事例にみるシステムズエンジニアリングの特徴 資料2(16-SEWG-4)

事例にみるシステムズエンジニアリングの特徴
A
事例
B
事例で述べられている事実
C
何故そうなってしまうのか
D
資料2(16-SEWG-4)
E
F
G
事例で述べられている対策
事例で述べられている効果
対策(課題解決方法)を決定、および システムズエンジニアリングが効
(課題、従来までのやり方では対応で 何故そのような状況なのか
または
または
実施するための活動・技術
きない壁)
事務局で推察・整理した対策
事務局で推察・整理した事例および他 (システムズエンジニアリングの活
①外部条件が複雑
のシステム開発への効果
②内部構成が複雑
(課題の原因)
動・技術)
果を示す場面・条件の分類
③時間の経過による自らの変化
及び他の変化への対応
④新しい技術への対応
1 発展途上国向け保育器
参考:SEBoK(Guide to the Systems Engineering Body
途上国での乳児死亡数年間400万人。 ・保育器が壊れる、直せない。
より多くを救いたい。
of Knowledge)
壊れる
修理できない
2 SKYACTIV
(*生後3~7日温めるだけで180万人 →簡易な保育器で多数を救う
生存できる。)
新生児を1週間暖められれば良いだけ
実機でしか確認できない。
(内燃機関の燃焼効率向上)
新生児を1週間暖められれば良い
仮定によれば180万人の乳児を救え
視点の上げ下げ(トップダウンとボト ①
る。
ムアップの融合型:どのような課題を
(目的の見直し)
解決するのか、どのように実現できる
・そのまま使うことしか考えていな
のか、空間探索をする必要)
かった。
参照:参考2(16-SEWG-4)
機能が多過ぎる(高過ぎる)
自然環境
機能を絞った
目的に対しては同上
同上
-
構成に関しては下記
-
SoIでは対象としない(変えられない
機能・性能を維持する人がいない。
専門の技術者を必要としないようにし グローバル展開のための新商品開発
部品が入手できない。
た
入手できる部品に設計変更した
やってみないとわからない
シミュレーションの導入
資料
立していない
※16th Summer Workshop on Embedded System Technologies
②
「物理」の選択
コスト削減
あらかじめ答えが導き出せる解法が確 モデル化(シミュレーションや実機で 異なる分野の専門領域の統合
参考:SWEST16※「SKYACTIVエンジン開発」人見氏講演
前提条件とする)。
「機能」と「物理」の分解
①
モデル化、モデルベース開発
(仮想開発、シミュレーション)
②
④
の評価を用いてモデル精度の向上を図
る)
マツダ「SKYACTIV-G制御システムとモデルベース開
発」2015
圧縮比をこれ以上高くできない。
異常燃焼が発生する
排気、冷却、機械抵抗、ポンプ損失を 従来までの常識を超える高効率のエン トップダウン型ソリューション創出
低減
ジン完成
モデルベース開発
②
(What空間、How空間から適切な解
の導出)
参照:参考2(16-SEWG-4)
(他社のようにいろいろなアプローチ -
取り組みむべき技術の絞込←理論を見
を取り組みたいが他社に比べ開発人員
直し・(要素の特定・抽出)とシミュ
が少ない)
レーション、実験による裏付けを得る
3 中華航空140便(エアバスA300B4-622R 自動操縦と手動操縦が競合した場合の 競合して異常動作(失速・墜落)とな どちらを優先するか(この場合は人) 事故回避
型機)名古屋空港での墜落事故
参考:国土交通省 運輸安全委員会 報告書番号96-5
動作で失速・墜落
る場合の対策がなされていない
の明確化
異常状態による人のパニック
競合状態であることを人に通知
複雑な(今までと異なる振る舞いをす 教育
る)システムの理解
このような事象が発生することを開発 「人」もシステムの構成要素として考
時に気がついていなかったため評価さ 慮
れていなかった。
© 2016 IPA
「人」もシステムの構成要素として考 ①
慮
事例にみるシステムズエンジニアリングの特徴 (参考:海外事例)
A
事例
C
B
D
資料2(16-SEWG-4)
E
F
G
事例で述べられている対策
事例で述べられている効果
対策(課題解決方法)を決定、および システムズエンジニアリングが効果を
(課題、従来までのやり方では対応で 何故そのような状況なのか
または
または
実施するための活動・技術
示す場面・条件の分類
きない壁)
事務局で推察・整理した対策
事務局で推察・整理した効果
(システムズエンジニアリングの活
①外部条件が複雑
動・技術)
②内部構成が複雑
事例で述べられている事実
何故そうなってしまうのか
(課題の原因)
③時間の経過による自らの変化
及び他の変化への対応
④新しい技術への対応
1 次世代静脈注入ポンプ
参考:SEBoK(Guide to the Systems Engineering
Body of Knowledge)
高度な専門技術者でなくても扱える医 高機能化による操作の複雑化
操作性に関する適性解は実際に操作す 最低限の教育を受けた本機初体験の
妥当性確認(ユーザーセンタードデザ ②
療機器
ることにより得られる。
インアプローチ、プロトタイピング)
利用シーンの拡大(院内→家庭)
ナースに関し99.66%が問題なく使用
そのため操作者候補群による操作確認 できた。
を実施。
(ユーザーセンタードデザインアプ
ローチ、プロトタイピング)
2 GPS
参考:SEBoK(Guide to the Systems Engineering
状況把握が困難な宇宙空間での保守な 今までにない新しいシステム
ど多岐にわたる課題が多い
Body of Knowledge)
(巨大システム。多くの観点で多くの
技術、手法を使うことになるため総花
要求を最初に固めることが現実的でな 重大なトラブル無し
システム構成、システムの利用者(航 く、修正されるごとに、スケジュー
モデル化とシミュレーションによる
①
アーキテクチャの決定、検証
空機、船舶、自動車、・・)、用途
ル、コスト及び要求一式の再バランス
(俯瞰的、系統的分析・確認の繰り返
(軍事、民間)等多種多様
を行う開発プロセスを導入
し)
的になりがち)
3 TfNSW
モデルが複雑化したため、ステークホ
MBSEを活用して連携システム全体を
参考:Systems Engineering Society of Australia
ルダ毎の目的に応じたビューを用意し
ライフサイクルに渡って俯瞰するモデ
(SESA) のSE Workshop 2015 発表資料
た。
(巨大システム。多くの観点で多くの
(同上類似)
進行中につき未
①
ルを構築
(同上)
技術、手法を使うことになるため総花
的になりがち)
4 オーレスン橋
①多岐に渡る専門領域: 各種構築技術
①関連専門家との検討、合意形成活動 開発・運用段階では、厄介な意見対立 ①関連専門家との検討、合意形成活動 ①
参考:SEBoK(Guide to the Systems Engineering
(例:橋梁土木、道路交通、鉄道、船
の積重ね
Body of Knowledge)
舶通行、環境保全など…)
(例:環境関係者の巻き込み、専門 い。
(例:環境関係者の巻き込み、専門
家を集めて綿密に構想・設計)
家を集めて綿密に構想・設計)
②規制・基準を満たす水準の見極め→
②規制・基準を満たす水準の見極め→
最新技法活用を含む詳細なリスク分析
最新技法活用を含む詳細なリスク分析
④環境問題(生物多様性)を含む込み
③技術検討を重ねた解決機構の実現
③技術検討を重ねた解決機構の実現
入った要求(例:海流・土砂等と生物
④環境団体有力者を開発統括合弁会社
④環境団体有力者を開発統括合弁会社
多様性との関係等)
役員として招聘し、緻密な環境対策を
役員として招聘し、緻密な環境対策を
実施
実施
(巨大システム。多くの観点で多くの ②両国の規制、基準の違い
技術、手法を使うことになるため総花 ③両国の鉄道方式の違い (右側・左側
的になりがち)
© 2016 IPA
通行、電力供給方式の違い)
(同上類似)
や大きな物理トラブルは発生していな の積重ね
事例にみるシステムズエンジニアリングの特徴 (参考:IESE調査事例)
A
事例
C
B
D
資料2(16-SEWG-4)
E
F
G
事例で述べられている対策
事例で述べられている効果
対策(課題解決方法)を決定、および システムズエンジニアリングが効果を
(課題、従来までのやり方では対応で 何故そのような状況なのか
または
または
実施するための活動・技術
示す場面・条件の分類
きない壁)
事務局で推察・整理した対策
事務局で推察・整理した効果
(システムズエンジニアリングの活
①外部条件が複雑
動・技術)
②内部構成が複雑
事例で述べられている事実
何故そうなってしまうのか
(課題の原因)
③時間の経過による自らの変化
及び他の変化への対応
④新しい技術への対応
1 チェレンコフ望遠鏡アレイ開発
国際的プロジェクトであり物理や電気 国際的、多数の専門領域を束ねる巨大 モデルによる可視化
言語の違いを克服
等専門領域も多岐に渡る巨大プロジェ プロジェクトにおける設計情報、技法
相互理解に有効
モデル駆動システム開発
①
モデルベース要求開発
②
クト。言語や設計ドキュメントの表現 が統一されていない。
等もまちまち。
2 ドイツ国防省 モジュール式多目的戦 モジュール式システムの構築には各モ 要求が明確でなければスキルを持ち合 要求の明確化のための抽出技術
艦(MKS180)開発
ジュール担当者が対応可能か、スキル わせているか確認できない。
(要求抽出技法マトリクスによる多視
を持ち合わせているか、確認できなけ
点の確認、モデルベース要求開発)
(明確に確認できず)
ればならない。
3 輸送ドメインの統合品質保証
自動車、航空、鉄道等多国間、多組織 (←)
形式検証、レビュー、テスト技法な
を跨る巨大システムの検証が膨大。品
ど、静的品質保証の技法と動的品質保 均32%削減が可能 (効率化)
質保証が困難。
証の技法を組み合わせた体系的な手法 後工程での残存欠陥により発生するコ
を実施
検証と妥当性確認の作業コストが、平 モデルベース開発
②
ストが、平均27%削減が可能(品質向
上)
テスト・カバレージ、出荷後品質など
8%は向上
4 トラックのリモート制御リフト用安全 リフトはスマートフォンで制御しなけ スマートフォンの安全基準が低い
機構開発
システムおよびセーフティに関するコ ・仮想プロトタイプを使用して機能を モデルベース開発
ればならないが、スマートフォンは安
ンセプトを仮想開発による評価を行い 評価することで、実装/試作を使用し
全なデバイスとは限らない。
ながら、モデルと実装開発を段階的に た場合よりもはるかに早い段階で定量
行った。
④
評価が可能になる。
・欠陥や誤った仕様が早い時点で検出
されるため、複雑なシステムを開発す
る際のリスクが減り、必要なやり直し
作業も少なくなる。
・仮想開発を使用することで、既存の
アプローチではなく、新しいアイデ
ア・革新的な概念を創出することが可
能になる。
・シミュレーションによって、開発者
は経験を集め、様々なアプローチの性
能を定量的に評価して比較できるよう
になる。
5 I4.0共通プラットフォームの仮想開発 (検討中)
© 2016 IPA
(検討中)
(検討中)
(検討中)
(検討中)
(検討中)