちは、同じ人類家族としてのグローバルな共同体
意識を育むための、より長期的な目標に向けた活動も拡大していく。このような意識の
形成は、究極的に世界恒久平和の基礎となるものである。
平和市長会議がこの野心的な課題に取り組むため、加盟都市をさらに拡大するとともに、
地域レベルでの自主的で独立した活動を展開していかなければならない。さらに、世界
中の人々に、平和に向けた被爆者の真摯な願いを訴えることが必要である。
「ヒロシマ・
ナガサキ」の被爆の過酷な実相について、可能な限り広く、特に将来の世代に向けて、
世界中の意識を高めるためには、国連や議員、自治体連合、赤十字国際委員会、国際平
和組織、その他の平和・人権・環境保護に取り組む組織、文化・芸術・スポーツの分野
での著名人との関係を強化しなければならない。私たちの協働活動は、平和に向けて幅
広く国際世論を動かす力となる。
私たちは、加盟都市の数を拡大し、既存の加盟都市の取組を深化させるとともに、様々
な組織とのネットワークを強化することで、国籍、人種、宗教に基づく相互不信の壁を
乗り越え、同じ人類家族の一員としてのグローバル共同体意識に根差した新たな安全保
障体制を構築していく。
ハラブジャに対するガス攻撃から今年で 25 年目を迎え、さらに、初めての大量破壊兵
器がイーペルで使用されてから 2015 年で 100 年目を迎えることにかんがみ、平和市長
会議では核兵器以外の大量破壊兵器が使用された悲惨な例にも学び、「核兵器のない世
界」という目標に向けてまい進していく。
12
平 和 首 長 会議
Mayors for Peace
平和市長会議は、広島・長崎の両市長が 1982 年に設立して以来、人道組織として活動
してきた。各都市は、何よりもまず、広島と長崎の人々(特に 1945 年の生存者)との
間の人間の連帯感から、この会議に参加している。現在、加盟都市は世界 157 か国・地
域の 5,712 都市に及び、10 億人以上の人々を代表している。私たちは、加盟都市のため
に貢献しその活動を支援するため、今後さらにその役割を強化することとし、さらに、
他の都市にも核兵器廃絶および平和への取組の促進に向けて参加するよう働きかけて
いく。最後に、放射線の発生源のいかんを問わず、いかなる場所においてもこれ以上の
「ヒバクシャ」を出さないよう全力を尽くさなければならない。
平和市長会議は、国連およびすべての政府に対して、次に掲げる措置を講じるよう求め
る。
1. 原爆がもたらす言語に絶する人類の悲劇について理解を深めるよう、核軍縮の責任
者である為政者および政府・国際機関の職員が広島・長崎を訪れ、核兵器廃絶に向けた
被爆者の心からの願いを発信するよう万全を期すこと。
2. 国家間の信頼醸成措置のための施策および枠組みを確立し、核兵器が二度と使用さ
れないよう万全を期すこと。
3. 核兵器禁止条約の早期締結、または、
「核兵器のない世界」を実現するためのその他
の有効な措置の早期実施を目指し、具体的な交渉を開始すること。
4. 欧州連合(EU)、東南アジア諸国連合(ASEAN)、ラテンアメリカ・カリブ諸国共
同体(CELAC)などの地域共同体で得られた経験を基に、現在の「核抑止」による安
全保障体制(核兵器の脅しによって平和維持を図るもの)に替えて、人類家族の一員と
しての共通の共同体意識に根差す安全保障体制を実現するよう積極的に取り組むこと。
上記の諸点を踏まえ、第 8 回平和市長会議総会では 2013 年から 2017 年までのダイナ
ミックな行動計画を採択した。私たちは、ここに、2020 年までの核兵器廃絶実現に向け
て全力で取り組むことを誓うものとする。
2013 年 8 月 5 日 広島にて
第 8 回平和市長会議総会
13
平 和 首 長 会議
Mayors for Peace
平和首長会議規約
1945 年8月、人類史上最初の核兵器が広島と長崎へ投下され、言語に絶する大惨禍を現出させ、多く
の被爆者が今なお、肉体的、精神的、社会的な苦悩を強いられているにもかかわらず、核兵器は依然とし
て廃絶されず、全人類の生存が脅かされている。広島・長崎の悲劇が再び地球上で繰り返されることなく、
市民が安全かつ文化的な生活を営める環境を確保し、世界の恒久平和の実現に寄与するために、世界の都
市と都市が国境を越え、思想・信条の違いを乗り越えて連帯し、核兵器の廃絶に向けて努力することを誓
うものである。
われわれは、広島・長崎両市が提唱した都市連帯推進計画の趣旨に賛同し、さらに、1985 年8月に第1
回が開催された“世界平和連帯都市市長会議”を恒久のものとするため、ここに平和首長会議という機構
を設ける。
第1章
目的及び原則
(目的)
第1条
平和首長会議は、都市連帯推進計画に賛同するすべての都市(以下「連帯都市」という。)相互
の緊密な連帯を通じて核兵器廃絶の市民意識を国際的な規模で喚起するとともに、人類の共存を脅かす
飢餓・貧困等の諸問題の解消さらには難民問題、人権問題の解決及び環境保護のために努力し、もって
世界恒久平和の実現に寄与することを目的とする。
(原則)
第2条
この機構及び連帯都市は、前条に掲げる目的を達成するため、次の原則にそって行動するものと
する。
(1) この機構は、その連帯都市の置かれている実情を尊重しつつ、友好、親善を基調とするものである
こと。
(2) この機構は、世界の主要な平和維持機構である国際連合との協調のもとに核兵器の全面撤廃と恒久
平和の確立さらには飢餓・貧困等の諸問題の解消、難民問題、人権問題の解決及び環境保護に向けて
活動するものであること。
(3) 連帯都市は、都市間相互の交流に努め、相互理解のもとに連帯の絆をより強固にしつつ、この規約
に従って目的達成のため、誠実に行動すること。
(4) 連帯都市は、他の都市にも連帯を呼びかけて、
“ヒロシマ・ナガサキの心”の普及に努め、さらに
連帯の輪を広げるよう努力すること。
第2章
事業
(事業)
第3条
この機構は、第1条の目的を達成するため、次の事業を行う。
(1) 広く世界の都市に連帯を呼びかけること。
(2) 国際連合など関係機関に対して、核兵器廃絶と全面完全軍縮に関するアピ-ルを行うこと。
(3) 連帯都市が下記の事業を推進するにあたり、必要な調整を行うこと。
① 平和・軍縮又は飢餓・貧困等の諸問題の解消、難民問題、人権問題の解決若しくは環境保護に貢
献するための集会または行事を開催し、宣言文、決議文等を発した場合は互いにそれらを交換し合
うこと。
② 国連軍縮週間には、核兵器廃絶と全面軍縮に関するメッセージを国際連合事務総長及び総会議長
14
平 和 首 長 会議
Mayors for Peace
に送るとともに、互いにそのメッセージの交換を行うこと。
③ 平和・軍縮・安全保障又は飢餓・貧困等の諸問題の解消、難民問題、人権問題の解決若しくは環
境保護に関する研究会または集会等を開催した場合は、その結果をとりまとめた資料・図書を各連
帯都市に紹介すること。
④ 平和・軍縮・安全保障又は飢餓・貧困等の諸問題の解消、難民問題、人権問題の解決若しくは環
境保護に関する資料あるいは図書やパンフレットを自ら出版し、または入手した場合は、互いに紹
介し合うこと。
⑤ 現下の国際情勢において核軍縮こそ解決すべき緊急課題であることを考慮し、特に広島・長崎に
おける原子爆弾被害の実態を広く市民に認識させるため“原爆写真展”などを開催すること。
⑥ 広島・長崎両市は、開催に必要とする写真資料を提供するなどの協力を行うほか、原爆の被害を
示す記録映画、スライド、図書類の紹介を行うこと。
(4) その他、必要な事業を行うこと。
第3章
役員
(役員)
第4条
この機構に次の役員を置く。
会長
1
名
副会長
若干名
理事
若干名
2
会長及び副会長は、総会において連帯都市の首長の互選によって決定する。
3
会長は、この機構を統轄及び代表し、会議の議長となる。
4
副会長は、会長を補佐し、会長に事故あるときはその職務を代理する。
5
理事は、会長が連帯都市の首長の中から選任する。
なお、選任にあたっては、地域性を配慮して行うものとする。
6
理事は、会長及び副会長を補佐し、この機構の円滑な運営を図るものとする。
(任期)
第5条
2
役員の任期は、次期総会において新たな役員が選任されるまでの間とし、再任を妨げない。
前項の規定にかかわらず、役員に選任された連帯都市の首長が、当該首長の職を退任し、又は辞任し
た場合は、後任の首長を役員とする。この場合において、任期中退任し、又は辞任した役員の後任者の
任期は、前任者の残任期間とする。
第4章
会議
(総会及び理事会)
第6条
この機構の会議は、総会及び理事会とする。
(総会)
第7条
2
総会は、原則として4年に1回開催する。
総会は、第1条の目的を達成するために開催し、重要な事項を議決・承認する。
(理事会)
第8条
2
理事会は役員で構成し、必要に応じて随時開催する。
理事会は、急施を要する場合、必要に応じ、総会に代わりこの機構の意思(会長及び副会長の選任を
除く。)を決定することができるものとする。
15
平 和 首 長 会議
Mayors for Peace
(招集)
第9条
会議は、会長が招集する。
(表決)
第10条
会議の出席都市(出席できない場合は、他の出席都市に委任することができる。以下同じ。)
は、1都市につき1個の表決権を有する。
2
会議の議事は、出席都市の過半数でこれを決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。
3
会議が開催できない場合は、文書によって表決することができる。
第5章
事務局
(事務局の設置)
第11条
この機構の事務を取り扱わせるため、公益財団法人広島平和文化センター(以下「広島平和文
化センター」という。
)に事務局を置く。
(職員)
第12条
事務局に事務総長及び事務次長のほか若干名の職員を置く。
2
事務総長は、広島平和文化センター理事長をもって充てる。
3
事務次長は、広島平和文化センター常務理事をもって充てる。
4
事務総長及び事務次長以外の職員は会長が任命する。
5
事務総長は、事務局の事務を統括する。
6
事務次長は、事務総長を補佐し、事務総長に事故があるとき又は事務総長が欠けたときは、その職務
を代理する。
第6章
経費の負担
(経費)
第13条
事務局の運営に要する経費(経常経費)及び会議の開催に要する経費(臨時経費)については、
別に定める。
第7章
雑則
(改正)
第14条
この規約の改正は、総会において、出席都市の3分の2以上の同意を必要とする。
(委任)
第15条
この規約に定めるもののほか、この機構の運営に関し必要な事項は会長が定める。
改正経緯
1986 年(昭和 61 年)11 月1日 制定
1991 年(平成3年)10 月 16 日 一部改正
2001 年(平成 13 年)8 月 5 日一部改正
2013 年(平成 25 年)8 月 6 日一部改正
16
平 和 首 長 会議
Mayors for Peace
平和首長会議加盟都市数国・地域別一覧
No
地域名
1 アジア
2 3 0 か国・ 地域
3 2 , 7 3 3 都市
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31 オセア ニア
32 9 か国・ 地域
33 1 2 8 都市
34
35
36
37
38
39
40 ア フリカ
41 4 7 か国・ 地域
42 3 6 0 都市
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
72
73
74
75
76
77
78
79
80
81
82
83
84
85
86
国・地域名
アフガニスタン
イエメン
イスラエル
イラク
イラン
インド
インドネシア
カンボジア
北キプロス
キプロス
サウジアラビア
シリア
スリランカ
タイ
大韓民国
台湾
中華人民共和国
トルコ
日本
ネパール
パキスタン
パレスチナ
バングラデシュ
ブータン
フィリピン
ベトナム
マレーシア
モンゴル
ヨルダン
レバノン
オーストラリア
北マリアナ諸島
ソロモン諸島
ニュージーランド
パプア・ニューギニア
フィジー
仏領ポリネシア
マーシャル諸島
ミクロネシア連邦
アルジェリア
ウガンダ
エジプト
エチオピア
エリトリア
ガーナ
カーボベルデ
カメルーン
ガンビア
ギニア
ケニア
コートジボワール
コモロ
コンゴ共和国
コンゴ民主共和国
サントメ・プリンシペ
ザンビア
シエラレオネ
ジブチ
セーシェル
セネガル
ソマリア
ソマリランド
タンザニア
チャド
中央アフリカ
トーゴ
ナイジェリア
ナミビア
ニジェール
ブルキナファソ
ブルンジ
ベナン
ボツワナ
マダガスカル
マラウイ
マリ
南アフリカ
南スーダン
モーリシャス
モーリタニア
モザンビーク
モロッコ
リビア
リベリア
ルワンダ
レソト
都市数
2
2
56
139
713
19
3
2
4
5
1
2
41
13
12
3
7
14
1,580
9
13
28
21
1
23
4
9
4
2
1
87
2
1
30
1
2
1
2
2
1
53
3
8
2
33
2
91
3
2
4
2
3
1
1
2
3
1
1
1
74
1
1
2
1
1
2
5
1
1
2
1
6
4
7
2
5
9
1
1
4
2
6
1
1
1
1
No
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
100
101
102
103
104
105
106
107
108
109
110
111
112
113
114
115
116
117
118
119
120
121
122
123
124
125
126
127
128
129
130
131
132
133
134
135
136
137
138
139
140
141
142
143
144
145
146
147
148
149
150
151
152
153
154
155
156
157
158
159
160
161
2015年8月1日現在
国・地域名
都市数
アイスランド
3
アイルランド
11
アルバニア
2
アルメニア
1
アンドラ
2
イギリス
78
イタリア
479
ウクライナ
5
ウズベキスタン
3
エストニア
4
オーストリア
112
オランダ
129
カザフスタン
15
ギリシャ
18
キルギス
1
クロアチア
34
コソボ
1
ジョージア
1
スイス
21
スウェーデン
26
スペイン
305
スロバキア
2
スロベニア
6
セルビア
3
タジキスタン
2
チェコ
29
デンマーク
13
ドイツ
431
ノルウェー
100
ハンガリー
5
フィンランド
3
フランス
153
ブルガリア
9
ベラルーシ
2
ベルギー
378
ポーランド
8
ボスニア・ヘルツェゴ
10
ポルトガル
38
マケドニア
1
マルタ
1
モルドバ
2
モンテネグロ
1
ラトビア
4
リトアニア
2
ルーマニア
4
ルクセンブルク
55
ロシア
67
北ア メリカ
アメリカ合衆国
204
3 か国・ 地域
カナダ
102
3 0 7 都市
グリーンランド
1
ラテ ンア メリカ・ アルゼンチン
56
カリブ海地域
ウルグアイ
4
2 5 か国・ 地域
エクアドル
12
6 7 1 都市
エルサルバドル
18
ガイアナ
1
キューバ
2
グアテマラ
4
コスタリカ
47
コロンビア
16
ジャマイカ
1
チリ
22
ドミニカ共和国
33
ドミニカ国
1
トリニダード・トバゴ
2
ニカラグア
155
ハイチ
4
パナマ
1
パラグアイ
26
プエルトリコ
13
ブラジル
101
ベネズエラ
25
ペルー
41
ボリビア
3
ホンジュラス
3
メキシコ
80
地域名
ヨーロッ パ
4 7 か国
2 , 5 8 0 都市
加盟都市一覧については次のウェブサイトをご参照下さい。
http://www.mayorsforpeace.org/jp/membercity/map.html
計 161か国・地域 6,779都市
17
平 和 首 長 会議
Mayors for Peace