税務上級 - 一般社団法人 金融財政事情研究会

第 125 回 金融業務能力検定(2017 年1月 22 日実施)
《模範解答》
・税務上級
※配点は、特に記載のない限り、公表しておりません。また、配点・試験の内容に関す
るお問合せには、お答えできません。
※合格発表は、3月1日の予定です。
一般社団法人
金融財政事情研究会
検定センター
〈合格基準〉100 点満点で 60 点以上
【第1問】(10 点)
《問1》 4)
《問2》 4)
(参考)
①
給与所得の金額
給与所得控除額:8,600千円×10%+1,200千円=2,060千円
給与所得の金額:8,600千円−2,060千円=6,540千円
(源泉徴収票から6,540千円を読み取ることもできる)
②
不動産所得の金額
ⅰ) 総収入金額 2,800千円
必要経費
3,200千円
不動産所得の金額:2,800千円−3,200千円=▲400千円
ⅱ) 損益通算の対象とならない金額
土地取得のための借入金の利息 500千円
不動産所得の赤字
500千円>400千円
400千円
・・・400千円
ⅲ) 他の所得と損益通算される金額
▲400千円+400千円=0円
③ 雑所得の金額:550千円−330千円=220千円
④
公募株式投資信託の換金により生じた譲渡損
:申告分離課税のため、総所得金額に算入されない(損益通算できない)。
⑤ 総所得金額:6,540千円+220千円=6,760千円
1
《問3》
〔計算過程〕
ⅰ) 課税総所得金額
:6,760千円(《問2》参照)−2,700千円=4,060千円
ⅱ) 所得税額
:4,060千円×20%−427.5千円=384,500円
ⅲ)復興特別所得税額
:384,500円×2.1%=8,074円
ⅳ)年税額
:384,500円+8,074円=392,574円
ⅴ) 納付すべき(または還付される)所得税額および復興特別所得税額の合計額:
392,574円−347,600円=44,974円 → 44,900円(100円未満切り捨て)
〈答〉 44,900(円)
【第2問】(10 点)
《問4》 4)
《問5》 3)
《問6》
①退職所得の金額〔計算過程〕
・収入金額:28,000 千円
・退職所得控除額:400 千円×20 年+700 千円×(※42 年−20 年)=23,400 千円
※勤続年数 41 年3カ月⇒42 年
・退職所得の金額:(28,000 千円−23,400 千円)×
1
=2,300 千円
2
〈答〉 2,300(千円)
②課税総所得金額〔計算過程〕
・給与所得の金額
収入金額:4,300 千円
給与所得控除額:4,300 千円×20%+540 千円=1,400 千円
給与所得の金額:4,300 千円−1,400 千円=2,900 千円
・公的年金等に係る雑所得の金額
公的年金収入:1,200 千円
公的年金等控除額:700 千円
公的年金等に係る雑所得の金額:1,200 千円−700 千円=500 千円
・課税総所得金額
総所得金額:2,900 千円+500 千円=3,400 千円
所得控除額:1,750 千円
課税総所得金額:3,400 千円−1,750 千円=1,650 千円
〈答〉 1,650(千円)
2
【第3問】(10 点)
《問7》 2)
《問8》 1)
《問9》
(1)
〈答〉 ① 3,654(千円)
② 600(千円)
③1,600(千円)
(2)納付すべき法人税額〔計算過程〕
・法人税額:8,000 千円×15%+(32,000 千円−8,000 千円)×23.4%
=1,200 千円+5,616 千円=6,816 千円
・差引所得に対する法人税額:6,816 千円−102.1 千円=6,713.9 千円
・納付すべき法人税額:6,713.9 千円−3,500 千円=3,213.9 千円=3,213,900 円
〈答〉 3,213,900(円)
【第4問】(10 点)
《問 10》 3)
《問 11》 4)
《問 12》〔計算過程〕
・譲渡収入
80,000 千円−64,000 千円=16,000 千円(交換差金)
16,000 千円≦80,000 千円×20%
したがって、固定資産の交換の特例の適用あり。
・取得費
30,000 千円
・課税譲渡所得金額
×
16,000 千円
16,000 千円+64,000 千円
=6,000 千円
16,000 千円−6,000 千円=10,000 千円
・税額
①所得税額および復興特別所得税額の合計額
所得税額 10,000 千円×15%=1,500 千円
復興特別所得税額
1,500 千円×2.1%=31.5 千円
合計額 1,500 千円+31.5 千円=1,531,500 円
(または(別解) 合計額 10,000 千円×15.315%=1,531,500 円)
②住民税額
10,000 千円×5%=500,000 円
〈答〉 ① 1,531,500(円)
3
②
500,000(円)
【第5問】(10 点)
《問 13》 2)
《問 14》 1)
《問 15》
①土地・建物の課税譲渡所得金額〔計算過程〕
・収入金額:(83,000 千円+5,000 千円)−(51,000 千円+26,000 千円)=11,000 千円
・取得費・譲渡費用:
(15,000 千円+6,000 千円+3,000 千円)×
11,000 千円
(83,000 千円+5,000 千円)
=
3,000 千円
・課税譲渡所得金額:11,000 千円−3,000 千円=8,000 千円
〈答〉 8,000(千円)
②合計税額(所得税・復興特別所得税および住民税)〔計算過程〕
・所得税額:8,000 千円×15%=1,200 千円
・復興特別所得税額:1,200 千円×2.1%=25.2 千円
・住民税額:8,000 千円×5%=400 千円
・合計税額:1,200 千円+25.2 千円+400 千円=1,625,200 円
(別解: 8,000 千円×20.315%=1,625,200 円)
〈答〉 1,625,200(円)
4
【第6問】(10 点)
《問 16》 2)
《問 17》 3)
《問 18》
①Aさんの相続に係る生命保険金の非課税金額〔計算過程〕
5,000 千円×4人=20,000 千円
〈答〉 20,000(千円)
②各人の課税される生命保険金の金額〔計算過程〕
・受取保険金のうち、相続税の非課税金額の対象となる金額
妻B :15,000 千円
長男C:相続放棄により対象外
二男D:8,000 千円
長女E:9,000 千円
合計:15,000 千円+8,000 千円+9,000 千円=32,000 千円
・各人の課税される生命保険金の金額
妻B :15,000 千円-20,000 千円×
15,000千円
=5,625 千円
32,000千円
長男C:10,000 千円(相続放棄をしているので非課税の適用はない)
二男D:8,000 千円−20,000 千円×
8,000千円
=3,000 千円
32,000千円
長女E:9,000 千円−20,000 千円×
9,000千円
=3,375 千円
32,000千円
〈答〉 (妻B) 5,625(千円) (長男C) 10,000(千円)
(二男D) 3,000(千円) (長女E) 3,375(千円)
5
【第7問】(10 点)
《問 19》 3)
《問 20》 2)
《問 21》〔計算過程〕
・課税価格の合計額
474,000 千円
・相続税の総額
109,500 千円
・配偶者の税額軽減額
イ
○
課税価格の合計額×法定相続分=474,000 千円×
1
=237,000 千円
2
237,000 千円>160,000 千円 ⇒ 237,000 千円
ロ
⃝
配偶者の取得財産の課税価格=308,100 千円
イ<⃝
ロ
⃝
∴237,000 千円
軽減額=109,500 千円×
237,000千円
=54,750 千円
474,000千円
〈答〉 54,750(千円)
6
【第8問】(10 点)
《問 22》 2)
《問 23》 1)
《問 24》〔計算過程〕
・敷地(宅地)の相続税評価額(本特例適用前)
①
居住用部分(自用地評価額)
250 千円×132 ㎡=33,000 千円
②
賃貸用部分(貸家建付地評価額)
250 千円×264 ㎡×(1−60%×30%×100%)=54,120 千円
①+②=87,120 千円…(1)
・本特例による評価減の額
・居住用部分(特定居住用宅地等に該当)のほうが、㎡単価、最大適用面積、減額割合
のいずれも高いため評価減を優先して適用し、賃貸用部分(貸付事業用宅地等に該当)
については、面積調整後の残面積について評価減を適用する。
①
居住用部分
33,000 千円×
②
132㎡
×80%=26,400 千円
132㎡
賃貸用部分
居住用部分の適用面積 132 ㎡×
200
+賃貸用部分の適用面積(X)≦200 ㎡
330
X≦120 ㎡
54,120 千円×
120㎡
×50%=12,300 千円
264㎡
①+②=38,700 千円…(2)
・本特例適用後の評価額
(1)−(2)=87,120 千円−38,700 千円=48,420 千円
〈答〉 48,420(千円)
7
【第9問】(10 点)
《問 25》 1)
《問 26》 4)
《問 27》〔計算過程〕
・相続税評価額による純資産価額
(164,000 千円+7,000 千円+250,000 千円)−180,000 千円=241,000 千円
・簿価価額による純資産価額
300,000 千円−180,000 千円=120,000 千円
・1株当たり純資産価額
241,000 千円−(241,000 千円−120,000 千円)×37%
300 千株
=654 円 10 銭→654 円
〈答〉 654(円)
【第 10 問】(10 点)
《問 28》 1)
《問 29》 3)
《問 30》
①〔計算過程〕
200 千円+150 千円−30 千円+2,200 千円+1,400 千円−900 千円=3,020 千円
〈答〉 3,020(千円)
②〔計算過程〕
譲渡価額:9,800 円×
1,000,000 口
=980,000 円
10,000 口
取得価額:10,300 円×
1,000,000 口
−30,000 円=1,000,000 円
10,000 口
譲渡所得の金額:980,000 円−1,000,000 円=▲20,000 円
〈答〉 ▲20,000(円)
8