10 - ジョーンズ ラング ラサール

限定的な供給に
抑制される不動産市場
ジャパン プロパティ ダイジェスト
2016年第3四半期
日本版
マーケット サマリー
Market Summary
マーケット サマリー •経済指標
04
•不動産市場指標
05
•プロパティクロック
06
•ジャパン キャピタル フロー
07
•日本の不動産市場透明度
08
•東京の賃貸住宅市場の現状
10
オフィス
東京 13
Office
大阪 14
リテール
東京 17
ロジスティクス
東京 19
ホテル
東京 21
Retail
Logistics
Hotel
4 – マーケット サマリー
経済指標
• 実質GDP成長率
2017年は0.6%と、2016年並みとなる見通し
2015年
第2四半期
前期比(%)
2015年
第3四半期
前期比(%)
2015年
第4四半期
前期比 (%)
2016年
第1四半期
前期比 (%)
2016年
第2四半期
前期比 (%)
2016年
予測
実質GDP成長率
–0.4
0.4
–0.4
0.5
–0.2
0.6
個人消費
–0.6
0.4
–0.8
0.7
0.2
-
設備投資
–1.0
0.8
1.2
–0.6
–0.1
-
政府支出
0.4
0.2
0.8
0.9
0.1
-
輸出
–4.2
2.6
–0.9
0.1
–1.5
-
2015年
9月
2015年
12月
2015年
3月
2016年
6月
2016年
9月
2016年
12月 予測
消費者物価指数
100.1
100.0
99.5
99.8
99.6
99.7
為替相場 米ドル
(1ドルにつき円)
122.2
121.4
115.3
107.9
102.4
-
新発国債利回り 10年
0.348
0.267
–0.049
–0.237
-0.084
-
東証REIT指数
1,677.60
1,747.54
1,896.40
1,843.66
1,825.53
-
短観
12
12
6
6
6
6
米ドル
(1ドルにつき円)
25
25
22
19
18
16
出所: 内閣府、
総務省統計局、
財務省、
日本銀行、
Oxford Economics, JLL
5 – マーケット サマリー
不動産市場指標
賃貸市場
• オフィス: 東京
空室率はさらなる改善を示すが賃料上昇は鈍化傾向にある
• オフィス: 大阪
逼迫した需給によって賃料上昇は継続するが海外経済の減速も懸念材料として残る
• リテール: 東京
需給の逼迫を背景に賃料は緩やかに上昇している
• ロジスティクス: 東京 昨年から続く大量供給が一服し、東京ベイエリアを中心に賃料が上昇
• ホテル: 東京
セクター
東京のホテルパフォーマンスは成長に鈍化傾向が見られる
オフィス
リテール
ロジスティクス
セクター
ホテル
都市
東京
大阪
東京
東京
都市
空室率
1.4%
3.8%
―
8.0%
RevPAR
35,840円/坪
17,013円/坪
78,304円/坪
4,139円/坪
前年比
+3.3%
+5.5%
+4.8%
– 1.4%
見通し
賃料
前年比
東京
44,108円
+3.4%
見通し
出所:JLL
調査対象地区
オフィス
東京
東京CBD(中心業務地区):千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区
大阪
大阪CBD(中心業務地区):中央区、北区
リテール
東京
銀座と表参道のプライムリテールエリア
ロジスティクス
東京
東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県の一部)の新型物流施設
ホテル
東京
特段の説明がない限り東京所在の5ツ星ホテルマーケット
売買市場
• 商業用不動産投資総額: 第3四半期の投資総額は前年同期比19%減少
セクター
オフィス
リテール
ロジスティクス
ホテル
その他
総額
2016年第3四半期
10億円
297
183
223
143
40
887
前年比
–48%
–19%
67%
79%
–47%
–19%
2016年第1-第3四半期
10億円
1,268
403
596
435
88
2,790
前年比
–37%
–40%
64%
189%
-54%
–18%
–
–
–
–
–
12か月見通し
出所:JLL
6 – マーケット サマリー
プロパティ クロック
オフィス
賃料上昇の減速
上海、ソウル、ヨハネスブルグ
フランクフルト
北京
メキシコシティ
イスタンブール
ダラス、サンフランシスコ
香港、トロント
東京、ロサンゼルス
ロンドン、
ヒューストン
ニューヨーク、シカゴ
ベルリン、パリ、ストックフォルム
シドニー、シドニー
マドリード
大阪、アムステルダム、
賃料上昇の
減速
賃料下落の
加速
賃料上昇の
加速
賃料下落の
減速
シンガポール
ミラノ、プラハ
デリー
モスクワ
ワルシャワ
ブリュッセル、ムンバイ
チューリッヒ、
ワシントンDC、サンパウロ
出所:JLL 2016.10
アメリカ
ヨーロッパ
アジアパシフィック
SM
出所:JLL, 2016年7月
アメリカ
アジアパシフィック
The JLL Property
Clocksヨーロッパ
リテール
ロジスティクス
賃料上昇の減速
賃料上昇の減速
北京、ニューヨーク、ボストン
東京
アムステルダム
パリ
サンフランシスコ
香港
上海、フランクフルト、ダラス
北京
ドバイ
、
上海、ヒューストン、サンフランシスコ
東京、ヒューストン
ワシントンDC、ロサンゼルス
ロンドン
マドリード、ミラノ
賃料上昇の
減速
賃料下落の
加速
賃料上昇の
加速
賃料下落の
減速
香港
シンガポール
フィラデルフィア
ロサンゼルス
シカゴ
ストックホルム、
アトランタ、ニューヨーク
ロンドン
シンガポール
ボストン
賃料上昇の
減速
賃料下落の
加速
賃料上昇の
加速
賃料下落の
減速
モスクワ
ムンバイ、シカゴ
デリー
ベルリン、シドニー
マドリード、ミラノ、シドニー
モスクワ
アメリカ
出所:JLL 2016.10
The JLL Property ClocksSM
出所:JLL, 2016年7月 アメリカ ヨーロッパ アジアパシフィック
ワルシャワ
パリ、イスタンブール
ヨーロッパ
アジアパシフィック
アメリカ
出所:JLL 2016.10
The JLL Property ClocksSM
出所:JLL, 2016年7月 アメリカ ヨーロッパ アジアパシフィック
ヨーロッパ
アジアパシフィック
7 – マーケット サマリー
ジャパン キャピタル フロー
日本の商業用不動産投資総額
日本の2016年第3四半期の投資額は、前年同期比19%減の
8,870億円
(米ドル建てでは前年同期比3%減の87億ドル)
と
なった。2016年1-9月までの投資額は、前年同期比18%減の
2兆7,900億円
(米ドル建てでは前年同期比9%減の257億ド
ル)
となった。
(図表1)
投資家属性別にみると、今期も上場リートによる物件取得の
動きが目立った。
マイナス金利の恩恵をストレートに享受した
J-REITが再び取得額を拡大させており、第3四半期末時点
で、年初からの全体投資総額の46%をJ-REITが占める状況
となっている。第3四半期までの上場リートによる取引額は1
兆3,000億円となり、前年比で25%増加した。一方、私募ファ
ンドによる投資額は6,400億円となり、前年同期比で47%減
少している。
海外投資家による投資額は3,500億円となり、前年同期比で
54%減となった。海外投資家による投資額が全体投資額に
占める割合は13%と前年比で低下している。物件の市場供
給が限定的な状況を背景に、物件供給パイプラインを持た
ない海外投資家による新規の物件取得は難しい状況が続い
ている。
ただし、安定したリターンを見込める国内資産に対し
て、
アジアを中心とする海外投資家の投資意欲は依然として
高い。
日本の投資額は2015年に前年比で減少し、2016年第3四
半期までも前年同期比で減少した。国内外投資家による投
資意欲は衰えていないものの、限定的な物件供給を背景
に2016年通年の投資額は前年比で減少することが予測さ
れ、2016年の日本国内商業用不動産投資額は前年比10%
減の3.7兆円程度になるものと予測している。
世界の都市別不動産投資総額ランキング
世界都市別に投資額をみると、
東京都内の2016年1-9月の投
資額は100億ドルとなり世界第5位となった。
2015年には世界
3位の座を維持していたが、
日本国内とりわけ都心部における
物件供給が限定的であるため、
投資額は前年比で減少し順位
を落とした。
(図表2)
図表1 日本の商業用不動産投資総額
(10億円)
8,000
7,000
6,000
4Q
5,000
3Q
4,000
2Q
3,000
1Q
2,000
1,000
0
2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
出所:JLL
図表2 世界の都市別不動産投資総額ランキング
(10億米ドル)
ニューヨーク
ロンドン
ロサンゼルス
パリ
東京
ワシントンDC
ソウル
シカゴ
香港
シンガポール
0
アジア太平洋地域
出所:JLL
5
10
15
20
欧州・中東・アフリカ
25
30
35
アメリカ大陸
8 – マーケット サマリー
不動産市場透明度 - 日本は改善しているのか?
JLLが2年に一度に実施しているグローバル不動産透明度調
査の2016年版が発表され、前回調査の2014年では26位だ
った日本は今回19位へと順位を上げました。
しかし、改善の
要因は投資市場の拡大といった外的要因に帰する部分が大
きく、取引情報の開示や日本独自の商慣習など、抜本的に見
直すべき点はまだ残っています。
世界的にも5つのサブインデックスのうち市場ファンダメンタル
ズが大きく改善しており、世界的な金融緩和によって生まれ
た膨大なリスクマネーが不動産市場にも流入し、様々な投資
家が情報開示を求める事で世界の不動産市場の透明度が
高まりました。
日本もこうした世界的な流れの恩恵を受けてい
ます。
2014年からの改善は特にアベノミクス以降の投資市場の拡
大で、様々な投資家からマーケットデータへの要求・要望が
高まった事が背景にあり、
その中でも特にリテールとロジステ
ィクスセクターへの需要が高く、JLLでもマーケットカバレッ
ジを拡大するなど、
データプロバイダーのサービス拡大にも
繋がることで透明度は改善しています。
また、情報開示においては世界でも最も透明度の高い評価
を受けているJ-REITが様々なセクターに拡大する事も市場
の透明度改善につながっており、今回はオフィスセクター以
外のREIT、例えばヘルスケア分野にも拡大した事が透明度
向上に貢献しています。
それと同等に行政部門も大きく貢献し
ており、
日本は特に商業用不動産の貸出について、土地・建
物登記制度や、環境不動産の部門で世界でも好成績のスコ
アを得ています。
しかし、
日本が透明度「高」へとさらに成長をするにはいくつ
か改善が必要な部分があります。下表では13項目において
透明度「高」のグループと日本のスコアの違いを示していま
す。項目ごとにそれぞれ改善が必要とされる部分が分かり、特
に一番右の
「テナントサービス」
の項目、
中でも共益費や、
「市
場ファンダメンタルズのデータ」
の改善の余地が大きくなって
います。
9 – マーケット サマリー
例えば国別のランキングで見ると日本は19位、
中国は33位と
大きな差があり、5つのサブインデックスでも5項目中、4項目
で日本の方が透明度が高いという結果となっています。
しか
し唯一中国よりも透明度が低いと評価を受けているのが「市
場ファンダメンタルズのデータ」
の項目であり、不動産市場の
データ整備が遅れている事が指摘されています。特に日本で
は不動産の個別の売買情報や賃貸情報の充実度が低く、
こ
の分野で特に取り組みが必要と考えられています。
図表1 2016年不動産透明度の項目別比較
1.0
1.5
2.0
2.5
3.0
3.5
透明度「高」市場平均
日本
出所:JLL、
ラサール インベストメント マネジメント
図表2 不動産透明度サブインデックス
2.4
パフォーマンス測定
1.7
3.3
上場法人のガバナンス
2.1
2.6
規制と法制度
1.6
2.8
取引プロセス
2.1
2.0
市場ファンダメンタルズ
2.9
出所:JLL、
ラサール インベストメント マネジメント
テナントサービス
市場ファンダメンタ
ルズのデータ
非上場ファンド
インデックス
土地・建物登記
財務情報
開示
コーポレート
ガバナンス
全体
現物不動産
インデックス
不動産鑑定評価
不動産ローン規制
規制
売買取引
土地収用
上場不動産証券
インデックス
4.0
今後日本が順位を上げるにはこうした部分の改善が不可欠
です。
日本の先を行く先進国はさらに透明度を高めており、最
近耳にするようになったフィンテック
(金融とテクノロジーの融
合)
の不動産版『プロップテック』(プロパティとテクノロジー)と
いう日本ではまだ聞きなれないセクターの急成長が、
データ
アクセスや充実度に大きく貢献しています。
日本もこうした技
術革新を不動産業界に柔軟に取り込み、
透明度を増す事で、
より日本に海外資金を呼込む事が期待されます。不動産市
場の拡大は、
すなわち不動産業界関係者全ての利益でもあ
ることから、JLLは今後も率先して日本の透明度改善に取り
組んで行きたいと考えています。
著者
大東雄人
リサーチ事業部
アソシエイトダイレクター
10 – マーケット サマリー
東京の賃貸住宅市場の現状
日本はきわめて奥が深く、流動的で、直感的な集合住宅市場
が存在するという点で、
アジア太平洋地域の中でも特殊な存
在である。
日本の集合住宅物件の取引件数はアジア太平洋
地域の他の国すべての合計を上回り、東京は、米国を除くと、
世界で集合住宅物件の取引が最も多い都市である。
日本の
集合住宅セクターへの投資環境は過去数年間改善が続き、
都心への人口流入と安定的な雇用、賃金上昇の初期の兆し
など、
すべてがあいまって、投資に適した賃貸住宅の入居率
は97%にまで改善している
(東京23区)。労働市場のファンダ
メンタルズが健全であるにもかかわらず、賃料の伸びは現在
まで非常に小幅にとどまり、
この変動の少ないセクターにお
いて上昇余地を残している。
集合住宅への投資は魅力的なリターンと非常に有利な融資
条件を提供するため、
国内外の投資家がますます関心を寄せ
るようになっている。実際のところ、集合住宅はオフィス・リテ
ール市場に次いで日本で最も取引されている資産クラスとな
っており、
その取引量はホテルと産業用不動産の両セクター
を超えている。
低インフレの環境下、東京の集合住宅資産におけるコアイー
ルドも非常に魅力的で、
オフィス・リテール市場に比べて100~
150ベーシスポイントのプレミアムを提供する。都心部におけ
る利回りは一般に約4.0%~4.5%であり、地方都市では一般
に約5%強の利回りをもたらしている。借入コストは過去数年
間で低下し続け、
ほとんどの取引が5~7年ローンを1%未満
の金利で受けている。低金利とレバレッジのオプションによっ
てキャッシュ・オン・キャッシュ利回りはしばしば約10%を超え
る。
集合住宅セクターはまた、住宅用不動産の非裁量的性質か
ら、他の資産よりも価格下落に対する保護を提供するとも見
られている。需要の牽引要因は透明で一般に非常に安定して
おり、将来の収益見通しの確実性は遥かに高い。
このセクタ
ーにおける賃料相場と入居率も、他の資産クラスに比べて粘
着性が高い傾向があり、投資家にとって下振れリスクが限定
される。
11 – マーケット サマリー
最後に、分譲マンション市場と集合住宅市場との間の相互
作用がますます重要になってきている。分譲マンション市場
の価格は、集合住宅セクターにかなり先立って上昇しており、
二重のインパクトがある。
まず、価格の面で分譲マンション市
場から流れてきた需要が、集合住宅セクターの需要を支えて
いる。次に、集合住宅と分譲マンションとの間で開いたこの
大きな価格差は、再開発を通した価格スプレッドと集合住宅
から区分所有権への変更戦略を活用する機会を提供してい
る。
図表1 集合住宅と分譲住宅の価格
140
130
120
110
100
90
80
2Q07 2Q08 2Q09 2Q10 2Q11 2Q12 2Q13 2Q14 2Q15 2Q16
集合住宅
分譲住宅
インデックス: 2007年第2四半期 = 100
出所: ARES, 土地総合研究所
著者:
キャピタルマーケット事業部
アソシエイト ダイレクター
ニコラス ウィルソン
オフィス
“空室率はさらなる改善を示すが
賃料上昇は鈍化傾向にある”
東京
リサーチ事業部 事業部長
赤城 威志
3.3%
35,840円
プロパティ クロック
フェーズ
上昇
減速
ネットアブゾープション 第3四半期までの総計は前年の実績にせまる
• 第3四半期に労働市場の指標は引き続き需給の逼迫を示した。8月に完全
失業率は3.1%となり、21年ぶりの低水準となった前月から0.1ポイント上
昇、有効求人倍率は1.37倍となり24年ぶりの高水準となった前月から横
ばいで推移。
• 空室が限定的となっていることから大型の移転は減少しているものの、前
期に引き続き製造業や情報通信業の堅調な移転・拡張需要がみられ、第
3四半期のネットアブゾープションは30千㎡となった。
年初から当3四半期
までの総計は333千㎡と、2015年通年の96%となり、前年の実績にせま
った。
賃料と価格
160
150
140
• 第3四半期末時点の空室率は前期比0.4ポイントの低下、前年比1.9ポ
イントの低下の1.4%となった。底堅い需要と限定的な新規供給を背景
に、CBD全体で空室の減少が続き、2007年以来初めて1.5%を下回る水
準へと低下した。
90
4Q12
• 2017年にかけて、
限定的な新規供給を受けて、
空室率は3%を下回る低水
準で推移し、
賃料は緩やかに上昇する見通しである。
ただし、
2018年の供
給予定は2003年に次ぐ大規模な水準となっており、
賃料上昇率への影響
が懸念される。
投資家の関心の高さを反映して、
価格は上昇する見通しで
ある。
注: 本レポートは、都心5区(千代田区、
中央区、港区、新宿区、渋谷区)
に立地するAグレードオフィ
スマーケットについて纏めている
4Q14
4Q15
4Q16
4Q17
価格
矢印は見通し
(12ヶ月)
を示す
インデックス: 2012年第4四半期 = 100
出所: JLL
需要と供給
千㎡
600
6
500
5
400
4
300
3
200
2
100
1
(%)
• Oxford Economicsの経済成長見通しによると、
2017年の実質GDP成長
率は前年比0.6%のプラス成長、
失業率は一層低下する。
現在企業の収益
は高い水準にあるものの、
今後の業況判断に慎重さがみられることは懸念
である。
4Q13
賃料
• 第3四半期の賃料は前期比0.2%の上昇、前年比3.3%の上昇の月額坪当
たり35,840円となった。18四半期連続の上昇となったものの、上昇ペース
は3四半期連続減速。新宿サブマーケットが上昇を牽引した。
見通し: 賃料と価格は上昇ペース減速
120
100
賃料と価格 上昇ペースの減速続く
• 第3四半期末時点の価格は前期比0.1%の上昇、前年比9.3%の上昇とな
った。投資利回りは前期比横ばいとなり、
引き続きJLLが調査開始以来の
低い水準となった。投資市場では、投資家の取得意欲は旺盛となってい
るが、市場に供される物件は限定的となっている。
当四半期の投資事例に
は、
ヒューリックリートによる御茶ノ水ソラシティ
(準共有持分8.7%)
の取
得が挙げられる。価格は152億円9500万円、NOI利回りは3.9%。
130
110
空室率 9年ぶりの低水準
• 第3四半期に新規供給はみられなかった。
13 – オフィス
賃料
月額坪当たり
インデックス
賃料
前年同期比
0
0
12
13
14
15
16F
17F
ネット アブゾープション
新規供給
供給予定
空室率
2012年から2015年のネットアブゾープショ
ン、新規供給、空室率は年末時点の数値であ
る。2016年のネットアブゾープション、新規供給、
空室率は第3四半期の数値であり、供給予定は
第4四半期の数値である。
出所: JLL
“逼迫した需給によって賃料上昇は継続するが
海外経済の減速も懸念材料として残る”
大阪
リサーチ事業部 事業部長
赤城 威志
賃料
前年同期比
上昇
• 近畿地域の労働市場は引き続き改善を示した。7月の完全失業率は3.6%
となり、前月比0.1ポイント低下、有効求人倍率は1.29となり、4か月連続
の上昇となった。
170
160
150
インデックス
17,013円
プロパティ クロック
フェーズ
ネットアブゾープション 限定的な新規供給を背景に減少
賃料と価格
• 建設業、製造業、卸売業等のテナントの需要がみられ、2次空室も難なく吸
収されたものの、
新規供給がないために賃貸借面積の純増は限定された。
年初から当四半期までのネットアブゾープションの総計は30千㎡。56千㎡
の新規供給がみられた前年比30%程度にとどまっている。
140
130
120
110
空室率 8年ぶり低水準 2四半期連続4%を下回る
100
90
4Q12
4Q13
4Q14
賃料
4Q15
4Q16
4Q17
価格
矢印は見通し
(12ヶ月)
を示す
インデックス: 2012年第4四半期 = 100
出所: JLL
• 第3四半期に新規供給はみられなかった。
• 第3四半期末時点の空室率は3.8%となった。前期比横ばい、前年比1.7ポ
イントの低下。
きわめて限定的な供給と底堅い需要とを背景に、空室率は
2四半期連続で4%を下回り、2008年以来8年ぶりの低水準が続いた。
価格 賃料上昇と投資利回りの低下を背景に上昇ペース加速
• 第3四半期の賃料は前期比0.9%上昇、
前年比5.5%%上昇し、
月額坪当た
り17,013円となった。上昇は9四半期連続となり、上昇ペースは2四半期
連続加速した。空室率は低位で推移したものの、海外経済の減速リスクを
警戒してオーナーは思い切った賃上げには慎重である。賃料水準としては
2009年第3四半期以来7年ぶりに17,000円を上回った。梅田サブマーケ
ットが牽引。
Physical
Indicators
需要と供給
180
12
150
10
120
8
90
6
60
4
30
2
0
(%)
千㎡
14 – オフィス
5.5%
賃料
月額坪あたり
0
12
13
14
15
16F
17F
ネット アブゾープション
新規供給
供給予定
空室率
2012年から2015年のネットアブゾープショ
ン、
新規供給、
空室率は年末時点の数値であ
る。
2016年のネットアブゾープション、
新規供給、
空室率は第3四半期の数値であり、
供給予定は
第4四半期の数値である。
出所: JLL
• 第3四半期末時点の価格は前期比4.0%の上昇、前年比18.4%の上昇。
投資利回りは前期比低下、4四半期連続で4%を下回り、2016年2度目の
歴史的低位の更新となった。投資利回りの低下と賃料上昇を反映して価
格の上昇ペースは2四半期連続加速。投資市場では、東京以外の都市圏
を投資対象として捉えはじめた国内外の投資家からの高い関心が認めら
れた。
当四半期の投資事例にはアクティビアによる梅田ゲートタワー(延床
面積15千㎡)の取得が挙げられる。価格は190億円、NOI利回りは4.3%。
見通し:2017年に賃料と価格は緩やかに上昇
• Oxford Economicsの経済成長見通しによると、2017年の大阪のGDP
成長率は前年比横ばい、失業率は一層低下する見通しである。
また、9月
の近畿短観によると、大企製造業は、先行きに対してより楽観的となってい
る。
リスク要因には、海外経済や国際金融市場の動向が挙げられる。
• 2017年には7四半期ぶりの新規供給が予定されているが、空室率は4%
を下回る水準で推移する見通しである。賃料は引き続き上昇が見込まれる
ものの、上昇ペースは減速するであろう。投資利回りは横ばいで推移する
とみられることから、価格は主に賃料上昇を反映して緩やかに上昇する見
通しである。
注: 本レポートは、都心2区(北区、
中央区)
に立地するAグレードオフィスマーケットについて纏めて
いる
豊富な知識と卓越したノウハウをもとに
リサーチアナリストが迅速かつ的確なサービ​スを提供​
経済や不動産市場の動向、市場調査や分析等、投資/企業戦略に
必要なリサーチデータ及びレポートを的確かつ迅速に提供
お問合わせ先
リサーチ事業部
03 5501 9238
[email protected]
www.joneslanglasalle.co.jp/japan/ja-jp/research
Jones Lang LaSalle
© 2016 Jones Lang LaSalle IP, Inc. All rights reserved.
リテール
“需給の逼迫を背景に
賃料は高水準を維持している”
東京
リサーチ事業部 事業部長
赤城 威志
78,304円
上昇
減速
ラグジュアリーブランドやインポートブランドの需要は堅調
• 8月に東京の大型小売店販売額は前年比減少となったものの、消費者態
度指数は2か月連続の改善となった。
第3四半期の訪日外客数は前年比
増加が続いたものの、
旅行消費額は19四半期ぶりに前年比減少となっ
た。背景には、訪日外客の中でも大きな割合を占める中国人の消費動向の
変化のほか、
円高傾向が進んだことが挙げられる。
• 高額商品消費がマイナスとなっていることから、
出店戦略に対して慎重姿
勢を強めているリテーラーもみられたが、総じてみれば、
第3四半期にラグ
ジュアリーブランドやインポートブランドの需要は底堅い。
当四半期は、
ヴ
ァレンティノが日本初の旗艦店を表参道ヒルズに開業した。銀座では、
ラペ
ルラが2月に出店した青山店に続く新店舗をオープン、
ティファニーがブラ
イダルブティックをオープンした。
銀座4丁目交差点に銀座プレイス開業
• 第3四半期は銀座プレイスが開業した。
地上11階、
地下2階の規模で延
床面積は7,350㎡。
建物高さ約75mは銀座4丁目交差点に面して最も高
い。1階は再開発前のテナントであったNissan Crossingが入居、空中階
はソニーショールーム等が入居。
• 銀座6丁目10地区開発計画の竣工予定が2017年1月から同年4月へと延
期された。
同計画は地上13階、
地下6階の規模で延床面積は148千㎡の
複合商業施設。商業部分は地下2階から6階と13階の一部に供され、売
場面積は46千㎡。
賃料と価格 緩やかに上昇
• 第3四半期の賃料は前期比0.7%上昇、
前年比4.8%上昇し、
月額坪当たり
78,304円となった。
上昇は16四半期連続。
需給の逼迫から上昇基調が続
いた。銀座が上昇を牽引した。
• 第3四半期末時点の価格は前期比0.7%の上昇、
前年比12.3%の上昇と
なった。主に賃料上昇を反映した。
当四半期の投資事例には、事業会社に
よるダミアーニ銀座タワーとCSS Buildingの取得が挙げられる。1階テナ
ントにはそれぞれイタリア宝石ブランドとスイス高級腕時計ブランドが入
居している。
見通し: 2017年にかけて賃料と価格は緩やかな上昇が続く
• Oxford Economicsの経済成長見通しによると、
2017年の個人消費は
前年比1.0%増加、
可処分所得は1.8%の増加となっている。訪日外客数は
増加するとみられるが、
旅行消費額の伸び悩みは当面続く可能性がある。
• 2017年4月に
「ギンザ シックス」
が竣工予定であるものの、需給の逼迫は
続くとみられることから、
賃料は当面高水準が維持される見通しである。投
資家の関心は高まりを受けて、
投資利回りは一層低下する可能性がある。
注: 本レポートは、銀座と表参道のプライムリテールマーケットについて纏めている
賃料と価格
190
180
170
160
150
140
130
120
110
100
90
4Q12
4Q13
賃料
4Q14
価格
4Q15
4Q16
4Q17
矢印は見通し
(12ヶ月)
を示す
インデックス: 2012年第4四半期 = 100
出所: JLL
17 –リテール
4.8%
プロパティ クロック
フェーズ
インデックス
賃料
月額坪当たり
小売業販売額
10
8
6
前年比(%)
賃料
前年同期比
4
2
0
–2
–4
–6
4Q10
4Q11
4Q12
4Q13
百貨店・スーパー販売額
出所: 経済産業省
4Q14
4Q15
ロジスティクス
“昨年から続く大量供給が一服し
東京ベイエリアを中心に賃料が上昇”
東京
リサーチ事業部 事業部長
赤城 威志
–1.4%
4,139円
プロパティ クロック
フェーズ
上昇
減速
ネットアブゾープション 年初から9か月の総計は2015年通年を上回る
• 第3四半期のロジスティクス指標はまちまちとなり、8月の鉱工業生産は前
月比1.5%増加となった一方で、輸出は前年比9.6%の減少となった。
• 第3四半期のネットアブゾープションは213千㎡。3PL企業やeコマース企
業等の需要がベイエリアにおける新規供給や内陸エリアの新築物件を吸
収。年初から当四半期までの総計893千㎡となった。
これは2015年通年
比120%に相当し、前年の実績を上回った。
賃料と価格
150
140
130
空室率2四半期ぶり上昇 新規供給の竣工時稼働率を反映
• 第3四半期末時点の空室率は前期比0.6ポイント上昇、
前年比5.2ポイント上
昇の8.0%となった。
東京ベイエリアの空室率が前期比1.4ポイント上昇、
東
京内陸エリアが同0.4ポイント上昇した。
概ね新規供給の空室を反映した。
価格 3四半期ぶり上昇
• 第3四半期の賃料は前期比0.3%上昇、
前年比1.4%下落の月額坪当たり
4,139円となった。
当四半期は東京ベイエリアが上昇を牽引し、
4四半期ぶ
りに上昇に転じた。
東京内陸エリアの賃料は引き続き下落となった。
• 第3四半期末時点の価格は前期比2.3%の上昇、
前年比0.9%の上昇とな
り、
上述の賃料上昇と投資利回りの低下を反映して3四半期ぶりにプラス
に転じた。
投資利回りは、
東京ベイエリア・東京内陸エリアとも前期比低下
し、
ともに記録的低水準を更新。
当四半期の投資事例には、
GLP投資法人
によるGLP/MFLP市川塩浜(価格155億円; NOI利回り4.6%)の取得が挙
げられる。
110
100
90
80
4Q12
4Q13
出所: JLL
賃料
• Oxford Economicsの経済成長見通しによると、2017年の鉱工業生産
は前年比横ばい、輸出は同1.0%の増加となっており、持ち直しに向かうこ
とが期待される。
ただし、海外経済の下振れはリスクである。
• 2017年の新規供給は2016年の記録的な水準を上回る規模が予定され
ているものの、
引き続き需要は堅調に推移するとみられることから、総じて
空室率は緩やかに低下し、賃料は緩やかに上昇する見通しである。投資
利回りは、主要経済圏において取引されている物件に鑑みると、低下余地
があるとみられ、
このことと賃料上昇を反映し、価格は緩やかに上昇する
見通しである。
注: 本レポートは、主に東京圏に立地する新型物流施設について纏めている
価格
4Q15
4Q16
4Q17
供給
1,400
1,200
1,000
800
600
400
200
0
12
見通し: 2017年にかけて賃料と価格は緩やかに上昇
4Q14
インデックス: 2012年第4四半期 = 100
千㎡
• 第3四半期の新規供給は2棟合計284千㎡となり、
ストックは前期比3.9%増
加した。
ベイエリアにMFLP船橋I(延床面積198千㎡)、
内陸エリアにGLP 狭
山日高II(延床面積86千㎡)が竣工した。
MFLP船橋Iの竣工時稼働率は85%
の高水準となった。
120
13
供給
出所: JLL
14
15
16F
17F
供給予定
2012年から2015年の供給は年末時点の数
値である。2016年の供給は第3四半期の数値
である。
19 – ロジスティクス
賃料
月額坪当たり
インデックス
賃料
前年同期比
ホテル
“東京のホテルパフォーマンスは
緩やかなペースで成長が続く”
東京
ホテルズ&ホスピタリティグループ マネージング ディレクター
沢柳知彦
上昇
60,000
50,000
客室稼働率の低下にも関わらずRevPARは成長を維持
• 東京の5ツ星ホテルの運営パフォーマンスは、1日当り販売可能客室数当
り宿泊売上(RevPAR)が2016年初来8月までの累計で前年比3.4%の増
加と昨年からの成長が持続している。客室稼働率は対前年比4.0%の低
下となった一方で、平均客室単価(ADR)が対前年比7.8%上昇したことよ
る。
また、年移動平均でRevPARは2012年第2四半期以来、継続して成長
軌道にある。
• ホテル売買取引については、2016年第3四半期は東京の5ツ星ホテルの取
引は見られなかった。年内では、2016年5月に
「ホテル グランパシフィック
LE DAIBA」
が約659億円
(一部屋当たり7,450万円)
で取引された。
60
30,000
40
20,000
20
10,000
0
2016年8月
2016年2月
2015年8月
2015年2月
2014年8月
2013年8月
2011年2月
ADR
RevPAR
客室稼働率 (%)
出典: STR グローバル , JLL
(注) 年移動平均
主要なホテル客室数 新規供給推移
500
400
300
200
100
0
RevPARは成長を維持するものの、成長ペースは減速すると見込まれる
• 円高が急速に進んだことによりインバウンド客にとって日本は割高な旅行
先と見られつつあり、今後、訪日外客数の増加ペースが鈍化する可能性が
懸念される。ADRの上昇は緩やかになり、
その結果RevPARの成長ペース
も減速すると予想される。
2014年2月
0
客室数
• 年内は主要なホテルブランドの開業予定はない。
また、2017年に予定され
ているホテル供給は、4月に開業する高級サービスアパートメント
「アスコッ
ト丸の内
(129ユニット)」
のみである。
80
40,000
2016年第3四半期は2軒の5ツ星ホテルが開業
• 2016年第3四半期は5ツ星ホテルの開業が続いた。高級旅館を運営する
星のやは、客室数84室の高級旅館「星のや東京」
を開業し都市部への初
進出を果たした。
また、715室の
「旧赤坂プリンス」
の跡地では、250室の
5ツ星ホテルとして
「ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町」
が開業した。
100
2013年2月
• 国内の総宿泊需要の12.8%を占める東京都の延べ宿泊者数は、2016年
初来6月までの累計で2,500万人であった。都内延べ宿泊者数の32.4%
を占める外国人宿泊者数は、対前年比1.8%増の810万人であったが、
日
本人宿泊者数は対前年比6.8%減の1,680万人であった。
5ツ星ホテル運営パフォーマンス
客室稼働率 (%)
• 円高の進行に伴い、外国人にとって日本への旅行は割高となりつつある。
訪日外客数の上昇は昨年からペースダウンしており、昨年1月~8月の訪日
外国人数の伸び率は+49.1%であったが、
2016年1月~8月の訪日外国
人数は対前年同期比で24.7%増の1,610万人となった。
2012年8月
インバウンド客の貢献により宿泊需要の基盤は引き続き堅固
2012年2月
44,108円
RevPAR
見通し(12ヶ月)
2011年8月
3.4%
RevPAR
2016年8月時点
ADR/RevPAR (日本円)
RevPAR
前年同期比
11
12
供給済
13
14
15
16
17
将来の供給
出典: JLL
注: 東京のホテルとは、東京所在の5ツ星ホテルマーケットを意味する。
21 – ホテル
• ホテル投資マーケットに関しては、NOI成長が減速する中キャップレートの
低下も鈍化すると見込まれる。
信頼と実績を誇る
不動産売買のスペシャリスト集団
オフィス、物流施設、商業施設、事業用地など
各種不動産の売却や取得をサポート
お問合わせ先
キャピタルマーケット事業部
03 5501 9250
[email protected]
www.joneslanglasalle.co.jp
Jones Lang LaSalle
© 2016 Jones Lang LaSalle IP, Inc. All rights reserved.
賃貸オフィス物件検索サイト
新たなビジネス拠点探しをお手伝い
お問合わせ先
0120 917 236
[email protected]
https://www.officefinder.jp/
Jones Lang LaSalle
© 2016 Jones Lang LaSalle IP, Inc. All rights reserved.
ジョーンズ ラング ラサール株式会社
本社
〒100-0014
東京都千代田区永田町2-13-10
プルデンシャルタワー4F
Tel: 03 5501 9200(代)
三番町オフィス
関西支社
〒102-0075
東京都千代田区三番町5-7
精糖会館5F
Tel: 03 5210 8400(代)
〒541-0042 大阪府大阪市中央区今橋3-3-13
ニッセイ淀屋橋イースト3F
Tel: 06 4706 1050(代)
アメリカ大陸
欧州
福岡オフィス
〒812-0011
福岡県福岡市博多区博多駅前2-20-1
大博多ビル1F
Tel: 092 471 6831(代)
ジョーンズ ラング ラサール 海外拠点
アジア・パシフィック
Adelaide
Auckland
Bangalore
Bangkok
Beijing
Brisbane
Canberra
Cebu City
Chandigarth
Chengdu
Chennai
Chongqing
Christchurch
Coimbatore
Colombo
Guangzhou
Hanoi
Ho Chi Minh City
Hong Kong
Hyderabad
Jakarta
Kolkata
Macau
Manila
Melbourne
Mumbai
New Delhi
Osaka
Pasig
Perth
Phuket
Pune
Qingdao
Quenzon
Seoul
Shanghai
Shenyang
Shenzhen
Singapore
Sydney
Taguig
Taipei
Tianjin
Tokyo
Wellington
Wuhan
Xi’an
Atlanta
Austin
Baltimore
Boston
Buenos Aires
Chicago
Cincinnati
Cleveland
Columbus
Dallas
Dayton
Denver
Detroit
Ft. Lauderdale
Houston
Kansas City
Los Angeles
McLean, VA
Mexico City
Miami
Minneapolis
Monterrey
Montreal
New Orleans
New York
Orange County
Orlando
Parsippany, NJ
Philadelphia
Phoenix
Pittsburgh
Portland, OR
Rio de Janeiro
Sacramento
St. Louis
Salt Lake City
San Diego
San Francisco
Santiago
Sao Paulo
Seattle
Tampa
Toronto
Vancouver
Washington DC
Abu Dhabi
Amsterdam
Antwerp
Barcelona
Berlin
Birmingham
Brussels
Bucharest
Budapest
Dubai
Dublin
Dusseldorf
Edinburgh
Eindhoven
Frankfurt
Glasgow
Gothenburg
The Hague
Hamburg
Helsinki
Kiev
Leeds
Lisbon
Liverpool
London
Luxembourg
Lyon
Madrid
Manchester
Marbella
Milan
Moscow
Munich
Norwich
Paris
Prague
Rotterdam
Seville
Stockholm
St. Petersburg
Tel Aviv
Utrecht
Valencia
Warsaw
Wiesbaden
Jones Lang LaSalle
© 2016 Jones Lang LaSalle IP, Inc. All rights reserved. For further details or to unsubscribe, please email [email protected]. All information contained herein is from sources deemed
reliable; however, no representation or warranty is made to the accuracy thereof.
本レポート内容の無断転載を禁じます。