どうなる? 統領選第2回テレビ討論会

情報提供⽤資料
経 済 環 境 レ ポ - ト
2016年10⽉7⽇
どうなる?⽶⼤統領選第2回テレビ討論会
-トランプ⽒挽回なるか、クリントン⽒がリードを広げるか-
9⽉26⽇に⾏われた第1回テレビ討論会に対する世論調査は、クリントン⽒が優勢とする⾒⽅が
多かった模様です。しかし、両候補者の⽀持率は依然として僅差に留まっています。今⽉9⽇に開
催される第2回テレビ討論会では、第1回と異なり有権者が候補者に直接質問する形式となるため、
候補者の臨機応変な対応が試されると⾔えます。トランプ⽒が得意の過激な発⾔で勢いを取り戻す
か、クリントン⽒が引き続き安定感を⽰すかが注⽬されますが、クリントン⽒が優勢となれば、⾦
融市場は第1回討論会後と同様に、不確実性の後退を好感するものと思われます。
(図表1)第1回テレビ討論会に対する世論調査
第1回テレビ討論会はクリントン⽒優勢との評価
調査主体
クリントン⽒
優勢
トランプ⽒
優勢
いスーツに⾝を包み、表情も明るく、話しぶりも落
CNN
62%
27%
ち着いていました。また、トランプ⽒から攻撃的な
NBCニュース
52%
21%
ロイター通信
48%
23%
第1回テレビ討論会では、健康状態が懸念されて
いたクリントン⽒は、それを払拭するかのような⾚
発⾔を向けられた際も笑みを浮かべるなど、余裕を
感じさせました。⼀⽅、トランプ⽒は、いつもの過
激な発⾔を封印し、安定感を⽰そうと試みたようで
(出所)各種報道より岡三アセットマネジメント作成
すが、次第に落ち着きがなくなり、クリントン⽒の
発⾔中に割り込んで発⾔する回数が増え、司会者に
(図表2)クリントン⽒・トランプ⽒の⽀持率推移
注意されるなど、全体として精彩を⽋いていました。 (%)
⼤⽅の視聴者も同様の印象を受けた模様であり、
討論会後に実施された⼤⼿メディアによる世論調査
では、クリントン⽒が優勢だったとの⾒⽅が⼤勢を
占めています(図表1)。
(2016/7/1〜2016/10/5)(%)
55
30
⽀持率の差(右軸)
クリントン⽒(左軸)
第1回討論会
トランプ⽒(左軸)
50
20
45
両候補者の⽀持率は依然として僅差
15
10
40
第1回テレビ討論会について優勢と評価されたク
リントン⽒の⽀持率は、48.1%まで伸びてきてい
5
35
0
るものの、トランプ⽒の⽀持率は⽔準を維持してい
るため、その差はあまり広がっておらず3.8%ポイ
ントの僅差となっています(図表2)。
また、選挙⼈の獲得予想についても、クリントン
⽒の獲得予想が若⼲、伸びたものの、勝敗ラインに
はまだ距離があります(図表3)。
25
30
-5
7/1
8/1
9/1
10/1
(⽉/⽇)
(出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成
(図表3)両候補者の選挙⼈獲得予想
勝敗ライン270⼈
今回の⼤統領選は“嫌われ者同⼠の戦い”とも評さ
れますが、討論会を優位に進めても、決定的な⽀持
率の差にまで⾄らない背景には、有権者が消去法的
に候補者を選択していることがあると⾒られます。
クリントン⽒
205⼈
流動的
168⼈
トランプ⽒
165⼈
(注)予想は2016年10⽉5⽇時点
(出所)Real Clear Politicsより岡三アセットマネジメント作成
<本資料に関してご留意いただきたい事項>
■本資料は、投資環境に関する情報提供を⽬的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を⽬的として作成し
たものではありません。■本資料に掲載されている市況⾒通し等は、本資料作成時点での当社の⾒解であり、将来予告なしに変更される場合があります。また、
将来の運⽤成果を保証するものでもありません。■本資料は、当社が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するもの
ではありません。■投資信託の取得の申込みに当たっては、投資信託説明書(交付⽬論⾒書)をお渡ししますので必ず内容をご確認のうえ、投資判断はお客
様ご⾃⾝で⾏っていただきますようお願いします。
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討論会での⼀⾔が⼤統領選の流れを変えたことも
⼤統領選における討論会では、たった⼀⾔がその
後の選挙戦の流れを変えたことがありました。
1980年のレーガン⽒(共和党)とカーター⽒(⺠
主党)の討論会では、レーガン⽒が「4年前と⽐べ
て⽣活が良くなっているか?」と問いかけた⼀⾔が
有権者に響き、勝利に繋がったと⾔われています。
第1回テレビ討論会の両候補者の発⾔を振り返る
と、⼈⼼を掴むようなインパクトのある発⾔はみら
れませんでしたが、トランプ⽒が税⾦を⽀払ってい
ない可能性を指摘したクリントン⽒の発⾔に関して
は、その後、トランプ⽒が最⼤18年間に渡り連邦
所得税を⽀払っていなかった可能性が報道されてお
り、波紋が広がっています(図表4)。
有権者が候補者を消去法的に選択していると⾒ら
れる状況のなか、今後、同問題が有権者の判断に⼤
きく影響する可能性があります。第2回討論会で、
この問題に関して質疑が⾏われるかが注⽬されます。
クリントン⽒優勢なら市場は不確実性後退を好感か
クリントン⽒が優勢との⾒⽅が多かった第1回テ
レビ討論会を受けた市場の反応は、株⾼、債券⾼
(利回りは低下)、ドルは⼩幅⾼という反応でした
(図表5)。市場参加者の多くは、クリントン⽒な
らば基本的に政策⾯の継続性が維持され、不確実性
が後退すると受け⽌め好感したものと思われます。
(図表4)第1回テレビ討論会での両候補者の主な発⾔
クリントン⽒
(⺠主党)
インフラ、先進的製造
業、技術⾰新、クリー
不均衡是正
ンエネルギーに投資す
る。最低賃⾦を上げ、
⼥性の地位向上を図る。
⽶国の雇⽤がメキシコ
や中国など他国の利益
のために失われた。企
業が他国に出ていくの
を⽌める必要がある。
トランプ⽒が主張する
富裕層減税は抜け⽳を
作る。富裕層に増税し
中間層を⽀援する。
税制
法⼈税率を35%から
15%に引き下げる。
富裕層を厚遇すればビ
ジネスが活性化する。
通商
あなたの夫が承認した
北⽶⾃由貿易協定
(NAFTA)は最悪の貿
易協定だ。
確定申告
現在、会計監査中で終
了したら公開できる。
クリントン⽒が私⽤
メールを公開すれば、
確定申告を公開する。
北⼤⻄洋条約機構
(NATO)との連携が
重要だ。
NATO
NATOの費⽤を⽶国が
73%も負担している。
他国を守るには多すぎ
る負担だ。
⽇本などの同盟国との
防衛協定を遵守する。
⽇本
経済的な課題は貿易だ
けではない。既にある
貿易協定を遵守させる
ようにし、責任を明確
化する。
トランプ⽒が公開しな
い理由は、①実はそれ
ほど裕福ではない、②
本⼈が⾔うほど慈善的
ではない、③調査によ
れば約6.5億ドルの借
⾦がある、④連邦所得
税を全く払っていない、
のいずれかだ。
⽶国は⽇本、韓国など
を防衛しているが、彼
らは対価を払うべきだ。
(出所)各種報道より岡三アセットマネジメント作成
(図表5)第1回テレビ討論会翌⽇の⽶国市場の反応
次回、第2回テレビ討論会においても、クリント
ン⽒が優勢と評価されるようであれば、⾦融市場の
トランプ⽒
(共和党)
テレビ討論会前
テレビ討論会後
(9⽉26⽇)
(9⽉27⽇)
変化幅
反応は第1回の時と同様なものになると予想されま
NYダウ
18094.83 ドル
18228.30 ドル
+133.47 ドル
す。⼀⽅、トランプ⽒が優勢となった場合には、逆
⽶ドル(対円)
100.33 円
100.43 円
+0.10 円
に株価の下落につながる可能性があることから、注
ユーロ(対⽶ドル)
1.125 ドル
1.122 ドル
-0.003 ドル
⽶10年国債利回り
1.584 %
1.556 %
-0.028 %ポイント
意が必要と思われます。
(出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成
以上(作成:投資情報部)
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ません。
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【岡三アセットマネジメント】
商
号:岡三アセットマネジメント株式会社
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登
録:⾦融商品取引業者 関東財務局⻑(⾦商)第370号
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ジメント株式会社が運⽤する公募投資信託のうち、最⾼の料率を記載しております。投資信託のリスクや費⽤は、個別の投資信託に
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