記 者 発 表 ( 資 料 配 付 ) 月/日(曜) 担当課 企画県民部 10/26(水) 市町振興課 税 務 課 TEL 2510 (市町振興課) 2487 (税務課) 発表者 その他の配布先 市町振興課長 小川 佳宏 (財政班主幹(税政担当)前川 学) - 税務課長 野村 孝 (税収対策班主幹 山本 幸司) 全市町と県との連携による個人住民税特別徴収の一斉指定に向けた取組について 1 背景 三位一体改革における税源移譲により、地方税収における個人住民税(個人県民税及び個人市町 村民税)の重要性が高まる一方で、収入未済額が 255 億円(平成 27 年度決算(県・市町合計) 、対 前年度比△28 億円)に上っており、この解消が喫緊の課題となっています。 2 県と市町の連携による取組 会社や事業者のもとで働く従業員の個人住民税については特別徴収が原則ですが、徹底されてい なかったため、兵庫県では、市町の要請を踏まえ、平成 24 年度から、県と県内すべての市町が連 携し、より確実な納付が期待できる特別徴収の推進に取り組んできたところです。 これらの取組の結果、特別徴収の実施が一定浸透してきたことから、県と県内すべての市町は、 平成 30 年度に原則全ての事業者を特別徴収義務者として一斉指定し、特別徴収の一層の徹底を図 ります。 (1)今年度の取組 平成 30 年度から実施する個人住民税特別徴収の一斉指定を見据え、県と市町は連携の上、① 事業者への事前通知・訪問指導、②税理士会をはじめとする関係団体への協力依頼、③各種広報 媒体による周知等を実施し、広く事業者へ周知を行います。 (2)近畿府県との連携 近畿府県域では多くの通勤者が府県域を越えて行き交っているため、近畿2府4県は一体とな って取組を行うこととし、 「個人住民税の特別徴収推進に関する近畿府県共同アピール」を策定 しましたのでお知らせします。 1 取組方策 (1)目標 平成 30 年度から、原則として全ての事業者に対する一斉指定を行う。 (2)対策の内容 一斉指定の実施を見据え、すべての特別徴収未実施事業者に対し、特別徴収の実施を働きかけ る。 2 これまでの取組結果 24年度 当初課税 25年度 当初課税 26年度 当初課税 27年度 当初課税 28年度 当初課税 3ヶ年度の 取組結果 281,101 291,713 300,443 308,569 316,447 - +10,612 +8,730 +8,126 +7,878 35,346事業者 の増 1,466,025 1,497,297 1,529,822 1,566,630 1,599,276 - +31,272 +32,525 +36,808 +32,646 76.3 77.7 79.4 80.5 81.2 - +1.4 +1.7 +1.1 0.7 ①特別徴収を実施する事 業者数〔事業者〕 前年度増減(伸率) ②特別徴収により納付す る納税義務者数〔人〕 前年度増減(伸率) ③特別徴収実施率〔%〕 前年度増減 133,251人 の増 4.9ポイント の増 ※ 参考(これまでの取組概要(平成 24~27 年度)) ① 文書指導 ・従業員3人以上の事業者 20,623 事業者を対象に、文書で特別徴収への切替を指導 ・文書指導を行った事業者の切替状況 区分 ①特別徴収切替済み ②特別徴収未切替 ③特別徴収対象外(廃業含む) 計 ② 訪問指導 ・ 1,261 事業所訪問 事業者数 9,295 (45.1%) 5,760 (27.9%) 5,568 (27.0%) 20,623 (100.0%) ③ 年末調整説明会での周知 ・ 県内全 38 箇所で実施 ④ 関係団体への協力依頼 ・ 近畿税理士会各支部、商工会議所等に協力依頼(約 100 団体) 3 平成 28 年度の取組内容(10 月以降、順次実施) (1)事業者に対する取組 ① 事前通知〔市町〕 特別徴収未実施の事業者に対して、事前通知を実施 ② 訪問による事業者への指導〔県・市町〕 これまでの文書指導に応じない事業者のうち、訪問実績のない事業者を優先して訪問し、特別 徴収の切替えを指導 ③ 年末調整説明会での事業者への周知〔市町〕 県内すべての会場において、事業者へ特別徴収制度を周知 ④ 新規開設事業者への周知〔県・市町〕 ・法人住民税の新規開設届を提出した事業者を対象に制度周知を実施 ・法人住民税、償却資産税の申告書等を送付する際に制度周知を実施 ⑤ 課税捕捉調査〔市町〕 地方税法で定められた給与支払報告書を提出しない事業者を捕捉する調査を、市町が連携して 実施 ※ 給与支払報告書とは、地方税法の規定に基づき、事業主が、前年中の給与所得の金額等を、 従業員の居住する市町村に提出しなければならないもの。 (2)関係団体(商工会議所、近畿税理士会等)への協力依頼 ① 関係団体から会員への周知依頼〔県・市町〕 近畿税理士会本部・支部連合会・各支部、商工会議所等の会員・構成員への周知を依頼(機 関紙での広報、パンフレットの配布等) ② 県・市町職員から会員への周知依頼〔県・市町〕 近畿税理士会各支部等が開催する会員向け説明会等に職員が参加し、制度周知を実施 (3)地域独自の取組〔市町〕 各市町で、全県的に実施する取組以外の独自取組を実施 例)給与支払報告書に納付方法(特別徴収・普通徴収)が記載されていない場合、原則どおり特 別徴収として取り扱う。 (4)広報活動〔県・市町〕 ① 啓発リーフレット、3府県共同ポスター(大阪府、京都府と共同作成)の配布・掲示 ② 広報紙及びホームページへの広報記事の掲載 ③ 新聞広告の掲載 (5)市町の準備の支援 課税事務を担う市町の準備を支援し、納税者への説明を円滑に行うため、先行して一斉指定を 行った宍粟市、愛媛県今治市を招き勉強会を開催(9 月 28 日開催済) 4 近畿2府4県が連携した取組(別添) 「個人住民税の特別徴収推進に関する近畿府県共同アピール」を行うとともに、各府県のホーム ページ等にも掲載して取組みを周知することで、特別徴収の一層の推進を図る。 ※特別徴収とは・・・ 給与支払者(事業主)が、所得税の源泉徴収と同様に、個人住民税を従業員の給与から徴収(天 引き)し、従業員に代わって市町村に納める制度 一部の給与支払者では、特別徴収を行わず、法の定める手続きとは異なり、従業員自らが個人住 民税の納付を行っている(普通徴収)状況がある。 ※特別徴収のメリット ① 年 12 回に分割しての納付となり、通常、年4回分割の普通徴収よりも1回当たりの負担が軽 減される ② 直接金融機関に出向く手間がなくなり、納付忘れを防げる 参 1 考 市町村税の現状 ① 兵庫県における地方税収に占める個人住民税の割合 (単位:百万円、%) 平成18年度 地方税収 兵 庫 平成27年度 個人住民税 構成比 地方税収 構成比 個人住民税 県 625,224 112,658 18.0 715,580 232,438 32.5 県 内 市 町 872,029 281,273 32.3 894,976 315,352 35.2 1,497,253 393,931 26.3 1,610,556 547,790 34.0 合 計 ② 兵庫県における収入未済額に占める個人住民税の割合 (単位:百万円、%) 平成27年度 平成18年度 収入未済額 兵 2 庫 個人住民税 構成比 収入未済額 構成比 個人住民税 県 24,167 7,647 31.6 13,343 10,761 80.6 県 内 市 町 59,728 17,268 28.9 39,038 14,768 37.8 合 83,895 24,915 29.7 52,381 25,529 48.7 計 特別徴収制度の現状 ① 法制度の概要 (地方税法第 321 条の4第1項:給与所得にかかる特別徴収義務者の指定等) 市町村の長は、特別徴収の方法によって個人の市町村民税を徴収しようとする場合にお いては、当該年度の初日において納税義務者に対して給与の支払をする者のうち所得税法 の規定によって給与の支払をする際所得税を徴収して納付する義務がある者を当該市町 村の条例によって特別徴収義務者として指定し、これに徴収させなければならない。 (地方税法第 317 条の6第1項:給与支払報告書等の提出業務) 1月1日現在において給与の支払をする者で、当該給与の支払をする際所得税法第 183 条の 規定によって所得税を徴収する業務があるものは、同月 31 日までに、総務省令の定めるとこ ろによって、当該給与の支払を受けている者についてその者に係る前年中の給与所得の金額そ の他必要な事項を当該給与の支払を受けている者の1月1日現在における住所所在の市町村 別に作成された給与支払報告書に記載し、これを当該市町村の長に提出しなければならない。 ② 兵庫県における個人住民税の特別徴収と普通徴収の徴収率の推移 (単位:%) 22 年度 23 年度 24 年度 25 年度 26 年度 27 年度 現年分 98.1 98.3 98.4 98.5 98.6 98.8 特別徴収 99.7 99.8 99.8 99.8 99.9 99.9 普通徴収 93.3 93.8 93.9 94.3 94.7 95.1 差 6.4 6.0 5.9 5.5 5.2 4.8
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