5 畜 項 産 目 作 業 内 容 (今月の作業のポイント) ○鳥インフルエンザ対策の継続 ○豚流行性下痢の予防 ○消毒薬の凍結防止 (1) 鳥インフ 1 月 25 日現在、6 道県 9 戸の農場で高病原性鳥インフルエン ルエンザ対策 ザが確認され、野鳥や飼育下のハクチョウ等でも全国各地で連 の継続 日発生が確認されているため、引き続き、緊張感を持って、本 病に関する「飼養衛生管理基 準」による対策を徹底する。 特に、野鳥、ねずみ等の野生 動物対策として、侵入防止ネ ットの点検と修繕、鶏舎壁面 の破損や屋根と壁の隙間等、 小型の野生動物が侵入しうる 経路の点検と修繕を必ず行う (写真1)。また、疑わしい症 写真 1 鶏舎だけでなく倉庫や 堆肥舎にも防鳥ネットを張る 状を発見した場合には、直ち に最寄りの家畜保健衛生所へ通報する。 その他の具体的な対策方法については、11~1月に掲載して いる。また、下記の農林水産省(消費安全局)のホームページ にも詳細が掲載されているので、参照して欲しい。 http://www.maff.go.jp/j/syouan/index.html 豚流行性下痢(PED)は、特に若齢豚で症状が重篤化しやすく、 (2)豚流行性 哺乳豚での死亡率は時に 100%に達し、経営に大きなダメージと 下痢の予防 なる。今シーズンも9月から1月 25 日までに全国 9 県 24 農場で 発生している。 本病は糞便等を介して直 接的又は間接的に経口感染 し、冬期から春期までにか けて流行しやすいという特 性を踏まえ、日頃からの飼 養衛生管理の徹底による侵 入防止が重要であり、「PED 写真2 細霧装置による畜舎内消毒 項 目 作 業 内 容 防疫マニュアル」や「飼養衛生管理基準」を参考に、農場や畜舎 出入口での消毒、作業者の衣服の更衣、長靴の履き替え等を徹底 するとともに、早期に異常を発見するために豚の観察を励行し、 疑わしい症状を発見した場合には、直ちに家畜保健衛生所へ連絡 する。 (3)消毒薬の 凍結防止 本県でも山間部等を中心に畜舎外側に置いた踏込消毒槽の消 毒液が凍結する場合がある。可能であれば消毒槽が凍る期間だ けでも畜舎の入り口内側に置く。畜舎外側に消毒槽を置く場合 には、消毒液に凍結防止剤を添加すると凍らずに消毒効果を維 持できる。愛媛県では、-10℃を目安に希釈濃度を設定する(表 1)。 なお、踏込消毒槽に有機物が混入すると効力が低下するので、 長靴は必ず水洗いしてから踏込消毒槽で消毒する(写真3)。ま た、畜舎ごとに専用の長靴を置き使用することも病原体侵入防 止の効果が高い。 表1 踏込消毒槽に利用できる凍結防止剤 凍結防止剤 使用方法 使用する消毒薬 規定量の消毒液を作 ・複合次亜塩素酸系消毒 り、消毒液の半分量 薬、塩素系の消毒薬 の凍結防止剤を加え ・500 倍希釈の逆性せっ る(凍結防止剤の濃 けん(ウインドウォッ 食品・飼料添加物に 度が約 30%、約-10℃ シャー液のみ使用可) 用いられるプロピレ まで有効) 自動車の不凍タイ プのウインドウォ ッシャー液※ ングリコール ※主成分がメタノールのもの(北海道十勝家畜保健衛生所資料より作成) 写真3 靴は汚れを落としてから消毒槽に入れる (畜産研究センター)
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