学生の確保の見通し等を記載した書類

学生の確保の見通し及び申請者としての取組状況
(1)学生の確保の見通し
①定員充足の見込みと調査結果の概要
本専攻の定員は20名とする。スクールマネジメントを志望する者は、一定程度の教員経験を
もつ中堅以上の教員と学校経営や地域連携等に関心をもつ学部卒業生が中心となる。これらは専
攻全体の中では対象者がやや限定されることから、入学者のうち4割程度を占めることが想定さ
れる。他方、学校教育臨床を志望する者は、若年層からベテラン層まで全年齢層の教員と、いじ
め、不登校、貧困家庭の子どもの支援等の臨床的な課題に関心をもつ幅広い学部卒業生であり、
入学者のうち6割程度を占めると想定される。従って、以下のような内訳(人数)となる。
分野
現職教員
学部卒業生
入学者
スクールマネジメント
6名
2名
8名
学校教育臨床
8名
4名
12名
計
14名
6名
20名
〇現職教員について
昨年度より、千葉県教育委員会及び千葉市教育委員会からの大学院派遣について、両教育委員会
と検討している。なお、現時点(6/30)において、従来は1名の予定であった千葉県教育委員会から
の派遣が最大4名、新たに県行政(指導主事等)から最大2名の派遣が予定されることになった。
(教育長まで了承)
。加えて、毎年、千葉市教育委員会から1名の大学院長期研修生枠、及び本学部
の附属学校教員1名枠の千葉大学教育学部附属学校内地研修員制度があり、
最大8名が見込まれる。
(なお、千葉市教育委員会が人事上の独立を果たす平成29年度からさらに派遣数の増員を検討す
ることになっている。
)
なお、派遣人数については、市町村教委等のリーダー養成の構想、学校運営上の人事配置等から、
最も効果的になるようタイミングを図っての派遣が大切であり、当初から一律に定めないことで質
の高い教職員の派遣が長期的に可能となること、及び教育委員会とは絶えず協議を重ねており、県
教委は、本学の教職大学院設置に大きく期待していることなど、共通理解を重ねてきている。
なお、他県に存在する多くの教育学研究科における現職教員学生が、ほぼ県教育委員会等からの
派遣者で占められるのに対し、千葉大学大学院教育学研究科がそれらと大きく異なるのは、県教育
委員会等からの派遣とは無関係に、自分の意思で入学を希望し、受験した上で合格し、自分で入学
料・授業料を支払いながら学ぶ現職教員が、毎年17名ほど安定して存在するということである。
―1―
【表1参照】
表1
入学者
教育学研究科(修士課程)の入学状況(平成23年度改組後)
入学者のうち
現職教員数
スクールマネジメント
学校教育臨床
現職教員
現職以外※
現職教員
現職以外※
平成26年度
94
18(1)
1
1
4
6
平成25年度
89
15(3)
1
1
2
2
平成24年度
81
16(3)
2
5
3(2)
4
平成23年度
98
17(4)
0
4
4(1)
5
平成23~26年平均
90.5
16.5
1
2.8
3.3
4.25
( )内は、県または市からの派遣者数で内数
※留学生は除く
これは、本教育学研究科において、平成11年に夜間の学修が可能な学校教育臨床専攻、平成
13年にはカリキュラム開発専攻、平成17年にはスクールマネジメント専攻を設置するなどの
現職教員のリカレント教育の充実と今日的な教育問題に専門的な立場から取り組める人材の育成
を目指して積極的な改革を早くから行ってきたこと、さらに、現職教員の資質向上の機会を一層
拡大するために、平成15年度からは現職教員特別選抜を実施し、平成20年度からは全専攻で
昼夜間開講を実施するなど、
教育現場のニーズに応えるために、
教育委員会と連携を図りながら、
県内の現職教員が学べる環境を作り上げてきた実績によるものと言える。
千葉県内では、これまでは、このような学習意欲を持った教員の入学先は既存の修士課程に限
られていたが、千葉大学においても教職大学院が設置されることにより、状況は大きく変化する
と思われる。つまり、教員養成の高度化を高度専門職業人養成に特化した教職大学院を中心に考
えるという国の方針が明確に示され、教育界に浸透した現在、上記の学習意欲を持った教員の多
くの者が教職大学院への入学を希望することになるからである。実際、今回の教職大学院で中心
的に扱うスクールマネジメント領域が研究課題である既存の修士課程で学ぶ現職教員は、平成2
3年度から平成26年度の平均で毎年1.0名、学校教育臨床領域が研究課題だった現職教員は毎
年3.3名であり、少なくとも4名程度は、その層から学生を確保できると言える。
さらに、千葉県教育委員会(平成28年度まで千葉市教育委員会を含む)の長期研修のうち毎
年約40名以上が千葉大学に委託研究生として入学しているが【表2参照】
、千葉県教育委員会と
平成28年度については、この委託研究生の中で希望がある場合、教職大学院への入学が可能とな
ることが合意され、それに合わせた特別推薦入試を実施する予定である。とりわけ高校から課題
を持った長期研修生(例えば地域連携アクティブスクール、教員基礎コース等)が教職大学院に
入学できるよう県教育総合センター長(高校籍)及び当該各高校長と検討している。
この委託研究生は、県教委と協議して、平成18年度より、同時に科目等履修生として最低4
単位を取得するよう制度変更し、さらに、平成25年度以降、最大16単位(約24万円)まで
取得可能とした。
(15単位で専修免許状が可能となるため。
)例えば、平成26年度においては、
―2―
平均で約8単位を取得しており、10単位以上取得する者も11名いた。すなわち、自分の学び
のために千葉大学での授業料を負担するという気持ちを持っている教員が千葉県には多数存在す
るということである。
そして、この委託研究生の中で希望がある場合は、平成28年度から発足する教職大学院への
入学が可能となった。例年およそ40名の委託研究生のうち、教科以外(例えば「学級経営」
「教
育臨床」等)の領域をテーマとする者が10名程度(表2)存在するが、これは、教職大学院で
扱う領域であるため、この中から教職大学院の学生を確保することができると言える。
表2
委託研究生入学者数
内訳
合計
千葉県
千葉市
長野県
富山県
埼玉県
教育委員会
教育委員会
教育委員会
教育委員会
教育委員会
1
1
平成 22 年度
45(10)
38
5
平成 23 年度
48(13)
40
5
平成 24 年度
43(10)
39
4
平成 25 年度
39( 9)
35
4
平成 26 年度
44(12)
38
5
1
2
1
( )の数字⇒教科以外の領域をテーマとする学生(内数)
実際、千葉大学委託研究生(平成25年度)の39名を対象とした「単位取得および大学院進学
に関するアンケート」
(平成26年2月20日実施)を実施したところ、アンケート結果では、教職大
学院進学への高い意欲をもつ者は、10名(25.6%)存在したことから、教職大学院発足に向
けた広報活動を積極的に進めることで委託研究生の中から10名程度の学生を確保することがで
きると言える。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アンケート用紙【資料1】
以上を合計すると最大で22名が見込まれるため、現職教員の見込み入学者数14名は確保
できると考えられる。
―3―
【参考】
・千葉大学委託研究生(平成26年度)の18名を対象とし追加
調査を行った(平成26年12月20日実施)結果、教職大学院進学希
望者「入学したい」4名、
「関心がある」と回答したもの14
名であった。なお、この対象は、教職大学院の授業を想定した
特別プログラム「ミドルリーダー養成講座」の受講者であり、
その進学可能性はきわめて高いと言える。
・出前講座として実施している平成26年度の教員免許更新講
習で教職大学院に関するアンケートを実施したところ、
「教職
大学院への進学に関心がありますか?」という問いに「積極的
に検討したい」と回答した者は回答者286名中21名(7%)
、
「機会があれば、考えたい」と回答した者は141名(49%)
であった。
〇学部卒業生について
学部卒業生のニーズについては、
教員養成
開発センターにおいてアンケート用紙を作
成し、
教職大学院が開設する平成28年度に
入学対象となる本学部の小学校教員養成課
程及び中学校教員養成課程の3年次
(約35
0名)のうち、82名を対象としてアンケー
ト調査(平成27年1月27日及び2月2日)を実
施し、全員が回答した。その回答のうち、
「教
職大学院に進学してみたい」
と答えた学生が
17名(約21%)存在した。
また、
「教職大学院に進学してみたい」と回答した17名の学生の中で、アンケート問2の「進学
希望理由」
(下記表1)は、全員が1~3を選択しており、4のような単なる関心があるだけで留ま
らず理由が明確である。
―4―
さらに、アンケート問1の「教職大学院に入学して身に付けたい知識・技術」についても、
「身に
付けたい」と強い意志を持った学生がおり、その中で、本学の教職大学院が養成する9つの項目(下
記表2)だけに注目してみると、この項目を選択した学生がそれぞれ複数おり、各項目の平均は9
名であることから、最低9名は見込まれる。
なお、各項目で、最大15名の回答があった「学級経営や学級集団づくりの技術」を考えれば、
最大で15名が見込まれる。
表1
問2 前述のような教職大学院が開設された場合、あなたは教職大学院に入学し、学習してみたいと思いますか?
理
由
1.学校現場のニーズに即した実践的な指導力の育成に焦点をあてた大学院だから
2.研究者教員と実務家教員との共同の指導体制に魅了を感じるから
3.教育委員会や学校現場と連携して教育活動が行われるから
4.新しく開設される大学院で関心があるから
5.その他
表2
身に付けたい知識・技術等
身に付けたいと回答した人数
学級経営や学級集団づくりの技術
15
道徳教育や総合的な学習などの指導法
8
ICT教育などメディアを活用した教育方法
6
グローバル化に対応した国際理解教育などの指導法
4
児童生徒の心理や発達に関する知識
13
貧困や虐待など児童生徒を取り巻く状況の理解と支援
9
学校運営や組織マネジメントの方法
7
学校と地域との連携や保護者への関わり方
10
学校における危機対応の方法
9
合計
81(平均9名)
上記の教職大学院への進学の意識が明確だった少なくとも9名について考えた場合、今回の回答
者82名を調査対象者である約350名に換算すれば、約38名(9名×350÷82)見込まれ
る。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アンケート用紙【資料2】
以上のように、現在も修士課程で実績を上げているスクールマネジメント関連領域と学校教育臨
床関連領域が教職大学院へと完全に移行すること及びより高度な実践力を身につけたいというニ
ーズに教職大学院が応えることにより、現職教員の見込み入学者数は22名、学部卒業生の見込み
入学者数は38名、計60名と専攻の学生定員20名は十分確保できると考えられる。
③学生納付金の設定の考え方
国立大学等の授業料その他の費用に関する省令に定める標準額として、国立大学法人千葉大学
における授業料その他の費用に関する規程に定めるところにより設定する。ただし、県教育委員
会等との連携を強化し、教職大学院での現職教員の学びを支援するために、県教育委員会等から
―5―
の派遣や委託研究生の教職大学院への入学料、同じく本学部の附属学校教員の教職大学院への入
学料の免除を実施することとしている。
(2)学生確保に向けた具体的な取組状況
教職大学院新設に向け、以下のように教職大学院に関する広報活動を行う。
・教職大学院に関するポスター及びリーフレットを作成し、千葉県内の小、中、高等、特別支援学
校、千葉県内の大学等に配布するほか、千葉大学で開催される認定講習、免許更新講習、その他の
教員研修、研究会等でも配布する。また、千葉県教育委員会及び千葉市、船橋市、市原市の各教育
委員会の協力を得て、教員研修等でリーフレットを配布する。
なお、東京都東部地域にある小、中、高等、特別支援学校、及び大学等への配布も検討する。
また、
免許更新講習
(選択6時間)
「外国にルーツを持つ児童生徒の対応と学校での多様性の理解」
を受講した教員(平成 23-27 年度 400 人)及び当該児童生徒が多く在籍する学校を抽出してリーフ
レットを配布する。
さらに、
千葉県及び東京都をはじめとする関東圏の私立学校に対しても積極的に広報活動を行う。
特に、東京私立中学高等学校スクールカウンセリング研究会(保坂顧問)の会員については個別に
リーフレットを配布(あるいは郵送)する予定である。その際には、平成 26 年から拡充された専門
実践教育訓練制度が専門職大学院にも適用され、教育訓練給付金(年額 32 万円、最長3年間)が得
られることをアピールする。なお、現在も千葉大学大学院教育学研究科には5名の私学教員(うち
4名は保坂が指導教員)
が在籍しており、
これまでの実績から教職大学院への入学者も見込まれる。
・教育学部ホームページに教職大学院特集ページを設け、教職大学院の特色や多様な履修形態につ
いて具体的に説明する。
・教育学研究科入学説明会を年2回程度(7月及び9月)開催する。
・教育学部2年生、3年生のオリエンテーション(4月上旬)の際に、教職大学院についてガイダンス
を行う。
・教職大学院への入学を希望する委託研究生に対して特別推薦入試(12-1月)を実施する。
2 人材需要の動向等社会の要請
(1)人材の養成に関する目的その他の教育研究上の目的(概要)
少子化、グローバル化、情報通信技術の進展など、社会の急激な変化に伴い、学校現場では、多
様な教育課題への対応が必要となっている。学校は、マネジメント力を有する校長のリーダーシッ
プの下で、地域の力を活用しながら、チームとして組織的に諸課題に取り組むことが求められてい
る。個々の教員は、授業力向上に加え、外国人児童生徒への対応、いじめ・不登校等の生徒指導上
の諸課題への対応、特別支援教育の充実など、複雑かつ多様な課題に対応する能力を向上させるこ
とが求められている。
そこで、千葉大学教職大学院では、幅広い知識と柔軟な思考力、さらに、国際的視野を持ち、個
人や社会の多様性を尊重しつつ、他者と協働して課題解決を行う人材を養成する。また、学校や教
育を取り巻く状況が大きく変化していく中で、変化に柔軟に対応し、地域社会の人々と協力して地
域の教育力の向上に力を尽くす人材を養成する。
さらに、
教育行政や学校経営に精通するとともに、
教職員がチームとして活動できるようにリーダーシップを発揮できる人材を養成する。
スクールマネジメントについての専門性を身に付けることにおいては、学校での教員経験を持っ
―6―
た学生に標準を合わせた高いレベルの教育内容により、修了後は現場に戻り、学校のミドルリーダ
ーとして活躍できる教員を養成する。学校教育臨床についての専門性を身に付けることにおいては、
現場での事例研究を中心として、多様なレベルの学生に対応する指導方法をとることにより、学校
での教員経験を持った学生とともに、学部卒業で入学する学生も、修了後は生徒指導などの課題に
おいて現場で中心的に活躍できる教員を養成する。
(2)
(1)が社会的、地域的な人材需要の動向等を踏まえたものであることの客観的な根拠
①社会的な人材需要の動向
「教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について(答申)(平成25年10月
15日)」においては、教師の資質能力について、以下の「専門職としての高度な知識・技能」が挙
げられている。
1)教科や教職に関する高度な専門的知識(グローバル化、情報化、特別支援教育その他の新たな課
題に対応できる知識・技能を含む)
2)新たな学びを展開できる実践的指導力(基礎的・基本的な知識・技能の習得に加えて思考力・判
断力・表現力等を育成するため、知識・技能を活用する学習活動や課題探究型の学習、協働的
学びなどをデザインできる指導力)
3) 教科指導、生徒指導、学級経営等を的確に実践できる力
また、「大学院段階の教員養成の改革と充実等について(報告)(平成25年10月15日)」におい
て、以下の課題が述べられている。
1)社会の急激な変化に伴う学校教育を取り巻く現状として、①新しい学びへの対応②学校現場で
の今日的課題への対応 ③教員の大量退職・大量採用等を踏まえた対応 4)スクールリーダー養
成の必要性
2)実際の教員養成の現状は、各大学によってまちまちであり、教職課程の質の保証が必要
3)大学院段階については、学校現場で活躍する中核的な教員を養成する体系的なプログラムを必
ずしも提供してこなかった状況以下の課題が述べられている。
さらにグローバル化への対応は日本の最重要な教育課題である。
「第2期教育振興基本計画(平成25年4月25日 中央教育審議会)
」では、未来への飛躍を実現する
人材の養成として、グローバル化が加速する中で,日本人としてのアイデンティティや日本の文化
に対する深い理解を前提として,豊かな語学力・コミュニケーション能力,主体性・積極性,異文
化理解の精神等を身に付けて様々な分野で活躍できるグローバル人材の育成を求めている。
また、「これからの大学教育等の在り方について(第3次提言)(教育再生実行会議 平成25年5
月28日)」でも、「グローバル化に対応した教育環境づくりを進める」として、大学は、教育内容
と教育環境の国際化を徹底的に進め世界で活躍できるグローバル・リーダーを育成すること、グロ
ーバルな視点をもって地域社会の活性化を担う人材を育成することなど、大学の特色・方針や教育
研究分野、学生等の多様性を踏まえた効果的な取組を進めることを求めている。
さらに、
「日本再興戦略(平成25年6月14日)」では、グローバル化等に対応する人材強化を求め、
その一環として、文部科学省では、留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」に取り組んでい
る。
―7―
②地域的な人材需要の動向
少子化の進行は、千葉県においても部分的には人口の流入により、子どもの人口の増加がみら
れるが、農村部などの過疎地において、子どもの人口の減少が続いている。すでに学校の統廃合
が進められるとともに、学校の適正規模の維持が困難なところで、複式学級化や免許外の教科を
教える教員の増加などの現象が進んでいる。教員には、これからの地域社会の将来展望を見据え
た学校経営や教育行政を行う能力が求められるとともに、地域と協働して子どもの育成を行う力
が求められている。
グローバル化については、千葉県は全国で6番目に外国人人口の多い県であり(法務省『在留外
国人統計』
)
、その対応が必要な県となっている。外国人就業者の増加で、工業地帯においては、
児童の4人に1人が外国にルーツのある児童という小学校もある。そうした子どもたちが安定した
学校生活が送れるように、学校の受け入れ態勢を整えるとともに、多言語や多文化への理解を深
めることも必要になっている。日本語や日本文化の学習が必要な子どもを地域社会全体で受け入
れるために、学校が積極的に地域の様々な機関等との連携を進めるとも必要になっており、そう
した地域での指導的役割を果たせる教員の養成は急務である。
このように、学校や教育を取り巻く状況が大きく変化していく中で、変化に柔軟に対応し、地
域社会の人々と協力して地域の教育力の向上に力を尽くす人材、教育行政や学校経営に精通する
とともに、教職員がチームとして活動できるようにリーダーシップを発揮できる人材の育成が急
務である。加えて、教員の大量退職・大量採用を踏まえた対応も求められており、スクールリー
ダーとしての役割を果たせる教員の養成は喫緊の課題であり、教職大学院がその役割を果たすこ
とが期待されている。
―8―
資料1
アンケート調査へのご協力のお願い
千葉大学教育学部では、長期研修終了後の先生方の学習・研修を支援する方策を検討し
ています。今後の教員研修支援事業の参考にしたいと思いますので、以下のアンケートに
ご協力をお願いいたします。
教員養成開発センター
1. 今年度より、長期研修期間の学部、大学院の単位取得制度が変わり、16 単位まで取得で
きることになりました。 現在、長期研修生の皆さんには4単位の取得をお願いしていま
す。このことについてお伺いします。
(1) 本年度
取得した単位数(
)単位
…(
(2) 今回取得した単位は、どのように活用されますか?
)内に取得単数をご記入ください。
あてはまるものすべての□のなか
に ✓ をつけてください。
□ 特に活用する予定はない
□ 免許状上申(1種→専修、2種→1種)に活用する予定
□ 新しい免許状取得に活用する予定
□ 大学院に進学した際に、読み替える予定
2. 千葉大学教育学部では、教職大学院の設立を計画しています。
(1) 先生は、今後、大学院あるいは教職大学院に進学する希望はありますか?
あてはまる□の中に、1つだけ ✓ をつけてください。
□ある
・
□ない
・
□今は、わからない
(2) 上の質問で、
「ある」または「今は、わからない」と回答した方にお伺いします。
大学院に進学するとしたら、教職大学院の受験を考えますか?
* 教職大学院は、実務家教員(教職経験者)等を活用し、教育実践の単位化等を含んだ、
より実践的な内容を含むカリキュラムで構成されます。また、現職教員が修学しやすい
体制(長期履修、昼夜間・土曜日の開講等)が準備されています。
あてはまる□の中に、1つだけ ✓ をつけてください。
□教職大学院を希望する ・ □教職大学院は希望しない ・ □どちらとも言えない
3.先生ご自身のことをお伺いします。(
(1) 長期研修の領域
(
(2) 経験年数
(
)内に当てはまる内容をご記入ください。
)
)年
********** ご協力ありがとうございました **********
-1-
資料2
教職大学院に関するニーズ調査
千葉大学教育学部教員養成開発センター
千葉大学大学院教育学研究科では、平成28年度に教職大学院の開設を計画していま
す。
教職大学院は、実践的な指導力をもつ教員を育成することを目的として開設されま
すが、学部を卒業したばかりの学生の皆さんにも魅力ある大学院にしたいと考えてい
ますので、ご意見をお聞かせください。
なお、このアンケートは上の目的以外には使用することはありません。また、個人
が特定されないよう、十分配慮して扱います。
ご協力をお願いいたします。
◆はじめに、下の項目のあてはまるところに✔をつけてください。
あなたの所属課程
・幼稚園教員養成課程
・小学校教員養成課程
・中学校教員養成課程
・特別支援教員養成課程
・養護教諭教員養成課程
あたなの性別
・男
・
・女
将来、あなたが教師を目指している学校種
・幼稚園
・
・小学校
・
・中学校
・
・高等学校
・
・特別支援学校
*次のページの教職大学院の説明を読んでから、質問に答えてください。
―1―
教職大学院の目的
千葉大学教職大学院では、次のような教員の養成を目的としています。
*学校のリーダーとして、指導的立場に立って学校を運営する能力を身につけた教員
*学級経営、生徒指導などに関する高度な能力を身につけた教員
*グローバルマインドを持ち、地域の教育課題・地域支援に取り組む教員
学部新卒者
現職教員
学部段階で習得した資質能力を基盤
学校や地域における指導的役割を果た
として、より実践的な指導力・展開
しうる教員として、確かな指導理論と
力を備え、新しい学校づくりの有力
優れた実践力・応用力を備えたスクー
な一員となりうる教員へ
ルリーダーへ
教職大学院の特徴
教職大学院は以下のような特徴をもっています。
①教育現場の今日的課題に焦点を当てた教育課程
学生個々の関心に即したテーマ(教育課題)を設定し、それらを解決する方法を探
求することを中心に実践的な学習をすすめます(地域教育課題プログラム)。グローバ
ルマインドをもち、今日的な教育課題、地域の課題などに取り組む力をもつ教員の養
成を目指します。
②ゼミや実習を中心とした実践力の養成
教育現場で生じている課題と学術的背景とを往還させながら、課題解決を図ります。
そのためには教育現場で実際に生じている事柄を踏まえ、それに働きかけていること
が重要です。教職大学院では、ゼミや事例研究での学習内容と実習で得た経験とを相
互に関連づけながら、教育実践に役立つ理論的方法論的学習をすすめます。
実習は、学生個々の課題に合わせて、
修士論文ではなく、教育実践をまとめた
学校の他に、相談機関、児童養護施
実践報告書を作成・提出します。
設、教育委員会などでも行えます。
教職修士(専門職)の学位が与えられます.
③研究者教員と実務家教員のコラボレーションによる指導体制
ゼミや実習は、教職経験豊富な実務家教員と学術的な専門性をもつ研究者教員が共
同で指導します。理論と実践の融合させ、学校現場で役立つ実践的指導力の育成を目
指します。
―2―
教職大学院の構成
教職大学院は以下の2つの分野から構成されています。
スクールマネジメント分野
学校教育臨床分野
学級経営や学校組織等に関する豊かな
生徒指導、教育相談に関する専門的な
知識と実践力をもった教員の養成、指
能力を身につけた教員の養成、豊富な
導的な立場にたって、学校を運営する
経験をもち学校や地域での支援活動の
能力を身につけた教員(スクールリー
中核的な役割を担う教員の養成を目指
ダー)の養成を目指します。
します。
授業の形態・特徴
教職大学院は、現職教員も受講しやすいように昼夜間開講、長期休業中の集中講義
などを活用して授業を開講します。ストレートマスターの学生も夜間の授業を受講す
ることで、昼間の時間を有効に活用することができます。
2年間にわたって、高度教育実践(教育実習)を必修にしています。学校現場に通
用する実践力を養成するだけでなく、地域の教育課題を解決する能力、新たな教育課
題に対応する指導力を養成します。各自の課題に即して、学校だけでなく、教育セン
ターや児童養護施設などでの実習を行うこともできます。
履修モデルの例(1年目)
月
火
水
木
金
土
実習
授業(基礎ゼミ)
1限
2限
授業
3限
授業
4限
授業
実習
5限
6限
授業
授業
授業
授業
授業
授業
7限
注:このモデルは、週2日、定期的に実習を行うもの(分散型)です。各自の課題や
実習校との関係により、集中型(4週間連続)もできます。
―3―
1
あなたは、これからどのような力(知識、技術等)をつけていきたいと考えていますか。
以下の各項目について、身につけていきたい知識、技術かどうか、あてはまる数字に○を
つけてください。身につけたいと思う内容の場合は1、
「少しそう思う」場合には2、
「あま
りそう思わない」場合は3、「まったくそう思わない」場合は4をつけてください。
まったく
そう思わない
あまり
そう思わない
少し
そう思う
そう思う
・学級経営や学級集団づくりの技術
1 ・・ 2 ・・ 3 ・・ 4
・児童生徒をやる気にさせる授業技術
1 ・・ 2 ・・ 3 ・・ 4
・教科の教育方法や教育技術
1 ・・ 2 ・・ 3 ・・ 4
・教材開発や単元開発の方法
1 ・・ 2 ・・ 3 ・・ 4
・道徳教育や総合的な学習などの指導法
1 ・・ 2 ・・ 3 ・・ 4
・ICT 教育などメディアを活用した教育方法
1 ・・ 2 ・・ 3 ・・ 4
・グローバル化に対応した国際理解教育などの指導法
1 ・・ 2 ・・ 3 ・・ 4
・児童生徒の心理や発達に関する知識
1 ・・ 2 ・・ 3 ・・ 4
・障害(含む発達障害)のある児童生徒への教育方法
1 ・・ 2 ・・ 3 ・・ 4
・貧困や虐待など児童生徒を取り巻く状況の理解と支援
1 ・・ 2 ・・ 3 ・・ 4
・学校運営や組織マネジメントの方法
1 ・・ 2 ・・ 3 ・・ 4
・教育制度や法規に関する知識
1 ・・ 2 ・・ 3 ・・ 4
・学校と地域との連携や保護者への関わり方
1 ・・ 2 ・・ 3 ・・ 4
・学校における危機対応の方法
1 ・・ 2 ・・ 3 ・・ 4
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前述のような教職大学院が開設された場合、あなたは教職大学院に入学し、学習してみた
いと思いますか?
「はい」
・
「いいえ」
・
「今は未定‥」の中から、1つを選んでお答えください(✔をつける)
。
また、その答えを選んだ理由を、該当する項目から選んで✔をつけてください(複数回答可)
。
その他の理由がある場合は、
(
)の中に記載してください。
◆あなたは教職大学院に進学してみたいと思いますか?
はい
(理由)
学校現場のニーズに即した実践的な指導力の育成に焦点をあてた大学院
だから
研究者教員と実務家教員との共同の指導体制に魅了を感じるから
教育委員会や学校現場と連携して教育活動が行われるから
新しく開設される大学院で関心があるから
その他(
)
いいえ
(理由)
大学院に進学するとしたら、自分の専門教科・領域の学習を極めたいから。
どのような大学院になるのか、内容がよく理解できないから
新しく設置される大学院のため、まだ成果が見えないから
その他(
)
今は未定だが、将来的には教職大学院の進学も考えている
(理由)
まずは、学校現場に出て、学校や児童生徒の実態を知りたい
大学を卒業したばかりでは、自分の課題が解らない
大学院での学習が必要なのか、現場に出て確かめたい
その他(
)
◆教職大学院について、ご意見があれば自由に書いてください。
ご協力ありがとうございました。
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