2016 年度 生 物

2016 年度
生 物
■ 大学(日程):筑波大学(前期)
■ 出題構成(時間/配点):理科2科目で 120 分,1科目で 60 分/配点は学群・学類により異なる
大問
Ⅰ
形 式
用語,論述,
グラフ選択,
図作成
分野・内容 等
PCR 法の手順・仕組み,電気泳動の方向,
サンガー法
難易度
変化
やや難
↑
Ⅱ
用語,正誤判断,
オーキシンの極性移動と働き,細胞膜の透過性
論述
標準
→
Ⅲ
用語,正誤判断, イソギンチャクとクマノミ,アブラムシをめぐる
論述
種間関係,げっ歯類・アリ・植物の種間関係
標準
↑
Ⅳ
用語,正誤判断,
細胞骨格と物質輸送,跳躍伝導
論述
標準
→
※難易度は筑波大受験生を母集団とする基準で判定しています。
■ 出題傾向
・分量:大問数は4題。時間内にすべて解答するには難易度の高い問題が含まれる。
・難易度:年度によって異なるが,全体としての難易度は標準的。
・出題分野:満遍なく出題されるが,
「生態と環境」,「生物の進化と系統」からの出題頻度が高い。
・出題内容:知識問題と考察問題がバランスよく出題される。考察問題の題材は初見のものが多い。
・形式:用語・論述が中心であり,正誤判断も頻出である。論述問題の指定字数は 30~80 字程度で
あることが多く,全体の論述量は,400~500 字程度で推移している。
■ 2016 年度入試の特記事項
・設問数・論述量とも 2015 年度並で,分量は変わらない。実験考察はそれほど複雑ではなかったが,
Ⅰなどで要求する知識レベルは高く,全体の難易度は 2015 年度に比べやや難化した。
・Ⅰの問1~問3は,PCR 法や電気泳動に関する問題であり,仕組みや実験の各操作の意味を理
解していないと解けない問題であった。実験手法は,その仕組みまで理解を深めておきたい。
・Ⅱは平易な知識問題が多く,他の大問より取り組みやすい。Ⅲの問2・3は問われた生物を知ら
ないと答えにくいので,思い出せなかったら深入りせず,他の問題へと進みたい。Ⅳの細胞骨
格についてはリード文に名称と説明があるので,見た目に反して取り組みやすかっただろう。
・各大問に数題ずつ含まれる論述問題を過不足なくまとめられたかどうかで差がつく。論述は知識
問題で平易なもの(Ⅳ問4)もあるので,そういったものを手早くまとめ,そのうえでⅢ問4
といった考察問題の論述に時間を割きたい。
■ 求められる力とその養成
・知識力…教科書と図説を参照する習慣を身につけよう。単純に暗記するだけでなく,関連する生命
現象と合わせて,自分の言葉で説明できるようにしておくこと。
・考察力+記述力…考察力は実戦演習を重ねて,実験→結果→考察という一連の流れを自分なりに整
理することで身につく。また,自分の手で答案を書き上げることで記述力を身につけよう。要点を
過不足なく解答に盛り込めているかどうかは,第三者に確認・判断してもらうのが一番。添削指導
が有効である。
・読解力…リード文をすばやく的確に読み解くためには,内容を箇条書きにして整理する訓練が有効。
また,解答時間を意識しながらの演習は,スピードアップに効果的である。