Untitled - 東北経済産業局

2.個別の動向
① 業況判断
業況判断は、製造業、非製造業とも横ばい感が強い。
・製造業では、「変化なし」とする企業の割合が高いが、自動車、半導体関連、ス
マートフォン関連で「良くなった」とする企業があった。
・非製造業も、
「変化なし」とする企業の割合が高いが、
「悪化」が前期と比較して
増加した。
・平成 29 年 1-3 月期の先行きについては、製造業、非製造業とも「変化なし」と
する見通しが多い。製造業では、自動車、半導体関連で引き続き「改善」とする
企業が多い。
・平成 29 年 4 月以降の先行きについても、「変化なし」とする見通しが多かった。
【企業の声】
(一例)
<当期>
○「業況は良くなった」と回答した企業
・自動車、半導体関連が全体的に堅調となっている(生産用機械)
・スマートフォン向け部品は中国向けで増加している(電子部品・デバイス)
・中国向けの車載電池用部品の増産を開始した(生産用機械)
・10月の国体開催で宿泊の売上げが伸びた(宿泊業)
・低価格の企画商品が定着し、夫婦単位の旅行商品が好評だった(宿泊業)
・団体旅行が好調である(旅行業)
○「業況は変化なし」と回答した企業
・北米向けが減少、中国向けが持ち直している(生産用機械)
・一品単価が減少しているが、買上げ点数が増加傾向である(スーパー)
○「業況は悪くなった」と回答した企業
・製品価格が値下がりし、資材価格が高値である(パルプ・紙・紙加工品)
・海外需要の減少の影響により悪化している(業務用機械)
・来客数が伸び悩む(ホームセンター)
・個人の来場客が伸び悩んでいる(娯楽業)
<先行き(1-3 月期)>
○「業況は良くなる」と回答した企業
・自動車、半導体関連が堅調に推移していく(生産用機械)
・自動車関連向けの増産で生産量は右肩上がりが続く(生産用機械)
○「業況は変化なし」と回答した企業
・翌期はほぼ計画通り、堅調に推移する見込である(電子部品・デバイス)
・不要なものへの消費がなくなり、衣料品・高額品の売上げ低迷が予想される(百貨店)
○「業況は悪くなる」と回答した企業
・消費者の節約志向が定着しており、また原油高の影響が不透明である(ホームセンター)
<先行き(4 月以降)>
○「業況は良くなる」と回答した企業
・新商品の販売開始と北米向け輸出の継続出荷により業績向上を見込む(食料品製造業)
・生産能力を上げるとともに、付加価値の高い製品の拡販を予定(電子部品・デバイス)
○「業況は変化なし」と回答した企業
・オリンピック需要による稼働増加、世界経済の景気減速により変化なし(鉄鋼業)
○「業況は悪くなる」と回答した企業
・震災復興需要、公共工事の減少、民間の大規模プロジェクトがない(窯業土石製品)
・手持ちの復興工事が完成後の見通しは厳しい(建設業)
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⑥その他の企業の声(一例)
・宮城県、岩手県のインフラ関連の復興事業の発注は終盤となっており、今後はイ
ンフラ整備から施設建設へシフトしていくと想定している(建設業)
・建売住宅は、土地価格の高騰により建設総額が上昇し、販売価格も高くなってい
るため、購入者の年齢層も 40~50 代と高くなっている(建設業)
・旅行商品の購買手段が店頭から web に変化してきており、厳しい状況が続くと
予測している(旅行業)
・先行きについて、政府の「働き方改革」の動きによっては、コスト負担増(社会
保険料の増加)となり、収益悪化も予想される(労働者派遣業)
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【北陸】 緩やかに改善している(↗)
生産は電子部品・デバイスを中心に緩やかな増加傾向となっており、個人消費は自
動車、食料品やハレの日消費が堅調で、緩やかな持ち直しの動きがみられます。
【近畿】 緩やかに改善している(↗)
生産は電子部品・デバイスや電気機械が高水準で推移し生産用機械も増加するなど
持ち直しの動きがみられます。雇用情勢が改善するなか、個人消費は緩やかな改善
の動きがみられます。
【中国】 持ち直している(→)
生産は、設備定修明けの化学や輸出好調な自動車などが増産し、緩やかな持ち直し
の動きとなっています。個人消費は、飲食料品や家電、乗用車販売が堅調に推移し、
持ち直しています。
【四国】 一部に弱い動きがみられるものの、緩やかに持ち直している(→)
生産は、中国向け需要停滞などから一部に弱い動きがあるが、衛生用紙などは高水
準となっています。個人消費は、スーパーが生鮮野菜の相場高で堅調となっており、
乗用車は普通車など一部持ち直しています。
【九州】 持ち直している(↗)
海外向けが好調で主力の自動車及び半導体で生産が増加したほか、個人消費は気
温低下で冬物商材に動きがみられるなど持ち直しの動きがみられます。
【沖縄】 改善が続いている(→)
管内の観光客数の増加、人口増加、雇用環境の改善等を背景に、個人消費が堅調
に推移しています。
※前回の調査時期と比較して景況判断に上方に変更の場合は「↗」、変更がない場
合は「→」としています。
(本発表資料のお問い合わせ先)
地域経済産業グループ 地域経済産業調査室長 田岡
担当者:川越、近田
電 話:03-3501-1511(内線:2731~4)
03-3580-4987(直通)
03-3580-6389(FAX)
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平成28年10-12月期地域経済産業調査~全体総括(1/2)~
資料2
○全体景況 (緩やかに改善している)
・生産は、車載向け・スマートフォン向けを中心に電子部品・デバイスの生産が堅調に推移。
個人消費は、衣料品の弱い動きが継続しているものの、相場高もあり飲食料品が堅調に推
移。
○生産
・自動車関連:北米等海外向けを中心に北海道、東北、関東、東海、中国、九州で堅調に推
移。国内向けは、関東、近畿、九州で新型車効果により増産。
・電子部品・デバイス:
車載向け、スマートフォン向けを中心に東北、東海、北陸、近畿、中国、九州
で堅調に推移。
・はん用・生産用・業務用機械:
半導体製造装置などが海外向けを中心に、東北、関東、北陸、近畿、 中国、
九州で堅調に推移。
○設備投資
・製 造 業 :設備の維持・更新に伴う投資に加え、一部に生産能力増強や合理化等への
投資の動きもあり、多くの企業で計画通りに投資を実施。
・非製造業:小売業の新規出店や既存店舗のリニューアルの動き。
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平成28年10-12月期地域経済産業調査~全体総括(2/2)~
○雇用情勢
・製造業:技術者などで人手不足感があり、派遣社員などの積極的な採用の動き。
・非製造業:小売業、サービス業、建設業などで人手不足感があり、募集しても集まらない状況。
○個人消費
・百貨店・スーパー:引き続き衣料品に弱い動き。スーパーでは生鮮食品の相場高もあり、飲食
料品が堅調。
・コンビニエンスストア:新店効果に加え、カウンター商材が好調。
・自動車販売:軽自動車は不振が継続しているものの、普通車は新型車効果などにより好調。
・観光:外国人観光客による消費は高額品から一般消耗品へシフトし伸び悩み。
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