講演資料(PDF:145KB)

実需サイドからの生産物流通の課題
サンポー食品(株) 1、現状
(1)系統農協の実態 (販売・流通)
・業務用野菜の需要が年々高まる中、レタス、キャベツ、トマト、きゅうり等の業務用需要の
野菜の大半が、市場流通の仕組みにて動いている。販売先は市場であり、あくまでも市場
への配送が大前提となる。大産地になればなるほどその考え方は強い。
産地から実需者へ直送出来る環境は年々厳しくなっている。
・ダンボール流通が基本、トラックへの積み方もべた積み。10t車1車の荷物を産地にて積む
市場にて降ろすのに3時間程度は必要と考える。
青果物が豊作になればなるぼと、物量が増え、市場での滞留時間が増大する。
・年々、農協組織が広域にて合併しつつあるが、販売は単協にて、品目にて行うケースが
多い為に、物流も異なるケースが多い。
同地域でトマト、レタスの契約を行っていても、同一便での輸送が出来ないケースがある。
(2)全農、経済連のあらたな型
(茨城VFステーション)
・レタス、キャベツ、白菜の産地契約を全農茨城の組織にて対応している。
(ふくれんVFステーション)
・福岡のある一定地域の、契約野菜の産地の取り纏めを行う組織を立ち上げる。
※業務用需要に対応した仕組みが広がりつつある。
(3)商人(産地の集荷業者)・生産法人の実態
・販売先の基本が、市場ではなく実需者(加工メーカー、外食のキャミサリー、納入業者)となる
為に、物流の組み立てが異なる。いわゆる産地から実需者へ直送出来る仕組みがある。
ただしある程度のロットが纏まる事が条件となる。
200ケース程度のロットであれば、4ヵ所、5ヶ所の販売先を取り纏め物流を組み立てている。
2、問題点の改善 当社の実例
(1)系統農協、農協組織との取り組み
事例1 (長野川上契約レタス)
・産地への引き取り便を自社便にて対応する事により、コストダウン、品質の向上を図る。
通い容器はコンテナ、産地でトラックに積む際に当社の専用パレットにコンテナレタスを
積む事により、春日部工場での荷降ろしが短時間で出来る。
事例2 (長崎ごとう農協契約レタス) グループ内での組み合わせ
・農協仕立ての10t車にて、当社向けのレタスを産地より春日部工場と京都工場へ直送。
10t車1車分の商品を2工場にてシェアする。
事例3 (静岡ハイナン農協契約レタス) 同業者との協業
・地元の加工業者帳合(同業者)にて契約を行い、物流機能を補完していただく事により、
250ケースのロットでも、静岡から春日部工場へ配送する事が出来る。4t車での配送。
・通い容器はコンテナ、産地でトラックに積む際に当社の専用パレットにコンテナレタスを
積む事により、春日部工場での荷降ろしが短時間で出来る。
事例4 (静岡JAトピア契約キャベツ) 同業者との協業
・大口需要者と同一産地の契約を共同で行う事により、小ロットでの契約を可能にする。
大口需要者のセンター機能をハブとして、そこから効率の良い物流を組み立てる。
彩喜浦和センター(中継) 春日部工場
横もち便は常に発生。
事例5 (鹿追農協、十和田おいらせ農協契約キャベツ)
・JR貨物5tコンテナにてキャベツを輸送する事により、物流コストの低減、物流効率を図る。
3、今後の方向性
(1)物流の見直し
①産地側が物流を組立てるのではなく、実需者側が引き取り便を組立てる事により、産地
からの直送を可能とする。このケースは市場の仲卸し業者が自社便にて産地から商品を
引き取る事例をもとに、同業者や大口需要者との連携、又、遠隔地の九州や、北海道の
場合は、帰り便の有効利用、活用を考えると異業種との取り組みも不可欠となる。
いずれにせよ、青果物の範囲で行っている知恵の結集から、産業全体での新たな物流の
ネットワークを作り上げていくかが課題。
②業務用野菜の場合、入れる容器はコンテナが圧倒的に多い。積載効率が若干下がっても
積み込む時間、降ろす時間の効率や、商品の温度管理踏まえ、パレットでの輸送を軸に
する事が望ましい。引き取り便を立てる事により、産地側の理解も得られる。
この場合に、メッシュボックスの事例をもとにパレットのレンタル化、ワンウェイ化等の
仕組みも構築する事が必要と考えます。
遠隔地からの物流上での拘束時間の問題、力仕事をいやがる現在の傾向踏まえ、より
効率良く、物流全般の業務を遂行出来る考え方を持ち合わせていきたい。
(2)産地側への要望
①業務用需要に対応した産地化
・九州や北海道の遠隔地については、県単位や、広域での(十勝館内、八代館内)業務用
野菜の契約の取り纏めや、物流の効率化を図る事が必要と考えます。
いわゆる、同地区での契約の品目を取り纏め、同一便で配送する事により、ある纏まった
ロットにて配送する事が可能となります。
市場配送から実需者向けの物流を組み立てていく事を推進していきたい。
②指定市場の制度の緩和、代金決済機能の見直しを図り、茨城VFステーション、ふくれん
VFステーションの様な機能を構築していただきたい。
以上。