食パンのカビの生え方パート4

熊日ジュニア科学賞
食パンのカビの生え方パート4
玉名市立梅林小学校
1
5年
山下
妃菜
研究の目的
パート3までを終え、なぜ食パンにはカビが生えやすいのかを調べた。温度・湿度・酸素まで
は、分かっていた。もう一つが栄養(デンプン)だ。デンプンが多い食品として、じゃがいも、食
パン、おかゆがある。これをふまえ食パンのアオカビとコウジカビを使い培地に植え育てると、
どのようにカビが生えてくるのか色や広がり方をみていく。
2
研究の方法と準備
培地として無菌状態の①こんにゃく畑②ようかん、そしてデンプンが多い③じゃがいも④おか
ゆを使用する。まず食パンでカビをつかまえる。食パンのカビを 14 日間で生やさせる。
実験1・蒟蒻畑
開封しそのまま容器にいれる。食パンのアオカビとコウジカビを楊枝
でとり、こんにゃく畑に植え、ふたをしめる。
実験2・水ようかん
開封しそのまま容器にいれる。食パンのアオカビとコウジカビを楊枝
でとり、水ようかんに植え、ふたをしめる。
実験3・じゃがいも
清潔なまな板と包丁を準備。じゃがいもの皮をむき厚さ5㎜の輪切り
にしラップにくるみ電子レンジで1分温める。そのまま冷ましガーゼ
で水気をきり容器にいれる。食パンのアオカビとコウジカビを楊枝で
とり、じゃがいもに植え、ふたをしめる。
実験4・おかゆ
おかゆを作り冷ます。大さじ一杯を容器にいれる。食パンのアオカビ
とコウジカビを楊枝でとり、おかゆに植え、ふたをしめる。
※場所は台所で 11 時頃を記録時間とし 10 日間調べる。
3
研究の結果(写真省略)
食パンでカビをつかまえる5日目からアオカビが生えだしたが 14 日目は黒いコウジカビで覆わ
れアオカビは目立って生えなかった。
実験1・こんにゃく畑①アオカビの生え方
変化なし
昨日から変
化なし
うっすらと
白くなる
ゼリー少し
溶け形が変
わる
昨日から変
化なし
黒いコウジカ
ビが生える
コウジカビ
が広がり溶
ける
実験1・こんにゃく畑②コウジカビの生え方
カビがうっ
すら広がる
2日前から
変化なし
コウジカビ
が広がる
まわりがう
っすら白く
なる
昨日から変
化なし
赤くなった
がカビの変
化なし
うすい黒い
コウジカビ
が広がる
点々の黒カ
ビがたくさ
んできる
全体的にコ
ウジカビが
生える
白いカビと
コウジカビ
が広がる
昨日から変
化なし
3日前から
変化なし
赤くなり形
の原型なし
こんにゃく畑の原型は、なくなったが①②ともカビの生え方が一番少なかった。①はアオカビを
植えたがコウジカビが生えてきた。クワガタの餌の樹液のにおいがした。
実験2・水ようかん①アオカビの生え方
実験2・水ようかん②コウジカビの生え方
変化なし
ぞうげ色に
なり糸先に
ついている
昨日から変
化なし
コウジカ
ビうっす
ら広がる
カビの層が
さらに厚く
なる
コウジカビ
がぎっしり
と生える
少しアオカ
ヒが大きく
なる
糸のような
カビが立っ
て生える
カビの層が
厚くふさふ
さしている
コウジカビ
が広がる
糸のような
カビが増え
ている
真っ黒でと
てもカビの
層が厚い
黒い点々の
カビが生え
る
さらにコウ
ジカビか広
がる
さらにコウ
ジカビが広
がる
糸のような
ものがたく
さん生える
コウジカビが
広がってい
るようだ
コウジカビ
が広がる
全体に広が
り、ようか
ん見えない
カビの層が
厚くなって
いる
①②ともカビの層が 0.5 ㎜と厚く一番ぎっしりと生えた。糸のようなカビがピンピンと立ち先に
胞子のようなものができる。カビの生えてくるペースも早かった。培地に適している。
実験3・じゃがいも①アオカビの生え方
実験3・じゃがいも②コウジカビの生え方
カビのまわ
りが黒くな
る
コウジカビ
が薄くなり
目立たない
アオカビも
目立たない
変化なし
昨日から変
化なし
コウジカビ
広がりアオ
カビ生える
モコモコと
したカビが
増えている
モコモコの
白いカビで
覆われた
うっすらと
白くなる
ゼリーが少
し溶け形が
変わる
さらに広が
っている
モコモコと
した白いガ
ビが生える
昨日から変
化なし
うすい黒い
コウジカビ
が広がる
昨日から変
化なし
カビが広が
りアオカビ
が濃くなる
黒いコウジカ
ビが生える
白いカビと
コウジカビ
が広がる
コウジカビ
が広がり溶
ける
赤くなり形
の原型なし
①②ともモコモコとした白いカビが生え覆われた。このカビは菌糸というようだ。じゃがいもの
水分も抜け重さも軽くなっていた。夏には適さない実験だった。
実験4・おかゆ①アオカビの生え方
実験4・おかゆ②コウジカビの生え方
変化なし
昨日から変
化なし
米粒なく液
体化してい
る
カビが少し
広がってい
る
モコモコと
した白いカ
ビが生える
モコモコと
したカビが
増えている
アオカビの
まわりが、
はだ色に
米粒が溶け
ほぼ液体化
する
アオカビは
中心にその
まま残った
うっすらと
広がってい
る
うっすらし
たまま変化
みられない
モコモコの
白いカビで
覆われた
はだ色が広
がっている
液体状にな
っている
カビが広が
り点々とし
ている
昨日から変
化なし
水分が増え
トロトロし
いてる
表面は、は
だ色に覆わ
れた
水分が減っ
ている
コウジカビ
が全体的に
広がる
①は甘酒のようにトロトロとし液体化した。米のとぎ汁のにおい。アオカビの周辺だけが変化し
ていった。②はモコモコとした白いカビで覆われ軽くなっている。麹のようだった。
4
研究のまとめと考察
実験の 24 日間、天気も良かったが湿度が低かった。「食パンでカビをつかまえる」では、真っ
黒なコウジカビで覆われアオカビをうまく採取することができなかった。アオカビを植えたが違
うカビか生えてきたりとカビの採取は難しいこともわかった。デンプンが多い食品はモコモコと
した弾力のある綿のような白いカビが生えるのではなかろうか。実験1の①と実験4の①は食品
が溶けている。水分が多い食品だがアオカビには溶かす力があるのかもしれないと私は考えたが
温度や腐敗かもしれないと疑問に思うところでした。