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PD5-1
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Ⅳ型食道裂孔ヘルニア(upside-down stomach)に対し腹
腔鏡下に修復術を施行した1例
食道裂孔ヘルニアに対する腹腔鏡下手術の治療成績:
とくに混合型について
小野田貴信、松山 温子、渡邊 貴洋、野澤 雅之、佐藤 正範、
和田 英俊
野村 務 、松谷 毅 、萩原 信敏 、藤田 逸郎 、
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金沢 義一 、中村 慶春 、牧野 浩司 、柿沼 大輔 、
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菅野 仁士 、新井 洋紀 、太田惠一朗 、宮下 正夫 、
1
内田 英二
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浜松医科大学附属病院 一般内視鏡外科
症例は73歳女性。肺癌(cT2aN0M0、StageⅠB)の術前精査で
巨大な食道裂孔ヘルニアを認めた。ヘルニア内容が左肺下葉を
圧排して低肺換気量の原因になっているため、肺手術後の換気
量を確保するためにヘルニア手術を先行することとなった。ヘ
ルニアは胃全体が臓器軸性に捻転して縦隔に移動したupside
down stomachの状態であり、横行結腸も一部嵌入していたた
めⅣ型(複合型)と診断した。手術は4トロッカーで腹腔鏡下食
道裂孔ヘルニア修復術を行った。ヘルニア内容を腹腔側に還納
した後、5×6cmに開大した食道裂孔を前後方向に25mmの間
隙を残して2-0V-Lokで縫縮した。さらにPCO mesh8×8cmを
使用し、縫合部を被覆するように縫合固定した。また、横隔膜
脚と食道とを3針縫合して固定し、手術を終了した。手術時間
228分、出血量は2mlであった。術後経過良好で、第4病日に退
院した。術前の肺活量は1.19L、努力性肺活量は2.25Lだったが、
術後はそれぞれ2.58L、2.5Lとなり、換気量の改善を得た。左
肺を圧排し、結腸脱出を伴う巨大なⅣ型食道裂孔ヘルニアに対
し、腹腔鏡下に修復術を行った症例を経験したので報告する。
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【対象】当施設で腹腔鏡下逆流防止術を行った40例中2cm以上
のヘルニアを認めた28例(2007.1∼2016.6。男:女=7:21、
平均年齢75歳、滑脱型:混合型=6:22)が対象。手術適応は滑
脱型では症状が強く逆流が証明されている場合、混合型では嚥
下障害や逆流などの症状があれば全例。滑脱型と混合型の比較
で は 平 均 年 齢 =66.5: 76.8、 術 前PS1以 下 =3/6: 19/22例、
ASA-PS(ASA1/2/3)=0/6/0: 0/17/5例、緊急入院からの手術
=0/6: 9/22例、術前入院期間(日)=1.6: 12.5。手術は混合型
では5ポート。患者左側からのアプローチから行い、ヘルニア
嚢は可及的に切除。噴門形成はNissen/ Toupet/ Dor=1/5/0:
3/18/1で 裂 孔 修 復 は、 な し/ 縫 縮 の み/ mesh使 用 = 2/4/0:
0/6/16。
【結果】
手術時間
(分)
=208.5: 211.5、出血量
(ml)
=35.0: 30.3、
術後在院日数(日)=7.2: 7.8、術後嚥下障害は、なし・軽度/
中 等 度/高 度 = 4/2/0: 15/7/0例。 術 後 満 足 度 は、excellent・
good/ fair/ poor=5/1/0: 21/0/1であった。
【まとめ】ハイリスク症例が多く手術の難易度が高いと言われて
いる混合型でも手術成績は良好であり今後さらに適応症例が増
えると考えられた。
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巨大食道裂孔ヘルニア手術における治療成績
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成人臍ヘルニア手術例の検討−術式の変遷と成績−
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山本 世怜 、三澤 健之 、小村 伸朗 、矢野 文章 、
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坪井 一人 、星野 真人 、秋元 俊亮 、増田 隆洋 、
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秋葉 直志 、矢永 勝彦
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日本医科大学 消化器外科、 日本医科大学多摩永山病院外科、 日本医科
大学千葉北総病院外科
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山田 誠、杉山 保幸、松井 康司、多和田 翔
岐阜市民病院 外科
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東京慈恵会医科大学付属柏病院 外科、 東京慈恵会医科大学 外科学講座、
西埼玉中央病院 外科
【背景・目的】混合型食道裂孔ヘルニアはAFP分類でA3に分類さ
れ、術後再発率が高いことが報告されている。今回、A3ヘルニ
アに対する治療成績を検討した。
【対象・方法】2011年4月から2016年3月の間にA3食道裂孔ヘ
ルニアと診断され初回手術が行われた30例(平均72歳、女性21
名)を対象とした。治療成績は術後3ヶ月以降に行い、アンケー
トによって各症状の頻度と程度を各々0点から4点までの5段階
に分けて評価し、また満足度を5点スケール(1~5点)で評価した。
【結果】術前症状として胸焼14名(47%)、逆流感11名(37%)、
つかえ感9名(30%)
、胸痛5名(17%)がみられた。手術は食道
裂孔ヘルニア修復後1例を除き全例にToupet噴門形成術を施行、
また25例にメッシュが使用されていた。平均手術時間は198分、
平均出血量は20mlで術後在院日数中央値は7日(range、7∼31
日)であった。術後フォローアップ期間中央値は17ヶ月(range、
3∼46ヶ月)で6名(20%)に再発を認め、1名(3%)に再手術が
行われた。また、7名にPPI治療を必要とした。アンケートの回
答は22名(回答率73%)から得られた。症状の有意な改善を認め、
19名(86%)が4もしくは5点の満足度であった。
【結語】巨大食道裂孔ヘルニア手術に対する奏功率は80%で高い
患者満足度が得られた。
【目的】成人臍ヘルニアは本邦では比較的稀な疾患とされていた
が、肥満の増加により近年増加傾向にあると言われている。そ
こで、成人臍ヘルニアに対し当院で手術を施行された症例の術
式の変遷と成績について検討を行った。
【対象】2006年から2016年6月までに当院で成人臍ヘルニアに
対し手術を施行された27例を対象とした。
【 結 果 】1)年 齢 は 平 均 59.5± 16.9歳(32∼ 91歳 )、 男 性 10
例、女性17例。2)BMIは平均29.2±6.0kg/m2と高く、19例
(70.4%)が25以上の肥満であった。3)6例で糖尿病、5例で肝
硬変、2例で慢性腎不全、2例で気管支喘息の基礎疾患を有し
ていた。4)5例が緊急で(3例は高度腹水と伴う肝硬変合併例)、
22例は予定で手術が行われた。術式は単純縫合閉鎖が12例、メッ
シュ修復が15例(腹腔鏡1例)で、前期(2006∼2010)では、6
例と3例、後期(2011∼2016)では、6例と12例と後期でメッ
シュ修復が増加していた。5)術後合併症として2例に創部感染、
1例に後出血を認め、難治性腹水を有する1例で再発を認め、再
手術が行われた。
【結語】術式の変遷では単純縫合閉鎖術に対しメッシュ修復術の
比率が増加していた。平成28年度診療報酬改定で腹腔鏡下臍ヘ
ルニア修復術が保険収載されことから、腹腔鏡手術も今後重要
な選択肢となると考えられる。緊急手術例に高度腹水を伴う肝
硬変合併例が多く、これらの症例に対する術式選択は今後の課
題と考えられた。
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