Morgan Stanley及び子会社の格付を維持

NEWS RELEASE
2016年12月9日
【格付維持】
Morgan Stanley
発行体格付: A-
短期債務: a-1
[格付の方向性:安定的]
モルガン・スタンレーMUFG証券
発行体格付: A [格付の方向性:安定的]
コマーシャルペーパー: a-1
格付投資情報センター(R&I)は上記の格付を公表しました。
【格付理由】
○Morgan Stanley
多様な金融サービスを提供するグローバル投資銀行大手であるMorgan Stanley(MS)グループの持株
会社。コスト削減などで経費率が着実に改善しており、リスク資産の削減などでリスク耐久力は格付に
見合う水準を確保している。流動性への懸念も小さい。以上のような状況を踏まえ、格付を維持した。
格付の方向性は安定的。格付は持株会社固有のリスクを踏まえ、グループ全体の信用力をそのまま反映
した格付よりも1ノッチ下としている。
主要なビジネスラインは、「法人・機関投資家向け証券業務(IS)」「ウェルス・マネジメント業務
(WM)」「投資運用業務(IM)」で構成される。これまで事業構成の変革に取り組んだこともあり、2015
年のWMの純営業収益に占める割合が40%を超え、ISの割合は51%となっている。ISのうち、債券・コモ
ディティーの販売トレーディング業務では、強みのあるクレジット商品や証券化商品に注力している。
2015年12月には25%の人員削減を行い、さらに債券・コモディティーのリスク資産、補完的レバレッジ
比率のエクスポージャーの新たな削減目標として、残高をそれぞれ1100億ドル未満、2500億ドル未満に
設定している。こうした取り組みにより、ISの競争力を大きく落とすことなく、安定した収益力の強化
につなげられるか注目している。
2016年からの2年間の計画である「Project Streamline」で経費を10億ドル削減し、収入が同じであれ
ば2017年の経費率は74%まで下がる見込みとしている。人員配置の最適化やテクノロジーインフラの見
直し、各事業部門の人件費率の抑制などに取り組むとしている。訴訟関連費用など不確実な要素もある
ため、経費率を目標通りに改善することができるか注目していく。
リスク耐久力は格付に見合う水準にある。2016年9月末の会社が試算した2019年完全適用時の普通株式
等Tier1比率は15.8%。グループ連結の補完的レバレッジ比率は6.2%。2018年完全適用時に想定される
5%の最低水準を上回っている。ただし、2016年6月に公表された当局の包括的資本分析およびレビュー
(CCAR)によれば、増配や自己株式買い戻しを含む資本計画の承認は条件付きだった。資本計画プロセ
スの不備が指摘されている。不備への対応状況だけでなく、過度に資本還元を増やしていくことがない
かなど資本政策の動向も見守っていく。
現預金や国債など流動性の高い金融資産が2016年9月末で約1971億ドルと、総資産の20%を超えるまで
になっている。2015年よりバーゼル3に基づく流動性カバレッジ比率(LCR)が段階適用されているが、
会社試算では2017年完全適用時の最低基準をすでにクリアしているようだ。
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: インベスターズ・サービス管理部
: 経営企画室(広報担当)
TEL. 03-6273-7471
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E-mail. [email protected]
格付投資情報センター 〒101-0054東京都千代田区神田錦町三丁目22番地テラススクエア
http://www.r-i.co.jp
信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信
用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の
検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発
行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。
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NEWS RELEASE
○モルガン・スタンレーMUFG証券
MSグループが日本でビジネスを展開していくうえで重要な役割を担っており、戦略的重要性が高い。
MSグループの中核会社との事業上の結び付きも強い。格付は、MSグループ全体の信用力をそのまま反映
している。MSのグローバルな顧客層に加えて、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の抱える国内リテール
顧客層にも商品の提供が可能となり、営業基盤は強化されている。なお、MTNプログラムおよび国内コマ
ーシャルペーパーの格付は、MSの保証部分に対するものである。
【格付対象】
発行者:Morgan Stanley
名 称
発行体格付
名
格 付
A-(維持)
称
第9回円貨社債(2014)
第10回円貨社債(2014)
第3回変動利付円貨社債
(2014)
2030年9月3日満期
ゼロクーポン円貨社債
2026年3月4日満期利率ステ
ップアップ型円建社債
名
称
発行総額
(億円)
1,225
87
188
発行日
償還日
2014年05月22日
2014年05月22日
2014年05月22日
2018年05月22日
2024年05月22日
2018年05月22日
A-(維持)
A-(維持)
A-(維持)
30
2015年09月03日
2030年09月03日
A-(維持)
30
2016年03月03日
2026年03月04日
A-(維持)
発行総額
発行日
(百万豪ドル)
205
2011年12月21日
2016年12月15日満期
豪ドル建社債
名
格付の方向性
安定的
称
グローバルMTNプログラムシリー
ズD、シリーズE(優先債)
名 称
短期債務
償還日
発行限度額
(百万米ドル)
33,600
付
付
A-(維持)
担保・保証
保証会社等
無担保
格
付
A-(維持)
格 付
a-1(維持)
称
債務証書発行プログラム(優先債) *1
債務証書発行プログラム *1
名
格
2016年12月15日
発行者:モルガン・スタンレーMUFG証券
名 称
格 付
発行体格付
A(維持)
名
格
称
国内コマーシャルペーパー *2
発行限度額
(百万米ドル)
10,000
10,000
格付の方向性
安定的
うち格付対象
(百万米ドル)
2,000
2,000
発行限度額
(億円)
5,500
格
格
付
A(維持)
a-1(維持)
付
a-1(維持)
*1 当該プログラム(MTNプログラム)は、Morgan Stanleyが20億ドルを上限に、非劣後債に対する非劣後保証、劣後債に
対する劣後保証を提供。格付は非劣後保証部分に対するもの。
*2 Morgan Stanleyが元本、利息、その他支払債務合計で5500億円または50億ドルを上限に保証。格付は当該保証部分に
対するもの。
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信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信
用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の
検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発
行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。
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☆MTNプログラムに対する信用格付はプログラムを対象としており、プログラムのもとで発行する個々の債券に
対する信用格付ではありません。個々の債券の信用格付は通常、同プログラムの信用格付と同一ですが、クレ
ジットリンク債、インデックスリンク債など個々の債券の契約内容によっては、同一とならない、あるいは格
付しないことがあります。R&Iは依頼に応じて、個々の債券にも信用格付を付与することがあります。
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信用格付に関わる事項
信用格付業者
登録番号
株式会社格付投資情報センター
金融庁長官(格付)第6号
直近一年以内に講じられた監督上の措置は、ありません。
主任格付アナリスト
信用格付の付与について
代表して責任を有する者
小林 正樹
細田 弘
信用格付を付与した日
主要な格付方法
2016年12月02日
事業法人等の信用格付の基本的な考え方 [2015.05.01]
金融機関等に共通する格付の考え方 [2014.03.13]
証券会社 [2014.05.22]
金融グループの格付の考え方 [2013.07.31]
規制資本商品等と金融機関等の格付の考え方 [2016.10.20]
上記格付方法は、格付を行うにあたり考慮した他の格付方法とともに以下のウェブサイトに掲載
しています。http://www.r-i.co.jp/jpn/cfp/about/methodology/index.html
評価の前提は、以下のウェブサイトの格付付与方針に掲載しています。
http://www.r-i.co.jp/jpn/ratingpolicy/index.html
格付符号とその定義は、以下のウェブサイトに掲載しています。
http://www.r-i.co.jp/jpn/cfp/about/definition/index.html
格付関係者
Morgan Stanley
モルガン・スタンレーMUFG証券
注
格付関係者は、金融商品取引業等に関する内閣府令第三百七条に基づいて、R&Iが判断したものです。
利用した主要な情報
品質確保のための措置
情報提供者
決算書類、開示情報
公認会計士の監査済みである、またはそれに準じた信頼性が確保され
ている決算書類であること。一般に開示された、またはそれに準じた
信頼性が確保されている情報であること。
格付関係者
信用格付の前提、意義及び限界
R&Iの信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約
定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見です。R&Iは信用格付によって、個々の債
務等の流動性リスク、市場価値リスク、価格変動リスク等、信用リスク以外のリスクについて、何
ら意見を表明するものではありません。信用格付は、いかなる意味においても、現在・過去・将来
の事実の表明ではありません。また、R&Iは、明示・黙示を問わず、提供する信用格付、又はその
他の意見についての正確性、適時性、完全性、商品性、及び特定目的への適合性その他一切の事項
について、いかなる保証もしていません。
R&Iは、信用格付を行うに際して用いた情報に対し、品質確保の措置を講じていますが、これら
の情報の正確性等について独自に検証しているわけではありません。R&Iは、必要と判断した場合
には、信用格付を変更することがあります。また、資料・情報の不足や、その他の状況により、信
用格付を保留したり、取り下げたりすることがあります。
利息・配当の繰り延べ、元本の返済猶予、債務免除等の条項がある債務等の格付は、その蓋然性
が高まったとR&Iが判断した場合、発行体格付又は保険金支払能力とのノッチ差を拡大することが
あります。
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