(別記) 時津町地域農業再生協議会水田フル活用ビジョン 1 地域の作物作付の現状、地域が抱える課題 本町での耕地面積に占める水田の割合は、7.2%(耕作面積約183ha、うち水田 面積約13.2ha、H26年度)と長崎県の46.4%(H26年度)と比べて低く、 米の1戸当たりの作付面積においては、長崎県の平均0.56ha(H22年度)に対 し、0.20ha(H26年度)とともに低い状況にある。 水稲作付農家は、64名と水田所有者248名の約4分の1となっているが、1戸当 たりの作付面積は少なく、ほとんどの農家が自家消費程度で、販売向けに作っている農 家はわずかである。 水田を利用した作付の中で、水稲以外で多い作物は、野菜類、花き・花木類、果樹類 である。特に野菜類は、町内4箇所ある農産物直売所に出荷している農家も多く、いず れも人気が高い。この直売所の発展と同じくして、野菜類をはじめとした水田利用作物 の消費量も増加傾向にある。平成26年産からは、米の直接支払交付金の単価半減、米 価変動補填交付金の廃止など経営所得対策の見直しを踏まえ、米の消費量の減少に伴う 需要減の中で、他の作物に転換を促進することで、水田面積の維持を図っていく必要が ある。 また、町内は中山間地を含む条件不利地が多く、農業者の高齢化も進み、不作付地と なっている水田が増加している現状がある。このような現状を踏まえ、今後不作付地の 解消・防止を図るためにも、新規就農者の確保・育成、認定農業者等の担い手に対する 農地の集積を進め、水田の有効活用につなげていく必要がある。 2 作物ごとの取組方針 町内の約13.2ha(不作付地を含む)の水田について、適地適作を基本として、 産地交付金を有効に活用しながら、作物生産の維持・拡大を図ることとする。 (1)主食用米 米の消費量の減少に伴い、今後、生産目標面積の減少が予想されることから、米に代 わる作付品目として地域振興作物への転作を進めつつ、需要に応じた主食用米の作付を 図っていく。 (2)野菜 産地交付金を活用して、直売所向け野菜導入の推進を拡大させる。また、いちご、ア スパラガス、サトイモ、なすを時津町の地域振興重点作物として位置づけ、平成25年 現状1.2ha→平成28年度目標1.5ha へと拡大を推進し、農家の所得向上を図る。 (3)花き・花木 産地交付金を活用して、直売所向け花き・花木を拡大させる。また、キクを時津町の 地域振興重点作物として位置づけ、認定農業者の作付拡大(平成25年現状0.1ha→ 平成28年度目標0.3ha)従来枠から単価の上乗せを行い農家の所得向上を図る。 (4)不作付地の解消 現行の不作付地(約10ha)について、産地交付金を活用し、 (1)及び(2)の 作付への誘導を推進し、利用集積や農地中間管理事業等を活用しながら、担い手への農 地集積を図り不作付地の解消を目指す。 3 作物ごとの作付予定面積 作物 平成 25 年度の作付面積 平成 28 年度の作付予定面積 平成 30 年度の目標作付面積 (ha) (ha) (ha) 13.3 12.7 12.5 41.7 43.0 43.2 野菜 6.9 8.5 8.7 花き・花木 0.4 0.7 0.7 果樹 5.5 5.8 5.8 雑穀 0.1 0.1 0.1 28.8 27.9 27.9 主食用米 飼料用米 米粉用米 WCS 用稲 加工用米 備蓄米 麦 大豆 飼料作物 そば なたね その他地域振興作物 地力・景観作物 4 取組 番号 平成 28 年度に向けた取組及び目標 対象作物 取組 分類 ※ 指標 平成 25 年度 平成 28 年度 28 年度の (現状値) (目標値) 支援の有無 地域重点振 興作物(野 1 菜:いちご、 アスパラガ 作付面積 ア 実施面積 1.2ha 1.5ha 作付面積 ア 実施面積 0.1ha 0.3ha 有 ス、さとい も、なす) 地域重点振 1 興作物(花 有 き:キク) ※「分類」欄については、実施要綱別紙 16 の2(5)のア、イ、ウのいずれに該当するか記入してくださ い。 (複数該当する場合には、ア、イ、ウのうち主たる取組に該当するものをいずれか 1 つ記入してくだ さい。) ア 農業・農村の所得増加につながる作物生産の取組 イ 生産性向上等、低コスト化に取り組む作物生産の取組 ウ 地域特産品など、ニーズの高い産品の産地化を図るための取組を行いながら付加価値の高い作物 を生産する取組 ※現状値及び目標値が単収、数量など面積以外の場合、 ( )内に、数値を設定する根拠となった面積を 記載してください。 ※畑地の面積は含めないこと。 ※28 年度の支援の有無の欄は、産地交付金による助成を行う取組は「有」を、助成を行わない取組は「無」 を記載する。 5 産地交付金の活用方法の明細 別紙のとおり
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