先端ITを活用した 新たなサービス構築のアプローチ

トピックス
先端 IT を活用した
新たなサービス構築のアプローチ
先端 IT の活用は、今や企業の経営課題といえる。しかし、そのアプローチ
は、従来のシステム開発とは異なり、確立していない部分も多い。本稿で
は、新たなサービス構築のアプローチにおけるポイントや、具体的な検討
方法を紹介するとともに、その実現には企業の全社レベルの取り組みが必
要不可欠であることを提言する。
野村総合研究所 システムコンサルティング事業本部
産業 IT コンサルティング部 上級システムコンサルタント
に っ た
か ず き
新田 一樹
専門はシステム化構想・計画策定、RFP 策定・ベンダー調達
先端 IT を生かしきれない企業
IoT や AI などの多様な技術が爆発的に登場
る。一方、先端 IT を用いたシステム化は「新
サービス開発型」であり、従来の開発プロ
ジェクトとは様相が異なる。
し、IT を活用したビジネスのデジタル化が
ここでは先端 IT 活用による新サービス検
驚異的な速さで拡大しているなか、先端 IT
討のアプローチを図 1 にまとめた。この中か
の活用が企業にとって競争優位の源泉となっ
ら各フェーズにおけるそれぞれのポイントを
ている。しかし、現場からは「経営層から、
3 つ説明する。
ビッグデータを使って新たな事業を考えよ、
と言われているが何をどうやって進めたらよ
(1)ニーズベースからシーズベースへの思考
の転換
いのか分からない」
「IoT のような新しい領域
新サービスの開発には「この技術で何がで
は、社内で誰もやったことがないのでニーズ
きるか」といった、先端 IT というシーズ(タ
が分からず、活用アイデアも出てこない」と
ネ)視点でのアプローチが必要である。ま
いった声が聞こえてくる。先端 IT を活用し
た、社内でデジタルデータをいかに活用する
た新たな IT サービスの実現に、企業はどの
かという観点から、自社の既存データや設備
ように取り組んでいくべきか。
資産の活用もシーズであると考える。
この「先端 IT」と「データ・設備資産」
従来のシステム化アプローチとの
違い
従来のシステム化の範囲は既存の業務が中
心であるため、基本的には「問題解決型」で
ある。それはニーズ起点のアプローチであ
り、そのニーズを提示する組織も明確であ
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という 2 つのシーズを取り込むことが新たな
アプローチの特徴である。「ニーズベースか
らシーズベース」への思考の転換が重要であ
り、企業としてどう組織的に解決するかがポ
イントである。
(2)事業部門を交えた推進体制
シーズベースでの新サービス開発において
| 2017.02
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は、そもそもその技術や IT 資産が、どのよ
ステムを開発することが多く、実績のある
うな事業に適用できるのかを模索するところ
パッケージを用いることも多い。しかし、先
からスタートする。そのため、企画部門や
端 IT を使った新サービスの検討では、その
IT 部門のメンバーで組織を作り、事業検討
ようなパッケージはほとんどなく、導入実績
を進めるケースが多い。
の多いサービスプロバイダーもそれほど多く
はない。そこで PoC のフェーズを設けること
しかし、筆者が相談されるいくつかのプロ
が必要となる。
ジェクトでは、システムの実現性を確認する
簡 易 的 な ト ラ イ ア ル 分 析、 す な わ ち PoC
その PoC の実施内容として、特に強調して
(Proof of Concept)の段階になって、IT 部
おきたいのは「離陸計画」の考慮である。離
門だけが技術検証のトライアルを進めてし
陸計画とは新サービスを本格展開するまでの
まっている姿を目にすることがある。これで
イメージである。PoC では、新サービスの実
は PoC が実現性の検証ではなく、先端 IT の
現性を検証するだけでなく、そのサービスを
学習や技術検証に偏ってしまう。想定する新
継続的に提供するために必要となるリソース
サービスの妥当性や、それがビジネス課題の
や課題の整理、今後のロードマップなど、経
解決につながるかどうかを十分に検証するた
営の判断に必要な材料を集めることが必要と
めには、PoC フェーズに事業部門を巻き込む
なる。
事例を挙げよう。A 社はデータ活用のため
体制作りがポイントとなる。
(3)離陸計画も想定した PoC の実施
のシステム基盤構築を検討していた。どのよ
その PoC の実施内容が、もう 1 つのポイン
うな分析ツールを導入するか、どこにどのよ
トである。従来のシステム開発は、既存の業
うにデータをためておくかといった基盤の検
務やシステムを参考にして、新たな業務やシ
討をしていたが、データ分析基盤に蓄積する
図 1 先端 IT 活用検討の進め方例
PoC フェーズ
企画検討フェーズ
事業仮説リストアップ
実現性の検証
新事業
施策の
詳細化
PoC
実施
新組織運営
イメージ整理
投資判断
推進体制検討&事業構想策定
事業仮説
設定
先端 IT
動向調査
ビジネスモデル検討
データ・
設備資産
の把握
新事業イメージ
経営者
ヒアリング
検討対象事業選定
施策ロングリスト作成
現行事業
モデル
確認
事業構想策定
(3)離陸計画も
想定した
PoC
経営層
(1)2 つのシーズを
インプット
企画部門
IT 部門
(2)事業部門を交え
た推進体制
企画部門 事業部門 IT 部門
事業部門 経営層 企画部門 IT 部門
PMO(Project Management Office)による横断管理
計画
作成
進捗
管理
課題
管理
横串
調整
企画部門 IT 部門
2017.02 |
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実データのクレンジング(正規化などを行い
発でも、パッケージやミドルウェアなど技術
データの品質を高める作業)や登録作業の運
調査は行うが、ここでは主に技術の概要とそ
営体制についての検討が抜けていた。また、
の活用事例、利用可能なサービスや製品を調
B 社では、IoT 基盤を検討していたが、パブ
べる。ただ、ある企業の担当者は次のような
リッククラウドを用意するところまでしか考
悩みを話していた。「先端 IT を常にウオッチ
えておらず、IoT サービスを継続的に維持す
しているような部署は当社にはない。個別に
るためのデータ分析やセキュリティ対策、シ
ベンダーから製品情報を聞くことがあるとい
ステム維持・運用のコストシミュレーション
う程度だ。これでは世の中の技術の進化を網
が抜けていた。
羅的に把握できない」。先端 IT については、
「パブリッククラウドが気軽に使えるから、
インターネットで検索するとさまざまな情報
PoC をやってみよう」というのは最近よく聞
を見つけることができるが、なかなか体系立
く話だが、実はここに落とし穴がある。新
てて整理されている例はない。これは地道に
サービス検討は、確かに「トライアルでやっ
集めていくしかないが、例えば野村総合研究
てみないと分からない」ということが多く、
所(NRI)では、研究員が継続的に技術情報
試行錯誤することこそが王道ではある。しか
を調査し、特定の IT 領域について今後の進
し、無計画に始めることは、せっかくの取り
化や動向を予測したものを「IT ロードマッ
組みも無駄になりかねない。きちんと PoC の
プ」として公表している。他にも、先端 IT
目的や進め方、継続的な運営の仕組みを検討
に関するセミナーなどに参加する手段も
した上で、システム実装なり外部サービスの
ある。
活用なりを進めるべきである。
しかし、単に先端 IT やその事例を多数見
つけたとしても、自社への適用を検討するた
新サービス構築における具体的な
検討ポイント
ここまで挙げた 3 点について、さらに具体
例を交え、検討ポイントを説明したい。
(1)シーズベースでの検討方法
先端 IT を活用する場合のシーズとしては、
先に述べたように「先端 IT」と「データ・
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めの工夫が必要だ。筆者は図 2 に示すような
形で整理する方法を提案している。これは、
先端 IT を小売事業に適用することを想定し
た際の IT ×小売事業の事例マップの一部で
ある。先端 IT と小売事業におけるバリュー
チェーンを整理し、活用方法や活用事例を
マップ化したものである。
例えば IoT ×アフターサービスという領域
設備資産」の 2 種類がある。
では、家庭用プリンターにおけるインクの使
①先端 IT 動向の調査
用状況を計測し、インクが切れる前に交換用
こんぽう
世の中にどのような技術があり、それらが
カートリッジとリサイクル梱包材が送られて
どのように活用されているのか、先端 IT 動
くるという米国 Hewlett-Packard 社(以下、
向を調査する必要がある。従来のシステム開
HP 社)の事例がある。カートリッジを売る
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先端ITを活用した新たなサービス構築のアプローチ
図 2 先端 IT ×小売り事業の事例マップ
企画
IoT
(画像認識、
GPS 含む)
AI、機械学習
チャネル運営
仕入れ・物流
(店舗、Web など)
・在庫状況のリアルタイム ・棚管理の高度化
・器具類や店舗設備など
取得と発注最適化
・顧客の動線分析
データによる商品企画検討
・検品効率化
アフターサービス
・ア プ リ で の ク ー ポ ン、通 ・販売した商品・設備に関す
知、店舗案内
る利用状況把握
・スマートショッピングカート
・クラウドソーシングデリバリー
・AI による Web 接客で顧客 ・見積もり回答、仕入価格計 ・インストアマーケティング ・店 舗 で の 商 品・売 り 場 の ・AI を活用したコールセン
情報収集
算の自動化
(来店人数計測、年齢性別
案内
ター業務の効率化
・売れ筋商品の分析
計 測、店 内 滞 在 動 態 分 析 ・顧客の好みに合った商品
など)
のリコメンド
-
・仕入れ商品の格納作業効 ・スタッフへの各種指示、サ ・スマートグラスによる接 ・利 用 状 況 に 応 じ た 課金
率化
ポート
客支援(スタッフによる顧
サービス
・決済方法の効率化
客への販売サポート)
-
・物流配送の自動化・無人化
-
・RFID(Radio Frequency -
IDentification)と 組 み 合
わせた倉庫管理の効率化
ウェアラブル
-
自動運転
ドローン
販売・配送
・ミ ニ 配 送車に よ る 無人 -
配送
・配 送 困 難 地 域 へ の 商 品 ・販売した商品・設備に関す
配達
る利用状況把握
・納品先の事前調査
・稼 働 状 況 に 応 じ た 保 守
サービス
のではなく、印刷するページ数で課金する
を整理し、その中の「ハンズフリー」機能に
サービス事例であるが、これはサードパー
着目した結果、設備メンテナンスにおけるハ
ティーに顧客を奪われないための施策であ
ンズフリー支援システムを構築した。始めは
り、インク切れにより顧客に不便を感じさせ
なかなかアイデアが出てこなかったが、利用
ないための IoT 技術を活用したシステムであ
者の想定やオペレーションなど、具体的な
る。このようなサービスは、センサーの小型
ケースを想定することでサービスアイデアを
化やモバイルネットワークの拡大により、購
リストアップすることができた。
入者の家庭やオフィスにあるプリンターの
②データ・設備資産の整理
データを入手できるようになったことで、可
もう 1 つは現在保有しているデータ資産や
能となった。HP 社はこのような技術の進化
設備資産を整理することである。業務効率化
(シーズ)に目をつけたのであろう。
を考える場合は業務プロセスに注目すること
このように IT の概要やその適用事例をバ
が多いが、先端 IT の活用を検討する場合は、
リューチェーンのような枠組みで整理してお
保有しているデータ資産や機器・設備に着目
くと、自社の業務に対して先端 IT の活用イ
するとよい。そこからどのような情報を収集
メージが湧きやすい。ただ先端 IT 事例を理
できるかを考え、どのような新サービスが可
解するだけでは、実際に何か事業アイデアを
能かを検討する。
出そうと思っても、なかなか思いつかないか
らである。
例えばよく次のような悩みを聞く。「デー
タは大量にある。ただ、どう活用すればよい
もう 1 社例を挙げてみたい。C 社ではウェ
のかアイデアが出ない」。簡単にアイデアが
アラブル端末活用に関する新サービスの検討
出てくるわけでもなく、確かに難しい問題で
を行った。ウェアラブル端末の技術的な特徴
ある。1 つのヒントとして、IoT やデータ分
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析技術の活用方法の検討には、4 つの活用領
仮説をリストアップした。これらの事業の可
域に当てはめて考えることを筆者は推奨して
能性について、事業部門側との意見交換を行
いる(図 3 参照)。IoT の活用事例を調べる
うのだが、その際に、事業部門の部門長にも
と、おおよそ「設備・環境の検知」
「運用・
同席してもらい意見を聞く機会を設けた。現
保守の最適化」「顧客サービスの高度化」「予
場に近い担当者にヒアリングしても、新しい
測・シミュレーション」の 4 つに分類される。
取り組みに対しては前向きな意見が出てくる
筆者はこれに、さらにその活用事例における
とは限らない。また、事業部門を交えて PoC
影響範囲と関連組織を当てはめて図式化し
を進める際には部門長に承認を得なければな
た。活用の類型が分かっていれば、自分たち
らない。それなら最初から現場担当者と部門
が保有するデータ資産の活用方法について、
長に同時に意見を聞き、話を擦り合わせなが
活用レベルや組織の観点で視野を広げて検討
ら進めた方が効率がよい。
先端 IT 活用には事業部門の参画が重要だ
することができる。
(2)事業部門を交えた推進体制
が、事業部門側が乗り気ではなく、IT 部門
事業部門を巻き込むことが重要であること
主導で検討を進めなければならない場合もあ
は先に述べた。IT に関する取り組みに対し、
る。経営層や事業部門へ先端 IT 活用の事業
事業部門がどのように参画するか(してもら
仮説を提案するためには、事例調査やコンセ
うか)については企業の組織風土、新サービ
プトの整理などに外部コンサルティングを活
ス検討の発起人が誰かによるところが大
用するのも 1 つの手法である。
(3)離陸計画を考える
きい。
ここでは NRI がある企業と行った取り組み
新サービスを考える時、つい IT での実現
を紹介する。D 社の企画部門と NRI が先端 IT
手段ばかり検討してしまいがちであるが、そ
を活用した事業アイデアを考え、多数の事業
れ以前に事業としての重要性や、運営体制の
検討も重要である。
図 3 IoT 活用の 4 つの領域
予測・シミュレーション
市場
顧客サービスの高度化
顧客
影響範囲
社内
運用・保守の最適化
・稼働管理
・設備形成最適化
・オペレーター支援
・運用最適化
・現場や工場に設置された設備 ・運用自動化
・作業員の健康・バイタル情報 ・在庫最適化
・現地の気温・湿度・天気
・店舗や商品棚の状況
・販促活動最適化
・サービスカスタマイズ
・動的プライシング
・新サービス企画
・アフターサービス
・マーケティング分析
・需要・供給予測
・経営支援ダッシュボード
(景気概況、リアルタイム
な稼働状況など)
現場
設備部門
関連組織
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築プロジェクトを行っ
た企業を例に、先に述
べた「離陸計画」のア
プローチについて考え
てみたい。
設備・環境の検知
現場
プラットフォーム構
E 社では、プラット
フォームそのものに加
え、以下の 3 点につい
営業・サービス部門
経営・企画部門
ての議論も行った。
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先端ITを活用した新たなサービス構築のアプローチ
①サービス基盤組織
に取り組むことの意義を、経営層に説明して
クラウドでのサービス提供基盤構築を行う
了承を得る必要がある。往々にして、新サー
に当たり、単に基盤を用意するだけでは基盤
ビスの投資対効果は説明が難しい。このサー
の活用は進まない。活用してもらうための教
ビスを行うことにより、既存商品・サービス
育や啓発、個別プロジェクト支援といった活
に対してどのような付加価値の向上につなが
動が必要となる。他にも、セキュリティ対策
るのか、蓄積されるノウハウがどのように組
や、システム管理業務など、通常のシステム
織に貢献するのか、そのために必要なコスト
開発であれば当然検討する運用組織機能も含
と体制も合わせて説明する必要がある。
め、サービス基盤組織をどのように組成する
新サービスは組織にとっては新たな業務が
のか、どのくらいの要員が必要なのか、その
発生することであると認識し、相応の組織対
組織のコストは誰がどう持つのかを議論し
応を行うことを想定して経営層と話を進める
た。既存の IT サービス関連の事業部を受け
べきである。
皿にするか新たに組織を作るかを議論し、プ
ロフィットセンター(利益を生み出す責任を
持つ部門)とするかコストセンター(利益を
生み出さない部門)とするかといった組織レ
経営層の積極的な関与が必要
経営層や事業部門から十分な時間やリソー
ベルの議論も行った。
スも与えられないまま、新サービスへの対応
②コスト試算
を指示され、IT 部門でどう対応するか悩ん
先端 IT 活用は、投資コストも収益も見通
でいる企業の話を耳にする。また、IT 部門
しが立てにくい。しかし、たとえ皮算用で
側で何か新しいことをやりたいと考えつつ
あったとしても、コストシミュレーションを
も、なかなか経営層を説得できず、リソース
することで、どこにどのようなコストがかか
の確保に悩んでいるケースもある。
るのかを考えるきっかけになる。コストシ
先端 IT への取り組みは、投資に見合う効
ミュレーションでは、中長期でのロードマッ
果の見通しを立てにくく、コストや時間や手
プも合わせて描く。新サービスはいきなり黒
間をかけないように進めようとしがちであ
字で始まるわけではない。最初の何年かは赤
る。しかし、経営層は、「先端 IT 活用」を積
字で始まり、いずれ黒字になるという想定も
極的に考えなければならない局面に来てい
必要である。他社事例や、既存事業の売り上
る。既存の商品の強化や業務のコスト削減な
げ・社員数などを基に、概算でもよいのでコ
ど、足元の取り組みももちろん大切である
スト試算をしておくと、経営層への説明に利
が、だからといって先端 IT 活用を手をこま
用できる。
ねいて見ていては、市場において競争優位性
③プロジェクトの意義
を失いかねない。本稿で説明したアプローチ
3 つ目がプロジェクトの意義である。PoC
実施後には、先端 IT を活用した新サービス
を参考に、早く最初の一歩を踏み出すべきで
ある。
■
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