●4つの「みがき」の実施 本校の「みがき」は、4つある。 上田市立西小学校 ・基礎・基本を確実に身につけ、学んだことを進んで活用 するための「頭みがき」 ・積極的な発表に向け、楽しく音読や歌唱をする 「声みがき」 「頭みがき」と「声みがき」は日課表に「みがきタイ 【学校の写真を挿入】 ム」として位置づけ、毎週3回実施している。 ・笑顔で声出し挨拶をし、会釈ができることで、自他の良 さに気づき、思いやりや励ましの言葉が発せられるよう にする「心みがき」 ・進んで体を動かし、友と遊び、健康や姿勢を意識して、 からだ 生活するための「身体みがき」これも「みがきタイム」 の中に位置づけている。 これらの「みがき」を土台とし、子どもたちの育ちに繋 (1)学級数 17学級(うち特別支援学級5学級) (2)児童数 男子191名 (3)職員数 33名 女子194名 げ、その育ちが授業を通してさらに高まり、スパイラル 的に向上していくことを願っている。 計385名 ●ねらい、めりはり、見とどけの3観点を生かした わかる授業の展開 (4)学校紹介 わかる授業のためには、「ねらいの明確化」「子どもたち http://www.school.umic.jp/nishi/ 本校は明治6年に惟明学校として創立した、歴史と伝統 の実態にあっためりはりのある授業展開」、そして「子ど も自身にどのような力がついたのかの『見とどけ』の位置 のある学校である。 学校教育目標には「進んで学び くましく生きる子~かしこく 豊かな心をもって やさしく た たくましく~」 を掲げ、日々の教育活動に励んでいる。 (5)大会テーマの受け止めと研究のねらい 本校では、学校目標「進んで学び 豊かな心をもって たくましく生きる子」の具現化のため、全校研究テーマを 「自己の高まりを感じながら学び続ける子どもの育成」と 付け」を明らかにし授業に臨むことが重要である。私たち はこの考えに基づいて、日々の授業に取り組んでいるが、 その際、基盤になるのは特別支援教育の視点に立った指導 である。本校では、これまでユニバーサルデザインの授業 づくりや教室環境整備に力をいれてきた。今後も、どの子 にもわかりやすい授業の展開を工夫していきたい。 ●1時間の授業の中に話し合いの場や 説明・表現の学習活動の設定 設定し、特別支援教育の視点を生かす指導を大切にしなが ら、授業改善に取り組んでいる。授業改善を進める上で、 次の3点を特に大切にしている。 基礎的学力の向上を目指す上で、学んだことを授業の中 で積極的に活用・表現できる場を設けることは重要なこと である。説明したり、考えや思いを表現したりすることに ・4つの「みがき」の実施 ・ねらい、めりはり、見とどけの3観点を生かした わかる授業の展開 ・1時間の授業の中に話し合いの場や 説明・表現の学習活動の設定 より、考えがいっそう明確になるからである。思考するこ とと表現することとは表裏一体の関係にある。話し合いの 場や説明・表現の学習活動を取り入れることは、基礎的・ 基本的な事柄が活用され、より確かな学力になると捉えて いる。 本年度、立ち上げた研究部会は3つである。「総合的な ●共同追究の場面での電子黒板の活用 学習の時間研究部会」「国語科教育研究部会」そして今回 電子黒板に備え付けられたソフトを活用して、お互いの 授業公開をする「算数科教育研究部会」である。算数科教 考えを学び合う工夫をしている。子ども一人ひとりの学習 育研究部会の研究テーマは「主体的にかかわりながら 過程が見え、学習の共有化を図る上で有効である。 己の数理を高め 自 自ら学び続ける子どもの育成~多面的に 考えられる指導のあり方~」と設定した。本研究テーマに 迫る上で、視覚・放送・情報機器の活用は「わかりやす さ」と「かかわりの生み出しやすさ」という観点において 有効な手立てであると考えている。これは前述した授業改 善の2つ目の重点「ねらい、めりはり、見とどけの3観点 を生かしたわかる授業の展開」、3つ目の重点「1時間の 授業の中に話し合いの場や説明・表現の学習活動を取り入 れる」と結びつく。視覚・放送・情報機器の有効活用を通 して、本大会の研究主題「教育メデイアを効果的に活用し、 一人ひとりの子どもが確かな学力を身につけ、心豊かな人 (7)研究を推進してきての現時点での課題 間性の育成を目指す」に迫りたい。 ●視聴覚機器がまだ十分生かし切れていないこと (6)日常的な活用 大型テレビや電子黒板を活用している。 ●デジタルカメラで撮影したデータで資料提示 電子黒板や大型テレビがあるものの、これまで十分にそ の機能を生かしてこなかったのが本校の実情である。しか し実際に使ってみると使い勝手の良さや子どもたちの学習 教科書の挿絵や実物をデジタルカメラで撮影し、大型テ 意欲喚起等の面から、とても有効な機器であると感じてい レビで提示している。即時性があり、拡大も可能なため、 る。特別支援教育の視点から見ても、電子黒板や大型テレ わかりやすさに優れている。印刷し黒板に提示するよりは ビを活用して視覚に訴えて提示することは興味・関心およ 効率がよく見やすい。 び理解を図る上で有効な手立てである。電子黒板について ●インターネット上の学習資料の提示 は、教師用の活用モデルとして、「板書機能」「説明・解説 大型テレビは、静止画だけではなく、動画での活用にも 機能」「実演機能」「コンテンツ活用機能」「話し合い機 有効である。画面が大型であるために、子どもたちが資料 能」、子どもの活用モデルとして、「回答機能」「コンテン に集中しやすくわかりやすい。また、スクリーンを黒板に ツ活用機能」「発表機能」「話し合い機能」などがある。今 取り付ける必要がないため、黒板を使った授業展開も可能 後これらの機能を活用し、どの場面でどのように活用する である。 ことが子どもたちの学習に効果的かを探っていきたい。 ●視覚・放送・情報機器の活用が目的になりがちなこと あくまでも視覚・放送・情報機器の活用は、手段であっ て目的ではない。しかし時々機器の活用に振り回されてし まうことがある。7月の事前授業研究会では、ホワイトボ ードや付箋も立派な視覚機器・情報機器であるというご指 導をいただいた。授業の流れの中で、取捨選択しながら、 必要な機器を活用し、ノートや板書なども使って思考を整 理しながら確かな学びを図っていくようにしたい。そのた めにも、どのような機器がどのような場面で効果があるの かを、その時々のねらいに照らして活用し、授業実践を積 み重ねていきたい。
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