2016/7/13 グローバル・マーケット・ トピックス 投資情報部 永田 尋嗣 米2016年4-6月期決算プレビューと決算発表予定 7月8日時点、米主要500社の2016年4-6月期の利益成長率は前年同期比4.8%減益の見込 み。7四半期ぶりに利益成長率が前四半期から若干改善すると予想されている 業種別ではエネルギーの利益成長率が1-3月期から大幅改善の予想。前年同期比でみた原 油価格の下落率縮小等が寄与したとみられる。一般消費財は4-6月期の利益成長率が1-3 月期から大幅に鈍化したものの、利益成長率は10業種のなかで最も高く、16年4-6月期の 米企業業績の改善を下支えしたと見込まれる 金融セクターの16年4-6月期の利益成長率見通しは、7月1日の前年同期比2.7%減益から 翌週8日には同5.7%減益に下方修正。米利上げ観測の後退による利ざや拡大の抑制、英 国のEU離脱による欧州事業の停滞を織り込んだ動きとみられる 英国のEU離脱については、米国経済への影響が限定的であること、米供給管理協会 (ISM)に対し61%の企業が影響は軽微と回答していること等から、金融セクターを除き企業 業績見通しを大幅に悪化させる要因にはならないとみられる 米主要500社の2016 年4-6月期決算は前 年同期比4.8%減益の 見込み 7月中旬から米国企業の2016年4-6月期の決算発表が本格化する。7月8日時点の トムソン・ロイターのデータによると、主要500社(S&P500指数構成企業)の16年4-6 月期の利益成長率は前年同期比4.8%減益の見込み。主要500社の利益成長率は 14年10-12月期から前四半期に比べて悪化が続いてきたが、16年4-6月期は7四半 期ぶりに改善し、7-9月期以降はプラス成長が続くと予想されている。 米主要500社の利益成長率・前年同期比 (四半期:2013/3~2017/6) (%) 20 2016年4-6月期は 7四半期ぶりに 前四半期から 若干改善へ 15 10 5 0 ▲5 ▲ 10 13/3 13/9 14/3 14/9 15/3 15/9 16/3 16/9 (注)2016/3まで実績。2016/6以降は7/8時点予想。予想はトムソン・ロイター集計 出所:トムソン・ロイターの資料よりみずほ証券作成 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 1 17/3 (年/月) 2016/7/13 グローバル・マーケット・トピックス 業種別の業績予想 業種別にみると10業種中5業種で2016年4-6月期の利益成長率が1-3月期を上 回っており、なかでもエネルギーの業績改善予想が目立つ。エネルギーの16年4-6 月期業績は前年同期比78.2%減益と、1-3月期の同105.7%減益から大幅改善の見 込み。4-6月期のWTI原油先物の平均価格が同▲21.2%と1-3月期の同▲30.8%から 下落率が縮小したことが改善に寄与したとみられる。一方、一般消費財は4-6月期 の利益成長率が1-3月期から大幅に鈍化した。もっとも、同セクターの4-6月期の利 益成長率は前年同期比8.8%増益と10業種のなかで最も高く、16年4-6月期の米企 業業績の改善を下支えしたと見込まれる。 米主要500社業種別の利益成長率・前年同期比 (四半期:2015/9~2016/6) (単位:%) S&P500指数 指数 ウエート 2015年 7-9月期 2016年 10-12月期 ①1-3月期 ②-① ②4-6月期 - ▲ 0.8 ▲ 2.9 ▲ 5.0 ▲ 4.8 0.2 情報技術 19.9 6.1 2.5 ▲ 4.1 ▲ 6.0 ▲ 1.9 金融 15.6 ▲ 57.1 2.5 ▲ 10.4 ▲ 5.7 4.7 ヘルスケア 15.1 12.7 8.4 9.3 4.3 ▲ 5.0 一般消費財 12.5 14.5 12.8 24.3 8.8 ▲ 15.5 生活必需品 10.5 ▲ 0.6 0.0 1.5 ▲ 1.2 ▲ 2.7 資本財 10.0 0.7 ▲ 1.6 0.3 3.1 2.8 エネルギー 7.2 ▲ 57.1 ▲ 74.4 ▲ 105.7 ▲ 78.2 27.5 公益 3.5 ▲ 2.0 ▲ 8.4 ▲ 4.3 1.6 5.9 通信 2.9 14.7 21.6 8.5 ▲ 1.0 ▲ 9.5 素材 2.9 ▲ 15.8 ▲ 18.3 ▲ 12.1 ▲ 10.1 2.0 (注1)指数ウエートは7/8時点。小数点第2位以下を四捨五入 (注2)2016年1-3月期まで実績。16年4-6月期は7/8時点予想、トムソンロイター集計 出所:トムソン・ロイターの資料およびブルームバーグのデータよりみずほ証券作成 原油価格の推移 (四半期:2014/3~2016/6) (1バレル=ドル) 120 (%) 40 平均価格・前年同期比(右目盛) 平均価格(左目盛) 100 20 80 0 60 ▲ 20 40 ▲ 40 20 ▲ 60 14/3 14/6 14/9 14/12 15/3 15/6 (注)原油価格はWTI原油先物 出所:ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成 15/9 15/12 16/3 16/6 (年/月) この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 2 2016/7/13 グローバル・マーケット・トピックス 足元では金融セク ターの業績予想が大 幅下方修正 金融セクターの2016年4-6月期業績予想は、7月1日時点で前年同期比2.7%減益で あったが、翌週8日時点では同5.7%減益と1週間で3.0ポイント下方修正された。英国 の国民投票後の世界的な金融市場の動揺を受けて、年内の米利上げ観測が後 退。米金利の上昇と利ざやの拡大が抑制される可能性が高まったほか、欧州の景 気減速を受けた欧州企業の合併・買収(M&A)および債券や株式等の発行による 資金調達の減少等が、米金融機関の業績の下押し圧力となるおそれを織り込んだ とみられる。 英国の欧州連合 (EU)離脱の米企業 業績への影響 経済協力開発機構(OECD)の試算では、英国のEU離脱は2018年までの米実質 GDPを0.2%程度押し下げるにとどまる。また、米供給管理協会(ISM)の調査に対し 61%の企業が影響は軽微と回答した。金融セクターを除けば、英国のEU離脱が米 企業業績見通しを大幅に悪化させる要因にはならないとみられる。 英国のEU離脱の米国企業への影響 好影響がある 2 わずかに 好影響 4 わずかに 悪影響 27 影響は軽微 61 (注1)単位は% (注2)6/25~6/29午後までの回答を集計 出所:米供給管理協会(ISM)の 資料より みずほ証券作成 悪影響がある 6 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 3 2016/7/13 グローバル・マーケット・トピックス 決算発表予定 予定日 企業名 7月14日 JPモルガン・チェース 7月15日 ウェルズ・ファーゴ シティグループ 7月18日 ネットフリックス ティッカー JPM 業種 予定日 金融 企業名 7月27日 ヘス ティッカー HES 業種 エネルギー WFC 金融 アムジェン AMGN ヘルスケア C 金融 マケッソン MCK ヘルスケア NFLX 一般消費財 マリオット・インターナショナル MAR 一般消費財 バンク・オブ・アメリカ BAC 金融 ボーイング BA 資本財 IBM IBM 情報技術 ノーフォーク・サザン NSC 資本財 ヤフー YHOO 情報技術 フェイスブック FB 情報技術 EMC EMC 情報技術 NXPセミコンダクターズ NXPI 情報技術 VMウェア VMW 情報技術 コーニング GLW 情報技術 JNJ ヘルスケア コカ・コーラ KO 生活必需品 生活必需品 7月19日 ジョンソン&ジョンソン イルミナ ILMN ヘルスケア モンデリーズ・インターナショナル MDLZ ゴールドマン・サックス GS 金融 ホール・フーズ・マーケット WFM 生活必需品 ロッキード・マーチン LMT 資本財 バリック・ゴールド ABX 素材 マイクロソフト MSFT 情報技術 CELG ヘルスケア ヘルスケア 7月20日 ラスベガス・サンズ 7月28日 セルジーン LVS 一般消費財 サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック TMO アメリカン・エキスプレス AXP 金融 CBS CBS 一般消費財 モルガン・スタンレー MS 金融 アフラック AFL 金融 インテル INTC 情報技術 アメリカン・エレクトリック・パワー AEP 公益 クアルコム QCOM 情報技術 アルファベット GOOGL 情報技術 イーベイ EBAY 情報技術 マスターカード MA 情報技術 ニューモント・マイニング NEM 素材 エレクトロニック・アーツ EA 情報技術 SLB エネルギー アルトリア・グループ MO 生活必需品 アマゾン・ドット・コム AMZN 一般消費財 XOM エネルギー スターバックス SBUX 一般消費財 シェブロン CVX エネルギー ゼネラル・モーターズ GM 一般消費財 メルク MRK ヘルスケア ビザ V 情報技術 8月1日 HCAホールディングス HCA ヘルスケア 8月2日 トランスカナダ 7月21日 シュルンベルジェ AT&T 7月22日 ムーディーズ ゼネラル・エレクトリック 7月25日 テキサス・インスツルメンツ ペイパル・ホールディングス 7月26日 アナダルコ・ペトロリアム 7月29日 エクソン・モービル T 通信 TRP エネルギー MCO 金融 ファイザー PFE ヘルスケア GE 資本財 プロクター・アンド・ギャンブル PG 生活必需品 TXN 情報技術 CVSヘルス CVS 生活必需品 PYPL 情報技術 アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド ADM 生活必需品 APC エネルギー エコラボ ECL 素材 バレロ・エナジー VLO エネルギー 8月3日 ノーブル・エナジー NBL エネルギー ギリアド・サイエンシズ GILD ヘルスケア プライスライン・グループ PCLN 一般消費財 マクドナルド MCD 一般消費財 テスラ・モーターズ TSLA 一般消費財 ユナイテッド・テクノロジーズ UTX 資本財 タイムワーナー TWX 一般消費財 3M MMM 資本財 メットライフ MET 金融 キャタピラー CAT 資本財 プルデンシャル・ファイナンシャル PRU 金融 カミンズ CMI 資本財 VIAB 一般消費財 アップル AAPL 情報技術 デューク・エナジー DUK 公益 ツイッター TWTR 情報技術 エヌビディア NVDA 情報技術 デュポン DD 素材 8月5日 マイケル・コース・ホールディングス KORS 一般消費財 8月9日 ウォルト・ディズニー フリーポート・マクモラン FCX 素材 ベライゾン・コミュニケーションズ VZ 通信 8月4日 バイアコム コーチ DIS 一般消費財 COH 一般消費財 (注)予定日は現地ベース。また、すべて「予定」ないし「見込み」であり、予告なく変更される可能性がある 出所:ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 4 2016/7/13 グローバル・マーケット・トピックス 金融商品取引法に係る重要事項 ■国内株式のリスク リスク要因として株価変動リスクと発行者の信用リスクがあります。株価の下落や発行者の信用状況の悪化 等により、投資元本を割り込むことがあり、損失を被ることがあります。 ■国内株式の手数料等諸費用について ○国内株式の売買取引には、約定代金に対して最大 1.134%(税込み)、最低 2,700 円(税込み)の委託手数料 をご負担いただきます。ただし、売却時に限り、約定代金が 2,700 円未満の場合には、約定代金に 97.2%(税 込み)を乗じた金額を委託手数料としてご負担いただきます。 ○株式を募集等により購入する場合は、購入対価のみをお支払いいただきます。 ○保護預かり口座管理料は無料です。 ■外国株式のリスク ○外国株式投資にあたっては、株価変動リスク、発行者の信用リスク、為替変動リスク(平価切り下げ等も含 む)、国や地域の経済情勢等のカントリーリスクがあります。それぞれの状況悪化等により投資元本を割り込 むことがあり、損失を被ることがあります。 ○現地の税法、会計基準、証券取引に関連する法令諸規則の変更により、当該証券の価格に大きな影響を与 えることがあります。 ○各国の取引ルールの違いにより、取引開始前にご注文されても、始値で約定されない場合や、ご注文内容が 当該証券の高値、安値の範囲であっても約定されない場合があります。 ○外国株式において有償増資等が行われた場合は、外国証券取引口座約款の内容に基づき、原則権利を売 却してお客さまの口座に売却代金を支払うことになります。ただし、権利売却市場が存在しない場合や売却市 場があっても当該証券の流動性が低い場合等は、権利売却ができないことがあります。また、権利が発生し ても本邦投資家が取り扱いできないことがあります。 ○外国株式の銘柄(国内取引所上場銘柄および国内非上場公募銘柄等を除く)については、わが国の金融商 品取引法に基づいた発行者開示は行われていません。 ■外国株式の手数料等諸費用について ○外国委託取引 国内取次手数料と現地でかかる手数料および諸費用の両方が必要となります。現地でかかる手数料および 諸費用の額は金融商品取引所によって異なりますので、その金額をあらかじめ記載することはできません。詳 細は当社の担当者までお問い合わせください。国内取次手数料は、約定代金 30 万円超の場合、約定代金に 対して最大 1.08%+2,700 円(税込み)、約定代金 55,000 円超 30 万円以下の場合、一律 5,940 円(税込み)、 約定代金 55,000 円以下の場合、約定代金に対して一律 10.8%(税込み)の手数料をご負担いただきます。 ○国内店頭(仕切り)取引 お客さまの購入単価および売却単価を当社が提示します。単価には手数料相当額が含まれていますので別 途手数料および諸費用はかかりません。 ○国内委託取引 当社の国内株式手数料に準じます。約定代金に対して最大 1.134%(税込み)、最低 2,700 円(税込み)の委託 手数料をご負担いただきます。ただし、売却時に限り、約定代金が 2,700 円未満の場合には、約定代金に 97.2%(税込み)を乗じた金額を委託手数料としてご負担いただきます。 ○外国証券取引口座 外国証券取引口座を開設されていないお客さまは、外国証券取引口座の開設が必要となります。外国証券取 引口座管理料は無料です。 外貨建商品等の売買等にあたり、円貨と外貨を交換する際には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決 定した為替レートによるものとします。 商品ごとに手数料等およびリスクは異なりますので、当該商品等の契約締結前交付書面や目論見書または お客さま向け資料等をよくお読みください。 商 号 等 : みずほ証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 94 号 加入協会 : 日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、 一般社団法人第二種金融商品取引業協会 広告審査番号 : MG5690-160713-03 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 5
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