第13講 仕事の原理と仕事率 教科書P.111~114 仕事の原理を理解する。 仕事と仕事率の関係を理解する。 抵抗力を受けている物体が,等速で動 いている時の仕事率について考える。 1 【A 仕事の原理】 質量𝑚の物体を持ち上げる仕事は? 定滑車 定滑車 定滑車 1 𝑚𝑔 2 𝑚𝑔 1 𝑚𝑔 3 ℎ ℎ 𝑚𝑔 𝑚𝑔 × ℎ = 𝑚𝑔𝑚𝑔ℎ 1 𝑚𝑔 2 1 𝑚𝑔 3 2ℎ 動滑車 動滑車 𝑚𝑔 1 𝑚𝑔 × 2ℎ = 𝑚𝑔ℎ 2 1 𝑚𝑔 2 3ℎ 1 𝑚𝑔 3 1 𝑚𝑔 × 3ℎ = 𝑚𝑔ℎ 3 【A 仕事の原理】 質量𝑚の物体を斜面に沿って持ち上げる仕事は? 【A 仕事の原理】 【仕事の原理】 てこや滑車,斜面などの道具を使うと,必要な力は小さく なるが,その分動かす距離が増えるので,仕事の量は変 化しない。 力: 𝐹 力: 2𝐹 𝐹 圧力: 𝑆 断面積𝑆 液体 2𝐹 断面積2𝑆 圧力: = 2𝑆 𝐹 𝑆 【A 仕事の原理】 【仕事の原理】 てこや滑車,斜面などの道具を使うと,必要な力は小さく なるが,その分動かす距離が増えるので,仕事の量は変 化しない。 力: 𝐹 力: 2𝐹 面積𝑆 液体 面積2𝑆 【A 仕事の原理】 【仕事の原理】 てこや滑車,斜面などの道具を使うと,必要な力は小さく なるが,その分動かす距離が増えるので,仕事の量は変 化しない。 力: 𝐹 力: 2𝐹 面積𝑆 液体 面積2𝑆 【A 仕事の原理】 【仕事の原理】 てこや滑車,斜面などの道具を使うと,必要な力は小さく なるが,その分動かす距離が増えるので,仕事の量は変 化しない。 力: 𝐹 面積𝑆 力: 2𝐹 液体 面積2𝑆 【A 仕事の原理】 【仕事の原理】 てこや滑車,斜面などの道具を使うと,必要な力は小さく なるが,その分動かす距離が増えるので,仕事の量は変 化しない。 力: 2𝐹 力: 𝐹 面積𝑆 液体 面積2𝑆 【A 仕事の原理】 【仕事の原理】 てこや滑車,斜面などの道具を使うと,必要な力は小さく なるが,その分動かす距離が増えるので,仕事の量は変 化しない。 力: 2𝐹 力: 𝐹 面積𝑆 液体 面積2𝑆 【A 仕事の原理】 【仕事の原理】 てこや滑車,斜面などの道具を使うと,必要な力は小さく なるが,その分動かす距離が増えるので,仕事の量は変 化しない。 力: 2𝐹 力: 𝐹 面積𝑆 液体 面積2𝑆 【A 仕事の原理】 【仕事の原理】 てこや滑車,斜面などの道具を使うと,必要な力は小さく なるが,その分動かす距離が増えるので,仕事の量は変 化しない。 力: 2𝐹 力: 𝐹 面積𝑆 液体 面積2𝑆 【A 仕事の原理】 【仕事の原理】 てこや滑車,斜面などの道具を使うと,必要な力は小さく なるが,その分動かす距離が増えるので,仕事の量は変 化しない。 力: 2𝐹 力: 𝐹 面積𝑆 液体 面積2𝑆 【A 仕事の原理】 【仕事の原理】 てこや滑車,斜面などの道具を使うと,必要な力は小さく なるが,その分動かす距離が増えるので,仕事の量は変 化しない。 (問題13-1) 次の道具の中で,仕事の原理を用いているものはどれか。 【A 仕事の原理】 【仕事の原理】 てこや滑車,斜面などの道具を使うと,必要な力は小さく なるが,その分動かす距離が増えるので,仕事の量は変 化しない。 自転車の仕事の原理を応用した道具 後輪 【ギア比1:3】 回転数 力 3回転 1𝐹 1回転 3𝐹 【A 仕事の原理】 【仕事の原理】 てこや滑車,斜面などの道具を使うと,必要な力は小さく なるが,その分動かす距離が増えるので,仕事の量は変 化しない。 自転車の仕事の原理を応用した道具 前輪 後輪 【ギア比1:2】 回転数 力 2回転 1𝐹 1回転 2𝐹 【B 仕事率】 a.仕事率 力が仕事をするときの効率 【仕事率】 大きさの仕事を終えるのに,時間𝑡[s] かかったとき, その力の仕事率𝑃は, 【仕事率の単位 「馬力」】 1765年,スコットランドの技術者ワットは,従来の蒸気機関を改良して,仕事の効率 を格段に向上させた。これが,産業革命につながった。このとき,ワットは、馬1頭が1 分間にできる仕事の量から仕事率を定義した。これが「馬力」である。石巻き機に質 量150[kg]のおもりをつけ,それを馬1頭に引かせて石を持ち上げさせたとき,1分間 で持ち上がった高さから決定した。 馬力にはヤード・ポンド法に基づいて決めた「英馬力」と,メートル法に基づいて決 めた「仏馬力」がある。日本では1962年以降、「仏馬力」が用いられてきた。 「仏馬力(単位PS)」の定義は,1PS=735.5[W]となっている。なお,「馬力」という単 位は1999年に改正された計量法によって、現在は公式には使用されていない。 【B 仕事率】 b.等速度で動く場合の仕事率 一定の駆動力𝐹を出している車が,空気抵抗𝑓を受けて, 一定の速度𝑣で走っている時,エンジンの仕事率𝑊は? 等速で運動 ⇔ (駆動力𝐹)=(空気抵抗𝑓) 最高速度はエンジン出力と 空気抵抗の関係から決まる 【B 仕事率】 b.等速度で動く場合の仕事率 エンジンやモーターから取り出す力の 大きさは,ギヤ比などで変えることが できるが,仕事率(出力)は固有のもの なので,エンジン等の性能は仕事率 で表される。 最高速度はエンジン出力と 空気抵抗の関係から決まる 表:市販車のエンジン出力 車種 排気量[L] 最高出力[kW] 最高出力[PS] 軽自動車 0.658 43 58 コンパクトカー 1.317 73 100 SUV 1.496 96 131 スポーツカー 3.696 245 333 【B 仕事率】 c.電気と仕事率 「仕事」「仕事率」の概念は力学的仕事だけではない 100Wの電球 単位時間あたりに最大100Jの仕事をする(光を出す) 100Wのモーター 単位時間あたりに最大100Jの仕事ができる 出力1kWの発電機 単位時間あたりに最大1000Jの仕事ができる(発電) 【B 仕事率】 c.電気と仕事率
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