エネルギーの使用の合理化等に関する法律施行規則の一部改正について

エネルギーの使用の合理化等に関する法律施行規則の一部改正について
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年
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月
経済産業省資源エネルギー庁
省エネルギー・新エネルギー部
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1.概要
(1)エネルギーの使用の合理化等に関する法律(以下「省エネ法」という。)では、エネルギー
を原油換算で 1,500kl/年以上使用している事業者を特定事業者として経済産業大臣が指定し、
当該事業者は毎年省エネ法施行規則様式第 9 及び様式第 11 に基づく様式で定期報告書の提出を
義務づけている。さらに、当該事業者が設置している工場等において、省エネ法第 7 条の 4 又
は第 17 条に基づき前年度におけるエネルギーを原油換算で 1,500kl/年以上使用している工場
等はエネルギー管理指定工場等(以下「指定工場等」という。)に指定され、翌年度の 7 月末
日までの報告を義務づけている。
一方、地球温暖化対策の推進に関する法律(以下「温対法」という。)においては、省エネ
法第 7 条の 4 又は第 17 条の指定の有無に関わらず、前年度におけるエネルギー使用量が原油換
算で 1,500kl/年以上使用している特定事業所(工場等)に報告(※)を義務づけている。
このため、温対法上の報告対象であるにも関わらず、省エネ法において新規に指定を受ける
工場等(以下「未指定工場等」という。)が 7 月末日以降に指定を受けて翌年度報告をするま
での間、省エネ法上の報告義務が生じない状態が発生するため、温対法の報告対象である未指
定工場等から温室効果ガス排出量等を報告できるよう変更をする必要がある。
※
温対法 34 条で省エネ法報告書の提出をもって温対法の報告とみなすとされている。
(2)京都議定書第一約束期間の調整期間終了に伴い、当該様式における京都メカニズムクレジッ
トの量を報告する欄を削除する必要がある。
(3)ベンチマーク制度については、平成 28 年 6 月に閣議決定された『日本再興戦略 2016』の中で
「産業トップランナー制度の対象について、全産業のエネルギー消費量の7割のカバーを目指
す」との目標が設定されたことを受け、今後対象業種の区分が増える予定であることから、当
該様式中業種の区分を書き下す記載を削除する。
(4)平成 25 年省エネ法改正時に工場等におけるエネルギーの使用の合理化に関する事業者の判断
の基準(以下「判断基準」という。)の目標部分において、ISO50001 の活用の検討に関する項
目が追加されたものの、定期報告書様式中で当該部分について報告箇所がなく、事業者の取組
について十分把握できていないため、活用の検討状況が報告できるようにする。
(5)行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律第 4 条に基づき、
法人番号の利用による識別管理を促すため、省エネ法で規定される申請等の様式に法人番号の
記入欄を追加する。
2.主な改正内容
(1)温対法と省エネ法の不整合部分に係る報告の追加
省エネ法では報告対象外である未指定工場等について、温室効果ガス排出量等を報告するた
めに様式第 9 及び様式第 11 の「特定-第 11 表」に備考欄を追加し、未指定工場の指定表の記
入を行う旨の記述を追加する。
(2)京都議定書第一約束期間終了に伴う京都メカニズムクレジット報告欄の削除
様式第 9 及び様式第 11 の「特定-第 12 表 6 の 1、6 の 3 及び 6 の 4」の様式の修正及び「特
定-第 12 表 6 の 2」を削除する。
(3)ベンチマーク拡大に伴う省エネ法定期報告書様式の一部修正
様式第 9 及び様式第 11 の「特定-第 6 表」備考中「(1A から 6B まで)」」を削除する。
(4)ISO50001 の把握に係る省エネ法定期報告書の報告欄の追加
判断基準の目標部分に記載された「ISO50001 の活用の検討」に係る取組状況を報告するため
に様式第 9 及び様式第 11 の「特定-第 8 表」に ISO50001 の活用状況についての報告欄を追加
する。
(5)法人番号の利用に伴う様式改正
省エネ法各種申請等において法人番号を利用するため、様式第 1~9、様式第 11~20 及び様式
第 21~25 に法人番号記載欄を追加する。
3.今後のスケジュール
平成 29 年 2 月 2 日(木)から 3 月 3 日(金)まで パブリックコメント
平成 29 年 3 月 31 日(金) 公布
平成 29 年 4 月 1 日(土)
施行