2017/1/16 マーケット・フォーカス 投資情報部 永田 尋嗣 株式:米国株 米16年10-12月期決算プレビューと決算発表予定 1月6日時点の市場予想によると、米主要500社の2016年10-12月期の利益成長率は前年同 期比+6.1%と、5四半期ぶりに増益に転じた16年7-9月期(同+4.3%)から改善する見通し 業種別ではエネルギーが2016年7-9月期の前年同期比▲67.5%から10-12月期の同+2.1%と 増益に転じ、利益成長率が大幅に改善する見通し。原油価格の持ち直しが背景 また、S&P500指数に占めるウエートが2番目に高い金融が2016年7-9月期の同+8.5%から 10-12月期の同+15.7%に改善し、500社全体の業績を押し上げへ。15年10-12月期の利益を 押し下げた特殊要因がはく落するほか、大統領選後に株式市場が堅調に推移し、運用収益 等の拡大も期待される 2016年は原油安や設備投資の伸び悩みが企業業績の重荷にとなり、主要500社の利益は 前年比で小幅増益にとどまったとみられる。17年はエネルギーや素材といった商品市況関連 のほか、情報技術および金融といったS&P500指数に占めるウエートが高い業種の業績改善 により、主要500社の利益は前年比2ケタ増益が予想されている。 決算発表スケジュール 日付 企業名 業種 日付 企業名 業種 日付 企業名 業種 1/17 モルガン・スタンレー 金融 1/25 ノーフォーク・サザン 資本財 1/31 アップル 情報技術 1/18 ゴールドマン・サックス 金融 ユナイテッド・テクノロジーズ 資本財 マスターカード 情報技術 ネットフリックス 一般消費財 クアルコム 情報技術 2/1 フェイスブック 情報技術 1/19 アメリカン・エキスプレス 金融 プロクター・アンド・ギャンブル 生活必需品 2/2 メルク ヘルスケア IBM 情報技術 1/20 シュルンベルジェ エネルギー 1/26 AT&T 通信 アマゾン・ドット・コム 一般消費財 キャタピラー 資本財 ビザ 情報技術 ゼネラル・エレクトリック 資本財 スターバックス 一般消費財 ギリアド・サイエンシズ ヘルスケア 1/23 マクドナルド 一般消費財 アルファベット 情報技術 ウォルト・ディズニー 一般消費財 1/24 ジョンソン&ジョンソン ヘルスケア インテル 情報技術 ゼネラル・モーターズ 一般消費財 ロッキード・マーチン 資本財 マイクロソフト 情報技術 コカ・コーラ 生活必需品 3M 資本財 1/27 シェブロン エネルギー 2/9 ツイッター 情報技術 デュポン 素材 1/31 エクソン・モービル エネルギー 2/15 テスラ・モーターズ 一般消費財 1/25 2/7 ベライゾン・コミュニケーションズ 通信 ファイザー ヘルスケア アプライド・マテリアルズ 情報技術 ボーイング 資本財 サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック ヘルスケア エヌビディア 情報技術 (注)決算発表予定日は現地ベース。また、すべて「予定」ないし「見込み」であり、予告なく変更される可能性がある 出所:ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 1 2017/1/16 マーケット・フォーカス 米主要500社の2016 年10-12月期決算は 前年同期比6.1%増益 予想 業種別にみるとエネ ルギーと金融が全体 の改善に寄与 1月中旬から米主要企業の2016年10-12月期の決算発表が本格化する。1月6日 時点の市場予想(トムソン・ロイター集計)によると、主要500社(S&P500指数構成企 業)の16年10-12月期の利益成長率は前年同期比+6.1%と、5四半期ぶりに増益に 転じた16年7-9月期(同+4.3%)から改善する見通しとなっている。 業種別ではエネルギーが2016年7-9月期の前年同期比▲67.5%から10-12月期 の同+2.1%と増益に転じ、利益成長率が大幅に改善する見通し。16年7-9月期はNY 原油先物の平均価格が15年7-9月期比で3.4%下落したものの、16年10-12月期は 15年10-12月期比で16.9%上昇したことが業績の大幅改善に寄与したとみられる。ま た、S&P500指数に占めるウエートが2番目に高い金融が16年7-9月期の同+8.5%か ら10-12月期の同+15.7%に改善し、500社全体の業績を押し上げる見通しとなってい る。15年10-12月期は一部保険会社での支払準備金の積み増し、大手金融機関の 金融商品の不正販売をめぐる和解金関連の費用計上が利益を押し下げたが、16年 10-12月期は特殊要因がはく落。また、大統領選後に株式市場が堅調に推移し、運 用収益等の拡大も期待される。 2016 年 は 小 幅 増 益 にとどまるも、17年は 2ケタ増益に 主要500社の2016年の利益成長率は前年比+0.9%にとどまったとみられている。ド ルの総合的な強さを示す指標の1つであるドル指数の平均は前年比でほぼ横ばい だったものの、NY原油先物価格の平均は前年比▲10.8%。設備投資の伸び悩みも 企業業績の重荷となったとみられる。17年は同+12.4%と16年から大幅に改善する見 通し。エネルギーや素材といった商品市況関連のほか、情報技術および金融と いったS&P500指数に占めるウエートが高い業種での業績改善が全体を押し上げる と予想されている。 米主要500社業種別の利益成長率見通し ウエート S&P500指数 情報技術 金融 ヘルスケア 一般消費財 資本財 生活必需品 エネルギー 公益 不動産 素材 通信 四半期(前年同期比) 2016年 2016年 7-9月期 10-12月期 改善幅 実績 予想 (%) (%) - 20.9 14.7 13.8 12.1 10.2 9.3 7.5 3.1 2.9 2.8 2.6 4.3 11.5 8.5 7.6 8.6 4.0 7.0 ▲ 67.5 10.9 2.4 10.9 ▲ 1.8 (%) 6.1 7.8 15.7 5.4 2.0 ▲ 3.5 6.2 2.1 10.3 ▲ 0.8 6.4 ▲ 0.8 (ポイント) 1.8 ▲ 3.7 7.2 ▲ 2.2 ▲ 6.6 ▲ 7.5 ▲ 0.8 69.6 ▲ 0.6 ▲ 3.2 ▲ 4.5 1.0 通年(前年比) 2016年 予想 2017年 予想 改善幅 (%) (%) (ポイント) 0.9 4.3 2.2 8.1 10.5 0.8 4.3 ▲ 77.2 5.7 ▲ 2.0 ▲ 0.8 0.6 12.4 11.9 11.4 8.6 9.2 4.9 7.2 355.6 0.3 6.4 15.0 3.4 11.5 7.6 9.2 0.5 ▲ 1.3 4.1 2.9 432.8 ▲ 5.4 8.4 15.8 2.8 (注1)ウエートはS&P500指数に占める各業種の比率、1/6時点 (注2)予想は1/6時点、トムソン・ロイター集計 出所:トムソン・ロイターの資料およびブルームバーグのデータよりみずほ証券作成 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 2 2017/1/16 マーケット・フォーカス 2016年、17年ともに 税引前利益・前年比 伸び率が前年から改 善する企業に注目 決算発表の本格化とともに、業績見通しに着目した銘柄選別が進むと想定。 S&P500指数構成企業を対象に税引前利益・前年比伸び率が2016年、17年ともに 前年から改善する見通し等の条件を満たす企業を抽出したところ、以下の18社が 該当した。決算発表においてこれらの企業が市場予想通りの決算を発表すれば、 業績改善が見込める企業として市場の注目が集まろう。 2016年・17年ともに税引前利益・前年比伸び率が前年から改善する企業 ティッカー 企業名 業種 16年末 株価 (ドル) 税引前利益・前年比伸び率 15年実績 16年予想 17年予想 (%) (%) (%) 決算 発表 予定日 当社 勧誘 可能 銘柄 CVX シェブロン エネルギー 117.70 ▲ 84.5 ▲ 75.7 1,032.4 1/27 ○ NFLX ネットフリックス 一般消費財 123.80 ▲ 59.4 79.7 138.1 1/18 ○ XOM エクソンモービル エネルギー 90.26 ▲ 57.5 ▲ 36.2 111.8 1/31 ○ SLB シュルンベルジェ エネルギー 83.95 ▲ 62.3 ▲ 38.1 97.1 1/20 ○ MAR マリオット・インターナショナル 一般消費財 82.68 15.3 20.6 47.3 2/15 ○ PCLN プライスライン・グループ 一般消費財 1,466.06 4.6 13.8 22.6 2/15 ○ MET メットライフ 金融 53.89 ▲ 15.2 ▲ 9.3 15.4 2/1 ○ GS ゴールドマン・サックス 金融 239.45 ▲ 29.0 13.6 14.9 1/18 ○ IBM IBM 情報技術 165.99 ▲ 20.2 ▲ 10.5 10.2 1/19 ○ NSC ノーフォーク・サザン 資本財 108.07 ▲ 22.1 5.0 8.3 1/25 ○ PX プラクセアー 素材 117.19 ▲ 9.8 0.1 7.7 1/26 ○ PM フィリップ・モリス・インターナショナル 生活必需品 91.49 ▲ 9.7 4.3 6.5 2/2 ○ ITW イリノイ・ツール・ワークス 資本財 122.46 0.7 5.7 5.7 1/25 ○ CAT キャタピラー 資本財 92.74 ▲ 43.8 ▲ 26.3 5.0 1/26 ○ LMT ロッキード・マーチン 資本財 249.94 ▲ 4.5 ▲ 1.1 4.8 1/24 ○ COF キャピタル・ワン・ファイナンシャル 金融 87.24 ▲ 10.5 ▲ 3.8 4.8 1/24 ○ NOC ノースロップ・グラマン 資本財 232.58 ▲ 5.0 1.1 4.7 1/26 ○ USB USバンコープ 金融 51.37 0.4 1.1 3.2 1/18 ○ (注1)2016年末時点で以下の条件を満たす企業を抽出した (注1)・S&P500指数採用 ・時価総額が300億ドル超 ・12月期決算 (注1)・税引前利益・前年比伸び率が、2016年予想・17年予想ともに前年から改善 ・税引前利益・前年比伸び率の17年予想がプラス(増益予想) (注2)税引前利益・前年比伸び率はブルームバーグ集計予想より算出、予想は2016年末時点 (注3)2017年予想の降順で表示 出所:ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 3 2017/1/16 金融商品取引法に係る重要事項 マーケット・フォーカス ■国内株式のリスク リスク要因として株価変動リスクと発行者の信用リスクがあります。株価の下落や発行者の信用状況の悪化 等により、投資元本を割り込むことがあり、損失を被ることがあります。 ■国内株式の手数料等諸費用について ○国内株式の売買取引には、約定代金に対して最大 1.134%(税込み)、最低 2,700 円(税込み)の委託手数料 をご負担いただきます。ただし、売却時に限り、約定代金が 2,700 円未満の場合には、約定代金に 97.2%(税 込み)を乗じた金額を委託手数料としてご負担いただきます。 ○株式を募集等により購入する場合は、購入対価のみをお支払いいただきます。 ○保護預かり口座管理料は無料です。 ■外国株式のリスク ○外国株式投資にあたっては、株価変動リスク、発行者の信用リスク、為替変動リスク(平価切り下げ等も含 む)、国や地域の経済情勢等のカントリーリスクがあります。それぞれの状況悪化等により投資元本を割り込 むことがあり、損失を被ることがあります。 ○現地の税法、会計基準、証券取引に関連する法令諸規則の変更により、当該証券の価格に大きな影響を与 えることがあります。 ○各国の取引ルールの違いにより、取引開始前にご注文されても、始値で約定されない場合や、ご注文内容が 当該証券の高値、安値の範囲であっても約定されない場合があります。 ○外国株式において有償増資等が行われた場合は、外国証券取引口座約款の内容に基づき、原則権利を売 却してお客さまの口座に売却代金を支払うことになります。ただし、権利売却市場が存在しない場合や売却市 場があっても当該証券の流動性が低い場合等は、権利売却ができないことがあります。また、権利が発生し ても本邦投資家が取り扱いできないことがあります。 ○外国株式の銘柄(国内取引所上場銘柄および国内非上場公募銘柄等を除く)については、わが国の金融商 品取引法に基づいた発行者開示は行われていません。 ■外国株式の手数料等諸費用について ○外国委託取引 国内取次手数料と現地でかかる手数料および諸費用の両方が必要となります。現地でかかる手数料および 諸費用の額は金融商品取引所によって異なりますので、その金額をあらかじめ記載することはできません。 詳細は当社の担当者までお問い合わせください。国内取次手数料は、約定代金 30 万円超の場合、約定代金 に対して最大 1.08%+2,700 円(税込み)、約定代金 55,000 円超 30 万円以下の場合、一律 5,940 円(税込み)、 約定代金 55,000 円以下の場合、約定代金に対して一律 10.8%(税込み)の手数料をご負担いただきます。 ○国内店頭(仕切り)取引 お客さまの購入単価および売却単価を当社が提示します。単価には手数料相当額が含まれていますので別 途手数料および諸費用はかかりません。 ○国内委託取引 当社の国内株式手数料に準じます。約定代金に対して最大 1.134%(税込み)、最低 2,700 円(税込み)の委託 手数料をご負担いただきます。ただし、売却時に限り、約定代金が 2,700 円未満の場合には、約定代金に 97.2%(税込み)を乗じた金額を委託手数料としてご負担いただきます。 ○外国証券取引口座 外国証券取引口座を開設されていないお客さまは、外国証券取引口座の開設が必要となります。外国証券 取引口座管理料は無料です。 外貨建商品等の売買等にあたり、円貨と外貨を交換する際には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決 定した為替レートによるものとします。 商品ごとに手数料等およびリスクは異なりますので、当該商品等の契約締結前交付書面や目論見書または お客さま向け資料等をよくお読みください。 商 号 等 : みずほ証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 94 号 加入協会 : 日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、 一般社団法人第二種金融商品取引業協会 広告審査番号 : MG5690-170116-05 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 4
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