NEWS RELEASE

NEWS RELEASE
2016年10月21日
【格付維持/レーティング・モニター解除】
三菱自動車工業
発行体格付:
(BBB-) → BBB-
[格付の方向性:ネガティブ]
格付投資情報センター(R&I)は上記の格付を公表しました。
【格付理由】
三菱自動車工業は20日、日産自動車からの出資完了を発表した。燃費不正問題を受けて2016年度に多
額の最終損失を見込むが、良好な財務基盤を維持できよう。日産自動車からCEOのカルロス・ゴーン氏
の会長就任を含む複数の取締役を受け入れて、ガバナンス体制を再構築する手を打つ。このため発行体
格付BBB-を維持し、レーティング・モニターを解除した。ただ国内事業は立て直しが急務であり、不正
問題の終息やガバナンス改善の行方も慎重にみていく必要がある。格付の方向性はネガティブとした。
19日に下方修正した2016年度の業績予想では、国内の不正問題の影響に加え、資源国の販売減や為替
レートの悪化、リコール費用の積み増しなどで280億円の営業赤字を見込む。対前年で大幅な損益悪化
となる。購入者への賠償金やディーラーなど関係者への支払い、固定資産減損も含めた不正関連の特別
損失1650億円を計上し、最終損失2400億円を予想している。それでも日産自動車からの増資2373億円に
より、もともと一定の厚みがあった自己資本やネットキャッシュはおおむね保たれよう。
燃費不正の影響が最も大きい軽自動車は既に生産・販売を再開しており、届出燃費値の訂正があった
他車種も販売活動を再び始めた。しかし国内販売は厳しい状況にある。対策費用も響いて国内事業が大
幅な赤字となり、全社の利益・キャッシュフローを圧迫する。
34%出資の筆頭株主となった日産自動車からは4名の取締役と最高執行責任者(COO)を受け入れる予
定であり、経営体制の強化につなげる方針だ。コンプライアンスとリスク管理の担当役員も新設するな
どして、再発防止策の徹底や企業風土の改革も実行していく。もっとも、コーポレートガバナンス改善
の取り組みが十分な成果をあげていくのはこれからとなる。
三菱自動車工業は、SUV(多目的スポーツ車)を主力車種として、東南アジアなど海外市場を中心に
一定の収益基盤を備えている。今後、不正問題への対処を着実に進めるとともに、国内事業の赤字解消
にメドをつけて、収益基盤の安定と収益力の回復につなげていくことが格付の維持に重要だ。新興国の
一部市場が低迷しており、海外も競争環境は厳しい。日産自動車と協力しながら、ガバナンス改善や競
争力強化を進めていけるかも注視していく。
【格付対象】
発行者:三菱自動車工業 (証券コード:7211)
名 称
格 付
発行体格付
(BBB-) → BBB-
■お問合せ先
■報道関係のお問合せ先
株式
会社
格付の方向性
ネガティブ
: インベスターズ・サービス管理部 TEL. 03-3276-3511
: 経営企画室(広報担当)
TEL. 03-3276-3438
格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1
E-mail. [email protected]
日本橋一丁目三井ビルディング
http://www.r-i.co.jp
信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信
用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の
検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発
行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。
©Rating and Investment Information, Inc.
NEWS RELEASE
信用格付に関わる事項
信用格付業者
登録番号
株式会社格付投資情報センター
金融庁長官(格付)第6号
直近一年以内に講じられた監督上の措置は、ありません。
主任格付アナリスト
信用格付の付与について
代表して責任を有する者
永井 荘一郎
細田 弘
信用格付を付与した日
主要な格付方法
2016年10月21日
事業法人等の信用格付の基本的な考え方 [2015.05.01]
乗用車 [2016.04.05]
上記格付方法は、格付を行うにあたり考慮した他の格付方法とともに以下のウェブサイトに掲載
しています。http://www.r-i.co.jp/jpn/cfp/about/methodology/index.html
評価の前提は、以下のウェブサイトの格付付与方針に掲載しています。
http://www.r-i.co.jp/jpn/ratingpolicy/index.html
格付符号とその定義は、以下のウェブサイトに掲載しています。
http://www.r-i.co.jp/jpn/cfp/about/definition/index.html
格付関係者
三菱自動車工業
注
格付関係者は、金融商品取引業等に関する内閣府令第三百七条に基づいて、R&Iが判断したものです。
利用した主要な情報
品質確保のための措置
情報提供者
決算書類、開示情報
公認会計士の監査済みである、またはそれに準じた信頼性が確保さ
れている決算書類であること。一般に開示された、またはそれに準
じた信頼性が確保されている情報であること。
格付関係者
信用格付の前提、意義及び限界
R&Iの信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約
定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見です。R&Iは信用格付によって、個々の債
務等の流動性リスク、市場価値リスク、価格変動リスク等、信用リスク以外のリスクについて、何
ら意見を表明するものではありません。信用格付は、いかなる意味においても、現在・過去・将来
の事実の表明ではありません。また、R&Iは、明示・黙示を問わず、提供する信用格付、又はその
他の意見についての正確性、適時性、完全性、商品性、及び特定目的への適合性その他一切の事項
について、いかなる保証もしていません。
R&Iは、信用格付を行うに際して用いた情報に対し、品質確保の措置を講じていますが、これら
の情報の正確性等について独自に検証しているわけではありません。R&Iは、必要と判断した場合
には、信用格付を変更することがあります。また、資料・情報の不足や、その他の状況により、信
用格付を保留したり、取り下げたりすることがあります。
利息・配当の繰り延べ、元本の返済猶予、債務免除等の条項がある債務等の格付は、その蓋然性
が高まったとR&Iが判断した場合、発行体格付又は保険金支払能力とのノッチ差を拡大することが
あります。
■お問合せ先
■報道関係のお問合せ先
株式
会社
: インベスターズ・サービス管理部 TEL. 03-3276-3511
: 経営企画室(広報担当)
TEL. 03-3276-3438
格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1
E-mail. [email protected]
日本橋一丁目三井ビルディング
http://www.r-i.co.jp
信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信
用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の
検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発
行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。
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