保護者の皆様 平成28年度全国学力・学習状況調査結果【中学校】について 境港市教育委員会事務局 本年4月19日に実施しました全国学力・学習状況調査の結果を分析し、全国・県の結果と合わせまして本市 の状況をお知らせします。 ただし、本調査により測定できる学力は一部であり、競争をあおるものではありません。学習状況調査を含め た分析の結果が、子どもたちのよりよい学びをめざす指針になればと考えております。 教科の調査から ~国語・数学(A[知識]・B[活用])~ 【評価について】 A:全国平均との差が+3%を超える B:全国平均と同等から+3%まで C:全国平均との差が-3%まで D:全国平均との差が-3%を下回る ※ 表およびグラフの数値は、すべて「平均正答率(%)」を表しています。 国 語 A 境港市 県 76.7 78.7 73.2 78.9 全国 75.6 78.9 73.7 78.6 全体 話すこと・聞くこと 書くこと 読むこと 74.9 75.8 69.8 76.8 伝統的な言語文化と 国語の特質に関する事項 75.0 76.0 73.9 H28全国差 H28評価 H27全国差 H27評価 -0.7 -3.1 -3.9 -1.8 C D D C -0.7 0.2 -0.2 -3.3 C B C D 1.1 B -0.4 C 100.0 境港市 国語A 県 90.0 80.0 70.0 60.0 国語A〔主として知識に関する問題〕 ・「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」の領域 は全国平均をやや上回っています。 その他の3領域は全国平均を下回る状況にあり、特に 「話すこと・聞くこと」「書くこと」の領域には開きが あります。 ・「話すこと・聞くこと」については、聞き手の意見を具 体的に予想して自分の考えをまとめ、話の中心となる 事柄が効果的に伝わるように、話の構成や展開を工夫 することが大切です。 ・「書くこと」については、伝えたい事柄等にふさわしい 語句や文の使い方になってい るか、段落相互の関係は適切 かなどに着目して書いた文章 を読み返すことが大切です。 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 全体 話すこと聞くこと 書くこと 読むこと 伝統的な言語文化 と国語の特質に関 する事項 国 語 B 県 全国 H28全国差 64.5 67.1 66.5 -2.0 境港市 全体 話すこと・聞くこと 書くこと 読むこと 55.7 59.1 58.3 -2.6 64.5 67.1 66.5 -2.0 H28評価 H27全国差 H27評価 C -1.5 -0.2 -2.1 -2.1 C C C C C C 伝統的な言語文化と 国語の特質に関する事項 境港市 国語B 県 100.0 90.0 80.0 70.0 国語B〔主として活用に関する問題〕 ・すべての領域において全国平均をやや下回っています。 ・「書くこと」「読むこと」について、感想を交流する 際に、同じ部分を根拠にしている者同士でそこから 感じたことを比べたりする活動や、感じたことや 考えたことが似ている者同士で根拠となる部分を 比べたりする活動が考えられ ます。また、項目が立てられ た文章では、見出しに着目 して読むことで、大まかな 内容を把握することが 大切です。 60.0 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 全体 話すこと聞くこと 書くこと 伝統的な言語文化 読むこと と国語の特質に関 する事項 数 学 A 境港市 全体 数と式 図形 関数 資料の活用 58.5 62.1 64.1 47.7 52.9 県 63.2 66.3 68.3 54.0 57.1 全国 62.2 65.9 67.1 52.0 56.5 H28全国差 H28評価 H27全国差 H27評価 -3.7 -3.8 -3.0 -4.3 -3.6 D D C D D -3.8 -3.6 -3.6 -5.2 -2.6 D D D D C 境港市 数学A 県 100.0 90.0 80.0 70.0 60.0 数学A〔主として知識に関する問題〕 ・すべての領域において全国平均を下回り、「図形」の 領域以外は大きく開きがある状況です。 ・「数と式」ついては、数の範囲を正の数と負の数に広 げて、数の集合をとらえ直すことで、数についての 理解を深める場面を設定することが大切です。また、 様々な数の中から自然数や整数を判断する活動の中で、 0は整数に含まれないことや自然数に含まれないこと を確認することが必要です。 ・「関数」については、柱状の体積と錐体の体積の関係 を予想し、その予想が正しいかどうかを、確かめる 場面を設定することが大切です。 ・「資料の活用」については、測定値に誤差があり真の 値の近似値であることを、実感を 伴って理解する場面を設定する ことが大切です。また、近似値と 誤差の意味について、数直線上に 表すことで理解できるようにする ことが大切です。 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 全体 数と式 図形 関数 資料の活用 数 学 B 境港市 全体 数と式 図形 関数 資料の活用 40.7 49.2 27.3 37.3 36.8 県 44.4 51.2 33.6 42.7 39.3 全国 44.1 51.5 33.3 41.4 39.3 H28全国差 H28評価 H27全国差 H27評価 -3.4 -2.3 -6.0 -4.1 -2.5 D C D D C -2.4 -3.4 -4.3 0.2 -3.4 C D D B D 数学B〔主として活用に関する問題〕 境港市 数学B 県 100.0 90.0 80.0 70.0 60.0 ・すべての領域において全国平均を下回り、「図形」 「関数」の領域は大きく開きがある状況です。 ・「図形」については、結論を導くために何が分かれ ばよいかを明らかにしたり、与えられた条件を整理 したり、着目すべき性質や関係を見いだして、事柄 が成り立つ理由を道筋を立てて考えたりする活動が 大切です。また、新たに条件を加えて見い出した 事柄の前提に当たる条件と、それによって説明 される結論を明確にして表現する活動を取り入れる ことも考えられます。 ・「関数」については、条件に不足した問題について、 考察する場面を設定する ことが大切です。また、 比例、反比例、一次関数の 場面だけでなく、二次関 数においても、同様な 場面を設定することも 考えられます。 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 全体 数と式 図形 関数 資料の活用 生徒質問紙調査から ~学習習慣や生活習慣などに関する質問~ 【本市で十分に満足いく結果のもの】(90%以上が肯定的な回答) ◎朝食を毎日食べる (95.1%) ◎毎日同じ時刻に起きる (90.2%) ◎ものごとを最後までやりとげてうれしかったことがある (95.8%) ◎友達と話し合うとき、友達の話や意見を最後まで聞くことができる (95.7%) ◎家で、学校の宿題をする (91.5%) ◎学校で、友達に会うのは楽しいと思う (96.7%) ◎学校の規則を守っている (97.3%) ◎友達との約束を守っている (98.0%) ◎いじめは、どんな理由があってもいけないことだと思う (95.7%) ◎人の役に立つ人間になりたいと思う (92.5%) ◎国語の勉強は大切だと思う (91.8%) ◎今回の国語の問題について、解答を文章で最後まで書こうと努力した (94.1%) ◎数学ができるようになりたいと思う (92.4%) ◎今回の数学の問題について、解答を言葉や数・式を使って説明する問題を 最後まで書こうと努力した (91.8%) ◎調査問題の解答時間は十分だった(国語A) (94.4%) 【全国より上回っている『満足いく』結果のもの(肯定的な回答の全国比較)】 ○毎日、同じくらいの時刻に寝ている 81.0%(全国比+5.8%) ○学校の授業時間以外に、1日当たりどれくらいの時間、読書をしますか 【1時間以上】 15.8%(全国比+2.2%) ○昼休みや放課後、学校が休みの日に、本を読んだり、借りたりするために学校図書館・学校図書室や 地域の図書館にどれくらい行きますか【週1回以上】 12.8%(全国比+5.2%) 【行かない】 47.4%(全国比-10.6%) ○家で、自分で計画を立てて勉強している 53.6%(全国比+5.2%) ○家で、学校の授業の予習をしている 40.1%(全国比+5.9%) ○学校へ行くのは楽しいと思う 86.9%(全国比+5.5%) ○今住んでいる地域の行事に参加している 53.6%(全国比+8.4%) ○地域社会などでボランティア活動に参加したことがある 78.6%(全国比+8.4%) ○「総合的な学習の時間」の授業で学習したことは、 普段の生活や社会に出たときに役に立つと思う 82.5%(全国比+9.7%) ○先生から示される課題や、学級やグループの中で、自分たちで立てた課題に対して、自ら考え 自分から取り組んでいたと思う 80.3%(全国比+6.5%) ○学級の友達との間で話し合う活動をよく行っていたと思う 87.5%(全国比+9.7%) ○学級やグループの中で自分たちで課題を立てて、その解決に向けて情報を集め、話し合いながら 整理して、発表するなどの学習活動に取り組んでいたと思う 80.0%(全国比+10.7%) ○生徒の間で話し合う活動では、話し合う内容を理解して、相手の考えを最後まで聞き、 自分の考えをしっかり伝えていたと思う 80.6%(全国比+8.2%) ○自分の考えを発表する機会では、自分の考えがうまく伝わるよう、資料や文章、話の組み立てなどを 工夫して発表していたと思う 63.2%(全国比+5.5%) ○授業の最後に学習内容を振り返る活動をよく行っていたと思う 71.1%(全国比+8.0%) ○授業で扱うノートには、学習の目標(めあて・ねらい)とまとめを 書いていたと思う 83.9%(全国比+7.1%) ○道徳の時間では、自分の考えを深めたり、学習やグループで話し合ったりする 活動に取り組んでいたと思う 82.6%(全国比+8.5%) ○生徒の間で話し合う活動を通じて、自分の考えを深めたり、広げたりすることが できていると思う 72.7%(全国比+7.9%) ○国語の授業で自分の考えを書くとき、考えの理由が分かるように 気を付けて書いている 73.4%(全国比+6.7%) 【全国より下回る等、課題がある結果のもの】 《テレビ・ゲーム関係》 △1日当たりどれくらいの時間、テレビやビデオ・DVDを見たり、聞いたりしますか 【2時間以上】58.2%(全国比+9.5%) △1日当たりどれくらいの時間、テレビゲーム(スマホも含む)をしますか 【2時間以上】43.5%(全国比+8.6%) △1日当たりどれくらいの時間、携帯電話やスマートフォンで通話やメール、 インターネットをしますか 【2時間以上】 36.2%(全国比+6.1%) 《学習関係》 △学校の授業時間以外に、1日当たりどれくらいの時間,勉強をしますか(学習塾等も含む) 【1時間以上】61.8%(全国比-6.1%) 【全くしない】6.6%(全国比+1.1%) △学校が休みの日に、1日当たりどれくらいの時間、勉強をしますか(学習塾等も含む) 【2時間以上】29.5%(全国比-10.6%) △家で、学校の授業の復習をします 45.1%(全国比-5.9%) △数学の勉強は好きです 49.7%(全国比-6.3%) △数学の授業の内容はよくわかります 62.1%(全国比-7.3%) △数学の授業で学習したことは、将来、社会に出たときに役立つと思いますか 67.4%(全国比-4.1%) 成果 ○ 昨年同様、朝食を毎日きちんと食べたり、同じ時間に寝たり起床したりといった生活習慣の定着が見られます。 ○ 「学校の規則」を守り、家で宿題をするなど決められたことをきちんと守ろうとする面が見られます。 ○ 「友達との約束を守っている」という認識を含め、「いじめは絶対にいけない」などの道徳性の育成が見られ、 「人の役に立つ人間になりたい」などの意識が高まっています。 ○ 普段の授業で「自分たちで課題を立てて、その解決に向けて情報を集め、話し合いながら整理して、 発表するなどの学習活動」を積極的に取り組み、協働的な学習ができています。 ○ 普段の授業で、自分の考えを発表したり、話し合い活動に積極的に取り組んだりしていることがうかがえます。 ○ 本を読むことについて、積極的であることがうかがえます。学校の朝読書の習慣などの成果と考えられます。 引き続き、学校と家庭が連携し、「読むこと」を習慣づけていくことが大切だと思います。 ○ 地域行事や地域ボランティア活動への参加が、全国比より大きく上回っています。地域に対する意識が高まり、 地域のいろいろな方と関わることは、心の教育の面においても、大切なことだと考えます。今後も、学校での 学習活動と合わせて、PTAと連携しながら取り組んでいくことが大事だと思います。 ○ 「家で、学校での授業の予習をしている」傾向が、昨年度より大きくなっています(全国比 昨年度-11.9% 今年度+5.9%)。「自分で意欲的に学習しよう」とする意識の表れだと思います。今後も、意欲的な家庭学習の 取り組みを続けてほしいと思います。 課題 △ 平日・休日を含め、家庭学習の時間が全国に比べ、低くなっています。「家庭学習の手引き」等を活用しながら、 家庭学習の時間の向上に向けて、さらに学校と家庭とが連携を図り、取り組んでいく必要があります。また、 効果的な宿題・課題の設定を、図っていく必要があります。 △ 1日当たり「2時間以上」のテレビやビデオ、DVDの視聴、テレビゲーム、インターネットを行う割合が全国に 比べ高くなっています。このことが、家庭学習の時間と関係していると考えられます。メディアの使用について、 さらに学校と家庭が連携し、使用時間を決めるなど家庭のルールづくりをしながら、子どもたちの自制心を 養う必要があります。 △ 数学の学習に苦手意識を持っている傾向が見られます。「数学ができるようになりたい」という気持ちを大事 にして、分かる授業の取り組み、基礎基本の定着を図っていく必要があります。 【改善のポイント】 ❖ 家庭学習の計画を立てて、実行しよう。 ❖ テレビやゲーム、インターネットなどのメディアについて、 家庭でルールを作りましょう。
© Copyright 2024 ExpyDoc