平成28年度 小学校国語 全国学力学習状況調査結果概要 国語Aの概要 基礎的な言語活動や言語事項に関する知識・技能が身に付いているかどうかをみる問題 が出題されている。 今回の調査では、四街道市の小学校6年生は、全国平均と同程度の結果が見られた。 ○「話すこと・聞くこと」は、全国平均と同程度であった。 ○「書くこと」は、全国平均と同程度であった。 ○「読むこと」は、全国平均と同程度であった。 ○「言語についての知識・理解・技能」は、全国平均と同程度であった。 設問別集計結果 [国語A:主として知識] 評価の観点 学習指導要領の領域等 話 す こ と ・ 聞 く こ と 設問番号 設問の概要 国 語 へ の 関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度 話 す ・ 聞 く 能 力 書 く 能 力 読 む 能 力 問題形式 言 語 に つ い て の 知 識 ・ 理 解 ・ 技 能 選 択 式 短 答 式 記 述 式 正答率(%) 四 街 道 市 千 葉 県 ( 公 立 ) 比較 全 国 ( 公 立 ) 全 国 ( 公 立 ) と の 比 較 ○ ○ 81.0 80.0 79.3 1.7 ○ ○ 99.0 98.2 98.5 0.5 漢字を読む (むだを省くようにする) 5・6 (1)ウ (ア) ○ ○ 82.3 81.4 81.0 1.3 漢字を書く (アサガオのたねをまく) 5・6 (1)ウ (ア) ○ ○ 85.9 86.1 87.5 -1.6 漢字を書く (したしい友人と出かける) 5・6 (1)ウ (ア) ○ ○ 73.5 75.2 73.8 -0.3 5・6 (1)ウ (ア) ○ ○ 60.0 61.4 64.2 -4.2 ○ 79.4 79.1 79.2 0.2 1一2 漢字を読む (お年玉を貯金する) 1一3 1二3 出題の趣旨 伝 統 的 な 言 語 文 化 と 国 語 の 特 質 に 関 す る 事 項 5・6 (1)ウ (ア) 漢字を読む (今日は全国的に快晴だ) 1二2 読 む こ と 5・6 (1)ウ (ア) 1一1 1二1 書 く こ と 学年別漢字配当表に示されている 漢字を正しく読む 学年別漢字配当表に示されている 漢字を正しく書く 漢字を書く (先生にそうだんする) 2 全校集会で歌う歌を決めるために,どのよう 目的や意図に応じて,収集した情 に話し合っているのか,話合いの説明として 報を関係付けながら話し合う 適切なものを選択する 3 ルール説明の表現について助言した内容とし 書き手の表現の仕方をよりよくす て適切なものを選択する るために助言する 5・6 カ ○ ○ 68.7 66.5 67.4 1.3 4 委員会を紹介するパンフレットを作るため, 目的や意図に応じて,書く事柄を 追加の取材をした理由として適切なものを選 整理する 択する 5・6 ア ○ ○ 81.3 80.6 78.2 3.1 5 公園案内図とパンフレットにある表とを関係 目的に応じて,図と表とを関係付 付けて読み,希望に合うものを選択する けて読む ○ ○ 94.6 93.0 93.1 1.5 ○ ○ 63.1 64.1 63.9 -0.8 ○ 81.6 81.1 81.2 0.4 6 7アイ 8_1 8_2 8_3 『おばあさんの飛行機』を読んで,登場人物 の人物像を説明するために,根拠となる表現 として適切なものを選択する 毛筆で書いた(一)と(二)を書き直した 際,注意した点として適切なものを選択する (永久) ローマ字を書く (りんご) ローマ字を書く (あさって) ローマ字を読む (hyaku) 登場人物の人物像について,複数 の叙述を基にして捉える 用紙全体との関係に注意し,文字 の大きさや配列などを決める 平仮名で表記されたものをローマ 字で書く ローマ字で表記されたものを正し く読む 5・6 ア ○ 5・6 ウ 3・4 ウ 3 全 %国 以正 上答 …率 ◎と の 3 比 %較 以 下 … △ 3 全 P国 以正 上答 …率 ◎を 1 3 0 P0 以 P 下と …し △た 場 合 の 比 較 △ △ ◎ ◎ 5・6 (2)ア ○ 3・4 (1)ウ (ア) ○ ○ 52.6 51.3 53.2 -0.6 3・4 (1)ウ (ア) ○ ○ 39.4 40.4 41.8 -2.4 △ 3・4 (1)ウ (ア) ○ ○ 48.1 49.2 50.7 -2.6 △ ○話すこと・聞くこと ・目的や意図に応じて、収集した情報を関係付けながら話し合うことができるかどうかを 問う設問は、全国平均と同程度であり、概ね良好である。 ○書くこと ・書き手の表現の仕方をよりよくするために助言することができるかどうかをみる設問は、 全国平均と同程度であり、概ね良好な状況である。 ・目的や意図に応じて、書く事柄を整理することができるかどうかをみる設問は、全国平 均を上回り、良好である。 ○読むこと ・目的に応じて、図と表とを関連付けて読むことができるかどうかをみる設問では、全国 平均と同程度であり、概ね良好な状況である。 ・登場人物の人物像について、複数の叙述を基にして捉えることができるかどうかをみる 設問は、全国平均と同程度であり、概ね良好な状況である。 ○伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項 ・学年別漢字配当表に示されている漢字を正しく読んだり書いたりすることができるかど うかをみる設問では、全国平均と同程度であり、概ね良好である。ただし、 「相談」を漢 字で書くという設問は、全国平均を大きく下回り、課題がある。 ・用紙全体との関係に注意し、文字の大きさや配列などを決めることができるかどうかを みる設問は、全国平均と同程度であり、概ね良好である。 ・平仮名で表記されたものをローマ字で書いたり、ローマ字で表記されたものを正しく読 んだりすることができるかどうかをみる設問は、全国平均を下回り、課題がある。特に、 促音や拗音を含むローマ字を読んだり書いたりする設問は、全国平均を大きく下回り、 課題がある。 国語Bの概要 基礎的な言語事項に関する知識・技能を活用することができるかどうかをみる問題が出 題されている。 今回の調査では、四街道市の小学校6年生は、全国平均と同程度の結果が見られた。 ○「話すこと・聞くこと」は、全国平均と同程度であった。 ○「書くこと」は、全国平均を下回った。 ○「読むこと」は、全国平均と同程度であった。 設問別集計結果 [国語B:主として活用] 評価の観点 学習指導要領の領域等 話 す こ と ・ 聞 く こ と 設問番号 設問の概要 スーパーマーケットの店長へのインタビュー 目的に応じて,質問したいことを メモを作成した際の工夫した点として当ては 整理する まらないものを選択する 5・6 エ 1二 スーパーマーケットの店長への質問の意図と 質問の意図を捉える して適切なものを選択する 5・6 エ 1三 2一 読 む こ と 出題の趣旨 1一 スーパーマーケットの店長へのインタビュー メモを基にして,話の展開に沿った質問を書 く 「早ね早起き」活動の成果について,〈図 1〉の結果を基に書いた内容として適切なも のを選択する 書 く こ と 話し手の意図を捉えながら聞き, 話の展開に沿って質問する 5・6 エ 5・6 ウ グラフを基に,分かったことを的 確に書く 5・6 エ 伝 統 的 な 言 語 文 化 と 国 語 の 特 質 に 関 す る 事 項 国 語 へ の 関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度 ○ 話 す ・ 聞 く 能 力 書 く 能 力 読 む 能 力 問題形式 言 語 に つ い て の 知 識 ・ 理 解 ・ 技 能 選 択 式 短 答 式 記 述 式 正答率(%) 四 街 道 市 千 葉 県 ( 公 立 ) 比較 全 国 ( 公 立 ) 全 国 ( 公 立 ) と の 比 較 ○ ○ 55.2 53.1 51.8 3.4 ○ ○ 52.4 50.7 51.1 1.3 49.2 49.4 50.4 -1.2 42.2 43.5 43.4 -1.2 ○ ○ ○ ○ ○ 2二(1) 「早ね早起き」活動の課題について,〈図 2〉の結果を基に書く 目的や意図に応じて,グラフを基 に,自分の考えを書く 5・6 エ ○ ○ ○ 50.1 50.1 51.4 -1.3 2二(2) 「早ね早起き」活動の課題に対する解決方法 目的や意図に応じて,表を基に, について,〈表2〉の結果を基に書く 自分の考えを書く 5・6 エ ○ ○ ○ 61.0 63.4 64.2 -3.2 2三 「早ね早起き」活動の報告文で課題を取り上 活動報告文において,課題を取り げた効果として適切なものを選択する 上げた効果を捉える 5・6 イ ○ 59.9 60.4 58.3 1.6 3一 「パン職人」に関する本を選んだ目的の説明 目的に応じて,複数の本や文章な として適切なものを選択する どを選んで読む 3二 3三 「パン職人」に関する複数の資料の内容を関 目的に応じて,本や文章を比べて 係付けてまとめたものとして適切なものを選 読むなど効果的な読み方を工夫す 択する る 目的に応じて,文章の内容を的確 「パン職人」について,紹介したい内容をま に押さえ,自分の考えを明確にし とめて書く ながら読む 5・6 ウ ○ 5・6 カ ○ ○ 78.3 77.9 77.2 1.1 5・6 イ ○ ○ 78.9 77.7 77.9 1.0 45.8 50.8 52.9 -7.1 5・6 ウ ○ ○ ○ ○ 3 全 %国 以正 上答 …率 ◎と の 3 比 %較 以 下 … △ 3 全 P国 以正 上答 …率 ◎を 1 3 0 P0 以 P 下と …し △た 場 合 の 比 較 ◎ ◎ △ △ △ △ ○「話すこと・聞くこと」 ・インタビューメモを基に、話し手の意図を捉えながら聞いたり、話の展開に沿って質問 したりすることができるかどうかをみる設問は、全国平均と同程度であり、概ね良好で ある。 ・目的に応じて、質問したいことを整理することができるかどうかをみる設問は、全国平 均を大きく上回り、大変良好である。 ・質問の意図を捉えることができるかどうかをみる設問は、全国平均と同程度であり、概 ね良好である。 ○書くこと ・目的や意図に応じ、グラフや表を用いて、自分の考えが伝わるように工夫して活動を報 告することができるかどうかをみる設問は、全国平均と同程度であり、概ね良好である。 ・グラフを基に、わかったことを的確に書くことができるかどうかをみる設問は、全国平 均と同程度であり、概ね良好である。 ・目的や意図に応じて、グラフや表を基に、自分の考えを書くことができるかどうかをみ る設問は、全国平均を下回り、課題がある。 ・報告文において、課題を取り上げた効果を捉えることができるかどうかをみる設問は、 全国平均と同程度であり、概ね良好である。 ○読むこと ・目的に応じて、複数の本や文章を比べ、自分の考えを明確にしながら読むことができる かどうかをみる設問は、全国平均と同程度であり、概ね良好である。 ・目的に応じて、複数の本や文章などを選んで読むことができるかどうかをみる設問は、 全国平均と同程度であり、概ね良好である。 ・目的に応じて、本や文章を比べて読むなど効果的な読み方を工夫することができるかど うかをみる設問は、全国平均と同程度であり、概ね良好である。 ○記述式の問題について ・設問番号1-三と2-二(1)(2)、3-三は、記述式の問題である。特に、3-三に ついては、全国平均を大きく下回り、記述式の問題には、字数制限やその他の条件があ り、すべてを満たして記述できる正答率は低く、 「書くこと」について大きな課題がある。 小学校国語 指導改善のポイント ◎話す力と聞く力の育成 ○目的や意図に応じて、収集した知識や情報を関係付ける活動の充実 ・国語科だけでなく、各教科においても、様々な目的や意図に応じた話し合いの場面があ る。その際、収集してきた知識や情報を関係付けながら、話し合いを進めることが大切 である。収集してきた知識や情報を、話し合いに生かすためにも、ただ羅列するのでは なく、目的ごとにまとめたり、分類ごとに分けたりしていく活動が大切となる。この過 程で、自分の考えをより明確にすることができ、他者との考えと比べたり、自分の立場 から意見を述べたりすることができるようになる。 ○相手の意図を捉えながら聞き、その場に適した質問をする活動の充実 ・インタビューをして、情報を集めるときは、質問内容を予めまとめておく。実際に、イ ンタビューをしていくと、相手との話の展開によって、自分が考えていた順番や内容と 変わっていったり、質問したかったことができなかったりすることがある。相手の話を 注意深く聞き、話の展開によって、相手の話を繰り返したり、話題を変えて質問したり するなど、質問の仕方を指導することも必要である。 ◎書く力の育成 ○目的や意図に応じて、表現をよりよくするために助言し合う活動の充実 ・互いの表現をよりよくしていくために、作品などを見て助言し合う場面を設ける。助言 し合うことで、自分の表現の参考にしたり、考えを深めたりすることができる。その際、 学年に合わせて、助言するための観点を示す必要がある。 ○目的や意図に応じ、図表やグラフを用いて、自分の考えを書く活動の充実 ・図表やグラフから、必要な情報を取り出して比較したり関係付けたりしながら自分の考 えをはっきりさせていく過程が必要である。国語科だけでなく、他教科でもグラフなど から読み取ったことを基に分析結果をまとめたり、自分の考えを深めたりする場面があ る。その際、図表やグラフの中で使われている言葉や数値を使って書くと具体的になる ことも指導する。 ◎読む力の育成 ○登場人物の性格や気持ちの変化などを複数の叙述を基に捉える活動の充実 ・登場人物の人物像を捉えるために、物語全体を通して、人物像がわかるところに線を引 き、複数の叙述を関係付けながら整理したり、場面と場面とを関係付けながら、登場人 物の特徴や性格などを多面的に捉えたりする活動がある。また、シリーズで発行されて いるものであれば、並行読書を取り入れ、より人物像を理解できるようにすることも大 切である。 ○目的に応じて、複数の本や文章を比べながら読む活動の充実 ・課題解決のために、1 冊の本や 1 つの資料では、情報量が不足していたり、深い読みに 至らなかったりすることがある。複数の本や資料があれば、比べたり共通点や相違点を 探したりすることで、より効果的に課題解決することができる。比べ読み、摘読、多読 などの方法が挙げられる。 ◎伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項に関する力の育成 ○当該学年までに配当されている漢字の習得 ・新出漢字をノートに繰り返し書いたり、既習の漢字を意図的に復習したりする。 ・漢字のもつ意味を考えながら正しく使ったり、同音異義や同訓意義の漢字を区別して使 ったりできるように指導する。 ○国語辞典や漢字辞典の利用を習慣化 ・辞書を日常的に活用するために、必要な時にはいつでも辞書が手元にあり使えるような 言語環境を作っておく。国語科の学習だけでなく他教科の調べる学習や日常生活の中で も積極的に辞書を利用することができるように指導することが重要である。 ○日常生活での積極的なローマ字の使用 ・当該学年のみの指導だけではなく、日常生活での使用やコンピュータ学習と関連付ける など繰り返し読んだり書いたりする機会を設けるようにする。
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