慢性頭痛治療 - 成和脳神経内科医院

慢性頭痛治療
ガイドライン
ダイジェスト版
Migraine
監修
分子化学療法研究所
後藤 日出夫
成和脳神経内科医院
慢性頭痛とは
頭痛には、2つの原因があります。
頭痛を引き起こすものには大きく分けて、2つの原因があります。
それは、”脳の中に異常のある頭痛”と原因が”脳のなかに異常のない頭痛
”です。
”脳の中に異常のある頭痛”・・二次性頭痛とは
脳の中に異常のある頭痛は、医学用語で「二次性頭痛」と呼ばれています。
この中には、クモ膜下出血や脳腫瘍や脳出血、慢性硬膜下血腫などの命にか
かわる頭痛もあります。
-1-
このように、脳に異常がないかどうか見極めるために頭部CTもしくはMR
Iの画像検査が行われます。このようにして、命に関わる頭痛を除外していま
す。
”脳のなかに異常のない頭痛”・・一次性頭痛(慢性頭痛)とは
これに対して、”脳のなかに異常のない頭痛”があります。医学用語では「一
次性頭痛」(慢性頭痛)と呼ばれています。
これらには、「国際頭痛分類 第3版β版」では、緊張型頭痛、片頭痛、三叉
神経・自律神経性頭痛(ここに群発頭痛が含まれます)、その他の一次性頭痛
に分類されています。
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これら、慢性頭痛とは、頭痛という自覚症状はあるが、CTやMRIなどの
画像検査では異常のないものをさしています。脳のなかには異常はありません。
それでは、この慢性頭痛はどのように考えるべきでしょうか。
私達は、仕事が忙しかったり、ストレスが重なりますと日常的に「体調不良」
を感じます。このような「体調不良」は、具体的には・・
このように頭痛とは、「体調不良」のなかの訴えの一つにすぎないものです。
”脳のなかに異常のない”「慢性頭痛(一次性頭痛)」は、東洋医学でいう”
未病”の段階にあり、すなわち健康と病気の中間に位置しており、この”未病
”は本来、生活習慣の問題点から引き起こされ、ここから”病気”としての難
治性の頭痛へと進展するものです。
このような意味合いから、”未病”の段階にある、慢性頭痛とは「健康的な
生活」を送ることを阻害する”生活習慣”に根本的な原因があります。
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このようなことから、片頭痛は”未病”の領域にあり、ミトコンドリアの活
性低下という”遺伝素因”を基にして、日常的に感じる極く軽度の頭痛・緊張
型頭痛を起点として、以下に述べるような「健康的な生活」を送ることを阻害
する、生活環境および生活習慣の問題点によって、ミトコンドリアの機能が低
下することによって、最終的に「酸化ストレス・炎症体質」が形成されること
によって、片頭痛へと進展していくものです。
このような”さまざまな生活習慣の問題点”が重なることによって「いろい
ろな段階の片頭痛」へと進行し、最終的に「慢性片頭痛」という難治な段階に
至ることになります。このように進行性疾患です。
「健康的な生活を送る」ためには
このためには、「ホメオスターシスを構成する自律神経、内分泌系、免疫系
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の3つの柱」を健全化させることによって、「自
然治癒力」を高めなくてはなりません。
「ホメオスターシスを構成する3つの柱」を健全
化させることによって、「自然治癒力」を高める
ためには、”主として”以下が重要になります。
1.自律神経を整えること
2.必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6をバランスよく摂取すること
3.腸内環境を整えること
さらに、姿勢に注意し、運動不足にならないように、さらに食事をバランス
よく摂取することが「健康的な生活」を送る上で重要になってきます。
とくに、姿勢の悪さは、「健康的な生活を送る」上に、さまざまな悪影響を
及ぼします。これを怠れば、「体の歪み(ストレートネック)」を引き起こしま
す。
1.姿勢を正しくする・・
「体の歪み(ストレートネック)
」予防
2.運動不足にならない
3.食事をバランスよく摂ること
以上のような個々の要因がすべて、”日常的に感じる極く軽度の頭痛”を引
き起こす原因になります。これらを一つ一つ是正されませんと、これらがすべ
て重畳し、積み重なってくることになります。このため、頭痛は次第に増悪す
ることになります。
薬剤乱用頭痛
このような要因を意識することなく、市販の鎮痛薬を頻回に服用しています
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と、こうした鎮痛薬は、人体にとっては害(有害なもの)になり、これらを解
毒する際に、活性酸素が発生し、このためにミトコンドリアの働きを悪くさせ
ることになります。
さらに、これら薬剤はいずれも”化学的ス
トレス”となって、脳内セロトニンを低下さ
せ、痛みの閾値を下げるため痛みを感じやす
くさせることになり、薬剤乱用頭痛を引き起
こしてくることになります。
このようにして、ミトコンドリアの働きを悪くさせ、脳内セロトニンを低下
させることの2つのが関与して、「薬剤乱用頭痛」を引き起こし、頭痛薬(市
販の鎮痛薬)によって、かえって頭痛をひどくさせる原因になってきますので
注意が必要です。
このように、慢性頭痛発症・増悪過程には、「ミトコンドリア」、「脳内セロト
ニン」が関与しています。
ここに、生活環境によって生み出された活性酸素および有害物質などの外部
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の生活環境要因に、食生活上の問題点、マグネシウム不足・必須脂肪酸(オメ
ガ3とオメガ6)の摂取のアンバランス・鉄不足・抗酸化食品の摂取不足・過
食に、睡眠不足や運動不足や不規則な生活などの生活習慣・インシュリン過剰
分泌を来すような早食い・ドカ喰い等の食事摂取方法の問題等々が加わって、
ミトコンドリアの機能は低下してきます。
そして、ミトコンドリアの機能が低下すれば、当然、セロトニン神経系の機
能が低下することになり、ここに、生活習慣の不規則・ストレス・生理周期や、
“小麦、乳・乳製品、肉食に偏った食事”をとり続け、“運動不足”が重なる
と「脳内セロトニンの低下」が引き起こされてくることになります。
片頭痛の患者さんでは、緊張型頭痛の場合と異なって、遺伝素因としてミト
コンドリアの活性低下が存在することから、ミトコンドリアの働きを悪くし、
セロトニン神経を弱らせる要因の影響を、とくに受けやすいことになります。
ところが片頭痛のように遺伝素因としてミトコンドリアの活性低下が存在し
なくても、生活習慣の問題によってミトコンドリアの働きが極端に悪くなり、
さらに「脳内セロトニンが枯渇」してくれば、片頭痛と同様の難治性の頭痛を
引き起こしてくることになります。
このように、緊張型頭痛と片頭痛の基本的な差異は、ミトコンドリアの活性
低下という”遺伝素因”の有無でしかありません。
先述したような「ミトコンドリアの機能を低下させる要因」を”日々”、是
正・取り除かなければ、最終的に、以下に述べるような「酸化ストレス・炎症
体質」を形成させてきます。
ここに、以下のような”「脳過敏」を引き起こす要因”が追加されることに
よって、ミトコンドリアの活性低下という”遺伝素因”を基にして、”日常的
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に感じる極く軽度の頭痛”から片頭痛へと移行していくことになります。
1.ミトコンドリアの機能低下にマグネシウム不足
2.脳内セロトニンの低下
3.体の歪み(ストレートネック)の長期間の持続
これらは全て、ミトコンドリアの機能の低下に関連したものであり、”日常
的に感じる極く軽度の頭痛を起こした要因”となったものが、改善・是正され
ぬままに継続・増悪して起きたものです。
ということは、この”3つ”は、慢性頭痛とくに片頭痛発症に繋がっていく
「柱」にもなっており、極めて重要な位置を占めています。
このように、「健康的な生活を送る」ためには、”ミトコンドリア”が重要な
”鍵”となり、生命の根源ともなるべき役割を果たしています。
すなわち、ミトコンドリアは、私達の体を構成
する細胞の中にあり、食事から摂取した栄養素か
ら生きる為に必要なエネルギーを作り出していま
す。エネルギーを常時たくさん使う細胞であるほ
ど、ミトコンドリアの数が多く存在し、ミトコン
ドリアは、私たちの”活力源”ともいえるものな
のです。
私達が日中活動している際に、常時活動し
ている神経系がセロトニン神経系です。この
ようにエネルギーを常時たくさん使うセロト
ニン神経系は、ミトコンドリアの働きが悪く
なりますと、同時にセロトニン神経系の働き
まで悪くなってきます。
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セロトニン神経系は、”大脳皮質を覚醒させ、意識のレベルを調節する、自
律神経を調節する、筋肉へ働きかける、痛みの感覚を抑制する、心のバランス
を保つ”などの重要な働きをし、「健康的な生活」を送るためには欠かせない
働きをしています。
「健康的な生活」とは、生まれつき体に備わっている「生体リズム」に沿っ
た生活ということを意味しています。
この「生体のリズム」は「ホメオスターシス」によって維持され、「体内時
計」により刻まれ、「体内時計」は「ミトコンドリア」・「セロトニン神経系」
により制御されています。
「体の歪み(ストレートネック)」
ミトコンドリアは、全身を支え、姿勢
を整える筋肉グループ「抗重力筋群」に
多く存在し、ミトコンドリアの働きが悪
くなれば当然のこととして「体の歪み(ス
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トレートネック)」引き起こしてきます。
セロトニン神経は直接体を動かすのではなく、筋肉を緊張させることによっ
て、重力に対して姿勢を保つために働
く筋肉に働きかけていることから、セ
ロトニンが不足してきますと、セロト
ニン本来の働きである「正しい姿勢の
保持」が困難となり、「体の歪み」を
招来し、結果的に「ストレートネック」
を引き起こします。
私達の生活環境は活性酸素に満ち溢れており、ここ 50 年間の間のうちにミ
トコンドリア自体の働きが人間界において、悪化していることから、生活習慣
の問題により引き起こされた「脳内セロトニン
低下」と相まって、体の歪み(ストレートネッ
ク)を引き起こしやすい状況にあります。すな
わち、脊椎起立筋群に対して、ミトコンドリア
の働きの悪さは、”筋肉そのもの”への関与、さ
らに脳内セロトニンは、”神経系の要因”として、
関与しています。
こういったことから、現代では、ストレートネックが日常茶飯事にみられる
ようになってきました。
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このように、「慢性頭痛」を引き起こす原因は、すべて「ミトコンドリア」
に関連しています。そして、「セロトニン神経系」はミトコンドリアと連動し
て作用しています。体の歪み(ストレートネック)にも関与しています。
ミトコンドリアと活性酸素・・
「酸化ストレス・炎症体質」
ミトコンドリアは細胞のなかにある小さな器官で、糖と酸素を利用してエネ
ルギーをつくり出す、いわばエンジンのような役割を果たしています。
ところが、このミトコンド
リアは、エネルギーを出すと
き、同時に排気ガスのような
「活性酸素」を発生させます。
自動車に例えるとわかりや
すいと思います。ガソリンを使ってエンジンを動かしたら、排気ガスが出ます。
同じように、ミトコンドリアも、エネルギーを作り出したら、排気ガスと同
じようなものが出てしまうのです。それが、活性酸素です。
例えば、360cc の軽自動車をブンブンふかしていたのではダメで、エンジン
を大きくして(=ミトコンドリアを増やして)少ないガソリンで効率よくエネ
ルギーを出し、排気ガス(活性酸素)の少ない良質なエンジンを積んでおくこ
とが重要になってきます。
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生活環境の影響や年齢を重ねると、このミトコンドリアの数が減少していき、
さらにミトコンドリアの働きも低下していきます。ガソリンばかり食ってあま
りエネルギーが出ないような質の悪いエンジンになってしまうわけです。
ミトコンドリアを増やすと、体全体のエネルギー発生量を増やすことができ
ます。ミトコンドリアを増やし、活性化させると、エネルギー合成時に発生す
る活性酸素の消去する機能も高まり
ます。しかし、弱ったミトコンドリ
アの活性酸素を消去する機能は低く
過剰の活性酸素が発生し、その活性
酸素によってミトコンドリアがさらに弱っていくという悪循環が始まります。
身の回りの活性酸素を生み出す要因
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活性酸素は、「呼吸をする」、「食事をとる」、「運動をする」など、ごく普通
の生活をしているときにも発生します。酸素を取り込み、エネルギーを作る過
程で必ず発生するからです。そのほか、白血球が細菌を殺傷するとき、生理活
性物質が作られるとき、有害物質(過酸化脂質、残留農薬、食品添加物、抗が
ん剤、アルコール、タバコ、大気汚染物質など)を解毒するとき、止まってい
た血液が再び流れ出すとき(再濯流)、紫外線や電磁波(レントゲンなど)を
受けたとき、強い精神的ストレスを受けたときなど、さまざまな要因により発
生します。
もちろん活性酸素が体の中で増える一方ですと、人間はたちまち死んでしま
います。
そのため、私達の体は活性酸素を取り除く手段を持っています。
「酸化ストレス・炎症体質」
ただ、この手段では手に負えない量の活性酸素が発生したとき、活性酸素の
発生が”抗酸化作用(抗酸化力)”より常に優位な状態が、いわゆる「酸化ス
トレス」になります。
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「酸化ストレス・炎症体質」とは活
性酸素の発生が除去しきれないほど
発生してしまう状態のことで、これ
らが原因で細胞が傷つけられ、さま
ざまな病気(炎症)を引き起こしてし
まう状態のことをいいます。
このように、片頭痛は、遺伝素因である「ミトコンドリアの働きの悪さ」に、
外部の生活環境および生活習慣(特に食生活)が原因で、エネルギーを生み出
す際に生する活性酸素によって自分のミトコンドリアを傷つけることによって
「さらに、ミトコンドリアの働きを悪く」させて「酸化ストレス・炎症体質」
を形成することにより、引き起こされる疾患と考えられています。
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「酸化ストレス・炎症体質」は、これまで述べましたような長い間の生活習慣
などにより形成されてくるため、特効薬を飲んだからといって直ぐに治るよう
なものではありませんし、特効薬などはありません。
このため、「酸化ストレス・炎症体質」は、これを形成させた「生活習慣の
問題点」すなわち「ミトコンドリアの機能を悪化させた要因」を改善・是正し
なくてはなりません。
片頭痛の治療の原則
以上のことから、慢性頭痛の治療の原則は、「規則正しい生活を行って、食
事をバランスよく摂り、睡眠を十分にとり、姿勢を正しくし、運動不足に注意
し、リラックスすること」です。このように単純なことです。
この基本原則は、緊張型頭痛でも片頭痛でも共通しています。
「規則正しい生活」とは、生まれつき体に備わっている生体リズムに沿った
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生活という意味で、最も自然で健康的な生活と言えます。生活のリズムは恒常
性(ホメオスターシス)によって維持されています。
「食事をバランスよく摂る」ことは、ミトコンドリアがエネルギー産生を行
うためと、脳内セロトニン産生を行うために必須の条件になります。
「睡眠を十分とる」ことは、日中に傷ついたミトコンドリアの修復に不可欠
であり、早寝・早起きはセロトニン神経の活性化に大切になります。
「姿勢を正しくし、背筋を伸ばす」ことはミトコンドリアを活性化させます。
このことは、体の歪み(ストレートネック)の予防に繋がってきます。
「運動不足」は、ミトコンドリアの機能を悪化させ、脳内セロトニンを低下
させます。
「リラックスする」ことは、自律神経を調整するために必要で、ストレス耐
性の体づくりにはセロトニン活性化が不可欠となってきます。
このようことから、「片頭痛の治療原則」としての「生活指導」の内容はミ
トコンドリアと脳内セロトニンに関連して、すべて行われてきました。
そして、これを完璧に行いさえすれば、片頭痛発作は完璧に”抑制”されて
きました。この事実を忘れてはならない点です。
このため、慢性頭痛さらに片頭痛を治すということは、「規則正しい生活を
行って、食事をバランスよく摂り、睡眠を十分にとり、姿勢を正しくし、運動
不足に注意し、リラックスすること」をきちんと行いさえすればよいというこ
とです。このように、単純なことでしかありません。
すなわち、ミトコンドリアの機能を弱らせる要因を取り除き、脳内セロトニ
ンを増やすことが重要になってきます。そして「体の歪み(ストレートネック)
を改善させることです。これが片頭痛を治すための”基本”です。
さらに「必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6をバランスよく摂取する」ことが
重要になっています。
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「ミトコンドリアの機能の低下」に対する対策として、
生活環境によって生み出された活性酸素および有害物質などの外部の生活環
境要因に対しては、活性酸素を除去させるためには、抗酸化食品である野菜や
果物を十分に摂取することです。
そして、有害物質に対しては、避けれるものは極力避けるべきです。避けら
れないものは当然ありますので、デトックスが必要になります。このためには、
水分を十分に補給し、食物繊維を摂取し、デトックス効果の高い食品を摂取す
るように努めることです。詳細は第3章を・・
食事摂取については、過食・食べ過ぎに注意し、早食い・ドカ喰いのような
インスリン過分泌を来す食事の摂り方はよくありません。ゆっくりと・よく噛
んで食べましょう。
食事内容では、マグネシウム不足・必須脂肪酸(オメガ3とオメガ6)の摂
取のアンバランス・鉄不足に配慮することが大切です。結局、バランスよく摂
取することが重要になっています。
生活習慣では、規則正しい生活を心掛け、睡眠を十分にとり、運動不足にな
らないことです。
「脳内セロトニンを増やす」ためには
生活習慣では、規則正し
い生活を心掛け、早寝・早
起きが原則で、ストレスを
貯めないようにリラックス
する方法を会得することが
大切で、運動不足は厳禁で
す。
食生活では、“小麦、乳・乳製品、肉食に偏った食事”をしないことと、ト
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リプトファンを十分に摂取することです。
そして、「必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6をバランスよく摂取する」こと
は極めて重要になっています。
脂肪は私達のエネルギー源になり、生体の膜構造の構成成分に、さらに生理
活性物質(エイコサノイド)にも関与しています。
「体の脂肪酸バランス」は、食べ物として摂った脂肪酸によって決まってい
ます。すべての細胞の脂肪酸の状態が、摂取した脂肪酸によってストレートに
決定してしまうのです。このため、必須脂肪酸、オメガ3とオメガ6の摂取バ
ランスに問題があれば、痛みを誘発させるプロスタグランデンが異常に産生さ
れ、”日常的に感じる極く軽度の頭痛”の原因ともなり、さらに、片頭痛発症
の根幹となる「酸化ストレス・炎症体質」を形成させる根源になってきます。
専門家の言うように、「片頭痛の”適切な”治療は片頭痛発作時に毎回トリ
プタン製剤を服用することであり、トリプタン製剤を服用しておれば片頭痛が
治ってしまう」、とかいったことでは根本的に片頭痛は治ることはありません。
このような対処をされれば、いずれ片頭痛は慢性化していきます。
マスコミでは「トリプタン製剤が片頭痛の”特効薬”である」と宣伝されま
すが、トリプタン製剤は、片頭痛という辛い頭痛を緩和させるための”鎮痛薬
”であり、対症療法に過ぎないものであり、本来、片頭痛発作期間中の3日間
の”生活の質QOLを向上させる目的で、服用を勧められていたものです。
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このような姑息的な対症療法しか提唱されなかった理由は、これまでトリプ
タン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者の利益追求のために、片頭痛がミ
トコンドリアの機能の低下による頭痛であるといったことが、ひたすら覆い隠
されていたことにあります。
このような事実があることを私達は忘れてはならないことです。
専門家の言うように、片頭痛は”不思議で・神秘的な”遺伝的疾患ではなく、
極々、”ありふれた日常的な頭痛”と考えなくてはなりません。
片頭痛とは、”ミトコンドリアの機能の低下による頭痛”です。
現在では、人が罹るあらゆる病気の 90 %は活性酸素が関与していると言わ
れ、さらに、感染症以外の、ほとんどの現代病である生活習慣病(片頭痛、動
脈硬化、ガン、認知症を含めて)は、「後天性ミトコンドリア病」と考えられ
ています。
ミトコンドリアがエネルギーを産生する際に必然的に生み出されるのが活性
酸素です。
「後天性ミトコンドリア病」とは、馴染みのない病名ですが、これは”ミトコ
ンドリアの機能が低下する病気”です。
今までは、先天性の病気”遺伝的疾患”として考えられていましたが、現在
では後天的な発症や、薬による副作用で発症することが証明されています。
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このことが、片頭痛を治療していく際の基本理念となっていることを私達は
忘れてはならない点です。
このような考え方で、
「慢性頭痛の治療ガイドライン」は作成されています。
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それでは、具体的にどのようなことを行うべきでしょうか?
1.規則正しい生活を送る
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自分なりのリラックスする方法を身につけることです。例えば、音楽を聴い
たり、爪もみをするとか、簡単な方法があるはずです。
そして、腸内環境を整えるためには、便通に配慮しなくてはなりません。
とくに、睡眠が極めて重要です
活性酸素等で傷ついた組織の修復は寝ている間に行われるため、修復には睡
眠が不可欠です。ミトコンドリアを元気にするためには必要不可欠です。
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セロトニンの活性化には、朝陽を浴
びることが重要です。
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2.姿勢を正しくしましょう
背筋を伸ばすことは、ミトコンドリアの活性化に繋がります
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体の歪みをチェックしましょう
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「肩こり」があれば、改善させておきましょう
【指さし体操】・・・凝り固まった広背筋をほぐす)
1.背筋を伸ばしてイスに座る
2.右手の人差し指を立て右斜め前に腕を伸ばす
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・出来る限り腕を伸ばしましょう。
・その状態を保ち深呼吸をゆっくり1回します。
・左手でも同じ動作を行い、左右3回づつ行えばOKです。
動作をゆっくり行うことでこり固まった広背筋を無理なくほぐしてくれま
す。
「体の歪み(ストレートネック)」を改善させるために
「体の歪み(ストレートネック)」になっておれば、徹底して改善させておく
必要があります。これを怠れば、いつまでも片頭痛は改善されません。
● 背骨を伸ばします
毎日、一回、3分間行います。
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● 首肩スットン体操
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● 両手振り体操
この動画は、お渡ししたCDの「自分で頭痛を治す 体操」に収録しています。
仙腸関節のストレッチ
矢じりのポーズ
1 初めは仰向けで開始
2 右ヒザを曲げて体を左側にひねる
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腰、ヒザともに、直角になるように脚を曲げ、体を右に倒してください。右
手のひらを床に触り、左手でヒザを軽く触っておいてください。
3 右ヒザを左手でぐいっと押しこむ
一回、1の体勢に戻してから、左手で右ヒザをちゃんと抑えつけながら、顔
と上半身を反対方向に倒してください。ヒザが床につけば一番いいです。呼吸
は自然に行いながら、10秒キープします。
1.左ヒザを曲げて体を右側に倒す
5 左ヒザを右手でぐいっと押しこむ
- 31 -
6. 以上を3セット行ってください。
ワイパー運動
1 初めはうつ伏せてから
2 ヒザを直角に曲げます
アゴを支えるため両手を組んでください。目線は少し下を見てください。そ
して、両ヒザをくっつけ直角に曲げてください。このとき足首は軽くくっつけ
て曲げてください。
3 下半身を右に倒します
- 32 -
足首が離れないようにすることです。徐々に右側に下半身を倒していきます。
もうこれ以上無理というところまできたら、息を止めて5秒間だけキープしま
す。このとき、腰の筋肉が何かに引っ張られている感覚をイメージしてくださ
い。一度、2の体勢になってから 左に倒します
3と同様に左に倒してください。倒しにくい方向は筋肉が偏っている可能性が
高いため、多めに倒しにくい方向をやることが重要です。
脚あげブリッジ
1 仰向けから開始します
- 33 -
まず、床に横たわり仰向けの状態で体全身を脱力します。腕は自然と体の横
に伸ばしてください。このとき掌を天井に向けます。
つま先、かかとをぴったりくっつけて、足首を直角に立ててください。そし
て、リラックスして、ゆっくりと、呼吸を行ってください。
2 頭頂部を床にくっつけます
あごを前に突き出し、頭頂部を床につけて、背中を床から離してください。
お腹と頭頂部だけで体を支える感じにしてブリッジする感じにします。ヒジを
使っても大丈夫です。
3 最後に脚を上げます
足首の角度を直角90度に保った状態のまま、ゆっくりと両脚をあげて行きま
す。30センチくらい床から離れたら息を3秒間止めてください。その後ふっと
体全身の力を抜き、両脚を床に落とします。
「あご引きエクササイズ」
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「簡易版・首の関節包内矯正」
「簡易版・腰の関節包内矯正」
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1.うつむき姿勢を長く続けない
2.首を冷やさない
3.疲労をためない
4.頭や首への外傷を避ける
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3.運動不足にならないようにしましょう
頭痛・肩こり体操
セロトニンを活性化させるために
散歩
ガムを噛む
ヨガ
座禅
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呼吸
ジョギングなどの有酸素運動
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4.食事はバランスよく摂取しましょう
食事の摂り方の原則
1) 加工食品・インスタント食品をできるだけ減らす
2) 脂肪・油をできるだけ減らす(オメガ3を摂る)
3) 肉・乳製品・卵を摂らないか、ごく少量にする
4) 砂糖をごく少量にする。白砂糖を摂らない
5) 主食を精製度の低い穀類にする。雑穀を加える
6) 豆類を摂る。種子・ナッツ類を摂る
7) 野菜をたっぷり摂る。果物を摂る。海藻を摂る
8) 魚貝類を少量摂る
9) 発酵食品を常に摂る
10) 食材・調味料は自然で新鮮なものを使う
具体的には、以下のような食事の摂り方が勧められています。
日本人のからだに合う食事は、伝統的な和食です。和食は、①ごはん
そ汁
②み
③漬けものの3点セットが基本になります。それに、梅干しとごま塩を
加えるのがいいでしょう。
- 45 -
これに、「まごわやさしい」を参考にしておかずを加え、一汁三菜を目安に
献立を考えます。具体的には、以下の食材が健康に役立つとされています。ふ
だんの食生活に、積極的にとりいれましょう。
まめ……大豆(みそ、しょうゆ、豆腐、納豆など)、小豆、えんどう豆、い
んげん豆
ごま……ごま、木の実(松の
実、ピーナッツ、くるみ、ぎん
なんなど)
わかめ=海藻類……わかめ、
こんぶ、ひじき、のり、あおの
り、あおさ
やさい……根菜、葉菜(キャ
ベツ、白菜など)、果菜(なす、
トマトなど)
さかな……小魚(しらす、あ
じ、いわし、さんまなど)、貝類、
桜えび
しいたけ=きのこ類……しい
たけ、しめじ、えのき、きくらげ、エリンギ
いも……さつまいも、里いも、じゃがいも、山いも、長いも
毎度の食事ですべてとることは難しいので、1週間くらいの間で、なるべく
まんべんなくとれるように工夫しましょう。
注目したいのは、ここに肉類や牛乳が含まれていないこと。日本人には、基
本的に動物性食品(小魚や貝類を除く)は必要ないのです。
ちなみに、50 年前と現在の食品栄養表を見比べると、野菜に含まれるビタミ
ンやミネラルは激減しています。これらを理由に肉食を勧める人もいます。実
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際に栄養障害が一時的に改善する例も見られるものの、肉食自体の健康や環境
への長期的な悪影響のことも考える必要があります。
旬の野菜の栄養価は昔とほとんど変わらず高いので、地域の自然農や有機農
の新鮮な野菜を工夫してとれば、動物性食品を多くとらなくても栄養障害には
なりません。
食べ過ぎ、過食とくに脂肪の摂りすぎに注意することが大切です。
腸内環境を整えるためには、欧米型の食事に偏り、肉や脂肪・砂糖などを大
量に摂取する、食物繊維が不足した「不健全な食事」は厳禁です。高タンパク
・高脂肪・低食物繊維の欧米型食事は、腸内環境にとって最大の敵と言えます。
これに加えて、以下の点に特に注意しなくてはなりません。
マグネシウム、セロトニンを増やす・・トリプトファン、鉄不足にさせない、
抗酸化食品を十分に、摂取することが大切になってきます。
(1)マグネシウムの補充
- 47 -
玄米によるご飯
100g 48mg
白米によるご飯
100g
米、麦こうじ味噌
100g
40mg
80mg
豆こうじ味噌
100g 130mg
アーモンド
30g 87mg
カシューナッツ
30g 72mg
国産大豆
30g 66mg
落花生
30g 60mg
干しひ時期
10g 54mg
納豆1パック
100g 100mg
かき
70g 50mg
ほうれん草
70g 50mg
いんげん豆
30g 45mg
かつお
100g 40mg
あおのり
3g 40mg
あずき
30g 36mg
とうもろこし
1本120g 35mg
枝豆
50g 35mg
バナナ
100g 34mg
マグネシウム原液(50mg)の作り方
具体的な”マグネシウム水溶液”の作り方です
2リットルの空きペットボトルの1.2リットルのところにマジックインク
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で線を入れておきます。
漏斗等を用い塩化マグネシウム粉末 500 gをペットボト
ルに入れます。
塩化マグネシウムはネット通販で買いましょう。
( 薬局で入手できにくい地域もあります)
加熱後冷却水か市販の飲料水を1.2リットルの線
近くまで入れます。
ペットボトルに栓をし、よく振って溶解させます。
(その後、静置し正確に1.2リットルになるよう水を追加します)。
以上で完成です
クエン酸、ビタミンCの他、さらに「ハチミツ」を加えることです。甘味が
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出るので美味しく頂けます。
[実際に飲むタイミング]
飲むタイミングは
(1)片頭痛の前兆時に飲む
(2)日頃の”水分補給時”に飲む
サプリメントを飲んでもマグネシウム不足は解消されません
マグネシウム補充は、片頭痛治療の”要(かなめ)”になるものです。
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マグネシウムは、以下のようなことで、容易に不足します
身の回りの生活環境は、容易にマグネシウム不足を起こしてきます。
・アルコールの飲み過ぎ
・毎日の牛乳摂取
・ストレス
・激しい運動や暑すぎる環境
・食材のマグネシウム含有量が低い
・白米、小麦粉など精製食品の摂取
・白砂糖の摂取
・加工品や清涼飲料水の摂取
・食品添加物や農薬等の摂取
・エストロゲン過剰(環境ホルモン含む)
・食の欧米化
・生理時には・・
こうしたことを念頭に常日頃から、マグネシウムの補充に努めなくてはなりません。
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(2)脳内セロトニンを増やす
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「脳内セロトニンを増やすための食事」
○肉類や乳・乳製品など動物性のタンパク質をとり過ぎないようにする
O芋類、野菜類、きのこ類、海藻類を努めてとるようにする
Oコラーゲンなどのゼラチン類をとらない
○パン、パスタ、うどんなどの小麦製品にかたより過ぎない(米飯、そばを適宜とる)
Oトウモロコシやその加工品、種実類(アーモンド、落花生)、小豆(あんこ)をとり
過ぎない
○トリプトファン比率の高い果実類(キウイフルーツ、柿)、種実類(ゴマ、ココア)、魚
介類(カッオ、しじみ)を努めてとる
○ビタミンB3(ナイアシン)、ビタミンB6、マグネシウム、亜鉛を多く含む食品をとる
○筋肉を鍛える(筋肉量を増やす、または落とさない)
○腸内環境を健全に保つ
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食品・腸内細菌
ビタミンB6
↓
↓
トリプトファン ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒
(60個)
ビタミンB3(ナイアシン)
優先
↓
(1個)
↓
→
→
→
→
セロトニン
↑
ビタミンB6
亜鉛
マグネシウム
トリプトファンの摂取方法にはいろいろな問題点がありますので、第4章の
「脳内セロトニンを増やす」を必ず、ご覧下さい。
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(3)鉄分の補充
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(4)抗酸化食品(野菜・果物)を十分に摂取する
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■体内の活性酸素を除去する食品
ビタミンA:ニンジン、ほうれん草、卵黄、牛乳、バター
ビタミンC : ブロッコリー、小松菜、ピーマン、トマト、イチゴ、緑茶、ジャガイモ
ビタミンE:大豆、落花生、しじみ、うなぎ
βーカロテン : ニンジン、小松菜、ほうれん草、かぼちゃ、ニラなど
ポリフェノール : 赤ワインなど
リコピン : トマトなど
スルフォラファン : ブロッコリー、キャベツ、カリフラワーなど
メラノイジン : みそ、しょうゆなど
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(5)良い油、悪い油とを見分ける
■油の種類・分類
私たちが普段摂取している油(脂肪)はこのように分類されます。
■植物油の脂肪酸組織
植物油といっても
その脂肪酸の構成比はかなり違います。
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生理活性物質(エイコサノイド)プロスタグランジンは、必須脂肪酸であるオメガ3とオ
メガ6という脂肪酸からつくられます。
オメガ 3 とオメガ 6 は正反対の働きをします
オメガ 3 必須脂肪酸
代表的な油
主な作用
オメガ 6 必須脂肪酸
亜麻仁油、えごま油、
べにばな油、コーン油、ごま油、
チアシードオイル、青背の魚の油 etc
サラダ油、マヨネーズ etc
アレルギー抑制、炎症抑制、
アレルギー促進、炎症促進
血栓抑制、血管拡張
血栓促進、血液を固める
必須脂肪酸は私達の約 60 兆個の細胞膜をつくったり、エネルギーとして働
くため、私達の健康を保つために、なくてはならない栄養素です。そのため、
必須脂肪酸が不足したり、理想の摂取バランスが崩れると体の機能は大きく狂
ってしまいます。残念なことに近年の日本人の欧米型の食事ではオメガ 6(リ
ノール酸)の摂取がダントツで多くなり、1:10 ~ 40 に及ぶ場合もあります。
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悪い植物油(市販のサラダ油など)や加工油(マーガリンなど)をとらない
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過酸化脂質を多く含む食べ物
ポテトチップスなどのスナック菓子
インスタントラーメン
ピーナッツ
マヨネーズ
脂肪についての詳しいことは、後編の第5章の脂肪の役割をご覧下さい。
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(6)ドカ喰い、早飯はよくありません・・インスリン過剰分泌
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このようなドカ喰い・早飯は、酸化ストレス・炎症体質(片頭痛体質)を作
ってきます。
この詳しいことは、前編の第3章の「ミトコンドリアの機能を悪化させる要
因と対策」に記載していますので、こちらをご覧下さい。
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(7)デトックスに心がける
1.水を十分に補給しましよう
デトックスするうえで欠かせないのが水
です。腸内の水分不足は便秘が起こる原因
とも言われています。「それなら水を飲めば
解決できる」と安易に考えてはいけません。
大腸に届く水は、飲んだ量のわずか 10 分の 1
ほどです。便秘解消のためには、“1 日 1.5
~ 2 リットル”を目標にしましょう。
特に、マグネシウムやミネラルを豊富に含むミネラルウォーターがオススメ
です。マグネシウム溶液を溶かしたものを飲むことが勧められます。
冷たい水が苦手な方はぬるま湯でも OK です。
また、やたらと水をガブ飲みしても、体が冷えて逆にむくみなどのトラブル
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が起こることになります。ポイントは、回数を多く、少量ずつ飲むことです。
一度に水分を摂取するより、数回にわけることで、常に腸にも水分がある状
態になります。体の冷えが気になる方は、冷たい水ではなく、ぬるま湯や常温
の状態で摂るようにしましょう。
2.食物繊維を十分に摂取しましょう
食物繊維には 2 つの種類があります。海藻類などの腸の善玉菌を増やす『水
溶性』と、さつまいもや大豆製品などに代表される『不溶性』。どちらもそれ
ぞれ、違った効果を持っています。
さつまいもはヘルシーなおやつとしてもピッタリです!
≪水溶性食物繊維の効果≫
・血糖値の上昇を防ぐ。
・コレステロールの上昇を抑え、生活習慣病を予防する。
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・海藻類に含まれる『アルギン酸ナトリウム』には整腸作用もあり。
≪不溶性食物繊維の効果≫
・腸の運動を促進し、便秘を解消させる。
・大腸を刺激し、スムーズな排便を促す。
この他に、「デトックス効果が高い食べ物」がありますので、これは本編を
ご覧下さい。
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(8)片頭痛体質改善のための「3つの約束」
専門家には、「ミトコンドリア」とか「ホメオスターシス(自然治癒力)」「体
の歪み(ストレートネック)」といった概念がまったく存在しないため、日常
的に感じる極く軽度の頭痛・緊張型頭痛は一切取るに足らない頭痛とされ、無
視されるために、ひたすら”片頭痛を醸成・熟成させる”ことになってしまい
ます。このようにして片頭痛が量産されてきました。
こうしたことから、多くの方々は片頭痛で苦しまれる現状があります。
このような現実があることから、分子化学療法研究所の後藤日出夫先生から
片頭痛改善・根治をめざして以下のような「3つの約束」が提唱されています。
1.悪い植物油(市販のサラダ油など)や加工油(マーガリン)をとらない。
とるのはシソ油(エゴマ油)とエクストラバージンオリーブ油だけにする
2.毎日の朝食は「万能健康ジュース」だけにする
3.可能なかぎり、食事ごとに「ラブレクラウト」をとる
この方法は、すでに片頭痛へ
移行されておられる方々には福
音ともなるものです。これは、
東洋医学で重要視される”薬膳
”に匹敵するものと私は思って
おります。食事療法のすべてを、
満たすもので、食事療法につい
ての細かなことが面倒に思われ
る方々にとっては、これがすべ
てを集約されたものになっていますので、単純に、まず、これを行うべきと思
っております。実際に、実行された方々は、絶大な効果が示されています。
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「万能健康ジュース」のレシピは、以下の通りです。
この作り方の詳細は、本編に掲載していますのでこちらをご覧下さい。
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