1 推薦入試合格者の皆さんへの読書レポート課題 2017 年 1

■ 推薦入試合格者の皆さんへの読書レポート課題 ■
2017 年 1 月
東洋大学文学部教育学科
合格おめでとうございます。教育学科では、入学までの約4ヶ月を活用して、皆さんにできるだけ
多くの本に触れていただきたいと考えています。
そこで、高校生でも読みやすくまた手に入れやすい新書や文庫を中心に、教育や一般教養に関する
推薦図書リストを作成しました。このリストの本を参考にして、皆さんの関心に応じて2
2冊以上を選
冊以上
んで読んでください。またその際、別紙の「読書ノート」をつくり、読んだすべての本の概要と感想・
意見を記入してください。その上で、最終的に「レポート」をまとめて提出してください。
以下に取り組みの手順と詳細を記します。
1.教育や一般教養
1.教育や一般教養に関する
や一般教養に関する推薦
に関する推薦図書リスト
推薦図書リストを参考に2
図書リストを参考に2冊以上を読み、
を参考に2冊以上を読み、「読書ノート」を作成する
冊以上を読み、「読書ノート」を作成する
どの本を選ぶかでレポートのテーマが変わってきます。現在の関心を土台に一定の見通しを持って
選ぶことが必要です。本を読んだら、それぞれの本の概要と感想・意見を記入した「読書ノート」を
作成します。本を読む過程で、あるいはノートに書きながら考える過程で、テーマを焦点化し明確に
していきます。
この推薦図書リストにはない本を取り上げたい場合について説明します。「社会人特別選抜」で入
学される方は、ご自分の判断で本を選択して結構です。「社会人特別選抜」以外の入試で入学される
方は、その本が適切かどうかを、事前に高校の先生に相談してください。
2.「
2.「レポート」
レポート」を執筆する
分量は2
000字(400字原稿用紙5
枚)以上とします。A4版横書きとし、400 字詰原稿用紙に
分量は
2000字(400字原稿用紙
5枚)以上
手書きで清書してください。筆記具は黒のボールペン、万年筆等とします。
本の紹介と感想を羅列するだけではレポートになりません。一つのテーマのもとに、本から学び得
たことを総合化することが必要です。そこで、まずは各自のテーマを鮮明にすることが求められます。
上で述べたとおり、テーマの検討はすでに本選びの段階から始まっています。次の56冊の推薦図
書リストからどの2冊を選ぶのか、目的意識を持って選ぶことが肝心です。一つのことを追究してい
くレポートを書くわけですから、目当てを持って選ぶ必要があります。例えば、「学力低下」につい
て関心があれば、リストの№1、26 あたりをまずは手に取ってみようということになります。実際に、
地元の図書館や書店に行って本を探してみてください。そして、目次だけでも目で追ってどのような
ことが書いてある本なのかを確認しましょう。
また、本を読むことはテーマ自体を明確にするという意味もあります。漠然と、「学力低下」につ
いて調べてみるというだけではレポートになりにくく、関連する本を読んでいくうちに、そもそも「学
力」とはなんだろう、「学力低下」とはどのようなことを意味するのか、「学力低下」が問題視され
るのはなぜか、といったいくつかの具体的な問いが浮かび上がってくるはずです。その中から、「調
べて―考えて―書く」のにふさわしいテーマを見つけましょう。良いレポートを書くためには、良い
テーマを設定することが何より重要です。レポートのタイトルに自分が設定したテーマを端的に表現
した文言を付けてください(例:「学力低下」問題とその背景)。
次に、本レポートでは以下のように柱を立ててください。
Ⅰ テーマの設定
本レポートではどのような対象を取り上げ、何を明らかにするのか、または何について考えるのか
を述べます。そのテーマを立てた動機や背景についても述べて構いません。
1
Ⅱ 現状の分析と議論の整理
テーマに関して、本から知り得た情報、様々な意見や見解を整理します。必要に応じて引用や要約
をすることがあります。主に本から学んだことを記述することになりますが、ただ引き写したり、列
挙したりするだけでなく、何について、何が問題になっているのか、どのように考える必要があるの
か、各自の問題意識に即して再構成してまとめてください。
Ⅲ 意見の提示
以上の整理・検討をふまえ、自分の考えを根拠とともに述べてください。「根拠とともに」という
のは、適切な事実や証拠を示すということです。感想を述べるのではなく、根拠に支えられた意見を
述べてください。
Ⅳ まとめと課題
Ⅰで述べたテーマ(問い)について結論(答え)を簡潔に述べてください。また、調べきれなかっ
たことや、新たに浮かんだ問題意識等も今後の課題として記してください。
3.推敲を経て清書し、製本する
一通り書き上げたら、必ず推敲しましょう。特に、誤字脱字に注意しましょう。論旨の通らない文
や、曖昧な表現は書き直しましょう。読み手が読みやすくわかりやすい文章になっているか、確認し
ましょう。
また、本からの引用に際しては、必ず書誌情報を記載しましょう。
例「………である」(佐藤俊樹『不平等社会日本』中公新書、2000 年、p.89)
完成したら、表紙をつけ上部二ヶ所をホチキスで留めましょう。表紙には、タイトル、氏名、連絡
先を明記してください。
「社会人特別選抜」以外の入試で入学する場合は、お一人の先生に内容の確認をしていただいてく
ださい。そのうえで、表紙にご署名していただき、そのご署名の後に役職名をカッコ書きしていただ
いてください(例:(クラス担任)、(進路指導係))。
4.提出方法及び締め切り
「レポート」と「読書ノート」は、2017 年 3 月 3 日(金)(必着)までに、下記宛に郵送してくだ
さい。なお、封筒表に「推薦入試合格者課題在中」と朱書きしてください。また、提出前にコピーを
とり、控えとして保存しておいてください。
■送付先:〒112-8606
東京都文京区白山 5‐28‐20 東洋大学文学部教育学科共同研究室
■問い合わせ先:教育学科読書レポート担当
篠﨑(メール・アドレス:[email protected])
2
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講談社文庫
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大村はま他
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7
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沈黙の春
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10
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門脇厚司
子どもの社会力
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10 代のうちに考えておくこと
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14
苅谷剛彦
教育改革の幻想
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15
苅谷剛彦
知的複眼思考法
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16
河合隼雄
子どもと学校
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川崎二三彦
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19
木下是雄
理科系の作文技術
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20
黒田玲子
科学を育む
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国分康孝
カウンセリング心理学入門
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小柴昌俊
ニュートリノ天体物理学入門
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学力を育てる
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発達障害の子どもたち
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足もとの自然から始めよう
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