2 体験活動、特別活動や各教科との関連的指導の工夫 (1) 道徳教育全体計画、別葉Ⅰ・Ⅱの見直しと活用 教師が捉えた児童の実態に保護者の願い等を照らし合わせて、重点指導項目を決定し、道 徳教育全体計画、別葉Ⅰ・Ⅱ、道徳の時間の年間指導計画等の見直しをして、他教科や教育 活動全体と連携しながら道徳教育を推進できるようにする。 ア イ 教師が捉えた児童の実態 保護者の願い 保護者へのアンケートの結果、学校教育で育てて欲しいと願っている内容項目は次のと おりであった。 【低学年】 1 友情・信頼 2 公徳心・規則の尊重 3 愛校心 ウ 【中学年】 1 友情・信頼 2 公徳心・規則の尊重 3 愛校心 【高学年】 1 勇気・努力 2 友情・信頼 3 役割・責任 「道徳アンケート」による児童の実態 児童の道徳に関する意識の実態調査のために「道徳アンケート」(高知県教育委員会東 部教育事務所ホームページよりダウンロードして活用)を実施した。27 項目の質問の中 で、肯定的評価(そう思う・どちらかといえばそう思う)がたいへん高かったが、中でも 低かったのは、次の項目である。(第1回平成27年7月実施結果より) 「今住んでいる地域の行事やボランティア活動に参加している」 80% 「勉強する時間を決めて、実行している」 81% 「テレビを見る時間やゲームをする時間など、ルールを家の人と決めている」83% 「自分にはよいところがあると思う」 86% 「難しいことでも、失敗をおそれないでちょうせんしている」 86% 自尊感情に関するものが他よりも低かった。「個性の伸長」は、現行指導要領では、1 ・2年にはないが、一部改訂指導要領では新たに新設された。本校児童の実態を見ても、 他に比べると自信のなさ、自尊感情の低さが見られたので、重点内容項目とした。 -1- エ 児童の実態把握と変容 2年間で2回、新道徳性検査『HUMAN Ⅲ』 (図書文化社)を実施した(2~6年のみ)。 HUMAN Ⅲは、学級・学年全体、ならびに児童・生徒一人ひとりの道徳性の実態や傾向 を客観的に把握するための標準化された検査である。実際の生活において多く見られる問 題場面を提示して、選択した解答により道徳性を捉える。道徳性の実態や傾向を「道徳 性総合」、「道徳的心情と道徳的判断力」、「4 つの視点」、「内容項目」から把握できる。 いずれも全国の傾向との比較では、本校は望ましい方向にあるとの結果が出た。全国を 見ると、学年が上がるに従って「一般的に望ましいと認められる選択肢(Ⅰ>Ⅱ>Ⅲ>Ⅳ)」 でⅠやⅡの割合が下がっていくが、本校の場合はその下がり幅が全国に比べると少ない。 そのため、学年が上がるについて、「全国の傾向よりも望ましい方向にある=道徳性が高 いと考えられる」という結果になっている。 各学級の内容項目別の分析も出るので、この結果を各授業で参考にしている。(指導案 の中の「HUMAN Ⅲの結果から予想される道徳的価値観の傾向」に表記) 【平成27年5月実施結果】 【平成28年6月実施結果】 肯定的割合が、全国よりも多い。 ∧印:全国の傾向より望ましい方向にある -2- 【平成27年5月実施結果】 【平成28年6月実施結果】 以上により、重点内容項目を設定し、道徳教育全体計画および別葉Ⅰ・Ⅱを次のように作 成した。 -3- -4-
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