県民協働型評価企画提案書・見積書作成要領 (PDFファイル 267.8KB)

県民協働型評価企画提案書・見積書作成要領
はじめに
本書は、評価企画提案書を作成する際に参考となるポイントをまとめたものです。より詳しい内容は、「県
民協働型評価ハンドブック」に掲載していますので参考にしてください。
※ 「県民協働型評価ハンドブック」は、県のホームページ(http://www.pref.iwate.jp/)のサイト内検索に
「県民協働型評価ハンドブック」と入力し検索するとご覧いただけます。
1
評価しようとするテーマとそのねらい
(1) テーマ
【記載例】
タイトル:○○の更なる活性化に向けた人材・組織の育成について
県の施策:○○○○○○○○○(P.6~15 から転記)
【解説】タイトルには、提案者が評価したいテーマを的確に示すものを記入してください。県の施策には、ア
クションプラン【政策編】については、「具体的な推進方策」、復興関連施策については、「取組項目」の中か
ら評価テーマに最も関連する項目を記入してください。
テーマの選び方としては、提案者が行っている活動のほかに、普段の生活や仕事などで県の施策に疑問に思
ったことなどからテーマを選定してみるほか、地域で問題となっていることや、具体的推進方策の取組の一部
を対象としても構いません。例えば、具体的推進方策が「○○体制の整備」といった場合、「××地域におけ
る○○体制の整備のあり方」や「○○体制の整備における△△の取組について」など、提案者が具体的な問題
意識を持っている部分を評価対象とすることができます。
(2) ねらい
① 評価テーマに対する提案者の考え(問題意識)を説明してください。
(県民協働型評価ハンドブックP.9・10 参照)
【記載例】
県による○○に対する○○の整備や○○などにより、県民の○○に対する意識は高まっていると思われる
が、○○に取り組んでいる現場の感覚としては、行政主導の取組やイベントへの参画などがほとんどで、県
民の主体的な取組は少なく、必ずしも県民意識の向上が実際の行動に結びついていない現状にあると考えら
れる。
このようなことから、県民による主体的な○○の取組を実現するための解決策を得るための検証が必要と
考える。
【解説】評価テーマに対する提案者の問題意識を説明してください。評価テーマ等に関する事実やデータ、提
案者の経験や実感に基づいた現状に対する認識と現状に対する問題、変えていくべきと考える課題などを具体
的に記入してください。
記載に当たっての留意点として、提案者が考える現状と県の施策で目指しているものとのギャップが何か、
あるいは県の取組に足りない部分は何かを明確にしていただく必要があります。この部分が曖昧な状態のまま
解決しようとすると、全てを網羅的に評価しようとして的を絞った評価ができず、全ての問題を解決しようと
して解決策が抽象的で散漫なものになってしまいます。
また、提案者の思い込みではなく「何が問題なのか」を正しく捉えるために、「現状」を正確に捉える必要
があります。県の取組などで現状のデータが不足している場合は、県庁政策推進室にご相談ください。
提案者の現状認識
県民の○○に対する意識は高まっているが、主体的な取組は少ない。また、取組は行政主導で、
イベントへの参画など単発的なものであり、取組の質は高くない。
ギャップ
【問題】
① ○○の主体的な取組みが少ない。
② 取組みの質が高くない。
アクションプラン-具体的推進方策の主な取組内容
○○を推進するために、○○の整備や○○に取り組みます。
1
② 問題を検証し、課題の解決策を得るために、どのような観点から評価進めるのかを説明してください。
(県民協働型評価ハンドブック P.9~15 参照)
【記載例】
○○に関する県民の主体的な取組みが行われていない原因としては、県民への情報提供のあり方、人材育
成体制の不備、○○などが考えられるが、県民の主体的な取組を実現するためには、活動の中心となる人材
が必要不可欠であり、最も重要であると考えられることから、人材育成の観点から評価を行うこととする。
具体的には、リーダーの育成が計画的に行われているかどうか、主体的な取組を行うための知識やスキル
の提供がうまくいっているかどうかなどを評価する。
【解説】記載に当たっては、次のような流れで考え方を整理してみてください。
まず、問題が発生している要因を考えてみます。「(2) ねらいー①」で明らかになったギャップが「なぜ、
発生しているのか」という問いを3~5回繰り返すことで本当の原因を分析し、提案者の仮説を組み立ててく
ださい。
この際は、提案者の団体、グループ内での既成概念にとらわれないように、ポストイットに思いつくままに
意見を書き出すなどして自由にアイデアを出し合い、内容の近いものを集めてグループ化し、次のような階層
図を作成するなどして因果関係がつながるように整理してみることが効果的です。
【問題の原因を分析するための階層図】
県民への情報提供のあ
り方に関する原因分析
※この階層図はあくまで参考です。
【問題点】
○○に関する県民の主体的
な取組が少ない
人材育成のあり方に
関する原因分析
なぜ?
○○に対する理解が深
まっていないから
主体的に取り組む体制
が整っていないから
なぜ?
○○に関する情
報がうまく伝わ
っていないから
***
なぜ?
・・・
活動の核となる人
材が少ないから
なぜ?
取り組 み方が わ
からないから
***
なぜ?
なぜ?
生活に密着した、
生活に役立つ形
の情報となって
いないから
・・・
インセン
ティブが
ないから
○○の知識
を習得する
機会が少な
いから
なぜ?
・・・
身近に指導し
てくれるとこ
ろがないから
なぜ?
なぜ?
県民が取り組む
ための視点で○
○を考えていな
いから
核となる人
の負担が大
きいから
・・・
核となる人
への支援が
少ないから
○○に取り
組むための
マニュアル
などの情報
がないから
***
・・・
次に、この図の中から評価をする部分(観点)をいくつか選び出します。評価活動にかけられる資源(ヒト・
モノ・カネ・時間・情報)は限られており、提案者の資源レベルを越える評価は評価の質を落としてしまう原
因ともなりますので、次のようなポイントで評価の観点を選んでください。
なお、他の事業や研究等と組み合わせて評価活動を行うことは構いませんが、県の委託費用の上限が、75
万円(消費税及び地方消費税を含む)であることも考慮し、評価の観点を選んでください。
【選び出す際のポイント】
①
その原因から問題点までのつながりが良い。(因果関係の仮説がしっかり整理されている)
②
原因が事実であるかどうか確認できる(調査が可能なもの)。
③
その原因に手を打てば問題が解決され、成果が上がることが期待できる。
2
2
評価の方法
より多くの県民の方々や関係者の生の声や実感を評価に反映するため、どのような手法で評価を行い
ますか。具体的な調査の想定規模や活動予定量(対象、地域、回数など)も併せて、記入してください。
(県民協働型評価ハンドブック P.17~19 参照)
【記載例】
評価の観点
調査目的
活動予定量
備
考
① ○○に関する人材・組織育成
○○の知識習得状況・研修ニーズの把握
調査対象・地域
調査手法・実施地区等
○○の活動を行っている団体
アンケート調査(郵送法)
○○の活動を行っている団体
ヒアリング調査
(盛岡地区・**地区)
○○の研修を受講した方
ワークショップ(盛岡地区)
ヒアリング調査の実施対象地区は、変更の可能性有り。
回数など
20 団体
2団体
1回 15 名
【解説】評価の観点ごとに、何を知るために誰に対してどのような調査を実施するかを整理してみてください。
調査活動の手法や準備の仕方については、県民協働型評価ハンドブック(P.17~19)で紹介しています。
前頁でも触れましたが、提案者の資源(ヒト・モノ・カネ・時間・情報)を考慮しながら調査規模や活動
量を検討し、自分たちが持っている資源レベルで対応できる評価内容にしてください。流動的な事項がある
場合は、備考欄に必ず記載してください。活動予定量は必要に応じて項目を増やして構いません。
また、見積書の積算はここで記載した内容と整合性を図るようにしてください。
なお、県では、県政を推進していく上で県民の声を直接聴く機会を重視しており、この事業においても、
評価活動として、県民参加型のワークショップの開催が望ましいものと考えています。このため、評価手法
にできる限りワークショップの開催を盛り込むようお願いします。
(県民参加のワークショップを開催する場
合は、審査において加点対象とします。)
3
評価実施のスケジュール
【記載例】
区分
内容
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10 月
上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下
県 の 取
県へのヒアリング
組 状 況
と資料収集
把握
アンケート調査/
結果分析
人材・組 ヒアリング調査/
結果分析
織育成
ワークショップ開催/
結果分析
・・・
○○調査
△△調査
調 査 結 調査結果の総
果 の と 合分析
り ま と
報告書の作成
め
9月末までに報告書を作成、10 月末までに意見交換を踏まえ報告書を調整
【解説】2 評価の方法 に記載した評価活動の実施スケジュール(調査内容だけではなく、調査結果の分析や
報告書作成について)を記載してください。調査結果の分析や報告書の作成期間が短いと、せっかくの調査結
果を十分に生かしきれないまま報告書を提出せざるを得なくなる可能性がありますので、それらの作業にかか
る期間を長めにとっておくことをお勧めします。
なお、評価活動の終了時期は 10 月末である必要はなく、その前に(早く)活動を終了しても構いません。
3
4
見積書の作成
【記載例】
積算項目
人件費
直
接
経
費
金
額(円)
○○○,○○○
謝
金
○○,○○○
旅
費
○○○,○○○
使 用 料
積算の内訳
・アンケート実施(設計、集計、とりまとめ)
・ヒアリング実施(設計、とりまとめ)
・ワークショップ実施(設計、開催準備、当日対応)
・分析、報告書作成
・ワークショップ実施経費(講師謝金)
・ヒアリング調査経費(○○地区・△△地区)
・ワークショップ実施経費(講師旅費、参加者旅費)
○○,○○○
・ワークショップ開催会場経費(○○会議室)
その他
諸経費
○○,○○○
・事務用品費(コピー用紙等)
・印刷費(アンケート、ヒアリング資料、報告書等印刷料)
・通信運搬費(アンケート等郵送料)
・その他(ワークショップ参加者用茶菓代)
一般管理費
○○,○○○
・管理部門人件費
・回線使用料
・事務所光熱費
小
計
△△△,△△△
消費税
××,×××
合
計
小計×8%
◎◎◎,◎◎◎
【解説】2 評価の方法 に記載した評価活動に必要な経費について全て記載してください。この際、支出履歴
が確認できない経費を計上することがないよう注意してください。様式にない積算項目を計上したい場合は、
適宜欄を追加して構いません。
全ての積算項目を埋める必要はありません。例えば、ワークショップで講師を呼ばない場合など、謝金が
必要ないときには謝金欄を0円と計上します。
積算の内訳は、各費目について[単価×人数×回数=金額]等のように内訳が峻別できるように記載してく
ださい。人件費は「様式3」の「本業務の実施体制」に記載している者に支払う報酬、賃金等について計上
してください。
一般管理費は、各積算項目では計上されない経費が必要な場合に計上してください。原則として、直接経
費の 15%以内とします。一般管理費以外の各項目の割合に制限はありません。
積算作業の中で、想定している評価活動が妥当な規模かの確認も改めて行ってください。なお、積算の合
計が 75 万円を超えていると、提案が無効となりますので御注意ください。また、積算の内訳には項目だけ
の記載で構いませんが、積算は審査基準の一つですので、できるだけ実態に沿った内容となるよう精査して
ください。
4