PDFで読む - 日興アセットマネジメント

楽読
(ラクヨミ)
2016年10月5日
Vol.
1,148
拡大が期待されるサイバーセキュリティ市場
すべてのモノがインターネットにつながるIoT時代を迎えて、情報インフラが拡大する中、変化し続けるサイ
バー攻撃への脅威から、サイバーセキュリティ市場は拡大傾向にあります。
近年、コンピューターウィルス感染や不正侵入、情報流出など様々なサイバー犯罪による被害が発生してい
ます。昨年には、企業や組織の重要情報を盗み取る目的でプログラムを仕込んだ「標的型メール」による被
害が前年の約2倍(警察庁)となり、大量の個人情報の流出に至る事例がありました。また、IoT導入が進む
産業用機器を狙ったサイバー攻撃のリスクが高まっており、海外では発電所の送電システムが攻撃を受けて、
停電に至った事例も出ています。
こうした状況を踏まえ、政府は2015年に「サイバーセキュリティ戦略本部」を設置し、行政機関や重要インフラ
のセキュリティ対策を積極的に推進する体制を整えています。また、経済産業省が2015年12月に公表した
「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」では、ビジネスを脅かすサイバー攻撃は避けられないリスクとなって
おり、その防衛のためにセキュリティへの投資が必要、としています。
今後、2019年に開催されるラグビーワールドカップや2020年の東京オリンピック・パラリンピックにおける重
要インフラを狙ったサイバー攻撃への対策および、マイナンバーなどの個人情報の保護対策強化などによっ
て、セキュリティに対する需要が拡大するとみられています。また、普及が期待される自動運転では、ハッキ
ングによって車が乗っ取られる危険性が指摘されており、米国政府が自動運転車の開発指針の柱にサイ
バーセキュリティを据えるなど、同分野の需要も拡大すると考えられます。
社会インフラを支える様々なものがインターネットに接続されることで利便性が増す一方、サイバー攻撃にさ
らされるリスクが高まり、仮に事故が起きると直接的に人命に結びつく恐れがあります。こうしたことを防ぐた
めに、サイバーセキュリティへの投資は続くとみられ、同市場はさらに拡大すると期待されます。
国内のサイバーセキュリティ市場の規模
(億円)
12,000
10,000
(ご参考)左記市場の内訳
(2013年度~2016年度予測)
サイバーセキュリティサービス市場
サイバーセキュリティツール市場
8,000
6,000
(2014年度)
その他
情報セ 10%
キュリティコ
ンサルテー
ション
20%
セキュリティ
運用・管
理サービ
ス 30%
セキュアシ
ステム構
築サービ
ス 40%
4,000
その他
29%
2,000
0
2013年度
2014年度
2015年度 2016年度
(実績見込) (予測)
システムセ
キュリティ
管理製
品 15%
コンテンツセ
キュリティ
対策製
品 38%
アイデン
ティティ・ア
クセス管
理製品
18%
項目
セキュアシステム構
築サービス
セキュリティ運用・
管理サービス
情報セキュリティコ
ンサルテーション
主な内容
ITセキュリティの構
築など
セキュリティ対策機
器の運用など
ITセキュリティのコン
サルなど
項目
コンテンツセキュリティ
対策製品
アイデンティティ・アク
セス管理製品
システムセキュリティ
管理製品
主な内容
ウィルス対策ソフト
など
本人認証ソフト
など
トラフィック監視・
制御ソフトなど
(出所)JNSA「2015年度 情報セキュリティ市場調査報告書 V1.02」
※上記は過去のものおよび予測であり、将来の運用成果等を約束するものではありません。
■ 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資
料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成
時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。■投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産に
は為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。
投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご
覧ください。
1/1