スリガオ(フィリピン) - 水分過多なニッケル鉱貨物

Gard Alert
スリガオ(フィリピン) - 水分過多なニッケル鉱貨物
こちらは、英文記事「Surigao, Philippines – wet nickel ore cargoes」(2016
年 10 月 7 日付)の和訳です。
フィリピンのスリガオ地方を襲った豪雨をきっかけに、ニッケル鉱貨
物の液状化懸念が再燃しています。
ニッケル鉱は、IMSBC コードにおいて、液状化する可能性のある
グループ A 貨物に分類されており、荷送人は、貨物の水分含有量
が運送許容水分値(Transportable Moisture Limit [TML])を下回
っており、かつ、安全に運送できることを証する申告書と証明書を提供するよう義務付けられています。しかし残念
なことに、フィリピンの荷送人が発行する貨物書類が不正確であった事例が数多く発生しています。2015 年 7 月 21
日付の Gard Alert「フィリピンのスリガオで積まれるニッケル鉱貨物、液状化の懸念」もご参照ください。
Pandiman Philippines Inc.からの情報によると、スリガオ地方で船積みされたニッケル鉱の安全性に対する懸念が高
まりつつあります。これは、豪雨とストックパイル(貯蔵場所)が主に屋外であることが影響しているようです。貨物の実
際の TML が、荷送人が申告した値を大幅に上回っていることが独立分析機関による分析で明らかになるなど、同地
域で船積みを行った船舶の多くが、水分を含有したニッケル鉱貨物の問題を抱えている模様です。この件に関する
詳細については、2016 年 10 月 7 日付の Pandiman 社のサーキュラー「Warning of wet nickel ore cargo in bulk
from Surigao Philippines(フィリピンのスリガオからの水分過多なニッケル鉱ばら積み貨物に対する警告)」を参照し
てください。
メンバーの皆様には、この機会に以下の点を再確認していただくようお願いいたします。
• Gard が過去にロスプリベンション刊行物で取り上げた貨物液状化対策を遵守すること(「Cargo Liquefaction」にま
とめられています)。
• フィリピンとインドネシアでのニッケル鉱の船積みに関する強制通知要件を遵守すること(これについては、2012
年 5 月 31 日付のメンバーサーキュラーNo.05-12「Dangers of carrying Nickel Ore from Indonesia and the
Philippines – Mandatory Notification Requirements」(英文のみ)に記載)
Intercargo が船長・運航者・業界関係者向けにニッケル鉱貨物の輸送に伴うリスクを周知させるために発行した
「Guide for the Safe Loading of Nickel Ore(ニッケル鉱を安全に船積みするためのガイド、英文のみ)」も参考になる
と思われます。
本 Gard Alert は、Pandiman からの情報に基づいて作成したものです。
本情報は一般的な情報提供のみを目的としています。発行時において提供する情報の正確性および品質の保証には細心の注意を払っていますが、Gard は本情報に依拠することによって生じるいか
なる種類の損失または損害に対して一切の責任を負いません。
本情報は日本のメンバー、クライアントおよびその他の利害関係者に対するサービスの一環として、ガードジャパン株式会社により英文から和文に翻訳されております。翻訳の正確性については十分な注
意をしておりますが、翻訳された和文は参考上のものであり、すべての点において原文である英文の完全な翻訳であることを証するものではありません。したがって、ガードジャパン株式会社は、原文との
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