東京オフィス​マーケットアップデート 2016年9月

東京オフィスマーケット
アップデート
Tokyo Office Market Update
JLL 日本 リサーチ
2016年10月
9 月短観大企業業況判断 製造業は横ばい 非製造業は 1 ポイント悪化
9 月の短観によると、大企業の業況判断は円高が進んだにもかかわらず、6 月の前回調査とほぼ同じ内容となった。製造業が
6 ポイントで前回 6 月調査比変化なしの 6 ポイント、非製造業が 18 ポイントで前回調査の 19 ポイントから 1 ポイントの悪化。
先行きは、非製造業が 2 ポイントの悪化となった一方で、製造業は横ばいとなった。
東京 A グレードオフィス 空室率は 9 年ぶりの低水準
第 3 四半期末時点の A グレードオフィスの空室率は 1.4%、前期比 0.4 ポイントの低下、前年比 1.9 ポイントの低下。1.5% を
下回る低水準は 2007 年以来初めて。底堅い移転・拡張需要と限定的な供給を背景に、CBD 全体で空室の減少が続いている。
賃料は月額坪当たり 35,840 円、前期比 0.2% の上昇、前年比 3.3% の上昇。上昇ペースは 3 四半期連続減速したものの、上昇
は 18 四半期連続となった。新宿サブマーケットが牽引。
東京 B グレードオフィス 賃料は CBD 全体で緩やかに上昇
第 3 四半期末時点の B グレードオフィスの空室率は 2.0%、前期比変動なし、前年比 0.3 ポイントの低下。3% を下回る水準は
10 四半期連続。賃料は月額坪当たり 22,297 円、前期比 0.9% の上昇、前年比 4.8% の上昇。上昇ペースは減速したものの、15
四半期連続の上昇となった。上昇を牽引したサブマーケットは赤坂、六本木、新宿を含む。
ヒューリックリート 御茶ノ水ソラシティ取得
投資市場では、投資家の取得意欲は旺盛となっているが、市場に供される物件は限定的となっている。第 3 四半期の取引事
例には、ヒューリックによる御茶ノ水ソラシティ(準共有持分 8.7%)の取得が挙げられる。価格は 152 億円 9500 万円、NOI
利回りは 3.9%。
主要経済指標
前期比
見通し
↑
2016年第2四半期
実質GDP成長率 前期比 年率換算 (%)
0.7
2.1
設備投資 前期比 年率換算 (%)
-0.6
-2.6
-
2016年8月
前年
前年比
99.6
100.1
-0.5%
2016年8月
前月
前月比
3.1
3.0
+0.1 ポイント
2016年9月
前月
前月比
-0.084
-0.058
-0.026
1,825.53
1,823,54
+1.99
2016年第3四半期
前四半期
前四半期比
Aグレードオフィス
1.4%
1.8%
-0.4 ポイント
Bグレードオフィス
2.0%
2.0%
+0.0 ポイント
2016年第3四半期
前四半期
前四半期比
Aグレードオフィス
35,840円
35,777円
+0.2%
Bグレードオフィス
22,297円
22,096円
+0.9%
コア消費者物価指数
完全失業率 (%)
10年国債利回り
東証REITインデックス
出所: Oxford Economics、内閣府、総務省統計局、財務省、日本取引所グループ
オフィス指標
空室率
賃料 月/坪
出所: JLL
主要取引事例
賃貸事例
入居日
物件名称
住所
賃借人
産業
2016年9月
丸の内トラストタワー
千代田区
地盤ネットホールディングス
サービス業
2016年9月
南青山ブライトスクエア
港区
KDDI ウェブコミュニケーションズ 情報通信業
2016年10月
大手町野村ビル
千代田区
タカラレーベン・インフラ投資法人 金融業
引渡日
物件名称
住所
買主
2016年10月
御茶ノ水ソラシティ
( 持分 8.7% )
千代田区
ヒューリックリート 合同会社駿河台
ファンディング 15,295百万円
投資法人
売買事例
連絡先
赤城 威志
岩永 直子
リサーチ事業部/事業部長
リサーチ事業部
03 5501 9235
03 5501 9239
[email protected]
[email protected]
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売主
価格
NOI利回り
3.9%