2016 年度 生 物

2016 年度
生 物
■ 大学(日程):東京農工大学(前期)
■ 出題構成(時間/配点):理科2科目で 160 分/配点は学部により異なる。
■ 分量/難易度の変化(昨年度比):やや増加 / 変化なし
大問
形 式
分野・内容 等
難易度
変化
1
用語,論述,計算, 細胞分画と細胞小器官,コハク酸脱水祖酵素と酵素
グラフ選択
の反応,パスツール効果
標準
↑
2
用語,正誤判断,
遺伝子導入,ジデオキシ法,RNA 干渉
論述,図作成
標準
↑
3
用語,論述,図作 植物の伸張成長とホルモン,光受容体,オーキシン
成,グラフ作成
の移動と感受性の器官による違い,遺伝
標準
→
4
用語,論述,グラ 森林の遷移と物質生産,夏緑樹林の特徴,陰樹と陽
フ作成,正誤判断 樹の交代と極相
やや易
↓
※難易度変化…↑難化/→昨年並み/↓易化
※難易度は東京農工大受験生を母集団とする基準で判定しています。
■ 出題傾向
・分量:大問数は 2015 年度まで5題,2016 年度は4題。分量は時間に比してやや多い。
・難易度:やや易~やや難。大問の難易度は同年度の中でばらつきがあることが多い。
・出題分野:各分野からバランスよく出題される。代謝,植物の環境応答,生態の環境の出題頻度は
やや高いが,他分野と融合して出題されるので全分野の学習が必須である。
・出題内容:知識問題が多めの出題である。考察問題で要求されるレベルは高い。
・形式:用語・論述を中心に,正誤判断,計算など多様な形式の設問がある。とくに図作成,グラフ
作成は多い。論述問題は通常字数制限が課されている。
■ 2016 年度入試の特記事項
・2015 年度まで農学部で1科目 120 分の出題であったが,
2016 年度は工学部の一部学科でも選択可
能になり,
2科目で 160 分となった。
単純計算で1科目あたりの時間は 2/3 になったが,
ページ数・
総論述量はそれに比して減っていない。大問数が1つ減り,設問数も減ったが,考察問題の比率が
上がったので,分量・負担感ともやや増加といえるだろう。
・2014・2015 年度にあったやや難の大問はないが,設問レベルでやや難のものが散見される(2016
年度では1問5・問7,3問2など)ため,難易度はほぼ 2015 年度並みである。
・論述量は多いが,知識があれば書ける比較的取り組みやすい問題が多い。
・時間当たりの分量が多いので,解けない問題は深追いせず,次の問題へ進みたい。
■ 求められる力とその養成
・知識力…教科書と図説を参照する習慣を身につけよう。とくに,現象の変化を描き出せるよう,視
覚イメージでの理解にも力を入れたい。
単純に暗記するだけでなく,関連する生命現象と合わせて,
自分の言葉や図で説明できるようにしておくこと。
・考察力+記述力…考察力は実戦演習を重ねて,実験→結果→考察という一連の流れを自分なりに整
理することで身につく。記述力は自分の手で答案を書き上げることが大切で,添削指導が有効であ
る。
・読解力…リード文をすばやく的確に読み解くためには,内容を箇条書きにして整理する訓練が有効。
また,解答時間を意識しながらの演習は,スピードアップに効果的である。