全自動臨床検査システムSTACIA専用試薬「ステイシア IL-2R」の基礎

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全自動臨床検査システムSTACIA専用試薬「ステイシア IL-2R」の基礎検討
◎古川 亜紀 1)、川崎 誠司 1)、杉町 光彦 1)、池田 弘典 1)、山口 一剛 1)、東谷 孝徳 1)、
末岡 榮三朗 1)
佐賀大学医学部附属病院 1)
【背景・目的】
⑹添加回収試験
(株)LSIメディエンスが開発した可溶性イ
健常人血清9容に対し、高値血清を1容添
ンターロイキン2R(sIL-2R)測定試薬「ステイ
加して3種類の試料を作成し、各々3重測定
シアCLEIA IL-2R」の基本性能を
を行った。回収率は 95.1~99.0(%)であった。
評価したので報告する。
⑺共存物質の影響
【検討内容】
2 濃度の患者プール血清(低濃度、高濃度)に
全自動臨床検査システムSTACIAに
おいて遊離ビリルビン(0~62.5 mg/dL)、抱
「ステイシアCLEIA IL-2R」を搭
合型ビリルビン(0~62.5 mg/dL)、ヘモグロビン
載して評価した。相関に用いた検体は、
(溶血)(0~625 mg/dL)、乳び(0~2500 ホルマジ
2015 年 7 月から 9 月までに当院を受診し、sIL-
ン濁度)、リウマチ因子(0~625 IU/mL)が測定値
2R の測定依頼があった患者の残余血清のべ
に与える影響は-5%~+5%以内であった。
393 検体を使用した。対照法には「シーメン
⑻他法との相関
ス・イムライズIL-2R Ⅱ」を全自動免疫
回帰式は y=0.89x+57.57、相関係数は
化学発光測定システムイムライズ 2000 に搭載
0.992 であった。
し、使用した。
【結語】 【結果】
新規開発された「ステイシアCLEIA ⑴同時再現性
IL-2R」の基礎的性能評価を行った。全
5 種類の試料を 20 回連続測定した結果、変
ての評価項目において良好なデータが得られ、
動係数(CV)は 1.8~3.0%であった。
極めて信頼性と有用性の高い製品であると推
⑵日差再現性
測された。検査の運用上においても利便性が
2 濃度の試料を検体測定日に1回測定を行っ
高く、さらに分析必要時間は 19 分であるため
た。70 日間(n = 21)での CV は各々2.8、3.4%で
診察前検査としての利用も可能であると考え
あった。
られた。
⑶希釈直線性
130,000U/ml の濃度まで直線性が認められた。
⑷プロゾーン検討
約 1,800,000U/mL までフック現象は確認され
なかった。
⑸最小検出感度
0U/mL の発光値の+2SD 値と、32 U/mL の発
光値の-2SD 値は重複しなかった。
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