2016年10月3日 納税者の望む政治を、市9月定例会から 主に議論されたのは、改革の一環である2重行政の解消として、大阪市立環境科学研 究所と大阪府立公衆衛生研究所の統合、大阪市所管の大阪港と大阪府所管の堺泉北港・ 阪南港の港湾管理の一元化。そして民にできる事は民間に任せるとして、市営交通・水 道事業運営権の民営化・民間委託化、であるが、現状変更を望まない政党に阻まれ実現 は難しそうだ。 数々の行財政施策運営の失敗の再発防止策としては、各局が毎年度事業の見直しをす る際、外部有識者のチェックを入れる。平成27年度末の有識者会議において、議長の 上村関西学院大学教授は「大阪市の改革は他自治体と比較しても進んでいるが、まだ見 直しは必要。 」と述べている。 大阪市政改革は、もう10年以上前の関市長の時代から提唱されたが、その時の外部 委員として改革を進めた上山信一慶大教授が、橋下前市長時代の大阪市・府の特別顧問 にも就任している。 上山氏は単なる自治体内部の改革に留まらず、将来に渡っての持続可能な行財政運営 を提唱し、大阪市・府に留まらず世界を視野に入れ、冒頭の2重行政の解消や市営事業 の民間委託化の提案・推進をしてきた。 今後自治体が管理する諸施設の老朽化対策や高齢化社会を迎えるに当たり社会保障 費用の増加が見込まれるのに、少子化・人口減等による税収不足等々の備えを怠ってき た。このままでは将来の自治体運営が困難となることが予測されるため、行財政運営を 持続可能とするには単に市役所内部の改革に留まらず、税収を確保する為の施策運営が 必要との提案となっている。 今までの市財政運営の失敗は、選挙で選任される市長や市議がただ市職員の思惑に乗 っかるだけで、税の使途のチェックを怠り、己の権益を諮るためにその立場を利用する だけの職業市議等で占められていたためだったと言えそうだ。しかし、そんな議員を選 任してきたのが市民であり納税者である私たちなのだ。 これまで東京都は情報公開度最低のブラックボックス都政と言われながら、全く改革 の兆しもなかったが、小池新都知事を迎え築地市場移転問題から都政の闇が明るみにで て、やっと都政改革が始まろうとしている。 1 改革のために設けられた有識者会議議長には府市特別顧問の上山氏が就任したよう である。小池新都知事の掲げる「都民ファースト」が共感を呼び、都民が都政運営に目 覚めたように見えるので、今後の上山氏の活躍にも期待したい。 既に半世紀以上前となるが、日本が一丸となって戦争をはじめ、近隣諸国へ多大な被 害をもたらし、自らも大きな打撃を受けたことを思うと、平和な現在に於いてこそ有権 者の一人ひとりが自ら政治に何を求めるのかを良く考え行動しなければ、本来の意味で の市民ファースト社会を実現することは難しい。 選任した首長、議員をはじめ、その他の全ての公務員が私達の望む施策運営をしよう としているのかを絶えず見届ける必要がある。 以上 2
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